■7月月例ネット句会清記■

■7月月例ネット句会清記■
2021年7月11日
13名(39句)
01.糸鳴りの響く渓谷大山女
02.D五一の汽笛の走る夏の川
03.雷鳴や風の物言い忽と黙
04.待つことの縁の下なり蟻地獄
05.一鉢の取り入れ愛でる月下美人
06.たそがれの闇に香るやまんだらげ
07.きりりと立ちぬ紅の立葵
08.梅雨深し雨音が夜明け連れてくる
09.ひまわりやつのる豪雨にうなだれて
10.風群れて青田を翔けてゆく軽さ
11.山門に阿吽の眼風青葉
12.早苗田の水に畦行く人の影
13.海峡へ夏潮水脈をきらめかす
14.棚田みな青田となりて空に澄む
15.花南瓜濡れて咲く地を子ら登校
16.お待たせとメダカへ順に餌をやり
17.取り置きし朝顔の種水につけ
18.やっと咲くカサブランカは香を放ち
19.早朝にセミの初鳴き目が覚める
20.青々と大空広がる梅雨晴れ間
21.全身で感じる薫風背伸びする
22.山裾にくっきり浮かぶ合歓の花
23.木の葉揺れ一天暗く夕立来
24.庭の草知らぬ間に咲き秋近し
25.日々草今日咲くつぼみやわらかに
26.キッチンに母娘の小声梅雨の月
27.梅雨晴間ひかる舗道を踏みしめる
28.朝顔の蕾かぞえて夕支度
29.食卓に鮎が並べば笑みこぼれ
30.風呂上がりファンに合わせて動く我
31.朝焼けて草の匂いの芳しき
32.寝そびれて遠きしじまの梅雨の星
33.みどりからみどりへ蝉の羽音がす
34.扇風機見ていて西瓜食べたくなる
35.団扇あおぐことを仕事としている
36.西瓜食らうことを今日の仕事とし
37.母の作る梅酒の瓶の薄緑
38.雷が一斉に響く休みの日
39.紫陽花の色移りゆき淡くなる
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
 選句は<コメント欄>にお書きください。

■7月月例ネット句会ご案内■

7月月例ネット句会ご案内

①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2021年7月5日(月)午前6時~2021年7月11日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:7月11日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:7月12日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、7月12日(月)正午~7月15日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

ご挨拶

西日本は、いつもより3週間ほど早く梅雨入りしておりましたが、関東地方は、6月13日に梅雨入りと発表されました。日本列島の長さを思わずにはおれませんでした。
6月月例ネット句会にご参加いただき、ありがとうございました。入賞の皆さまおめでとうございます。今回も全員のご参加をいただきました。いつもながら、選とコメントをありがとうございます。おなじような繰り返しの月例ネット句会ですが、季節の移り変わりや、それにともなう暮らしの変化が自然と詠まれていますので、楽しませていただいています。
コロナワクチンの接種も進んでおりますが、これからも、日々気を付けて過ごすようにいたしましょう。ご健吟をお祈りいたします。来月の月例ネット句会は、7月11日(日)です。これで、6月月例ネット句会を終わります。
主宰・髙橋正子

