晴れ
山茱萸のつぼみの澄みし黄が空へ 正子
さきがけの辛夷の花のそよぎたり 正子
学校の梅満開にバス通り 正子
●雨の予報がはずれ、晴れ。2月と言うのに、電車はクーラーが効いて、子供たちは半袖Tシャツ。
●俳壇から4月号の初校。文字化けして読めないので、校正は編集者にお任せします、と電話を入れる。夜、ふっと思いついて、俳壇からのメールをスマホに転送してみたら、成功、読めた。ブラウザーの関係かな。
●病院のハシゴ。午前ハート内科、午後整形外科。2医院とも血液検査。整形外科の先生は、たいしたことないがビタミンDは飲むようにと。たいしたことないは、今でこそ言えること。3年前は、階段を上ろうにも、足が上がらなくなって、近所にもいけなかった。リハビリに通ったし、それなりに努力した。
●晴美さんと偶然バス停で会う。一緒にバスで日吉駅まで。今日彼女から、きれいな、何枚も書いた手紙をもらったばかり。返事の葉書を出す。
●バイオリンソナタ「春」を聞くが、4楽章まで弾いている動画がめったにない。同じ動画ばかり、何度も聞いていた。あったとしても、バイオリンの音がピアノに消されたりして。今日は見つかった。ギルド・クレーメルとアルゲリッチの「春」。アルゲリッチは、バイオリンの音が聞こえるように、伴奏というのではなくて。クレーメルは繊細でつややか。違う音楽に聞こえる。
夜中雨、朝曇り、のち晴れ、雨
雨水とは夜中の雨にはじまりぬ 正子
雛菓子を売る店すこし見て帰る 正子
麦の穂と桜と合わせ早々売る 正子
●今日は雨水。朝外を見ると濡れている。雨のあと。昨日は菜の花に鰹節をかけたおかず。デコポンとか、春キャベツとか、若芽とかが美味しくなる。
●クリムト展2019年について、東京都美術館の学芸員の解説を聞く。
そのあと、ネットで調べる。以下はネットの情報。
クリムトが日本美術から受けた影響は、遊び心のある官能的なエネルギー、世紀末ヨーロッパの郷愁と進歩、そして彼自身の個人的な悲しみと死への恐怖などさまざまなものを表現するのに役立った。
クリムトは浮世絵を研究して学ぶことで、独自の数多くの浮世を描くことができた。若冲の版画「雪竹錦鶏図」→斜めの構図→「アダムとイヴ」、雀と水仙の画→牧歌的風景での純粋さを示す白→白いドレスの少女、 春信の思い人たちの身体を絡み合わせる衣服の布や柄の使い方や人物のポーズ(首を90度にかしげる)→『接吻』(1909)=浮世絵の特徴とクリムト自身の特徴であるヨーロッパの世紀末様式の融合した作品。
●『アッター湖』の画面いっぱい広がる点描のようなさざ波と、水の色。黒い木の影。
『接吻』は、よく見ると小さな白い花と青い花が髪にある。白い花が純粋さを、明るい青い花が若さを表しているような。緑の葉のようなのは蔦、男性の髪にも。女性の表情を表す言葉が思いつかない。脚が衣服から出ていて女性はひざまずいている。ちょっと崖から落ちそう。文学であらわせないものかもしれない。
『ピアノを弾くシューベルト』ウィーンに大作曲家が集まったといえど、ウィーン生まれはシューベルトだけだったのではないかと思うが。ピアノを弾くシューベルトの後ろで歌う少女たち。なんといえばいい雰囲気なんだろう。
●渡辺一夫の『ヒューマニズム考 人間であること』(講談社)を丸善に頼む。この本はひらかなの多い文体で書かれている。「平明な文」からわかることは、なんだろうか、と。
晴れのち曇り
なにもない山が椿の咲く山に 正子
枯草のいのち薄れて下萌える 正子
水いっぱいの春の苺ならば買い 正子
●鳥の北帰行の俳句が投句され始める。
●小西昭夫さんから「100年俳句計画」「雫」秋号が送られてくる。「100年計画」には、小西昭夫さんによる髙橋句美子の
