★花にらはいつも樹のそば垣のそば 正子
花にらは葉に韮や葱の匂いがあり、繁殖が旺盛で植えたままで樹の下や垣根の下にも広がっていく。淡紫色の6弁の花を頂上に一つつける可憐な花ですね。(小口泰與)
○今日の俳句
あけぼのや日ののびていてつくつくし/小口泰與
「日ののびていて」が野原の草の萌え出た緑のやわらかさを想像させる。その中に土筆がのびて、あけぼのの冷たさのなかにすっくと立ちみずみずしい。(高橋正子)
●これまでの美容院を変更。ネットで探して、新しい美容院で髪を切ってもらった。ごく近所にあった。広尾で働いていた美人スタイリストで、もう19年日吉本町で店を開いて居るとのこと。店はよく知っていたのだが、開いているのかどうかよく分からない感じの美容院。ネットで検索しなけば、行かなかっただろう。母と娘の美容院。言葉遣いが自然。
信之先生が福田医院に薬をもらいに行った帰り、近くの八百半商店で、筍を一つ買って帰る。せっかくゆでるのだから、もう一本買い足しに。糠を買おうとすると、土の中から掘り出したものなので、糠はいらないという。茹でて柔らかくなったら、お湯が冷めるまでそのままにしておくとよいとのこと。初筍。蕗も追加して買う。栽培蕗なのがかなしい。
ここのところ、何かしら神経をつかって疲れてしまった。夕食は握り鮨。こちらの鮨は鮪だらけで、いつも残念。
筍のまだ小さきがまるまると 正子
筍の皮の土色生え来し土 正子
花の雲寺の甍のなかに浮き 正子
あかあかと林檎売りけり花の影 正子
病院も花に包まれて淡し 正子
○たらの芽

[たらの芽/横浜日吉本町(左:2014年3月22日・右:2014年3月26日)]
★たらの芽のとげだららけでも喰ひけり/小林一茶
★たらの芽や結城のたより聞えざる/正岡子規
★たらの芽やからびしをれて籠の目に/飯田蛇笏
★たらの芽はつんざくごとし言貧し/加藤楸邨
★みつめゐてまぶしきたらの芽を摘みぬ/加藤知世子
★たらの芽の仏に似たる瀬のひかり/角川源儀
★貨車にあけぼの丘上のたらの芽も/飯田龍太
★たらの芽へ開くトンネル煙まみれ/宮津昭彦
タラノキ(?木、?木、学名、Aralia elata)はウコギ科の落葉低木。新芽を「たらのめ(?芽)」「タランボ」などと呼び、スプラウトとして食用に販売もされている。テンプラ等に調理される。
高さは2-4m程度、あまり枝分かれせずにまっすぐに立ち、葉は先端だけに集中する。樹皮には幹から垂直に伸びる棘が多くある。葉は奇数二回羽状複葉で、全長が50-100cmにも達する大きなものである。全体に草質でつやはない。葉柄は長さ15-30cmで基部がふくらむ。小葉は卵形~楕円形で長さ5-12cmで裏は白を帯びる。は全体に毛が多いが、次第に少なくなり、柄と脈状に粗い毛が残る。夏に小さな白い花を複総状につける花序を一つの枝先に複数つける。秋には黒い実がなる。分類上は幹に棘が少なく、葉裏に毛が多くて白くないものをメダラ var. cansecens (Fr. et Sav.) Nakai といい、むしろこちらの方が普通とのことである。現実的には両者混同されていると見るのが妥当であろう。
タラノキは成長が早いので、地中から新しい枝を生やした時にその先端近くについた芽を採取するのが楽。若い枝はとげがあり直線的にのびるので目に付きやすい。農家で栽培される場合には枝にとげのない種(メタラ)も用いる。新芽の採取時期は桜の8分咲きころに同期しており、里の桜がタラの芽の採取時期でもある。採取は先端から上に向いた1番の芽と、その脇から斜めに伸びる2番程度までとする。
テンプラにするのが一般的で、口いっぱいにひろがる独特の芳香が特徴的である。単にゆがいておひたしや和え物にしたり、油で炒めて食べてもよい。
◇生活する花たち「菜の花・片栗の花・山桜」(横浜・四季の森公園)

●晴れ。23度。
俳句界結社5月号結社広告の校正し、返信。訂正なし。6月号は原稿締め切りが4月5日。
早く起床。朝はまだ寒い。
◇生活する花たち「桜・雪柳・菜の花」(横浜日吉本町)

曇
俳句
芽柳のるると色燃ゆ向こう岸 正子
自解:「るると」がお分かりだろうか。柳のさみどりの小さい芽が「る」という字に似て、また、小さな芽のつながる枝が「るる」と発音すればよさそうな具合に風に揺れていた。それが水を隔てた向こう岸にあるので、そこまで行って見たいような、こちら側から見ていた方がよいような風景だった。
○今日の俳句
桜咲く島へと長き水脈を曳き/柳原美知子
島に桜が咲くこと自体に抒情がある。その島まで船が長い水脈を曳いて、穏やかなみどり深き海が想像できる。島へゆくのは生活の船であろう。一景の画だ。
○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/
◇生活する花たち「桜・雪柳・菜の花」(横浜日吉本町)

