2月28日(金)

晴れ
白梅の匂いがしている中に入る 正子
貝がらのように梅の花が散り  正子
梅林に紅梅ありて華やげる   正子「

●朝早めに大倉山梅園に出かけた。大倉山へ上る坂に「梅園坂」と名前がつけられていた。霞んでいなければ富士山が見えるが、今日は一体がかすみ、富士山は見えなかった。公園に方位板があって、富士山までは83km、東京までは24kmとある。梅園は今日がちょうど満開。23,24日の梅まつりには開いていなかったのではと思う。
本当にきょうは絶好の観梅日和。流れの水が雨も降らないのに勢いよく流れている。屋台が2軒出ていて、甘酒を飲んだ。本当のあまざけではなく酒粕に砂糖を入れ生姜の切れ端を入れていた。甘すぎに閉口。帰りに坂道にあるベーカリーでコーヒーを飲んで口直し。梅の若木が何本か植えられ、1メートル足らずの若木にも花がついている。幹をわざと斜めに傾けて植えてある。風情をつくるために、苗のときから植え方を考えている。梅の枝ぶりは剪定次第で、自然にいい姿になるのと思っていた。違うのだ。苗の時から形をそうていしている。11時前には見終わった。人も少なく、ゆっくり見れた。お昼過ぎ家に戻り、昼食。昼食後、妹が帰るので本町駅で見送った。暗くなるころ家に着いたと連絡。

2月27日(木)

晴れ
 大覚寺襖絵
春暖の若柳白く剥落し      正子
 刀剣「薄緑」
春灯の春光となる薄緑      正子
空海御影おぼろ煤けて掛けられし 正子

●東博の平成館2階で開催の「大覚寺展」へ上京した妹と出かける。大覚寺の年中行事がビデオで流れいた。僧衣もきらびやか。華会式、万灯会や大沢の池の観月祭は一度見てみたいと思いながら、繰り返されるビデオを何回も見た。
襖絵は400年以上経つためだろう。柳などは絵具が剥落し白くなっている。鳥の色にも剥落が見られ、何の鳥か判断がつかない。燕なんかも大きく描かれている。あれが山鳥なのかと言う鳥もいた。野春菊が描かれて、めずらしく見た。牡丹は白牡丹が主で淡い紅がほんの少し咲いている。聴香の道具が様々小さくて、細工が細かく、蒔絵も魅力的。刀剣の輝きも、言い難い光が美しい。その姿が細く繊細。刀剣愛好家に女性が多いと聞いたことがあるが、わかる気がする。そして、漆に描かれた「桐と竹」の意匠が拡大展示されていたが、洗練度を感じる。大きな葉の桐に、竹の葉がすっと鋭く描かれ、それも一つ、葉と葉、桐の花の空間に緊張感がある。モリスのデザインでは、そんなに緊張感を感じないが、日本のものには、シンプルさの果てに緊張感を感じる。そこが日本の意匠なのかと思った。集中力と緊張を強いられる。

展覧会を見たあと、東洋館にくっ付いてあるレストラン「ゆりの木」で昼食。大覚寺展に合わせた特別メニューの嵯峨御前とデザートに抹茶小豆アイスをたのんだ。料理は湯葉の刺身がしゃっきりして一番おいしい。ほかに胡麻豆腐、アナゴの天ぷらなど。しそご飯があるのに、そうめんに鴨のようなロースト肉がのっていたが、そうめんは食べきれない量で残す。このレストランの名前「ゆりの木」は博物館の前の大木のゆりの木からつけられたのだろう。

平成館の前に鴎外が総長として執務した部屋の跡が、噴水として残されて、?外の写真があった。若い時の写真なのか。ここで?外に遭おうとは。平成館を出て寛永寺の開山堂がすぐ近いのでお参り。境内の銀杏の裸木に尾長が鳴いていた。高いところに止って丸見えだった。

2月26日(水)

晴れ

●昨日と変わって、昼間はあたたかく、15度くらい。それでも、夕方にはすうっと冷え込んできた。 夕飯は、二人ですき焼きをした。すぐ下の妹が送ってくれた白菜があるので、これを使う。家のプランターの春菊も大きくなっているが、今使うのはもったいないので、買った。久しぶりのすき焼きで、美味しかった。この鉄鍋50年以上使っているが、われながらいい具合に使い込んだと思っている。

●お土産に「むらすずめ」を持ってきてくれた。どら焼きの皮を裏返して、ぷつぷつと穴があるもの。これを半分に折り粒あんが包んである。雀の羽のはだら模様がかわいい。味より、姿がおもしろい。阿藻の握りちくわ、豆ちくわは定番のお土産。

