★レモンの香潮の香混じり牡蠣を食ぶ 正子
○今日の俳句
何もない寒空を昇ってゆく鳶/川名ますみ
何もない寒空は、雲さえも、音さえもないということ。澄みきった寒の青空に吸い込まれように昇る一羽の鳶が、静謐な寒青空を印象付けている。
○咳
★咳の子のなぞなぞあそびきりもなや/中村汀女
★誰か咳きわがゆく闇の奥をゆく/篠原梵
おもに気管や喉頭の粘膜が寒さの刺激を受けて起こるものだが、結核によるもの等もあり、その原因は複雑である。俳句での「咳」は冬の季語となっているので、俳句に詠まれる「咳」は風邪の咳となる。
★上の子が咳して下の子が咳を/高橋信之
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