1月18日(月)

俳句

曇り
○鳥海ゆい川柳句集『寂しさ指数』より

完璧を信じたころのミシンの目
プラタナス一本道ですら迷う
如雨露もって私の森へベランダへ
マラソン中継くまなく映す捨てた町
子を抱けばどこまでしなう母の腕
金色の風だった日がある狐
今が来る今が遠退く浜日傘
月の横子どもだろうか星光る
朝の水あふれ誰にも言えぬこと
ポケットにつかまり渡る交差点
積極的な右手に苦労させられる
蚊を払い男払って夏の橋
百日紅咲いている間は喪に服す
坂道を上ると海が見えドキン
鳳仙花あの日弾けたのは私
春だものマリも溺れてみたくなる
欠けている部分どこにもないカタチ

1月17日(日)

俳句

晴れ
○花冠3月号入稿。エックスパックで1時過ぎ送る。信之先生がポストまで。

○夕べから寒くてよく眠っていないのだが、それにしても寒い。風邪の前兆か。
フリースの上にセーターを着て、その上からボックスコートを着てなお寒い。
家族がそれぞれ着るものを持ってくる。コートを脱いで、息子のお古だがの上等なジャンバーを着るように、その上にウサギ模様のピンクの綿入れ半纏を着るようにと。その格好で落ち着くが、ストーブにかじりつき、日経マガジンを目でつらつら追う。しかし、寝るのが一番と思い午後は寝る。

○したがって、何もしないように、夕食はポトフ。あずきもぜんざい用に煮るが、味付けをする元気なし。

○夜早めに就寝するが、床のなかで、鳥海ゆいさんの川柳句集『寂しさ指数』を読み、十句ほど○印を付ける。近いうちにお礼。

2010年3月号投句

銀杏冬芽
高橋正子

大根白菜売らるる中の水仙花
一束が一握りなり水仙花
冬川の淀みあおあお家鴨居て
レモンの香潮の香混じり牡蠣を食ぶ
蒼きまで冬至の夜空澄みてきし
元旦の空へ欅が芽を張れる
 追悼宮本和美さん
新年の月に発ちゆくさびしさよ
雪の降る気配がありて労働す
 早稲田大学二句
学生喫茶ジャズと会話と暖房と
枝打ちの銀杏冬芽が地に弾み

俳句メモ12月~1月/1月16日(土)

道端に出でて花梨を売る男
十ほどの蜜柑の色のあたたかし
戻り来て胃の腑に落とす冬の水
千両の実が無造作に倒るるよ
葉牡丹の小さきものを寄せ植えに
スーパーの一画占めて餅売らる
ラ・フランス雲を掴むごとき味
牡蠣殻を爆ぜるに任せ牡蠣を焼く
寒風の街を行く身を透け通り
つかみどころなきを食べたりラ・フランス
夕さみしポインセチアに灯がともり
水仙の花をゆすれる沖の風
切山椒買うや菓子型古りし店
白菜・大根売らるる中の水仙花
レモンの香潮の香混じり牡蠣を食ぶ
紅葉山夜は黒々と魔を住ます
一束が一握りなり水仙花
鎌倉に切山椒を買うて来る
切山椒のみを土産に初詣
切山椒買うに店屋のしまいかけ
切山椒土産に下げて夕電車
太陽があってひた啼く冬の鵙
純白の家鴨見ている冬河原
家鴨遊ぶ冬川そこに来て淀む
枯葦のかげに家鴨の二羽遊び
冬川の淀みあおあお家鴨居て
白菜の積まるる中の水仙花
里神楽大蛇(おろち)出しに子は眠し
追羽根に似て数え日の羽根和三
夜の凍てて抹茶の泡をふくっくらと
水仙の花鳴るまでの沖の風
蒼きまで冬至の夜空澄みてきし
冬至の夜空金三日月を掲げあり
凍空に星ひとつ連れ金三日月
黒豆を煮る香を背なに賀状書く
仕舞い湯のゆずの二つを持ちあがり
クリスマスイブの苺の赤つよし
新聞紙に白菜包みその形
もの燃やす煙も火も澄む年の暮
かりんの実ほとんど採られ年の暮
葉牡丹の白に初雪くればよき
藪柑子描かれしはがきをもらいける
龍の玉つくばむ少女の目に映る
戸に付けし飾りに鶴を舞わしむ
冬三日月もう入りかけし街の空
皸の指を組みてはものを書く
牡蠣うましことに宮島湾のもの
くちなしの実も丸餅も荷となれる
水仙と松が荷となり届けられ
水仙の葉くずを年の瀬のごみに
活けようとすれば千両の実がこぼれ
はぐくまれ蕾ふくらむヒアシンス
松の枝に沿わせ水仙すっくと活け
水仙の香がうっすらと朝の玄関
大晦日の月を見上げつつ帰る
大晦日の月のくまなき明るさに
ヒアシンスしんと冷えたる玄関に
千両の実があかあかとわが街に 正子
元旦の空へ欅が芽を張れる
雲遠し全く蒼き二日の空
水仙の花さ揺るるを持ち運ぶ
追悼宮本和美さん
新年の月に発ちゆくさびしさよ
どこまでも眩しい一月の太陽
雪の降る気配が周囲にあり働く
早稲田大学
学生喫茶ジャズと会話と暖房と
銀杏冬木学舎に馴染み押し並ぶ
プラタナス寒の朝日に透けみどり
早稲田大学演劇博物館
銀杏冬芽上舞台より眺めけり
枝打ちの銀杏冬芽の地に弾み