■6月月例ネット句会/入賞発表■

■2021年6月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年6月14日
【金賞】
★郭公の峰の遠くに晴れ来たる/桑本栄太郎
遠くの峰から郭公の声が聞こえる。峰にかかっていた夏靄だろうか、うすい雲だろうか、次第に晴れて来る。「晴れ来る」の時間の経過に洛西の風景が見える。(髙橋正子)
【銀賞/2句】
★山よりの重たき風や実梅落つ/小口泰與
梅雨のころ、風は湿りを帯びて重い。その風に梅の実が落ちる。日本の湿って重い梅雨時期の日本の風土が表現されている。(髙橋正子)
★花鉢の濡れて静かな梅雨に入る/吉田 晃
はなやかな花の鉢も静かに濡れている。その静かさは梅雨がもたらす、静けさ。しっとりとした奥行きある情趣がいい。(髙橋正子)
【銅賞/3句】
★落ちてなお色鮮やかな実梅かな/廣田洋一
梅の実には、みどりの色のいくつもの変化がある。落ちてもなお、鮮やかさを失わない梅の実にはっとさせられる。(髙橋正子)
★青梅を洗いし手の香目覚めても/柳原美知子
この青梅は少し色づき始めたものだろうか。梅独特の匂いが発っている。その梅を洗った翌朝も、梅の匂いが手についている。梅仕事のあとの充実。(髙橋正子)
★紫陽花の重たき毬は紫紺色/川名ますみ
紫陽花の花の毬が重そうに、垂れ気味に咲いている。その色は、紫紺色。しっかりと重みのある色だ。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
★挿し木から紫陽花一つ初開き/高橋秀之
ご自身で挿し木されたのでしょうか。そこから今年の花が咲き始めたというのは新たな喜びですね。 (多田有花)
★山よりの重たき風や実梅落つ/小口泰與
★郭公の峰の遠くに晴れ来たる/桑本栄太郎
★花鉢の濡れて静かな梅雨に入る/吉田 晃
★立葵花びらがゆれ茎が揺れ/吉田 晃
★落ちてなお色鮮やかな実梅かな/廣田洋一
★紫陽花の重たき毬は紫紺色/川名ますみ
【高橋正子選/7句】
★扇風機今年の風を送り初め/多田有花
電力で風を起こす器具の扇風機は、翼を回転させて風を起こす。今年初めて扇風機が回転して新鮮な柔らかい風を送っている。気持ちの良いゆったりとした景が見えてきます。(小口泰與)
★青梅を洗いし手の香目覚めても/柳原美知子
一晩明けても手に青梅の香が残っている、それに気づいて昨日の作業を思い出されたことでしょう。生活の実感に即した、経験者ならではの御句と感じます。 (多田有花)
★夕風呂を終えて今日から夏布団/ 西村友宏
急激に気温が高くなり、すっかり夏めいて来ました。未だ明るい夕方に入浴を済ませ寝室に入ってみれば、如何にも涼しそうな夏蒲団が用意されています。(桑本栄太郎)
今日から夏布団。それを楽しみにしながらの夕風呂。すがすがしくわくわくとした気持ちでお風呂を楽しむひとときです。(高橋秀之)
★山よりの重たき風や実梅落つ/小口泰與
★郭公の峰の遠くに晴れ来たる/桑本栄太郎
★花鉢の濡れて静かな梅雨に入る/吉田 晃
★落ちてなお色鮮やかな実梅かな/廣田洋一
【入選/13句】
★まっ青な海を遥かに花蜜柑/吉田 晃
海の深い青と蜜柑の花の白さのコントラストが綺麗な風景です。 (髙橋句美子)
★田水入る茅花流しの畦濡らし/柳原美知子
この時期特有の風が吹く。景色全体が湿り気の中にあって、田に入る水の揺らぎが想像される。田植えが終わったばかりだろうか。早苗も入る田水に揺れている。「田水」がこの句を動きあるものにしているように思う。(吉田晃)
★水けむり蛍火流る源流に/柳原美知子
人里離れた源流で蛍火を楽しんでおられます。遠い昔の思い出の一コマのようです。 (祝恵子)
★額の花昏るるごとくに藍深む/川名ますみ
紫陽花の藍色が深まる様を昏るるごとくと、夕方の青が深まる空に譬えたのが上手い。 (廣田洋一)
★昏れしごと藍を深める額の花/川名ますみ
額の花の色はさまざまありますが、これは濃い青のもの。それを昏れてゆく空にたとえられました。 (多田有花)
★立葵並んで空を仰ぎ見る/髙橋句美子
真っ直ぐ空へと咲き昇っていく立葵。何本か並んで咲いているときの咲き方はまさにこういうイメージです。 (多田有花)
★葭切や微塵もこびず川筋へ/小口泰與
★卯波立つ遥か沖行く船の影/桑本栄太郎
★バスの影植田にさっと動き消え/祝 恵子
★苦瓜の窓の高さに蔓は延び/祝 恵子
★夏の海隔てて淡路島淡し/多田有花
★南部鉄の重き風鈴軽き音/廣田洋一
★梅雨空にまっすぐ薄く飛行雲/高橋秀之
■選者詠/高橋信之
★黄の百合の大きな花が窓越しに
★笹百合が大きく咲いてすがすがし
★笹百合に朝空高し窓開ける
■選者詠/高橋正子
★若竹のみどり濃くなり雲放つ
若竹がぐんぐん伸びて緑も濃くなり、大空に白雲を放っているかのように煌めいています。明るくすがすがしい夏の景です。 (柳原美知子)
若竹の力強さがみどりの濃さや「雲放つ」という表現で一段と際立っています。 (西村友宏)
★夏鶯シーダの枝に長鳴きす
★山畑のすずしさ雉鳩啄みて
■互選高点句
●最高点(7点/同点2句)
★夕風呂を終えて今日から夏布団/西村友宏
★若竹のみどり濃くなり雲放つ/髙橋正子

