■8月ネット句会清記■

■8月ネット句会■
■清記/20名60句

01.名札付け帰省みやげの調えり
02.整えて帰省みやげを部屋に置く
03.帰省子のリストに添いぬ旅かばん
04.白木槿咲く門口を掃きし人
05.中庭に木槿の白を散らしたり
06.高熱を経て青き空けさの秋
07.寝返りて窓の近くへ秋暑し
08.不揃いの虫の音夜の散歩道
09.玄関の飛蝗大きな青空へ
10.七色の光が開く熱帯夜

11.歓声や夜空に花火の開くたび
12.みな帰る胸に花火の余韻抱き
13.湯煙をふわり包みし霧流る
14.とんぼうの急に増えけり今朝の里
15.木犀やジャックベリーの曲流る
16.雲の峰見上げる人の小ささや
17.秋を待つさやかに響く音にさえ
18.潮引いて海も遠のく月見草
19.虫網を下段に構えヤンマ待つ
20.蝉の羽曳く一匹の蟻の秋

21.蜩の降りくる森の厚みかな
22.モビールの海の色して揺れ涼し
23.うちわ持つ語り手の指す蚕棚
24.ガラス器の展示に挿され綿の花
25.児の視線せんこう花火の散りぎわへ
26.門先に小さな揺れ見せ日日草
27.提灯の明るさ増しゆく踊りの輪
28.山の池さざ波立ちて萩の風
29.本堂へ台しつらえて大西瓜
30.朝の日へ咲き初む里の稲の花

31.天ひろびろ地がひろびろ稲の花咲く
32.月見草空引き寄せて丘に咲く
33.暑き朝なれど確かな今日がある
34.夏果つる空に円形観覧車
35.月見草しみじみ高く野辺暮るる
36.病棟の前庭ばらの香のアーチ
37.夾竹桃上り急行通過せり
38.靴脱ぎに蚊遣火焚かれ書道塾
39.慰安婦の解けぬ心白木槿
40.浮いて来い怪獣ガメラと大戦争

41.関東を一瀉千里の夕立かな
42.日の盛り仏間をのそり猫過ぎる
43.炎天へ踏み出す帽子の鍔広き
44.蝉時雨のみ一村の昼下がり
45.涼風の入る縁側へ午後の席
46.早朝の空気しっとり夏座敷
47.酢の物の色どりどりをガラス器に
48.向日葵を籠いっぱいに活けあげる
49.海鳴りや茶房の金魚ひるがえり
50.夕映えの河口静かに夏終わる

51.花舗の朝仕分けの花に秋立ちぬ
52.遠雷は遠雷のまま昼下がり
53.炎昼の舗路をゆくとき修行めく
54.風立ちて芙蓉の花のみな戦ぎ
55.墓洗うすぐに上がりし山の雨
56.黄睡蓮山門常に風通る
57.瀬戸大橋渡り連なる涼しき灯
58.青柿や白雲育つその下に
59.蓮の葉を雨露ころころ風のまま
60.紅蓮の散りし花びら葉ごと揺れ


◆互選のご案内◆
①選句は、清記の中から5句を選び、その番号のみをお書きください。なお、その中の1句にコメントを付けてください。
②選句は、8月11日(日)午後7時から始め、同日(8月11日午後10時までに済ませてください。
③選句の投稿は、下のコメント欄にご投稿ください。
※1) 入賞発表は、8月12日(月)午前9時です。
※2) 伝言・お礼等の投稿は、8月12日(月)午前9時~8月13日(火)午後6時です。


コメント

  1. 迫田和代
    2013年8月11日 19:01

    選句
    04,21,30,33,54
    33 熱き朝なれど確かな今日がある  ★どんな暑い朝であっても確実に季節はながれている。屹度立秋と思われるのですが、確かな今日がある 嬉しいですね。

  2. 多田有花
    2013年8月11日 19:18

    選句
    17.28.41.52.57.

