俳句
キーを打つその間も蕗の香指にあり 正子
夕食のお菜を作るため、蕗の皮剥きをされたのでしょうか。その後、パソコンのキーを打っていると、まだ、蕗の香りが指先に残り、その香りの中で仕事が順調に進んでいる。仕事も主婦業も立派にこなされている正子先生の主婦としての幸福な姿を思い浮かべました。(井上治代)
○今日の俳句
虎杖の節毎の紅際立てり/井上治代
虎杖の茎にある紅の班、そして節をくっきりとさせる紅。「紅際立てり」に、虎杖のみずみずしさ、野生の力が感じられる。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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俳句
ポピーの茎の曲線鋼の強さもち 正子
可憐なポピーの花の茎は外観はたおやかだけれど、鋼のような強さを秘めて花を支えている。破調の調べに力強い生命力を感じます。 (柳原美知子)
○今日の俳句
すかんぽの穂が揺れ畦に赤く揺れ/桑本栄太郎
すかんぼは、ふるさとの野や畦、幼い頃を思い出させてくれる。すかんぽの穂の茶がかった赤は、まさに野の赤の色である。「揺れ」がいい。(高橋正子)
[自句自解] 子供のころ田舎であの、すっぱいすかんぽを採って食べたり、ままごとの漬物づくりなどして遊んだ懐かしい想い出があります。大人になって野原で見かけては、何時も想い出しています。(桑本栄太郎)
○現代俳句一日一句鑑賞
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4月11日(日)
俳句
花の塵掃き寄す少女の一心に 正子
さくらの花びらが散って、地上は花びらで一面覆われています。少女は一心にその花びらを掃き寄せています。少女を見つめる優しい眼差しを感じました。又、花の命の美しさ、尊さも感じました。 (藤田裕子)
○今日の俳句
しゃがみてはタンポポのわた吹きし児よ/藤田裕子
タンポポのわたを見つけては、駆け寄って吹いてみることを繰り返す幼子の仕草がかわいい。子どもながら、けっしてタンポポの茎を折り取らないところ。あるがままをそっと野におく心があることは、素晴らしい。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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◇松山の桜②左より染井吉野・普賢象・ウコン桜(日本キリスト教会/松山市本町)

俳句
柳青むふるさと遠く住みたれば 正子
うっすらと緑をおびた柳が風にそよぐさまは、その今ある美しさとともに、何故か、過ぎた昔を思い起こさせる力をももっているようです。先生方が松山を離れ、横浜に移ってこられたばかりの頃の作品かと記憶しておりますが、追憶と新たな決意とをともに強く感じておられたことでしょう。(小西 宏)
柳青む様子を見て、ふるさとの光景を思い出されたのでしょう。遠く離れたふるさとであればこその感慨があるのだろうと感じます。 (高橋秀之)
淡く青みはじめた柳がしなやかに揺れるさまは、見ていて心地よくふと、ふるさとの懐かしい景がよみがえったのでしょう。「柳青む」にとても郷愁を感じます。 (小川和子)
○今日、午前、花冠5月号をメール便で発送。松山のフェスに集まったかたには、手渡し済み。
○秀之さん、拙句へのコメントありがとうございます。
秀之さんの俳句ブログは、下記アドレスです。
http://blog.goo.ne.jp/suien48/
○和子さん、拙句へのコメントありがとうございます。
和子さんの俳句ブログは、下記アドレスです。
http://blog.goo.ne.jp/suien21/
○今日の俳句
蒲公英の種ふと浮び空の詩/河野啓一
野原の蒲公英の絮が、風が来て、ふっと空に浮かんだ。これから広い空を飛んでゆく、蒲公英の種子の旅がはじまる。その心は、「詩」と言える。蒲公英の種子の飛行は、「空の詩」であり、「空の歌」なのだ。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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◇松山の桜①(松山城西堀端)

俳句
清洲橋
ケルンの橋青く塗られて春の橋 正子
東京深川の清洲橋(きよすばし)は、隅田川にかかる橋で、1928年竣工。当時世界最美の橋と呼ばれたドイツのケルン市にあった大吊り橋をモデルにしているが、その吊り橋は、第二次世界大戦で破壊され、別の橋が再建された。2000年4月29日に花冠(水煙)創刊200号記念大会を東京深川の芭蕉記念館で開催したが、花冠同人とその清洲橋の美しい夜景を見た夜が懐かしい。(高橋信之)
○今日の俳句
一山の湧き水清し蝶の昼/小口泰與
俗世を離れた静かで明るい世界が「蝶の昼」として詠まれた。一山から湧いて流れる水は清く、蝶が飽きることなく舞っている。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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◇生活する花たち「桜・ムラサキナズナ・すみれ」(横浜日吉本町)