雪山を見渡してから滑りだす 髙橋句美子
を鑑賞いただく。
「雫」には、髙橋信之の三句を近藤ひとみさんに鑑賞いただく。
炎天下踏切の棒下りてくる 髙橋信之
天ぷらがからりと五月の音立てる 〃
雪がふる山のかたちに雪がふる 〃
●鑑賞文は下記アドレスに掲載しています。クリックしてお読みください。ご感想があれば、そこのコメント欄にお書きください。
●句美子が来て、風呂の電気のカバーをつけてくれた。カバーは、ガラスでできている。テーブルに置いていたので、花瓶と思ったらしい。自分が来なかったら、どうしようと思っていたのか、と言う。来ないことは、考えていなかった。
●小澤征爾指揮ウィーンフィルのサントリーホールでの来日公演(2016年)のシューベルトの「未完成」を聞いた。
映画「未完成交響楽」で、シューベルトが「白鳥の歌」の歌詞の読み方を少女に教える場面がある。少女ははじめ散文を読むように読んだ。シューベルトは言った。「普通はそう読みます。でも、歌は強弱をつけて読ます。こんなふうに」。少女は強弱をつけて読み始めた。次第に少女は「白鳥の歌」を歌いだしたのだった。私も学生のとき、そういう風に信之先生から教えてもらったことを思い出した。ドイツ語の俳句はこう強弱のリズムをつけて読むのだと。耳に残っている信之先生のドイツ語が、シューベルト役のドイツ語の音声とあまりに似ていたので、不思議な気持ちになった。シューベルトも信之先生も、この世にいないのに、あきらかに強弱のついたドイツ語が聞こえる。
曇り
信楽に草もち桜もちをふたつ 正子
ムスカリの鉢より垂れる水光り 正子
汚れ出てチューリップの芽たくましき 正子
●きのう、浮堂さんからお電話をいただくが、電話が遠くて返事がちぐはぐしたかも。それで今日お葉書をだす。
●確定申告の書類作成中。私のは、「あなたの医療費のお知らせ」でまとめて連合会から書類が来たが、信之先生のは来ない。在宅介護で、いろんな医療をうけたので、いろんなケースの医療費がある。調べて整理しているうちに、いろいろが思い出された。
晴れ
此処と此処に椿の咲ける山を越ゆ 正子
ムスカリの鉢が白かり葉がのびて 正子
●きれいなもの。アカボシゴマダラチョウ、ヨシカモ。オシドリは、「をしかも」と呼ばれていたらしい。その「をしかも」が「よしかも」となって、違うきれいな鴨がヨシカモとよばれるようになった。もし、三渓園に行けば葦鴨が見れるかもしれない。
●丸善から電話。きのう注文した『斎藤史自選歌集』は、手をつくしたが当店では入手できないので、ネットオークションでも探してください、と。「手をつくした」は、本当。しっかり調べてくれた。そうではと思っていたが、気落ち。講談社文芸文庫にあるようなので、探したが、はっきりしない。渡辺一夫の『ヒューマニズムー人間であること』(講談社/1973改定)があった。
●朝から体調がおかしい。悪くなったり、よくなったり。仕事にはならない。本も少し読んでは閉じる。一日シューベルト三昧。
●公司の奥さんから花冠が届いたと電話。「俳句日記」とか、「七里ガ浜に遊ぶ」は、一気に読みました、と。東さんとか懐かしい名前がでていてよかったと。
晴れ
やぶ椿山に風吹き山の音 正子
もう西に沈みかけてる朧月 正子
慶大普通部のグランド
普通部の銀杏の枝に巣組あり 正子
●昨日も、今日も、20℃近い。松山では椿祭のときに、いったん急に寒くなり、それから春になると言われている。椿祭は明日16日から18日。植木市があり、毎年好きな木や鉢植えを買って帰ったものだ。やはり、よく言ったもので、明日16日から寒の戻りだという。
