晴れ
ほっこりと陽がさす森の木の実雨 正子
風吹けば青き木の実が降ってくる 正子
なんの実か覗けば赤ある檀(まゆみ)の実 正子
●1年ぶりに句美子たちの家にいった。1年以上になるかもしれない。駅前は道路工事を長らくしていたが、工事が済んでからは落ち着いて、街の様子は全然変わっていない。これだけ都会の中であるのに、時が止ったかと言うほどだ。丘のほうに有名な斎場があるので、いつも喪服の人に会う。今日も行きも帰りもだ。乗ったときは、葬儀の帰りかなと思うが、降りたところを見ると、これからお通夜に出かけるのだとわかる。
●句美子のところからの帰りの電車で、『神さまの話』(リルケ著/谷友幸訳)をぱらぱら読んだ。引き込まれて読む話ではないが、つくづく翻訳文のよさを感じた。言葉が少し古くて、やわらくて、品がある。もう、このような文章を書く人はいないだろうと思うと、時代の言葉というものが、貴重に思われてきた。翻訳者はどんな風貌の方だったのだろう。
●元新聞記者の政治の話にあった。「石破さんは突っ張るしかないんですよ。」と。たしかに「突っ走る生き方」がある。この生き方を忘れていた。
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