★夜桜にオリオン星雲浮いてあり 正子
子供の頃には東京でもオリオン星雲を肉眼で見ることが出来ました。ただぼんやりと、見えた気になっていただけなのかもしれませんが。春の夕には、オリオン座が西空に消え残ります。おぼろげな有様、やがて沈みゆく儚さなど、夜桜と星雲との対比が印象的です。(小西 宏)
○今日の俳句
陽の庭に白木蓮の花浮かぶ/小西 宏
さんさんと太陽が降り注ぐ庭に、白木蓮が鮮やかに咲いている。庭の陽のあまりの明るさに、花は「浮かぶ」感じだ。白木蓮の花の姿をよく表している。(高橋正子)
○犬ふぐり(オオイヌノフグリ)

[犬ふぐり(オオイヌノフグリ)/横浜日吉本町]
★陽は一つだに数へあまさず犬ふぐり/中村草田男
★構想をまとめ返す歩犬ふぐり/稲畑汀子
★眼を閉ぢて数ふやしけり犬ふぐり/鷹羽狩行
★東京へ歩いてゐるやいぬふぐり/岸田稚魚
★ゆきすぎて胸の微光はいぬふぐり/林翔
★ふかぶかと春の露おくいぬふぐり/瀧春一
★馬とびの馬のつぶれて犬ふぐり/小沢昭一
オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢、学名 Veronica persica)とはオオバコ科クワガタソウ属の越年草。別名、瑠璃唐草・天人唐草・星の瞳。路傍や畑の畦道などに見られる雑草。
ヨーロッパ原産。アジア(日本を含む)、北アメリカ、南アメリカ、オセアニア、アフリカに外来種(帰化植物)として定着している。日本では全国に広がっており、最初に定着が確認されたのは1887年の東京である。
早春にコバルトブルーの花をつける。まれに白い花をつけることがある。花弁は4枚。ただしそれぞれ大きさが少し異なるので花は左右対称である。花の寿命は1日。葉は1?2cmの卵円形で鋸歯がある。草丈10?20cm。
名前のフグリとは陰嚢の事で、実の形が雄犬のそれに似ている事からこの名前が付いた。ただし、これは近縁のイヌノフグリに対してつけられたもので、この種の果実はそれほど似ていない。したがって正しくはイヌノフグリに似た大型の植物の意である。
犬ふぐりは、一般にはオオイヌノフグリをさす。俳句で詠まれている「犬ふぐり」の殆どが「オオイヌノフグリ」であり、在来種の「犬のふぐり」を見かけることは少ない。
◇生活する花たち「しでこぶし・山吹・桜」(横浜市港北区下田町)

●晴れ。
2月21日に受けた病院の検査結果を聞く。最近、この病院では検査を希望する人が増えて、医師が少なくて間に合わないとのこと。私は、薦められて検査をうけている。超音波と血液検査でほとんど病気の状態が分かる。体全部をスキャンされているようなもの。検査値を見て、病気の判断が素人でも多少はできる。
晴れ。
菊名の駅ホームから山桜が咲いているのが見える。
現代俳句協会神奈川県支部の総会に信之先生と会場の横浜鶴屋町の県民センターまで一緒に行き、そこで信之先生と別れて帰る。私は血圧が急上昇しているし、気が進まないので、参加を取りやめた。横浜まで来たので、そごうにより、元希にエコルセを買い、私用に、梅園のわらびもちを買って帰宅4時45分に懇親会が始まるので、それまでに、懇親会場に信之先生を迎えに行く予定にした。ところが、2時ごろ信之先生が帰宅。新入会員の挨拶をしたら、何事か起こったようだ。
晴れ。霞。
金蔵寺に桜見物に。桜大門から金蔵寺境内へ。8分咲き。桜の写真を撮る。寺の屋根、寺の瓦と桜がよく似合う。明日神奈川の現俳協の会があるが、会報の句を読んで、つまらなさを思ってしまった。
京王フローラルガーデンのホームぺージを見る。西洋風の洒落たガーデン。家からだと、小旅行だ。①日吉本町(グリーンライン)→中山(横浜線)→橋本(京王相模原線)→京王多摩川下車。橋本からは新宿まで下りで、武蔵野の景色が楽しめる。
別のコースでは、②日吉本町(グリーンライン)→日吉(目黒線・東横線)→武蔵小杉(南武線)→稲城堤(京王相模原線)→京王多摩川。このコースで面白いのは、稲城堤。南武線の稲城堤と京王線の稲城堤は徒歩8分。ここを歩かなければならない。なんでこんな不便が生じたのか、敷設のときに話がまとまらなかったとかありそうだ。
それはともかく、この8分の徒歩の間に昭和の商店街がある。神代植物園に行ったとき、稲城堤の商店街の和菓子屋に寄った。、そのとき、ご主人がまた寄ってくださいよと、約束取るように言われたことを今日思い出した。②コースをとれば、稲城堤という不思議な駅がある。「正子さん旅行へ」の気分となる。
★雪割草のひらく時きて日があふる 正子
日が当たり、 小さな花の雪割草が咲きだしました。可憐な花の誕生です。(祝恵子)
○今日の俳句
少年の釣りし春鯉リリースす/祝恵子
少年の初々しさが「春鯉」とよくマッチしている。釣った鯉をリリースするのも少年らしいことと思った。(高橋正子)
●曇り。夜、雨。ベランダの花がよく咲きだす。ガーデンシクラメンの種から増えたのが咲いた。虹色すみれが華やかだ。クロッカスが一つ。見黒川の桜が3分らしい。日比谷に複合施設ビルが誕生。日比谷シャンテ。ちょっと行ってみたい。
梅山窯の砥部焼のピッチャーを花瓶にしている。来客があったので、季節でもないが大きなピンクの百合を挿している。砥部焼は春のものだ。
砥部焼の面のひかりも春の色 福田甲子雄
更地の草萌え出し中に黄水仙 正子
雪水の鉢に咲きだすシクラメン 正子
春分の雪さつさつと力づき 正子
春望の白きビル群地より浮き 正子
彼岸会に参る祖母の見目よろし 正子
○木五倍子(キブシ)の花