●銀行と丸善へ。「俳句」2月号を買い、『斎藤史自選歌集』(不識書院2200円)を注文。斎藤史のは、在庫があるかどうか。
●風呂の電気のカバーがやっと外れて電球を取り換えることができた。ところが、今度は、カバーが嵌らなくなった。また、2,3日置いて試してみる。
晴れ
あかつきの椿の花の伏して落つ 正子
白壁も障子も日当たり春の寺 正子
塀に沿う水仙つきて濃く匂う 正子
●土曜日に送った花冠2月号が届いたようだ。関西から届いた書き込み。5名。
夕方敬二さんの奥さんから電話。敬二さんの句が載っていて、大変喜んで声に出して読んでいると話してくれた。
敬二さんに替わると、話し始めてすぐ、「信之先生と話したい」と言われたので、心臓が止まりそうだった。想いの熱い敬二さんのこと、本当に話したいのだろう。
●「俳句」1月号に「俳句の今とこれから」と題して座談会の記事がある。一番若い岩田氏が俳句を読む力をこれからの人は養う必要があると提唱していたが、同感だ。前衛俳句はあまりに恣意的に最もらしく読まれたと思うし、前衛でない俳句も、読めていない気がしている。俳句は誰でも作れるが、読むのはなかなか難しい。
俳句結社のIT化を進めたいと思っている主宰者は少なくないだろうが、主宰者がITに通じていないと難しいのでは。お膳立てしてもらっている主宰者はこれから務まらないのでは。これが、これからの俳句だと思う。
●昨日、俳壇に原稿を送ったので、きょうから確定申告の書類を作成する。
晴れ
白梅の枝がそよぎて輝ける 正子
めぐりつつ日は白梅を輝かす 正子
暖かし仏華の菊がよく開き 正子
●俳壇に明日締め切りの原稿「前書きのある句」をメール。PDFファイルを添付。3時間して、優しすぎる返信あり。
●角川から信之先生の句を歳時記に採録するからと封書が来る。折り返し、すぐに諾と返事した。
わが影の付き来て楽しさ寒き日も 信之
●元希に誕生日のお祝いと、ユーハイムのリングのバウムクーヘンと、モロゾフの猫缶チョコを贈る。誕生日のバウムクーヘンはちょうどよい大きさが品切れ。ひとまわり小さいサイズになった。いく品かは完売です、とある。発注しても届かないとのこと。
晴れ
椿赤し藪の一枝手折りてきて 正子
群れあそぶ春の雀のわれを見ず 正子
N先生の手紙
窓の雪ことばピュアと思いつつ 正子
●2月月例ネット句会の入賞発表。最高点句が同点4句。みんなおんなじに一生懸命ってことです。
●you tube で音楽を聴いていると、ストリートピアノの動画が入る。はじめはそんなことはなかったが、最近はストリートピアノがうるさい。見せびらかしてるのかと思う。ヨーロッパでは、ピアノが街をめぐり、鍵盤も落ちたままのピアノがあるようだが、それでもピアノに合わせて踊り出す人がいて、楽しそうだ。音楽を楽しんでいる。
●「前書きのある俳句」の原稿、締め切りが迫った。書いてはいるものの、今日も一句に訂正を入れた。いくらでも直すところが出てくる。手放す決断と勇気がいる。
●風呂の電球が切れる。取り換えようとするが、カバーがはずれない。LEDにして5年ぐらいもっているが、前はどうだったか忘れてしまう。それに5年もすれば、劣化してねじが回らなくなったり。電気屋さんを頼むしかない気がしてきた。
晴れ
●2月月例ネット句会
投句椿活け夜は背ナよりしんと冷ゆ 正子
春の雪ことば真摯なハガキかな 正子
.春の雪積もりし量の屋根にあり 正子
●湯山の筍と松山あげの筍ご飯とアサリの味噌汁の夕食。昆布と椎茸を佃煮風に炊く。好評。この前句美子に持たせた稲荷ずし、餃子もおいしかったそうだ。街でお惣菜屋をやればすぐ売れるよ、と。それは、それなりに大変。