H22年4月号投句と5月号作品6句

梅の寺
高橋正子

賽銭を放りて拝む梅の寺
たらの芽のまだ枯色で棘ばかり
梅の花遠くに白き昼の月
野の空に昼月ありて冬ぬくし
水浴びの水にかがやく春の椋鳥(むく)
東名高速立体交差に春隣
春の雪解けし水田に水光る
水玉の散らばるごとく猫柳
三椏の花へ奥より水そそと
菜の花へ風の切先鋭かり

◎5月号作品6句用
ははそはの芽吹きの中の余花落花
連れ立ちて泉の元の余花にあり
牡丹の百に寺のしじまあり
牡丹の花に銀輪止めてあり
菖蒲束ざんぶと投げて湯をあおく
農の家に灯ともるころの花蜜柑
子の眠るときは濃かりて花みかん
楠若葉心冷やして燃ゆるなり
葉桜の光り合えるに海光も
花蜜柑谷間の夜々を匂いけり


コメント

  1. 上島祥子
    2010年2月8日 20:48

    お礼
    正子先生
    俳句葉書を有難うございました。
    月刊俳句を送っていただき有難うございました。勉強させていただきます。
    本のお代は振込みをすればよろしいでしょうか。

  2. 高橋正子
    2010年2月12日 9:48

    上島祥子さんへ
    1月月間賞、おめでとうございます。
    1月月間賞の賞品は、「俳句はがき」と、「俳句界」です。したがって、お送りした「俳句界」の誌代は、いりません。ご返事遅くなりました。