竹落葉わが胸中を降るごとし 正子
筍が若竹に生長し、古い竹はしきりに落葉している。一片ずつ静かに降りしきる竹落葉の乾いた音と感触が、胸中深くひとつの季節の終わりを告げているようです。惜春の思いとともに、人生のひとつの節目を越えられた感慨が伝わってきます。潔くひとつの季節を逝かせ、新たな季節に向かわれる強さを感じます。自身の内奥の真実を深く見つめられる芸術家の魂を御句に見る思いです。 (柳原美知子)
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○今日の俳句
すかんぽを手折れば青き音空へ/柳原美知子
すかんぽは懐かしさを呼ぶが、空へと弾ける「青き音」がさっぱりとすがすがしい。(高橋正子)
コメント
お礼
「すかんぽ」の句を今日の俳句にお選びいただき、嬉しいご句評をありがとうございました。
長く伸びたすかんぽの茎が、紅い花に染まることなく青々としていて、爽やかな音がしたのが
印象的でした。
お礼/美知子さんへ
竹落葉の句へコメントをありがとうございました。砥部での作です。裏庭に竹を少し植えていて、そのころは、生涯砥部で暮らすのだろうと思っていました。