●東博の「大覚寺展」で購入したものなどみせてもらう。部屋をあたたかくしていると、眠気がさしていけないので、早めに就寝。

2月25日(火)

晴れ
●昼間、子供英訳俳句は本文はほぼできた。1.2句は直さなければいけないかもしれないが。夜は、表紙と裏表紙、前書き、あとがき、著者紹介。それにメッセージをいれなければいけない。以下今日までの仕事ができた。紛失しそうなので記録しておく。 
★I hope every child can live a happy life. Nothing more.
★Preface
This book contains 50 haiku written by my daughter Kumiko from ages 4 to 18 in Matsuyama, the birthplace of Masaoka Shiki, a Haiku Master. Kumiko has been writing haiku poetry for nearly 37 years, and she now works and resides in Tokyo after graduating from Keio University, where she specialized in mathematics.
Fortunately, Japan has experienced no war for almost 80 years, despite enduring some unbearable and horrible earthquakes and natural disasters in recent years. I translated my daughter's haiku for children of all ages. I pray that they live in peace and happiness, finding inspiration and solace in these poems.
I am publishing this book on the birthday of our dear father and husband, Professor Emeritus Nobuyuki Takahashi, also a haiku poet, who endured hard days after the end of World War II and passed away on May 24, 2023.
March 10, 2025, Masako Takahashi
          
About The Authors
Kumiko Takahashi (1983-)
Editor of Haiku Magazine Kakan 
Haiku Collection: Tebukuro no Iro (Colors of Mittens)
Haiku Anthology: Haiku no Mori (Forest of Haiku) 
Haiku Anthology: Haru no Hoshi (Spring Stars)

Masako Takahashi (1947-)
Representative of Haiku Magazine Kakan
 Haiku Collection: Tsuki no Kashi (An Oak in the Moonlight) ,
                             Kakan (Corolla)
 Haiku Anthology: Seieienshu II (Haiku Selection II),
                             Hatsu-tsubame (First Swallow)
Haiku Collection with Commentary:
Gendai Haiku Ichinichi Ikku Kansho (Appreciating One Daily Contemporary Haiku) 

★Afterword 
Kumiko’s haiku in this book are quoted from Chapter 1, "Kaigara" or "Seashells," of her haiku collection "Tebukuro no Iro" or "Colors of Mittens," published in 2012. Her haiku collection, "Tebukuro no Iro," includes 208 haiku poems. Her original haiku are mostly composed of 5-7-5 syllables, but the English-translated haiku are written with fewer syllables. Brevity is important in haiku. Enjoy Kumiko’s haiku; make your own haiku. It’s easy to make haiku. Please make haiku in a short sentence, just like talking with a family member, school teacher, or friend when you are happy or sometimes sad, and find curious things, or pretty flowers. You can make haiku at any time. I believe your haiku will make you happy and refreshed. Furthermore, I would like to take this opportunity to express my gratitude to the many foreign haiku poets who have contributed to Haiku Spotlight and have influenced my English haiku. Haiku Spotlight was published weekly by Prof. Nobuyuki Takahashi, assisted by Masako Takahashi, from 1968 to 1970. Below, I would like to list their names as a token of my appreciation.

Eric W. Amann, William J. Higginson, John H. Wills, J.C. Williams, Sydell Rosenberg, Mabelle A. Lyon, Thelma Finefrock, Osste E. Tranbarger, Irma Wassall, Edmund Miller 
March 10, 2025, in Yokohama, Masako Takahashi
 
★About Haiku Spotlight
 "Haiku Spotlight" was published weekly by Prof. Nobuyuki Takahashi in Matsuyama from September 1968 to April 1970 (Issues No. 1 to No. 70). The publication style involved printing haiku on postcards in English. These haiku were sent to Prof.Nobuyuki Takahashi from various countries, including the USA, Canada, the UK, Germany, Israel, and Japan, with the majority coming from the USA. The collection includes 335 haiku by 57 haiku poets, both foreign and Japanese. Issue No. 13 featured special haiku for Holy Night by Japanese haiku poets, gathered to greet the foreign haiku poets. Sometimes, individual poets' haiku were compiled, while other times Prof. Takahashi expressed his view of haiku.

