★浜名湖の水の五月を新幹線 正子
五月は月の初めに立夏があり、みずみずしい若葉に包まれた生命感にあふれる麗しい月で、薔薇や牡丹が咲き、薫風が渡る気持の良い浜名湖を見ながら新幹線に乗っている素晴らしい景ですね。 (小口泰與)
○今日の俳句
白雲を支える嶺の新樹かな/小口泰與
白雲と嶺の新樹の緑、嶺の新樹なので、とりわけその色合いが爽やかである。(高橋正子)
★彼女眉目よし未央柳をむざと折る/高浜虚子
★水辺の未央柳は揺れ易し/清崎敏郎
★傘ひらく未央柳の明るさに/浜田菊代
★モンローの忘れ睫の美女柳/杉本京子
★胡姫の舞おもはす未央柳かな/富岡桐人
未央柳は、キンシバイと同じ時期に咲くから、どちらも知らない人には同じ花と目に映るかもしれない。キンシバイは、花が梅の様だし、蕊が長くない。未央柳は、蕊が金色の糸のように長い。絵に描いた美人の長い睫毛とも見える。私が身近で未央柳を見かけるようになったのは、昭和40年代も終わりのころ。日本の景気が上向いて新興住宅団地が開拓され、庭つきの家が売り出された。庭も簡単に設計されて、樫などの裾を隠すために未央柳が植えられているのをよく目にした。住人が好んで植えたようでもない。日吉本町では、公園や公団、小さいビルの根方に植えられている。低木で花が沢山つくので、設計した庭の植え込みには便利がよいのだろう。水と合わせて植えれば、もっと風情がよくなるだろうといつも思う。
★夕映えは未央柳の蕊にあり/高橋正子
未央柳(ビヨウヤナギ、学名:Hypericum monogynum)はオトギリソウ科の半落葉低木。別名「美女柳(びじょやな)」、「美容柳(びようやなぎ)」、「金線海棠(きんせんかいどう)」。中国原産。唐の長安の宮殿「未央宮」にかかわる名前で、柳の葉に似ていることからだが、これは日本名。中国では金糸桃と呼び、おしべがまさに金の糸。 半常緑性の小低木で、よく栽培されている。花期は6-7月頃で、黄色の5枚の花弁のある花を咲かせる。キンシバイにも似るが、特に雄蕊が長く多数あり、よく目立つ。雄蕊の基部は5つの束になっている。葉は十字対生する。7月14日の誕生花(未央柳、花言葉は「幸い」(未央柳)。
コメント
御礼
高橋正子先生
5/27の正子先生の俳句日記に「新樹」の句をお取り上げ頂き、その上、素晴らしい句評を賜わり厚く御礼申し上げます。
今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。
◎浜名湖の水の五月を新幹線/高橋正子
五月は月の初めに立夏があり、みずみずしい若葉に包まれた生命感にあふれる麗しい月で、薔薇や牡丹が咲き、薫風が渡る気持の良い浜名湖を見ながら新幹線に乗っている素晴らしい景ですね。