★白ばらの空気を巻いていて崩る 正子
白ばらの正に絢爛と盛りある咲きよう。空気の中に広がり、否、大きく巻き込んで濃密な一体となって在り、この期を逃せばあとはただ崩れ去るのみ。(小西 宏)
○今日の俳句
蒲公英の花せめぎあい光りあい/小西 宏
蒲公英が明るい日差しの中に、びっしりの咲いている様子。一つ一つの花は可憐でありながら、せめぎあうほどの花の力。せめぐだけでなく、また、互いに光りあっている。確かな目である。(高橋正子)
●午後5時半ごろからどしゃ降り。3分ほど歩くのに、ずっしりと濡れてしまった。
エコーと血液検査。よく検査するように病院から言われる。検査し過ぎの感じがしないでもない。
俳句月刊誌『氷室』(尾池和夫主宰・宇治市)5月号の「現代俳句鑑賞」のページに正子の句
「水破りみどり無数の葦の角」を大島幸夫さんに鑑賞いただいた。
<無数の葦が春の日差しを得て成長し、水の面に顔をのぞかせ、緑の角の先端を陽光に光らせた瞬間を切り取られた瑞々しい作品である。
平凡な観察であれば、「昨日まで水の下だった葦が、今朝は水の上に顔を覗かせている」程度の時の経過で見てしまう情景を、作者は微速度撮影のような鋭い観察眼をもって、葦の角が「水の下から伸び、水面に至り、今ついに水を突き破った刹那」を確認されたのである。もしかしたらその時、幽かにでも水輪が生じたのが見えたのかもしれない。「水破り」という措辞を見出し、自らズンと顔を出した動きを見事にけいようされたことに敬服する。>
○ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)
[ジャーマンアイリス/横浜市都筑区ふじやとの道]
★ドイツアヤメ咲く青年のジョギング/高橋信之
★学ぶ卓ドイツあやめの香が届き/仙石君子
ドイツアヤメ (Iris germanica) はアヤメ科アヤメ属の植物の一種。別名のジャーマンアイリスで呼ばれることが多い。本種は、アヤメ属の植物を交雑して作出されたもので野生のものはない。1800年代の初期にドイツ、フランスで品種改良され、その後、アメリカが多数の品種を出している。花期は5 – 6月ごろである。
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