★芹育て橋を潜れる速き水 正子
田の畦や野川の湿地に自生し冬を越す芹。橋を潜り、途絶えることなく流れる速き水が、澄んだ芹の水辺を生み出してくれます。その水辺で生育する芹がことさら清らに感じられます。 (藤田洋子)
○今日の俳句
短日の街を灯して書店混む/藤田洋子
短日の街の様子が書店を通してよく見える。短日の人で混む書店に充実感が見える。(高橋正子)
百両(学名:Ardisia crispa)は、ヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑性小低木。枝分かれが少ない。別名:百両金、カラタチバナ(唐橘)。 原産地:本州の茨城県以西の本州、四国、九州、沖縄、中国、台湾(山野の林下に自生。個体数が少なくあまり見かけない。)高さ:30~40cm。葉は互生。花期:7月。繁殖は種まき、接ぎ木。管理:水はけのよい土、半日陰で栽培。
お正月の縁起植物として人気のセンリョウ(千両)、マンリョウ(万両)、カラタチバナ(唐橘)、ヤブコウジ(藪柑子)。その中で余り花屋では見かけず、我が家には無かったカラタチバナ(唐橘)。先日花屋で、一見してマンリョウと思うような大きさの赤実と白実の鉢物を見た。よくよく見たら、マンリョウより細長い葉でユズリハを思わし、ラベルを見たら白実百両と書いてあった。此処に百両のカラタチバナ(唐橘)があったー、と思わず嬉しくて即求めた白実。家のマンリョウと比べて見ようと庭の実を見たら、暮れにあったたくさんの朱実は既に全部鳥が食べて無くなっていた。実を実測してみたら1センチ弱で、マンリョウと同じ大きさだった。葉はマンリョウより長いのが特徴で、枝はマンリョウのように分かれておらずシンプルな感じだ。
このカラタチバナは、ヤブコウジ、マンリョウと同じヤブコウジ科ヤブコウジ属で、花は見た事がないが、きっとこのふたつのヤブコウジ科のものと同じかも知れない。マンリョウ(万両)に対してヤブコウジは十両で、このカラタチバナは実の付き方が疎らのように大人しいので百両とも呼ばれる。センリョウだけはヤブコウジ科でなくセンリョウ科で、花が全然違う。
このカラタチバナも古典植物で、ヤブコウジ同様元禄時代に持て囃され、品種改良が盛んに行われ、葉の形、斑の色、幹や実の色に変わりのもがあり、高価な値段で取引された植物のようだ。実の色は赤、白、黄色がある。マンリョウは鳥が食べて実生苗が出来やすいが、このカラタチバナの実をまた鳥が見つけるのであろうか?そうすると庭にまた実生苗が出来るかもしれない。鳥が食べなければ、今年の初秋まで実が残るようだ。これも常緑小低木で茨城県以西に分布し、耐寒性はマンリョウ、センリョウとの中間ぐらいと本にある。
新年を祝う植物の筆頭は松竹梅で、他に、串柿、福寿草、勝栗、南天,千両、万両、百両金(カラタチバナ)、交譲木(ユズリハ)などがあるそうだが、今日は15日で、昔風では小正月、女正月だが、松の内を締めくくる古典植物として、この百両のカラタチバナ(唐橘)をアップできてよかった。(ブログ「一花一葉」より)
コメント
お礼
正子先生、今日の俳句に「短日」の句を取り上げていただきありがとうございました。
★芹育て橋を潜れる速き水 正子
田の畦や野川の湿地に自生し冬を越す芹。橋を潜り、途絶えることなく流れる速き水が、澄んだ芹の水辺を生み出してくれます。その水辺で生育する芹がことさら清らに感じられます。