小雨、時々曇り
●『詩を読む人のために』(三好達治著/岩波文庫)
本棚から、『源氏物語』とついでに、この本を取り出した。詩をどのように読めばいいのかを、話している人は結構いる。詩を読む基本というものがあるのだろうが、それはあるようでない、のではと思う。結局、一篇一篇の詩を、著名な詩人がどのように鑑賞しているかを逐一知り、その読み方を、一篇一篇知っていくしかない、と思える。
「千曲川旅情の歌」は単純に読めばよい。明治38年に上田敏の『海潮音』が発表され、翌年の明治39年に薄田泣菫の『白羊宮』の「ああ大和にあらましかば」は、ずいぶん解釈が難しくなっている。フランスの象徴主義の影響があるというのだ。ちょうど、このころリルケが活躍している。リルケは藤村の時代の人である。藤村や泣菫に深く関わろうとは思わないが、リルケは、共鳴するところがある。これは日本の詩とリルケの間で、何が違うかということである。
日本の俳人が小説を書いた例はあるが、成功していないようだ。その理由は、風景描写は良いが、思想、哲学がないということらしい。したがって、俳人の課題は、思想や哲学をどのように俳句に盛り込むことになるだろう。そのまま入れたのでは、詩のある俳句にはならない。
小雨、のち曇り
花びらのあからむ山茶花はや咲きぬ 正子
椎の実を拾う雨の上がる朝 正子
●小雨のなか、5丁目の丘へ散歩に行く。熟れかかった、まだ青いような柿の木に、オナガが数羽。何を食べているのだろう。「小鳥来る」の季語があるが、それを実感する。四十雀の声が聞かれなくなった。鵯の声が一番よく聞こえる。椎の実を拾った。雨に濡れていたせいか、皮がすぐむける。藪のなかに山茶花が咲いていた。
●一日散文を書く。400字づめ、66枚になったが、70枚はほしいところ。
2025年10月15日 08:51
曇り
ぶらんこを漕げば秋風ついてくる 正子
●早朝、5丁目の丘へ行く。小鳥が増えている。オナガ、鵯、百舌鳥、鵯、雀の声が聞こえた。聞いたことのない鳥の声が聞こえた。公園に落ちていたどんぐりも、見たことのない木にたくさんなっていた。
●散文原稿⑥~⑯最終章を推敲。段落、行あけ、句読点の検討。原稿を早めに仕上げて、いつ何が起こってもいいようにしておく。若いときは、つい、時間をあてがっていた。世の中、一つの事だけで済むはずはない。必ず、何かに関係している。それが、隙を見て入り込む。これが普通だが、
このことを忘れがち。
2025年10月14日 09:29
曇り
秋草のなかの穂草に蝶まぎれ 正子
秋風にポプラが鳴ればそのほかも 正子
秋風の音よくきこゆ夫なくば 正子
●10月ネット句会入賞発表
https://suien.ne.jp/getsureikukai
●散文原稿①~⑤を完成させ、読み通す。起伏を抑えているが、われながら、読みやすい。
晴れ
川原の芙蓉の紅を遠目にて 正子
秋潮の川遡る音しずか 正子
雀らの泡立ち草を宿としぬ 正子
●10月月例ネット句会
https://suien.ne.jp/getsureikukai
句会の作業をしていると睡魔が襲う。少し仮眠。夢に晃さんと信之先生と、だれかがいた。温泉のようでもあるし、木々に覆われていた。だれかが笹団子を出してくれた。すると、テンツク、テンツク。祭りばやしが聞こえ、子供御輿が通る声。それに目を覚ました。ちょうど、窓の外を子供御輿が通り過ぎるところだった。今日は駒林神社の祭らしい。先週、暮れた山から太鼓の音が聞こえていたが、こちらは大人が練習していたのかもしれない。喉が変。
ここに夫がでてきたのも、不思議。いま、散文を執筆中。人のことを大事に思うような文なので、夫が「自分のことを忘れるな」とでも言ったような感じだったが、それは、夫だけではなく、正子が自分のことを忘れるな、ということでもあるらしい。夢のお告げというもののようだ。
●リルケ理解のために何をするか、課題をAIにあげてもらった。
①リルケの手紙を読む。
②『マルテの手記』を読む。(すでに読了)
③リルケの詩を訳す。(意訳でもよい)これは、実践を始めている。
これまで自己流で進めて来たことが、AIの方向とマッチしている。大筋間違っていないようだ。
雨
●執筆中の原稿、ひととおり推敲できた。字数を数えなければいけない。まだ、段落、一行空け、句読点の位置を考えなくてはいけない。
●モリスの柳の枝柄でブックカバーを縫う。布だけ見るより、仕立てたほうがよく見れる。ミシンの上糸が突然、切れる。原因に気づくまで、1時間かかる。簡単なことだった。上糸の糸巻に切り込みに糸がひっかって、切れていた。ボビンに下糸を巻いた時、糸巻を反対にセットしたため。
2025年10月10日 23:04
晴れ
芙蓉すすき泡立ち草の川を見る 正子
川に来てうましあんぱんと麦茶 正子
●昼前、鶴見川へ歩いていく。川に着くと、土手は草が胸辺りまでのび、座れるところはない。立ったまま川の景色を見ていた。橋のあたりは、川の音が聞こえる。青鷺が二羽いるだけで音もたてず飛び立った。さらに川上に歩いて河口から8キロ地点まできた。土手の草が途切れているところがあり、腰を下ろす。ここからは、川岸に数株の芙蓉が咲いているのが見えた。セイタカアワダチソウ、芒があり、秋らしい色合いの川原となっている。川原には、草の実がたくさんあるのか、雀がたくさんいる。稲雀のように飛び立つ。来る途中で買ったあんぱんと冷たい麦茶を飲んだ。冷たい麦茶が美味しい。
それから土手沿いを少し歩いて、新幹線が、一つ向こうの橋を走っているのを見て、川から離れ、帰る道を探した。2キロ半は歩いたので、バスに乗ろうとした。日吉駅東口行が来るのに時間がある。すると反対側に新綱島駅行がきたので、それに乗る。新綱島駅は終点で、始発駅でもあるから、東口行が出る。東口行は2コースあるので、窓からの景色を楽しむつもりで、遠回りのバスに乗った。以前に自転車で句美子と来たところを通った。それほどいい景色とは言えないが、これも小さい楽しみだ。帰宅したのは4時。静かすぎる川と平凡な街の景色。それがよかったと、言わねばならない。3.6キロ、9337歩歩いていた。
2025年10月10日 01:19
曇り
●ノーベル賞の受賞者、日本で今年は二人。
★生理学・医学賞:坂口 志文(さかぐち・しもん)氏
免疫応答を抑制する仕組み「制御性T細胞(Treg)」の発見
★化学賞:北川 進(きたがわ・すすむ)氏
文学賞は、日本人が複数予想されていたらしいが、ハンガリーの作家。
●一日書いて過ごす。
快晴のち曇り
早生林檎赤味ほのかにいきいきと 正子
青蜜柑少し色づき吾そばに 正子
●午前中は、快晴。台風22号の影響で、夕方から曇る。
●一日書く。椅子に座って居眠りしがち。知らないうちに眠っている。それもわずかの時間。
2025年10月8日 18:20
快晴
一瞬の月の淡さよ雲ゆけり 正子
つかの間の雲間の月の淡きなり 正子