1月15日(金)

俳句

晴れ
○ブログ句会1月前半の入賞発表
○4月はじめに松山行きの件で、洋子さんと美知子さんに電話。柳原さんの息子さんの柳原悠二郎さんは、正岡子規(ジェームス三木脚本)で、虚子の役に抜擢されたそうだ。わらび座で練習中のとのころ。

○川柳作家鳥海ゆいさんの句集『寂しさ指数』(砂子屋書房/2000円)を送られる。1月20日発行とあるので、発行なったばかり。鳥海ゆいさんは1947年生まれ。

○3週間ぶりにコープに注文。お正月用に買ったものがようやく片が付いた。

1月14日(木)

俳句

晴れ
今朝はー1度。冷え込むが、風が無く、それほどの寒さではなかった。

○新年吟行句会。早稲田界隈。
早稲田大学の演劇博物館、会津八一記念博物館。早稲田大学構内散策。

○リーガロイヤルホテルで、インターネット俳句コンテスト協会新年交流会。
来賓4名を迎えて、花冠のメンバー5名と、計9名。

○新年交流会後、高田馬場から東西線で大岡山で下車。加代子さんの案内で東工大の新会館3階にある、「ロイヤルブルー精養軒」で花冠のメンバー5人で句会、喫茶。

http://blog.goo.ne.jp/kakan115/

1月12日(火)

俳句
雪の降る気配が周囲にあり働く

曇り
○底冷えのする雪の降りそうな天気。この冬一番の冷え込みらしい。

○宮本和美さんの奥様から電話で、一昨日お送りした弔句と線香のお礼を言ってこられた。みなさんの心のこもった追悼句に大変感銘を受けられた様子。真心の通じるご立派な奥様の電話でした。書の上手なご親戚のかたに皆さんの追悼句を揮毫してもらって、49日の法要に、橘賞の扇子(正月の花となりたる松の勢い/信之)と部屋飾るとのこと。

○柳原美知子さんに「春寒し木を打ち人を呼び出せり/正子」の句について電話。この句の木は、禅寺などにある巡照板のこと。魚板ではなくて、四角な板。木槌で叩かれて、真ん中あたりがくぼんでいる。京都の法然院での句。禅寺ではないが、このようなものがあった。8年ほど前の句。

1月11日(月)

俳句

晴れ
○成人の日。
成人式に騒ぐという事態があちこちで起きている。一喝する市長もおられる。

○佃康水さんから2月号9冊注文を受けていたが、送るのを忘れていたので、昨日送った。

○藤田裕子さんから俳句界年間購読の申し込み。1月号を明日送る。

1月10日(日)

俳句

晴れ
○午前中花冠3月号の作品7句の選。

○ブログ句会、昨日投句分の選。

○午後、宮本和美さんの追悼句32名分をまとめ、印刷して、奥様宛にご霊前の線香に添えて送る。線香は昨日句美子が買って来てくれた。