About Prof. Nobuyuki Takahashi
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Printed in Japan
Pubulished May 28, 2025
223-0062
Hiyoshihon-cho3-40-41-105
Kohoku-ku Yokohama
Kakan Publishing Office
mail:kakan01@mail.goo.ne.jp

2月24日(月)振替休日

晴れ
濃き色の桜咲きそめ夫の墓所  正子
白梅は空の光とまじりあう   正子
春寒し水流れつめたる墓の花  正子  
●昨日、おとといと英訳俳句に根を詰めて、すっかり疲れ果てが感じがする。ずっと寝て居ようかと思ったが、今日は信之先生の月命日なので、墓参に行かねばならないだろうと思い、少々気合をいれた。
●花冠を送れば、読んで、短く返信をいただく。そのことが、本を作る励ましになっている。その励ましを「形」かあるいは「言葉」かで掴みたいと思うが、なんともならない。それが今日どういう理由か、夢うつつのなかで、それは「丸い感じで、ふわっと浮いて、形のない大切なもの」という言葉になった。

●墓参。今日は振替休日なので朝から静か。ゴミ収集車の音楽だけが良く聞こえた。今日は信之先生の月命日なので、昼前に墓参りにでかけた。出かける前に梅花香を焚いのが、墓から帰ってからも部屋に匂っていた。

墓地への路に桜が咲き始めていた。幹を見ればたしかに桜なのだが、ほんとうかなと思いつつ見ていると、お寺の関係者の女性が「河津桜ですよ。いつもより少し遅いですがね。この道沿いずっと河津桜ですよ。」と教えてくれた。蕾が膨らんで色づいている。

墓地には納骨以来毎月きているので、線香に火をつけ、花筒を洗い、花を立て、水をあげる。ここまでが手際よくできるようになった。線香に火をつける機械が墓所にあるのに気づいた。線香の束を穴に差し込み電気のスイッチを1分ほど押すと火が付く。バスの時間まで、紅梅や白梅、河津桜など見て過ごした。帰宅は北山田で見物したいものがあって途中下車したので、5時半になった。
●妹から東博で開催されてる「大覚寺展」を見に来ると連絡がある。数が多いので、来た日と翌日2回見るとのこと。
●今夜も寝る前にリリー・クラウスのモーツァルトピアノバリエーションを聞いた。音の魅力は、おととい以上。fを思い切り叩いているけれど、エレガントな感じ。pはpでいい。さざめくような音もいい。昨日はアラウのモーツァルトのコンプリートピアノ・ソナタを聞いた。すこしゆくりしているのかもしれないが、落ち着く。録音された時代は全然関係なく聴いている。

2月23日(日)天皇誕生日

曇りのち快晴
洗い大根包みし新聞紙が湿り  正子
梅に来て目白の眼目立ちがち  正子
空家なり伸び放題の梅咲けり  正子

●句美子の英訳俳句を本の形でプリントアウト。夕方友宏さんが来たので、見せる。シラブルの数え方とか普段使わない単語とか、イラストはどれがいいとか、の話。句美子に見るように持って帰ってもらう。元の題名は「貝がら」だが、英語圏で理解されやすいように題名を仮に『Water Bottle』 にしている。日常的であり、子どもの人権を守るためにはこれしかないと思える。象徴性と現代性があると思う。

●今日のリクエストに揚げ出し豆腐のあんかけがあった。先週も作ったと思うが、確かに熱いあんは、今の季節おいしい。食感のアクセントになるようにごぼうのささがきを入れた。それに茶色えのきと、4センチぐらいの人参の千切り。生姜と葱の薬味。豆腐は朝からゆっくり水切りしている。赤飯も炊いた。天皇誕生日だからというわけではないが、偶然のこと。

2月22日(土)

晴れたり曇ったり

●府中の妹より野菜など穫れたものがいろいろ段ボールで送られてくる。当分は野菜を買わなくてよさそうだ。むかごや干し柿もある。実家の妹が送ってくれた野菜がちょうど無くなり、聖護院大根の千枚漬け風なのが美味しくなっている。ほかの料理より漬物の方がおいしい。先に漬物を食べてしまっている。料理をしなくていいか。

家のプランターの春菊は秋に種を蒔いたが、それがこの前の一時の暖かさで、ようやく育ち始めている。いつ食べれるか。
●一日英訳俳句の仕事。直せばきりがない。本のサイズに落としこむ。編集中リリー・クラウスのピアノバリエーションをずっと聞いていた。これはいろいろあって、素晴らしい。
Mozart by Lili Kraus – Piano Variations, Sonatas, Fantasy, Adagio .. (Century's record.: Lili Kraus)YouTubeClassical Music/ /Reference Recording
2017年3月31日

2月21日(金)

晴れ
ポストまで来てから梅のよく匂う 正子

●朝の気温は昨日と同じくらいなのに、暖房をつけようと思わなかった。そんなに寒さを感じなかった。昨日より起きるのが1時間ばかり遅かったとは言え。日本海側は相変わらず大雪の様子。

