■新年ネット句会■
■清記/19名57句
01.歳晩の店混雑やカートの列
02.寒波来る西へ向かいて曇り来し
03.山口の汽笛谷間へ年明くる
04.鐘の音の風に乗りけり去年今年
05.あかあかと朝日差しけり初浅間
06.やわらかき言の葉交わす今年かな
07.初春の牧に草食む羊かな
08.初詣孫の手を引きし年もあり
09.茅渟の海照らす初日の光かな
10.野良猫の何を待つやら春日かな
11.行く歳に注連なき家の静けさよ
12.年の市何を買うやらそわそわと
13.妹の賀状を上に束ね来る
14.いま雪は舞うて鉢物覆いたる
15.寒き夜は記事のメニューを煮たており
16.元日の朝も目覚まし時計鳴る
17.初売りの服に着替えてまた出かけ
18.初詣合格祈願の絵馬を架け
19.朝陽受け雄姿現す冬の山
20.初氷子どものように踏みあそぶ
21.新春や優しき雪に包まれる
22.かがり火の朱色暖か初詣
23.初雀連なるオブジェの曲線に
24.破魔矢の鈴鳴らして帰る坂の道
25.粉雪と火の粉の中の初詣
26.さつさつと粉雪お神酒に降りまじる
27.戻り来てわが衣の雪を払いけり
28.父母老いて道具も古び餅をつく
29.正月の山葵を納め灯を消しぬ
30.新年の太鼓かすかに風邪籠
31.朝刊のことさら匂い大晦日
32.雪の降るいつもの丘がその中に
33.わが干支の羊の年の元朝よ
34.破魔矢提げ乗りくる少女親子かな
35.歯の欠けし孫の多弁に初笑い
36.那覇へ発つ子らの機影や初御空
37.初日記小さな良きこと探しつつ
38.葱を掘る太き白さの真直ぐに
39.畦を行く太葱の土こぼしつつ
40.復興や(白い花咲く)年の暮れ
41.福笑い始める前にもう笑い
42.陽を浴びてしっかり輝く門松や
43.煙突の煙なびかせ初明り
44.初富士の茜に映ゆる明るさに
45.初茜ぐるりの空の染まりたる
46.路地裏を曲がり曲がりて寒椿
47.ポインセチア眼下に渡し船の過ぐ
48.雪やみて城より太き雲流る
49.掛軸の山水画映ゆ初座敷
50.あら玉の夕空晴れて茜差す
51.空模様仰ぐ初旅明日なれば
52.千両を活けて空気の引き締まる
53.初空を映す流れの清らかに
54.祠には餅と田作り供えられ
55.初春や雀の遊ぶ手水鉢
56.正月の庭驚かす雪霰
57.遠富士の向こう張ったる寝正月
◆互選のご案内◆
①選句は、清記の中から5句を選び、その番号のみをお書きください。なお、その中の1句にコメントを付けてください。
②選句は、1月2日(金)午後7時から始め、同日(1月2日)午後10時までに済ませてください。
③選句の投稿は、下のコメント欄にご投稿ください。
※1) 入賞発表は、1月3日(土)正午
※2) 伝言・お礼等の投稿は、1月3日(土)正午~1月4日(日)午後6時です。
コメント
新年ネット句会選句
16. 25. 33. 35. 52.
52.千両を活けて空気の引き締まる
千両の実の赤さはぱっと華やぐ明るさです。それを伐って床の間にでも活けるとき、冷たく整った部屋の佇まいは更にきりりと引き締まります。
新年ネット句会選句
★ 07、21、33.38.44
44 初富士の茜に映ゆる明るさに
富士山は昨4月観光に行ったばかりでその雄姿
が未だ瞼にあり、好きな句です。
新年ネット句会選句
03. 14. 26. 32. 36.
26.さつさつと粉雪お神酒に降りまじる
粉雪の中の初詣、ふるまわれたお神酒にも、細かな雪が降りそそぎます。「さつさつと」迷いなくまじる雪は、神様のお力に加え、元日の空の恵みを添えているかのよう。ひときわ有難いお神酒となったことでしょう。
新年ネット句会選句
05・07・23・37・41
37 初日記小さな良きこと探しつつ
新しい年が始まり、今年もいいことがたくさんあるように祈りながら、日記を書いている作者の姿が目に浮かびます。小さな良いことを探す姿勢を見習いたいと思います。
新年ネット句会選句
13 16 24 33 41
13 妹の賀状を上に束ね来る
お年賀状を頂くのはやっぱり嬉しいものですね。誰から?或いは添え書きを読んでその人の近況を知る等お正月の楽しみの一つです。その年賀状の束の一枚目に妹さんの名前が真っ先に目に入って来た。思わず優しく微笑まれる作者が見えて参ります。
選句
06、19,31,35、46
06 ★やわらかき言の葉交わす今年かな
お正月らしく柔らく御挨拶なさったのでしょう。新年らしいですね。
新年ネット句会選句
06.23.36.47.52
36.那覇へ発つ子らの機影や初御空
子供達を乗せた飛行機が元旦の真新しい空に飛び立って行く。ちょっとした旅行なのかもしれないが、巣立って行く子供を見送る親の気持ちを爽やかに表現されているような気がしました。
新年ネット句会投句
13.20.32.41.48
20.初氷子どものように踏みあそぶ
新年を迎えての初氷。普段と違って踏みたくなる気持ちが分かります。
きっとむ、踏み遊ぶ気持ちは、子どものころにかえっているのでしょう。
新年ネット句会選句
14 28 41 51 57
○28父母老いて道具も古るび餅をつく
毎年餅をついてくれていた父母も年をとり、力仕事は苦手になってきた。よって今年は古びた道具を使い、代わって餅つきをしている。年寄りを思いやる作者の率直で優しいお気持ちが嬉しく感じられます。
新年ネット句会選句
08,25,31,35,55
25 粉雪と火の粉の中の初詣
今年の年明けは全国的に寒波に包まれ、雪模様の初詣が多かったことでしょう。わたしも雪の中、寒さに震えて手を合わせ、早々と焚き火の近くに行きました。境内は冷たい粉と熱い粉に覆われていました。
新年ネット句会選句
23 28 32 38 41
41 福笑い始める前にもう笑い
日頃は離れて暮らす家族も一堂に会するお正月。賑やかな楽しい雰囲気に自然と笑みが零れ、はしゃぐ子供たち。
希望に満ちた平和な新年です。
新年ネット句会選句
35 39 44 46 54
35.歯の欠けし孫の多弁に初笑い
可愛いお孫さんのおしゃべりと前歯でしょうか、抜けた口元、思っただけで共に笑いそうです。
時間が過ぎましたが、選句いたします。
新年ネット句会選句
04・09・20・28・37
37 初日記小さな良きこと探しつつ
一年の最初に記入する初日記は、何か良いことを記入したいもの。毎日、良いことが書けるように願い過ごせば、
日々の積み重なりであり、その一年は良い一年となります。
正月の外出先からの為、選句が遅くなり失礼しました。
新年ネット句会選句
遅くなりましたが送信いたします。
52.千両を活けて空気の引き締まる
千両の赤い実を中心に活けた生け花。据えられた部屋はその赤い実で日常の風景と違って新年らしいものに見えて得来る。
22. 31. 44. 52. 53.