9月24日(日)

晴れ
露さむし写真の夫をふいと見る  正子
頼まれて秋初めてのケーキ焼く  正子
黄菊の蕾ほどけはじめて光るなり 正子
●人参ケーキを焼く。数年焼いていない。いつもなら50分かけて焼くが、焼く温度を忘れ、180度で焼くが35分で上が焦げ始めた。串を指してすっと通るので、オーブンより出したが、焼け残りがあり、失敗。こんな失敗をしたことはない。よほど年をとっている。総合的に判断する勘がにぶっている証拠だ。
●先日ラジオ深夜便で千玄室さんのお話があったが、地震で話が何回か中断したので、今朝仕切り直して、放送があった。その中で、徳島の特攻部隊から待機命令が出て、松山基地へ教官として赴任することになったという話があった。
 ここで符合することがある。松山の勝山町に裏千家の古川先生がおられ、しばらく教えていただいた。ここでにはNHKの職員の奥さん三人が来ておられ、私と四人がお稽古の日が一緒だった。先生はそのとき80歳近い方たったのだろう、髪もお団子に結い飾り気がなくて、大変やさしい方であったが、どこか、厳しそうな感じもしていた。露地から待合、茶室、水屋などすべてが整っているお茶人の家である。お稽古のとき、戦時中、松山に来られた、今の千玄室さんのお世話をさせていただいた、ということを話された。これは確かな話だったのだと今朝思い出した。玄室さんは100歳で、まだお元気でしっかりと話されている。徳島での特攻部隊の話をされるとき、100歳の今も思わず嗚咽を漏らされた。
このお茶のお稽古で思い出すのは、毎回、茶杓に銘を付ける練習があったこと。私は季語をちょっと変えたり、思いつくことを、「銘は?」と聞かれ「芝露でございます。」とか言っていたのだが、毎回ぐらいおほめをいただいた。どこからその銘を思いつくのか度々聞かれた。俳句のお陰だろうと思う。

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