8月13日(火)

晴れ
とんぼうの影の過れるバスの窓   正子
井戸水を汲み来て墓の名を洗う   正子
病葉の降り来し音や夫の墓     正子
●墓参。朝8時半の電車で出かけた。小田急線の鶴川駅前からバスに乗ろうとすると、句美子ぐらいの年齢の女性がお花を持って墓参とわかるスタイルで、まごついていた。聞くとおなじ墓地に行くとのことで、墓地まで一緒にいくことになった。
今朝京都を6時15分の新幹線で発って今の時間になったとのこと。母親の墓参に年2回は来て、一泊して帰るという。「今年は、京都は暑かったでしょ。」など言うと、「39度になりました、もう、暑くて。」「私も知り合いの方が京都にいますので、大丈夫かなと思いますよ。」京都の様子をいろいろ話してくれた。事務所の泉心庵で冷たいお茶をいただいて別れた。彼女の母の墓は少し奥のようだった。
信之先生のお墓に着くと、ちょうど桜の葉蔭になって、涼しそうだったので安心した。子供たちは7月にお参りに来たので、この暑さなので、お墓には来ないように言っている。社会状況や会社での仕事の様子をみれば、親が気を付けていなければいけない。
●お墓から帰り、昼寝。覚めてから精進料理を作って供えた。精進料理は夕食に。精進料理を食べながら、仏様になったような気分もしないではなかった。迎え火は、去年はほうろくで焚いたが、火が思ったより大きくあがったので、今年は焚かなかった。代わりに苧殻をお盆にのせて仏壇の脇に置いた。灯籠は日が暮れる前に灯した。
●『百年の孤独』(ガブリエル・ガルシア=マルケス著)が文庫本になって話題になっている。マルケスの本で読んだのは『コレラの時代の愛』だけ。これも長編だが、こちらは一気に読める。『百年の孤独』は複雑で、読み方支援キットのパンフレットまである。これを本屋でもらったが、読む気にはなっていない。
読書家の話を聞いていると、生涯で肝心な本を読んでいない気がしてくる。大切なことを忘れて来たようなさびしさが漂い始める。

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