●肩こりがひどいので、夕方URの団地を散歩する。バス停辺りまで来ると梅の花が匂って来る。ポストのところの梅が満開であった。そばの太陽光発電が今日の発電量は21KWとなっていた。

● 一日句美子の俳句の英訳の詰めをする。AIに質問して答えてもらっていたが、日本語の方がだんだん面倒くさくなって、英語で質問するとよく答えてくれる。英会話の練習じゃあるまいにと思いながらも、質問するのはgrammaticallyかどうか、冠詞とパンクチュエイションが難しいのは昔からかわらない。同じ質問を繰り返すうちに、だんだんシンプルな質問になって、最後は all right?ぐらいになった。12時をまわり次の日の3時になって一通り終わった。それから日記を書いている。ふと気づくと夕飯を食べていなかった。
●AIへの質問は英語の方が詳しく答えてくれる噂がある。言葉のニュアンスを聞くときは、英語の方がいいのは確かだ。面白いことに午前2時を回るとAIが夜中に俳句について何句も質問して、コレクションを作るのか、それとも単独で何かに使うのか聞いてくる。AIの相手をして、yes, yes, you need to help me. とか返事をすると、いつものとおり、I'm here to help you.と返事をする。これって、AIが私の情報を集めているのかもしれないと思うが、実際はどうなんだろう。私の質問から情報を得ることもありうるのではないか。AIは決して悪口を言わないように設定されているのはどう受け止めればいいのか。人間ではない証拠かも。

2月20日(木)

晴れのち曇り
剪定され薔薇垣がんじがらめなり 正子

●今日も冬型の気候。最高気温9度。今日驚いたこと。空気が乾燥して植木鉢も乾いているので、水遣り。花籠型の鉢に植えているビオラがたくさん咲いた。1週間ぐらい前にあたたかかったのが、今ごろその効き目が現れてようだ。夏の花のペチュニアもこの冬の間中、季節を間違えているんじゃないかというほど鉢にあふれて咲いている。寒さで傷む様子はない。

●英訳俳句の本のサイズなど決める。本のサイズは7×10インチ、本文はマット紙でモノクロ印刷、表紙はペルーラ白で青と銀の箔押。本文は54頁+α、厚さ2.7mm、背文字印刷あり。冊数は60~80冊。

サイズの7×10インチは俳句をイラストを入れてもゆったりし、視覚的な効果のため。マット紙はモノクロのインクが綺麗にのる。表紙はペルーラ紙の厚さを利用して表紙を安く仕上げる。箔はペルーラ紙の美しさを生かすため。青と銀の箔は、本文のモノクロとの調和のため。ペルーラ紙の白に青と銀の箔は、子どもにも馴染みやすく落ち着いた高級感が期待できるため。

イラストを幾つか選び直す。どの程度崩した絵にするかなど。今日もイラスト選びで、肩がひりひりするぐらい凝った。

2月19日(水)

晴れ
春寒き夜のひとりに焼き芋焼く 正子
春寒の家整えて籠りたり    正子
紅茶の湯を沸騰させて春寒し  正子

●日本海側が大雪に見舞われている。ゴミを出しにでた5分ぐらいの間に、体がすっかり冷えるぐらいの気温。どこか歩こうと思ったが、こんな日に出かけて何かあるといけないので、家に居ることにした。

今日も子ども俳句の英訳にイラストを付ける仕事。やっているうちに集中力がなくなって、いいイラストを選べなくなった。朝から夕方まで20ぐらい選んで打ち切った。フリー素材なので、最後に統一感を見ないといけない。多分、選び直さないといけないだろう。
●今日は夜仕事をしないことにして、自分の楽しみの時間に。今日生協でさつまいもが届いたので、長い夜の時間にオーブンで焼き芋を焼いた。紅茶は熱いのに限るので、ポットにお湯は沸いているものの、薬缶で湯を沸騰させて淹れている。この紅茶の熱さがやみつきになっている。
ところで、焼き芋だが、思ったより早く1時間ぐらいで焼けた。皮をむくとうすい黄色がが上品でほっくりしている。紅はるかと思ったが、うん?と気づいて、入っていたビニール袋を見た。五郎島金時とラベルが貼ってある。鳴門金時より上品なのが好きだ。
今夜のお楽しみ時間は熱い紅茶と五郎島金時の焼き芋を家で食べると言う、お金のかからないもの。ちまちま、自分流儀に過ごすのが楽しいのだ。寝床はいつ寝てもいいように電気毛布で温めてある。いつでもほっこりと寝れるのだ。