■6月月例ネット句会清記■

■6月月例ネット句会清記■
2021年6月13日
13名(39句)
01.葭切や微塵もこびず川筋へ
02.山よりの重たき風や実梅落つ
03.鴨の子の身過ぎ各おの水の星
04.大山の山開きとや夜見ヶ浜
05.郭公の峰の遠くに晴れ来たる
06.卯波立つ遥か沖行く船の影
07.タバコ屋の看板ありて七変化
08.バスの影植田にさっと動き消え
09.苦瓜の窓の高さに蔓は延び
10.扇風機今年の風を送り初め
11.海風を受けつつ夏のボードウォーク
12.夏の海隔てて淡路島淡し
13.花鉢の濡れて静かな梅雨に入る
14.まっ青な海を遥かに花蜜柑
15.立葵花びらがゆれ茎が揺れ
16.南部鉄の重き風鈴軽き音
17.落ちてなお色鮮やかな実梅かな
18.さくらんぼ食べたる証種の山
19.田水入る茅花流しの畦濡らし
20.水けむり蛍火流る源流に
21.青梅を洗いし手の香目覚めても
22.夕風呂を終えて今日から夏布団
23.打ち水や子らも仔犬も軒下へ
24.菓子箱の飴玉光る夏の夕
25.挿し木から紫陽花一つ初開き
26.出勤の電車の窓からヨット見ゆ
27.梅雨空にまっすぐ薄く飛行雲
28.黄の百合の大きな花が窓越しに
29.笹百合が大きく咲いてすがすがし
30.笹百合に朝空高し窓開ける
31.夏鶯シーダの枝に長鳴きす
32.山畑のすずしさ雉鳩啄みて
33.若竹のみどり濃くなり雲放つ
34.額の花昏るるごとくに藍深む
35.昏れしごと藍を深める額の花
36.紫陽花の重たき毬は紫紺色
37.夏服に風を通して洗濯す
38.立葵並んで空を仰ぎ見る
39.夏晴れて白い飛行機青空へ
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。

■6月月例ネット句会ご案内■

6月月例ネット句会ご案内

①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2021年6月7日(月)午前6時~2021年6月13日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:6月13日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:6月14日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、6月14日(月)正午~6月17日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

ご挨拶

今年の5月は、さわやかな日を楽しむ間もなく、例年より3週間も早い梅雨入りとなりました。「五月雨」を旧暦のことと言わなくてもよいような具合です。
天候不順な折り、お変わりないでしょうか。5月月例ネット句会にご参加いただき、ありがとうございました。選とコメントもいつものことながら、ありがとうございました。今月は発行所のネットが急に接続不良という事態になり、一週間延期いたしました。ご迷惑をおかけしましたが、5月16日に開催することができ、入賞発表も5月17日に行うことができました。ご協力ありがとうございました。
入賞句へのコメントをそれぞれの句にありがとうございました。入賞発表は、みなさんにご覧いただいた様子ですので、これで5月月例ネット句会を終わりにいたします。来月は、6月13日(日)となります。たのしみにお待ちください。ご体調に留意され、ご健吟ください。
5月20日   主宰・高橋正子 

