★桜冬芽空にもっともたくましき 正子
晩春に可憐な花を咲かせる桜。もう花の準備は整っており、目覚めのときを待っています。厳しい寒さを乗り越える桜の冬芽は冬空の下でたくましく息づいています。(多田有花)
○今日の俳句
猪狩を外れし犬と出会いけり/多田有花
猪狩をしてきた犬と山道で出会った。「外れし」が犬をうまく言いえている。猪を追い、山中を駆け回った犬と、今は静かに山を下る犬との対比が読み取れるのである。(高橋正子)
○浦島草の実
[浦島草の実/東京白金台・自然教育園]_[浦島草の花/小口泰與さん撮影]
★籠り居て木の実草の実拾はばや 芭蕉
★草の実をとばしいつまで空地かな/稲畑汀子
★びつしりと木の実草の実明日は晴れ/畑佳与
★浦島草の実が赤し吾も鳥の目に/高橋信之
★浦島草の実の朱に落葉落葉/高橋正子
ウラシマソウ(学名 Arisaema urashima)は、サトイモ科テンナンショウ属の宿根性の多年草。日本の本州、四国を中心に、北海道と九州の一部に分布し、関東では4月下旬から5月上旬にかけて開花する。
地下に偏球形の球茎を形成し、周囲に子球をつけることが多い。葉は通常1枚で、成株では11~17枚の小葉を鳥足状につけるが、実生のような小型個体では3枚~5枚の小葉をつける。小葉は先が鋭く尖る狭卵形か長楕円形で通常暗緑色である。葉の存在する期間は春から秋にかけてである。肉穂花序は葉の下につき大型の仏炎苞に包まれる。仏炎苞は濃紫色、緑紫色、緑色などで変異があり、内面には白条がある。口辺部はやや開出する。舷部は広卵形で先が尖り、開花の進展とともに垂れ下がる。肉穂花序の先端の付属体は釣り糸状に長く伸長し、これが和名の起源(浦島太郎が持っている釣り竿の釣り糸に見立てたか?)とされている。肉穂花序を形成する多数の花には花弁がなく、雄花は雄蘂のみ、雌花は雌蕊のみで形成されている。
雄花から雌花への花粉の受粉はキノコバエの仲間による虫媒によって行われる。受粉に成功し、結実可能な条件がそろった個体では、秋にかけて果実を成熟させていく。結実した雌花群は多数の果実をトウモロコシ状につけており、当初は緑色であるが秋に成熟すると朱赤色に変わる。各果実中には0~数個の種子が形成される。成熟した果実は鳥により採食されることが知られているが、採食されずにその場で倒伏して散布されることも多い。未成熟の果実は有毒のシュウ酸化合物等を含有するが、成熟すると甘くなる(食用にはならない)。
コメント
お礼とコメント
正子先生、
「猪狩を外れし犬と出会いけり」を今日の俳句にお取り上げいただきありがとうございます。
山で発信機をつけた犬に会いました。麓まで私たちの後をついてきました。
麓には飼い主が待っておられました。狩の途中で迷子になる犬が時々あるのでそのための
発信機なのだそうです。
★桜冬芽空にもっともたくましき 正子
晩春に可憐な花を咲かせる桜。もう花の準備は整っており、目覚めのときを待っています。
厳しい寒さを乗り越える桜の冬芽は冬空の下でたくましく息づいています。