俳句
稚き葉の白く開きて潅仏会 正子
正子先生が句に詠まれると、花まつりの甘茶佛がこんなにも清らかで可愛いことに感動いたしました。私の寺は5月8日ですが、先生の御句を唱えながら飾らせていただきます。待ち遠しい気持ちです。(黒谷光子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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◇生活する花たち「桜・チューリップ・雲間草」(横浜日吉本町)

曇り
○松山に到着。珈琲屋さんでの句会と昼食、インターネット俳句コンテスト協会通常総会を終える。4時からJALシティ松山で、懇親会。6時半解散。今日の行事をすべて終了。
今日の俳句
横浜港
港は春の朝のみどりの潮の色
松山湾上空
島はしずかに島でありたり花曇
俳句
多摩川の奥へと桜咲き連らぬ 正子
川土手の道に沿って桜並木が続いている。太かった川幅は、上るにつれて両岸を寄せ合わせ、やがて源流へとしずまっていくのであろう。観察の場所がどこであろうと、桜にはそうした根源へと人の思いを導いていく奥深さが秘められているようである。(小西 宏)
○今日の俳句
滑らかに水流るるや楓の芽/小西 宏
句意と句のリズムがよく合って滑らかである。楓の芽に水が滑らかに流れる景色は、若楓となったころも合わせて想像させて美しい景色である。さらりと表現したのがよい。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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◇生活する花たち「桜・馬酔木・すみれ」(横浜日吉本町)

俳句
花淡し寺の甍がかがやけば 正子
花の季節はとかく天気が変わりやすく曇天が多いもの。ふと明るい陽光が寺院に注がれたのでしょう。眩いばかりの甍に、花のうす紅がより強調され、古刹の中にあって、ますます清らな聖なる花の淡さを感じさせていただきました。(藤田洋子)
春、いっせいに開花する桜は、大概、まばゆく感じられます。けれど、それを「淡し」と想う場所もある。かがやくばかりに陽を受ける「寺の甍」に寄り添って、年月を経た樹なれば、花は控えめな姿にひらくのでしょう。同じ花でも、その在り処や歴史によって、面差しが変わります。御句の桜は、人々の暮らしと共にある桜。土地の親しさを、醸しているようです。 (川名ますみ)
○あたたかい1日。明日は下り坂の予報。
○印刷所に電話。花冠5月号が刷り上っているとのこと。今日、洋子さんに100部取りに行って明日持ってきてもらう。残りは横浜の自宅宛送ってもらう。9日か10日に着く予定。発送はそれからとなる。
○今日の俳句
切り出され杉は春野に積み上がる/安藤智久
伐採された杉の木は深い山を出て、今度は、明るい光の溢れる春の野に積まれる。まだまだ杉の香りも紛々として、春野に積まれることに、あらたな喜びを得たようである。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/
◇生活する花たち「桜・菜の花・チューリップ」(横浜日吉本町)

俳句
子らあそばす丘の平地の桃さくら 正子
のどかな春の平穏そのものの丘の光景に、心も晴れやかに明朗となります。咲きあふれる桃さくらの鮮やかな彩り、自然の中の伸びやかな子どもたちの姿に、ともに春の日を満喫する母のあたたかな眼差し、母の喜びを感じます。(藤田洋子)
○今日の俳句
まんまるい蕾もろとも花菜漬け/藤田裕子
まんまるい、黄色も少し見える蕾もろとも漬物に付け込むには、心意気がいる。日常生活が身の丈で表現された句。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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曇時々雨
俳句
春水の流れる音をパソコンに
自解:1996年だったと思う。ウィンドウズ95が発売され、一般のわれわれもパソコンが使えるようになった。そのころの句で、パソコン画面をどんな写真にするか、どんな音を流すか、考えたりしたものです。そういったことがもの珍しく、また一方では慣れないパソコンを、こわごわさわっていました。当時はフリーズしたり、パグを拾ったり、ウィルスに悩まされたり。信之先生が夜も寝ずにパソコンを触っていたことをい出します。「「インターネット俳句センター」も、おかげさまでパリのユネスコ本部のホームページに日本で唯一つ掲載されていました。CDROMの「ひねもす俳句工房」を作成し、評判になりました。そんなことなどを思い出します。
○花冠ブログ句会の秀句・佳句の選評(3日の投句)を午前に済ます。
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○正子俳句日記は、昨日(3日)もアクセスランキングに入りました。今月に入って、三日間で1日と3日の二日です。
2010.04.03(土):8864 位(1390068ブログ中)、541(閲覧数)、169(訪問者数
○フェスティバルに必要なものを荷造り。明朝、宅急便でホテル宛送る。
旅行の準備をリストアップ。
○今日の俳句
朝桜ふれたき空はうすき青/川名ますみ
「朝桜」と、「うすき青」の二つが繊細な感覚で捉えられている。朝桜によって、空のうすい青は、実際触れたい、そして触れられそうなものとなった。そこに詩がある。(高橋正子)
○現代俳句一日一句鑑賞
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◇生活する花たち「桜・レンギョウ・馬酔木」(横浜日吉本町)