■5月月例ネット句会/入賞発表■

■2021年5月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年5月17日
【金賞】
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
香る風のようにさわやかで、しなやかな心境の句。すべに無理がなく、読み手に快さを与えてくれる。(髙橋正子)
【銀賞/2句】
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
幼子と若葉はが、柔らかで、艶やかだ。抱き上げた親の心が思われて、幼子の表情がほほえましく想像できる。(髙橋正子)
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる/吉田晃
的確な写生の強さがある一句。枇杷の実の硬さが、心の思いのようで、強く印象に残る句だ。(髙橋正子)
【銅賞/3句】
20.長旅を終えて新茶の香ばしく/西村友宏
長旅を終えて家で寛ぐときは、日本人なら、まずは、美味しいお茶だろう。新茶の香りに旅の疲れがさわやかに癒される。(髙橋正子)
25.魚泳ぐ波紋つぎつぎ谷若葉/柳原美知子
「谷若葉」が良い景色を目の前に広げてくれる。渓流を泳ぐ魚の柔らかな波紋がつぎつぎ重なり、いきいきとした動きが目に見えるようだ。(髙橋正子)
29.蘭の花明るい日差しの中へ出す/高橋句美子
蘭の花を一度、二度と咲かせるには、普段、気にかけて置かねばならない。夏の花の蘭に、今日は明るい日差しを当て置こうと場所を変えたのだ。咲くのが楽しみな蘭だ。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
嵐山より亀岡までの保津峡を走るトロッコ列車の想い出のようですね。新緑の保津渓谷の薫風の中を、トロッコ列車が見え隠れしながら爽やかに走る景色が想われます。(桑本栄太郎)
新緑の渓谷を走るトロッコ列車。五月の風もすがすがしく視界すべてが若々しい緑に染まるようです。 (多田有花)
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
幼子と若葉の若い息吹と、それを眺めて微笑む様子がありありと浮かんできました。(高橋秀之)
幼子の柔らかい手に触れる若葉の感触、青空を透かすひかりに包まれて、幼子を中心に明るく希望に満ちた初夏の情景が伝わってきます。 (柳原美知子)
37.ライ麦の青き穂先が空に透け/髙橋正子
鋭く細い穂先が幾本も伸びている。空の大きさに比べると穂先の一本一本は無いに等しいが、集まった穂先は一つの形を明確にしており、穂先の間から空が透けて見えるのだ。視点を異にするが、篠原梵の「葉桜の中の無数の空さわぐ」を思い浮かべた。  (吉田晃)
ライ麦が生長している元気さが感じられます。 (高橋句美子)
39.しなやかに空を打ちけり栃若葉/髙橋正子
栃の木の葉は大きくて、一つの羽柄に5枚ついている。この若葉が風を受けると一枚ずつが上下に揺れる。それを空を打ちたりとしたのが上手い。 (廣田洋一)
さっぱりとした5月の空と栃若葉のしなるような動きがマッチして美しい光景が目に浮かびました。「空を打つ」と言う表現で力強さも伝わってきます。 (西村友宏)
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる/吉田晃
20.長旅を終えて新茶の香ばしく/西村友宏
29.蘭の花明るい日差しの中へ出す/高橋句美子
【高橋正子選/7句】
19.補助輪が初めて取れて夏来たる/西村友宏
一生懸命練習した甲斐があり、乗れるようになった嬉しい夏がきましたね. (祝恵子)
09.柏餅家の二才児よく動く/祝恵子
子供の日、柏餅をうれしそうに食べて家中を元気に動きまわる二才児の成長を、驚きと安堵の気持ちで見守られる楽しいひとときです。(柳原美知子
)
24.鶯の声澄み渡る森の中/廣田洋一
コロナ禍の中、森に行くと緑の中を鶯の声が響き渡り風の音水の音にも別世界がひろがり、至福のひとときを過ごされたようですね。(柳原美知子)
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる/吉田晃
25.魚泳ぐ波紋つぎつぎ谷若葉/柳原美知子
【入選/13句】
02.麦秋の天の息吹のうねりかな/桑本栄太郎
初夏の頃は麦の取りいれ時で、夕日の差し込む麦畑は神々しく黄金色に輝き、初夏の風に黄金色の麦が揺れている。それを「天の息吹」のようだと
作者は言っている素敵な景です。 (小口泰與)
08.ツバメ二羽巣作り準備田に下りる/祝恵子
南から渡ってきたツバメ、到着すれば休む間もなく巣作りに入ります。つがいが田に降りて準備している姿を微笑ましく見ておられる様子が感じら
れます。 (多田有花)
12.長男の土産の筍妻が煮る/高橋秀之
ご長男はもうお土産に筍を持って帰られるほどに成長されました。それを受け取って奥様がさっそくお料理。仲睦まじいご家庭のさまがうかがえま
す。 (多田有花)
13.目覚めれば立夏の雨がベランダに/多田有花
立夏の日、朝から雨模様だったのでしょうか。それはそれで、夏の始まりの日の風情かもしれません。 (高橋秀之)
21.校庭の百葉箱に初夏の風/西村友宏
百葉箱に初夏の風が、さわやかな景色を浮かび上がらせてくれる気がします。そんな百葉箱も、最近は見かけることが少なくなりました。 (高橋秀
之)
33.春闌けて髪の重さをカットする/川名ますみ
春も終わりになると、夏を意識し、髪を切ってさっぱりしたいと思いますね。「髪の重さ」を軽くすることで、心も軽くなる季節の変わり目を捉え
られました。(柳原美知子)
27.ぷっくりと莢張るえんどう手にあふれ/柳原美知子
「ぷっくりと」がいいですね。まさにサヤエンドウの姿そのもの。今頃は畑で日ごとどんどん採れます。 (多田有花)
01.メロディーの報らす濯ぎや五月晴/桑本栄太郎
03.支柱立て早も咲き初む花南瓜/桑本栄太郎
14.山裾にひときわ高し桐の花/多田有花
16.花蜂の丸き羽音や釈迦の寺/吉田晃
22.何事か話す風情や朴の花/廣田洋一
23.芍薬の大輪揺れて艶やかに/廣田洋一
■選者詠/高橋信之
34.ビル高し五月の空の青あおと
35.ベランダも五月の朝の明るさに
36.天井に五月の朝の灯が点る
■選者詠/高橋正子
37.ライ麦の青き穂先が空に透け
38.吹き荒るる風に白薔薇はげしき花
39.しなやかに空を打ちけり栃若葉
■互選高点句
●最高点(6点)
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
※コメントのない句にコメントをお願いします。下の<コメント欄>にどなたでも、お書きください。よろしくお願いします。

