緑道を歩く/11月23日(日)

俳句
水脈長く鴨のいずれも同じ向き
眦に日があつまりし鴨の池
朴落葉広く大いに地を覆う
落葉しつつ朴に銀芽のはや育つ
せせらぎの水音高く芹育つ
せせらぎの音あるかぎり黄葉降る
翡翠を停まらせ黄葉の細き枝
翡翠の散らす冬日の水しぶき
翡翠の憩いて冬日の枝におり
 青森林檎
星空に冷えて林檎の宅急便

○花冠創刊号の初校を午前中ファックスする。5枚。明日印刷所が開いていれば、電話をする予定。開いていなければ、あさって25日に電話。

○例年はこの日は水煙大会となるが、今年は、9月7日に水煙300号記念大会を開いたし、その後、水煙が終刊となったので、この行事はない。今日は、午後より、グリーンラインのセンター北から、北山田まで、緑道を信之先生に案内されて歩いた。

「富士やとのみち」となっている。センター北には、阪急百貨店があるが、その前あたりから、北へ歩き、丘陵地帯を下り、森の道に入る。川がある。主には、くぬぎや樫などの広葉樹。川沿いの黄葉の下を歩く。山からの湧き水が湿地を作って葦が生えている箇所もある。山中は鳥の声が盛んである。道を伝うと朴の木が2本ある。この2本の朴の木が落とした落葉があたり一体にある。木にのこる葉を一枚とって持ち歩いたが、いつの間にか紛失。徳生公園に出る。結構広い池があり、鴨やアヒルが鯉がいる。池の中に張り出した板道もある。三日月形の浮島のようなところがあり、陸にあがった鴨らが、羽づくろいをしている。鶏らしき鳥もいる。その浮島の裏というか森林側の木陰に廻ると、鴨がいきいきと泳いでいる。突然、翡翠が飛ぶのを見た。これは驚き。日当たりの細い枝先にとまり、長い嘴、青い羽根の色が日のなかでまばゆい。どこか見ている。魚を狙ったようでもない。対岸の枝に移って、姿を見失った。12月7日の吟行には、また現れてくれるように。
ここには、がまずみの実が熟れて、白い花が一つ咲き残っていた。ケイタイに写真を撮る。翡翠こそ写真に撮るべきだったが、目を凝らしていて写真のことは、思いもつかなかった。

要所には案内板が石に貼り付けてあるので、これを見ながら進む。こういった緑道が中山まで続いているようだ。都会のなかにも静かなところが保存されている。このあたりを、「日本のチベット」と悪態をつく人もいるようだが、いい環境だ。子どもも、大人も自転車に乗ったり、走ったり、散歩をしたり楽しんでいる。
好奇心が旺盛な幼児や犬がいて、大いに笑った。われわれの真似をして、案内板の石を読もうとする2歳ぐらいの子、せせらぎを渡った人を追いかけて、向こうへ行きたがって飛ぼうとする犬など。思い思いの自由がいい。きちっと教育すれば、こういう環境からは、いい子が育つにちがいないと思いつつ。

徳生公園からは、南山田小学校の前を通り、北山田へ向けて歩く。せせらぎに出会う。澄んだ水がいい音を立てて流れている。黄葉が降りこみ、芹がよく育っている。せせらぎを渡り、段丘をのぼり、イタリア料理のチーチョダイニングのところへ出た。そこからは、来た道を振り返り、景色を目に収める。北山田駅はすぐ。北山田から日吉本町まで電車賃230円で帰宅。疲れはしなかったが、やたらお腹が空いた。そういえば、朝ピザを一切れ食べて3時だもの、空くはず。


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