[木五倍子の花/横浜・四季の森公園(2013年3月21日)]
★谷かけて木五倍子の花の擦れ咲/飯島晴子
★山淋し木五倍子がいくら咲いたとて/後藤比奈夫
★雨ながら十々里が原の花きぶし/古館曹人
★源流はもとより一縷木五倍子咲く/大岳水一路
★身心を山に置いたる花木五倍子/各務耐子
★木五倍子咲く地図には載らぬ道祖神/北澤瑞史
★木五倍子の花風あるかぎり揺れており/高橋正子
★里山の目を遣るところ木五倍子咲く/高橋正子
キブシ(木五倍子、学名:Stachyurus praecox)は、キブシ科キブシ属に属する雌雄異株の落葉低木。別名、キフジともいう。樹高は3m、ときに7mに達するものもある。3-5月の葉が伸びる前に淡黄色の花を総状花序につける。長さ3-10cmになる花茎は前年枝の葉腋から出て垂れ下がり、それに一面に花がつくので、まだ花の少ない時期だけによく目立つ。花には長さ0.5mmの短い花柄があり、花は長さ7-9mmの鐘形になる。萼片は4個で内側の2個は大きく花弁状、花弁は4個で花時にも開出せず直立する。雄花は淡黄色、雌花はやや緑色を帯びる。雌花、雄花とも雄蕊は8個、雌蕊は1個あるが、雌花の雄蕊は小さく退化している。葉には長さ1-3cmの葉柄があり、互生する。葉は長さ6-12cm、幅3-5cm、葉身は楕円形または卵形で、先端は鋭形または鋭尖形、基部は円形、切形または浅心形になり、縁には鋸歯がある。果実は径7-12mmになる広楕円形、卵形または球形で、緑色から熟すと黄褐色になる。和名は、果実を染料の原料である五倍子(ふし)の代用として使ったことによる。
日本固有種で、北海道(西南部)、本州、四国、九州、小笠原に分布し、山地の明るい場所に生える。成長が早く、一年で2mくらいは伸びる。先駆植物的な木本で、荒れ地にもよく出現する。生育環境は幅広く、海岸線から内陸の川沿いまで見られる。
◇生活する花たち「辛夷(こぶし)・木瓜・ミツバツツジ」(横浜日吉本町)

★水菜洗う長い時間を水流し 正子
春野菜の水菜は漬物にしたり煮物にしたりして食するがサラダ風にして食べてもおいしい。その水菜をぬるんできた水で時間をかけてあらう。冬の間の冷たい水と違って手先に気持ちの良い水で
時間を掛けて洗う。春到来を喜ぶ主婦の気持ちを表している句である。(古田敬二)
○今日の俳句
いぬふぐり咲きそろいけり陽は十時/古田敬二
春の日の、午前十時の陽はうらうらと輝き、新鮮である。その陽に照らされて、いぬふぐりの青い小花が咲きそろう。なんとうららかな春の景色だろう。(高橋正子)
●曇り。
ビジネス英会話をなんとなく聞いていたら、面接担当らしい女性が、面接を受けている男性に、「今選択のチャンスが一つだけあります。それは、あなたが今ここに生きている、ということです。」と言って、「ごめんなさい。偉そうなことを言って。」というのがあった。日本女性はこんなことを言うだろうか。
○片栗の花

[片栗の花/横浜・四季の森公園(2013年3月21日)]
◇生活する花たち「山桜・やまるりそう・すみれ」(東京白金台・自然教育園)