5月月例ネット句会清記■

〇5月9日に予定しておりました5月月例句会が5月16日に延期になりました。投句が揃いましたので、本日から互選を始めます。互選の締め切りは、5月16日午後5時です。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。 選句は<コメント欄>にお書きください。(髙橋正子)
5月月例ネット句会清記■
2021年5月16日
13名(39句)
01.メロディーの報らす濯ぎや五月晴
02.麦秋の天の息吹のうねりかな
03.支柱立て早も咲き初む花南瓜
04.卯の花や絵筆進まぬ園児達
05.栗咲く香風吹く峡の杣の里
06.風の香やトロッコ列車川沿いを
07.水鉢に数種のパンジー遊ばせて
08.ツバメ二羽巣作り準備田に下りる
09.柏餅家の二才児よく動く
10.鯉のぼりクレーンの先に高々と
11.せせらぎに初蝶二頭が戯れる
12.長男の土産の筍妻が煮る
13.目覚めれば立夏の雨がベランダに
14.山裾にひときわ高し桐の花
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる
16.花蜂の丸き羽音や釈迦の寺
17.参道を下れば湯の町夏ほのか
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる
19.補助輪が初めて取れて夏来たる
20.長旅を終えて新茶の香ばしく
21.校庭の百葉箱に初夏の風
22.何事か話す風情や朴の花
23.芍薬の大輪揺れて艶やかに
24.鶯の声澄み渡る森の中
25.魚泳ぐ波紋つぎつぎ谷若葉
26.麦秋の水路の水を飲む猫よ
27.ぷっくりと莢張るえんどう手にあふれ
28.初夏の風に靡く子溌剌と
29.蘭の花明るい日差しの中へ出す
30.母の日に花輪野ばらのように咲く
31.空へ伸びやがてむらさき紫蘭咲く
32.うつむきし紫蘭のつぼみ紅ほのか
33.春闌けて髪の重さをカットする
34.ビル高し五月の空の青あおと
35.ベランダも五月の朝の明るさに
36.天井に五月の朝の灯が点る
37.ライ麦の青き穂先が空に透け
38.吹き荒るる風に白薔薇はげしき花
39.しなやかに空を打ちけり栃若葉

お知らせ 至急

只今、発行所のネットに不具合が生じ、ネットが、繋がらなくなっています。申し訳ありませんが、互選と入賞発表は、来週の日曜日、16日に行います。あらためてご連絡いたします。
ネット句会の投句は、引き続き
受け付けていますので、宜しくお願いします。
このお知らせは、スマホからしています。主宰 高橋正子