■4月ネット句会清記■

■4月ネット句会■
■清記/23名69句

01.村人は黒点として菜花原
02.このカーブ曲がれば今年も山桜
03.健やかなこの一年ぞ木の芽掻く
04.青空の雲は動かず花蘇芳
05.乙訓の花菜明かりや風の黄よ
06.天よりの神の讃歌や揚ひばり
07.さくらしべ車に降りて街へ出づ
08.桜蘂降るを載せきしボンネット
09.八重桜どつと大きな風に散る
10.曙の地震が木の芽を驚かす

11.手をひかれ降りる階段花の下
12.麗かな大気の中に横たわる
13.水音もあたたか水路の草を引く
14.葉も花も朝日を透かせチューリップ
15.掘りあげし筍は地のあたたかさ
16.緑立つ金平糖の角の数
17.頬白や浮子のとどまる瀞碧し
18.菜の花や坂東太郎荒あらし
19.ハナミズキ蝶きて白き身のこなし
20.遠峯の白しずやかや北桜

21.赤四手の芽吹きに涼し山の風
22.譲られて八十路の春と思い知る
23.カラー咲く孫4歳の微笑みに
24.桜蕊降る公園の夜半の月
25.春陽浴び今日は今日まで明日は明日
26.若い日のあれこれ想う桜餅
27.お懐紙に青色残す草餅を
28.ピアノ演奏響く窓辺の春の空
29.蝶を呼び香りを撒いてリラの花
30.青草を踏んで素足の心地よき

31.髪切りて春愁少しほぐれゆく
32.新しき光りを路地へ燕くる
33.一瞬に地震春暁を破壊せり
34.妻も子も出かけし後の大朝寝
35.風船の真っ直ぐ上る大空へ
36.自転車で走る街並み春うらら
37.残照の入江舐めつつ暮れる春
38.芝にふれ枝にふれつつ春の蝶
39.山の宿岩間に白きチュリップ
40.夏近し放つ稚鮎の躍り出づ

41.ダムの湖を抱きて花の盛りかな
42.春風と朱の橋渡る音戸瀬戸
43.花林檎溢れ街角あらたまる
44.青麦の畑の青さよ風清し
45.蛇口へと集まる子らに夏近し
46.高階の屋上農園葱坊主
47.ビル内の木工展示に巣箱あり
48.お互いに手を振り交わす花見舟
49.たらの芽や宅配食のいろどりりに
50.囀りや貸し農園の一樹かな

51.せめぎあう建つマンションと春の田と
52.風雨去り残花きらりと葉も光る
53.芝青む丘ふくらみて子ら遊ぶ
54.春の草引くたび風の匂いする
55.山陰にふいに水湧き著莪の花
56.藤棚の下の匂いのかすかなり
57.フリージア咲くだけ剪りてみどり児に
58.午後の陽が燦々農地の藤咲かせ
59.花水木に空青あおと明るい未来
60.鶯に啼かれて森の仲間となる

61.チューリップ一万本の赤うれし
62.雨粒も鏡にうつる黄水仙
63.宙(そら)深し春満月のぽっかりと
64.街灯にしらじら浮かぶ夜の桜
65.白木蓮錆びかけ幼き葉の覗く
66.風あらば遠まわりして花吹雪
67.入学式明るい声が駅にあふれ
68.うららかな商店街に鼓笛隊
69.春の風赤子の祝いにびゅんと鳴る


◆互選のご案内◆
①選句は、清記の中から5句を選び、その番号のみをお書きください。なお、その中の1句にコメントを付けてください。
②選句は、4月14日(日)午後7時から始め、同日(4月14日)午後10時までに済ませてください。
③選句の投稿は、下のコメント欄にご投稿ください。
※1) 入賞発表は、4月15日(月)正午です。
※2) 伝言・お礼等の投稿は、4月14日(月)正午~4月15日(火)午後6時です。

※選句を開始してください。


コメント

  1. 桑本栄太郎
    2013年4月14日 18:46

    選句
    08・31・32・45・48
    45蛇口へと集まる子らに夏近し
    春の陽射しは時には暑いほどに感じる日もある。戸外で元気に遊ぶ子供らの、急き切って水を求める明るい表情が見てとれて心地良い。
             

  2. 安藤智久
    2013年4月14日 19:43

    選句
    27.32.48.57.68.
    32.新しき光りを路地へ燕くる
    ひらりと舞う燕の影が空に横切った瞬間、我が町にも新しい季節が訪れたことを実感する。燕を「新しき光り」と爽やかに表現されたところが新鮮です。

  3. 小口泰與
    2013年4月14日 19:44

    四月ネット句会選句
    09 29 30 38 53
    ★八重桜どつと大きな風に散る
    満開の八重桜は枝が見えない程重く垂れ下がっている。そこに強い風が吹きどっと散っている八重桜。まさにものの哀れを感じます。

