6月20日(日)

てのひらに書を読む梅雨のすずしさに  正子 
てのひらの上に書物を置いて、読み耽っておりますと、いつしか微かな風を感じ、梅雨の心地よいすずしさの中、静かな時間を過ごされました。(藤田裕子)

○椿山荘へ、娘と蛍狩りに。江戸川橋下車、神田川沿いの葉桜の道を歩き、冠木門から入る。無茶庵で天ぷらそばを食べ、庭園を巡る。日暮れまでの時間を椿山荘のカフェ・フォレストで過ごす。カフェの照明は、7時から照度が落とされ、窓から庭園の夕景が楽しめるようになっている。暗くなり始めた7時半にカフェを出て、庭園の谷川沿いに蛍が飛ぶのを見る。たしかに人は多いが、気にしなければ、どういうこともない。風があって、梅雨にしては涼しい。一箇所に10匹ぐらいはいたであろう。庭園は、紫陽花、ぎぼうし、式部の花、どくだみの花。滝の裏側も見た。
四国の家では、サンダルをはいて、数軒行けば橋の袂に出て、蛍が飛ぶのが見れた。この時期毎夕蛍を見に出ていた。その家から、車で15分ほど奥に行けば、山の高さまで蛍が乱舞する光景に出会えた。都会とは、随分と風情の違う蛍狩りだ。

○NHK出版からNHKラジオテキスト「すこやかに老いる」(塩田丸男)(7月~9月)が贈呈される。NHK出版編集部の粕谷昭大氏からで、水煙同人だったおおにしひろしさんの俳句が掲載された。「旅」のテーマで、P158の「老後の旅は「同行二人」」の項。
同行二人若葉風背に寺に着く/おおにしひろし

○今日の俳句
青梅雨や雨音軽く夜に入る/藤田裕子
青梅雨という言葉が美しい。それと微妙にずれた軽い雨音がして夜に入る。心に浸透するような詩情がある。(高橋正子)


コメント

  1. 藤田裕子
    2010年6月17日 22:46

    お礼
    正子先生、「今日の俳句」に「青梅雨」の句を取り上げていただき、すてきな句評を賜りまして有難うございます。

    てのひらに書を読む梅雨のすずしさに  正子
     てのひらの上に書物を置いて、読み耽っておりますと、いつしか微かな風を感じ、梅雨の心地よいすずしさの中、静かな時間を過ごされました。

  2. 高橋正子
    2010年6月18日 0:12

    お礼/裕子さんへ
    てのひらに書を読むの句にコメントをありがとうございました。すずしい時間や場所で、本が読めるのは、たのしいことですね。