    17.秋を待つさやかに響く音にさえ
    ここ数日の暑さの酷さは真夏以上です。
    秋を待ち望む気持ちはあらゆるものの中にその兆しを感じ取ろうとします。
    涼しげな音の響きに近づく秋を待ち望む心を託しておられます。

  3. 桑本栄太郎
    2013年8月11日 19:32

    選句
    09・12・29・41・43
    43炎天へ踏み出す帽子の鍔広き
    連日のこの酷い猛暑。出来る事であれば外出も控えたい所であるが、所要が出来ればそうは言っておられず止むをえない所。心して勢いをつけ外出の時の心情が、大変良く表現されている。

  4. 藤田洋子
    2013年8月11日 19:46

    選句
    02.19.31.35.58
    35.月見草しみじみ高く野辺暮るる
    暮れゆく中、野に立つ月見草の静かな佇まいが見えてきます。月見草へ寄せる作者の思いがしみじみと優しく伝わります。

  5. 小口泰與
    2013年8月11日 19:54

    選句
    06 18 21 43 54
    ★風たちて芙蓉の花のみな戦ぐ
    初秋の頃の朝、淡紅色の花を開き夕方にはしぼむ、芙蓉の花が風に揺れてそよそよと音を立てている素敵な景ですね。

  6. 祝恵子
    2013年8月11日 19:58

    選句
    13 16 33 44 48
    16.雲の峰見上げる人の小ささや
    雲の峰とそれを見上げる人との対比、見あげる人は自分そのものでしょう。

  7. 藤田裕子
    2013年8月11日 20:03

    選句
    08 31 35 54 56
    31.天ひろびろ地がひろびろ稲の花咲く
     天は青く広がり、その下の地上は稲の花が咲く田園が広がっています。青い空、緑の稲、白い稲の花、美しい光景がひろびろと見えてまいります。

  8. 黒谷光子
    2013年8月11日 20:20

    選句
    12 26 28 41 51
    12 みな帰る胸に花火の余韻抱き
    花火大会の帰りなのでしょう。帰途につく人々は華やかだった花火の余韻を大切に家路に向かわれたことでしょう。
     

  9. 高橋秀之
    2013年8月11日 20:27

    選句
    11.13.25.33.60
    33.暑き朝なれど確かな今日がある
    八月になり暑い日が続きますが、暑い朝であっても、確実に今日という一日は始まります。当たり前のことかもしれませんんが、確かな今日がそこにあるというところに、今日という一日に感謝する気持ちが感じられます。

  10. 川名ますみ
    2013年8月11日 20:28

    選句
    22.31.35.52.56.
    52.遠雷は遠雷のまま昼下がり
    遠くに雷が聞こえます。夕立が来るかしらと思うものの、遠雷は遠雷のまま。何ごともなかった昼下がりですが、耳を澄まし、空を見上げ、肌や匂いで湿り気を察する、より自然に近づくひとときであったと存じます。

  11. 佃 康水
    2013年8月11日 20:51

    選句
    12 16 33 47 51

    51 花舗の朝仕分けの花に秋立ちぬ
    立秋を迎えるとすぐにお盆です。お墓参り用の花も色々準備され、今までとは違った種類の花が入荷して居る花屋さんに秋の来た事を実感されたのでしょう。

  12. 小西 宏
    2013年8月11日 20:54

    選句
    31.34.49.52.58.

    31.天ひろびろ地がひろびろ稲の花咲く
    稲の花が咲く頃の濃く広い空、花咲く稲草の青々と靡く地の広さ、そして何より、稲の花を迎えた人々の喜び。

  13. 古賀一弘
    2013年8月11日 21:41

    選句
    12,14,32,44,48

    44.蝉時雨のみ一村の昼下がり
    暑い暑い夏の午後、村人も家に引きこもっています。
    ただ蝉だけが盛んに夏を謳歌。山間の村の情景が
    浮かんで来ます。

  14. 渋谷洋介
    2013年8月11日 21:48

    選句
    09,22,45,50,52

    52;遠雷は遠雷のまま昼下がり

    猛暑に一雨ほしいが、遠雷のまま驟雨は来ず。

  15. 柳原美知子
    2013年8月11日 21:52

    選句
    18 22 32 39 53

    53 炎昼の舗路をゆくとき修行めく
       猛暑の中、汗だくになって照りかえす舗道を歩く行為  は忍耐そのもの。まるで修行という発想が面白いです  ね。