  4. 祝恵子
    2013年4月14日 20:25

    選句
    09. 13. 30. 40. 43.
    40.夏近し放つ稚鮎の躍り出づ
    水温む夏近くとなると毎年川に稚鮎の放流があるようです。放たれて躍り川に入る稚鮎たち、大きくなり釣り人たちを喜ばすことでしょう。

  5. 藤田洋子
    2013年4月14日 20:33

    選句
    13.32.43.46.56
    13.水音もあたたか水路の草を引く
    寒さもようやく和らぎ、日ごとにあたたまる水辺。快い水音を聞きながら水路の草を引くひとときに、明るく柔らかな水辺の春を感じます。

  6. 井上治代
    2013年4月14日 20:39

    選句
    09、15、30、40、53

    15、堀りあげし筍は地のあたたかさ
    筍は、春の太陽のあたたかさを十分に吸い込んだ土の中で成長します。掘った筍に触れてみると、そのあたたかさが残っています。それを、「地のあたたかさ」と感じた作者の豊かな感性が素晴らしいと思います。筍ご飯や煮しめなどごちそうがたくさんつくれたことでしょう。

  7. 迫田和代
    2013年4月14日 20:40

    4月ネット句会選句
    31,45,48,56,60
    48 ★お互いに手を振り交わす花見舟
        春爛漫の花見舟。美味しいお花見弁当も    あるでしょう。うきうきした舟同士擦れ違い    お互い手を振って楽しそうですね。     

  8. 黒谷光子
    2013年4月14日 20:42

    選句
    10.32.45.48.53
    10.曙の地震が木の芽を驚かす
    昨日の朝の地震には私も驚きましたが木の芽も驚くとは意外でした。今出てきたばかりの柔らかい木の芽が驚き震えたと考えられる豊かな発想に感じ入りました。

  9. 小西 宏
    2013年4月14日 20:48

    選句
    15.26.32..39.60.
    60.鶯に啼かれて森の仲間となる
    鶯のあのやわらかな呼び声はなんでしょうか?木霊する森の響き、芽生えの木々のうす緑、そして歌声の後のひっそりとした静まり。つまり皆、仲間として森に迎え入れられた訪れ人の喜びでしょう。

  10. 高橋秀之
    2013年4月14日 20:58

    選句
    14.45.57.59.67

    57.フリージア咲くだけ剪りてみどり児に
    みどり児は見ているだけで周りを明るい気持ちにさせてくれます。そのみどり児に目の前にあるフリージアを咲くだけ剪りてが嬉しさ、優しさを感じさせてくれます。

  11. 下地鉄
    2013年4月14日 21:17

    選句
    24、25.35.48.49
    48.お互いに手を振り交わす花見船
    楽しそうな景がすぐ目に浮かぶ。 

  12. 藤田裕子
    2013年4月14日 21:20

    選句
    10、44、53、55、59
    44 .青麦の畑の青さよ風清し
     畑一面に、麦の若葉が青々と伸び、その上を吹いてくる風がとても清らかで爽やかです。生き生きとした光景に、おもいきり深呼吸したくなるような清々しさを覚えました。

  13. 佃 康水
    2013年4月14日 21:21

    選句
    9 15 27 46 69

    69 春の風赤子の祝いにびゅんと鳴る
    赤ちゃんの誕生祝いでしょうか。春風がお祝いするかの様にびゅんと鳴って通り過ぎて行った。
    びゅんと鳴ると詠まれたのは きっと心地良い風だったのでしょう。春風の音と赤子の措辞に赤ちゃんへ注がれている優しい眼差しが見える様です。

  14. 河野啓一
    2013年4月14日 21:28

    選句
    40 49 53 57 63
    40夏近し放す稚鮎の躍りいづ
    シーズンに備え稚鮎の放流の時期でしょうか。跳ねて踊りながら稚魚が川に飛び込んでゆく様子は釣り人たちを鼓舞せずにはおれませんね。

  15. 古田敬二 
    2013年4月14日 21:33

    選句
    31.髪切りて春愁少しほぐれゆく

    冬の間にやや伸びた髪をカットして外に出ると春風が首筋に気持ち良い。春風が心のわだかまりを解きほぐしてくれるようだ。

    31. 30. 32. 43. 5361.

  16. 渋谷洋介
    2013年4月14日 21:34

    選句
    11,15,32,49,67

    15:堀りあげし筍は地のあたたかさ
    新鮮な大地の恵み、地のあたたかさが好きな表現です。

  17. 多田有花
    2013年4月14日 21:38

    選句
    15.30.32.42.66.

    15.掘りあげし筍は地のあたたかさ
    自らの手で収穫された筍、その筍を手に取ったら暖かかった
    という新鮮な驚き。それは大地の暖かさ、土のぬくもりです。

  18. 川名ますみ
    2013年4月14日 22:30

    選句
    27.41.54.57.69.
    57.フリージア咲くだけ剪りてみどり児に
    大切な赤ちゃんへ、丹精されたフリージアを「咲くだけ剪りて」贈られたのでしょう。精一杯の、そして余分のない、祝福のお気持ちが、花束から香りたつようです。誕生の歓びと、未来の明るさを想い、力強い心地です。