5月2日(木)

晴れ
せせらぎの流れてくだる若葉陰   正子
夏近し遠きに浮かぶ観覧車     正子

●図書館の本を返却。駅前のナチュラルガーデンが夏らしい雰囲気。そのあと、駅の右手の瀟洒なビルの続きがどうなっているか見たくなってビルの端まで歩く。そのあたりから青もみじなどの落葉樹の小道があり、小さいせせらぎが流れている。そのまま歩けばセンター北駅に行きつきそう。晴れているので、緑道を心地良い風が吹きぬける。思わぬところで、ハイキングを楽しむことになった。せせらぎで烏が水を飲んでいる。反対側から歩いてきた人に「この道はどこに出ますか」と聞くと「百メートルほど行ったら川に出ます」と。お礼だけ言ってそれ以上聞かなかった。
このあたりで川とは鶴見川の支流の早淵川。早淵川に行き当たれば、土手を歩いてセンター北駅に出れる見当はつく。土手は日差しがきつく、日傘をさす。土手を行くとセンター北の阪急百貨店の観覧車が見える。それを目指して大通りを歩くと赤いマロニエの花が咲いている通りに出た。いつもはセンター北駅を中山行の電車の窓から見えるマロニエなのだ。この花に安心感を覚える。通りの突き当りが駅構内となってエスカレーターで上がると駅の改札口広場に出た。いつものところが初めてのように思える。例のJAの直売所で紫蘇の苗2本を買って電車に乗った。
●借りた本は、『はじめて学ぶアメリカ文学史』『はじめて学ぶイギリス文学史』『人間ゲーテ』(小栗浩著・岩波新書)『シラー』(内藤克彦著・清水書院)。

5月1日(水)

小雨
ふっくらを大切にして柏餅    正子
柏餅いろは朽葉と青きいろ     正子
レース編五月の空に吊るし干す  正子

●ゆうちょ銀行の調査書類を整える。句美子に見せて連休明けに返送する。

●『ファウスト』二部のはじめ「気持ちのよい高み」をなんどか読む。「高み」が実際どういうことかを言葉で伝えるのは難しいが、このように詩の形式なら、おおよその感覚がつかめる

愛大俳句会に入会したばかりの10代のとき、部長の学生が「いたどり」主宰で愛大俳句の前身の旧制松山高校の「星丘」俳句会を指導した独文学者の臥風先生の俳句について、「臥風先生の俳句はどこがいいのかわからない」と言ったことがある。感覚的には素晴らしいとわかるが、どこがいいかと問われれば、答えるのがむずかしい。今思えば、「高みの心境」を詠んだ俳句だと分かる。こういうと、逆に「深み」のある俳句はどういった俳句か説明を求められると、これも難しい。

『ファウスト』を敬遠していたが、2度目に読むころから、面白みにが少しわかってくる。これまで全然思わなかったが、こういった本の読者は男女を問わない中性的な人間ではなくて、男性を想定して書かれているのではと思いだした。なんとなく。