★初蝉は一蝉遠く鳴いて止む 正子
ふと、遠くから聞こえて来た初蝉の声に気ずき、耳を澄まして見ると途切れんばかりの未だ弱々しい小さな声。それもいつしか鳴き止んでしまった。「鳴いて止む」の措辞には余韻を感じ、生まれたばかりの蝉の様子、そして短いいのちを生き抜く蝉への深い心情が込められている様に思います。(佃 康水)
○今日の俳句
噴水のしぶきや児らを走らせる/佃 康水
噴水のしぶきを避けながらも、喜々として水に濡れたり、水から逃げたりする幼い子たちの無邪気な姿がよく詠めている。(高橋正子)
○新宿御苑
新宿御苑の花たちを見に信之先生と出掛けた。オニユリ、ムクゲ、ヤブミョウガなどが盛りで、沢山写真に撮って帰った。午前9時に自宅を出て、午後2時半頃の帰宅。オニユリは、西休憩所近くで年々、花数が増えているとのことで、見ごたえがあった。千駄ヶ谷休憩所近くでは、ピンクや濃紅色で八重咲きのムクゲが咲いていた。ヤブミョウガ(藪茗荷)Pollia japonica の白い花がみごろで、長く伸びた花茎の先についた真っ白な花は、木陰でひときわ白く輝いていた。
ヤブミョウガは、ツユクサ科の多年草で、葉がミョウガに似ることからこの名がついたが、実際にはミョウガはショウガ科で、全く別物。
http://www.fng.or.jp/shinjuku/shinjuku-index.html
★花の名の日日草の凋みけり/後藤夜半
★日日草窓一枚の蜑の家/池上樵人
★働かねば喰えぬ日日草咲けり/佐伯月女
★逞しき日日草や赤と白/高橋信之
★日日草日々掃き寄せてかるき花/高橋正子
ニチニチソウ(日日草、学名: Catharanthus roseus)は、キョウチクトウ科ニチニチソウ属の一年草。学名 Catharanthus(カサランサス)は、ギリシャ語の「katharos(純粋な)+ anthos(花)」が語源で、ニチニチソウ属のこと。roseushaは、「バラ色の、淡紅色の」の意味。初夏から晩秋まで次々に花が咲くので、「日日草」という。原種は小低木で、匍匐する傾向があるが、一般には一年草として、観賞用に改良された品種は、直立するものが多い。葉は長楕円形で、対生する。花は直径3~4cm程度で、花弁は5裂し、色は白、ピンク、赤、赤紫などがあり、中心だけ色が違うものもある。ニチニチソウには、「ビンカアルカロイド」と総称される、10種以上のアルカロイドが、全草に含まれる。そのうちの、ビンクリスチンとビンブラスチンには、細胞分裂阻害作用(チューブリン脱重合による)があり、抗がん剤として用いられるが、脱毛などの副作用・毒性があるので、素人の利用は危険。たんに食すると、嘔吐や下痢程度では済まないことになる。症状 – 中枢神経刺激作用、心機能障害、痙攣、筋肉麻痺、嘔吐。マダガスカル原産で、熱帯各地に野生化する。温帯でも栽培可能である。
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