★青林檎ときに稲妻差しきたる 正子
○今日の俳句
新築の木材よき香を新涼に/古田敬二
新築の木材の香りはよいもので、新涼となると、とくに爽やかな香りに感じられる。「新築」がすがすがしい感覚的で捉えられた。(高橋正子)
○花冠11月号入校
9月12日(日)午後、花冠11月号の入校をネットで済ます。アドレスは、
http://kakan.info/km/w1011.pdf
で、ここから原稿をダウンロードしてもらう。印刷所は、松山の「龍華堂」。最近は、どこでもコンピュータによる印刷となった。
オンライン版俳句雑誌「花冠」11月号(通巻323号)は、下記のアドレス。
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/
○民主党代表選は、菅直人氏が小沢一郎氏を破り再選。
やはり一国の総理がころころ変わるのが嫌われたのか。あるいは、古い体質の政治家が嫌われたのだろうか。
◇生活する花たち「トリカブト」(尾瀬ヶ原)

★水澄むこと今朝より池に始まれる 正子
目に慣れた池の水が澄み始めているという新鮮な発見。ああ、今朝から秋が始まったのだという実感が伝わってきます。澄み始めた水と透明な時の流れとを平易な言葉で滑らかに詠まれて、美しい御句だと思いました。(後藤あゆみ)
○今日の俳句
コスモスのあちこち向いてひと群れに/後藤あゆみ
コスモスの花は一つ一つは自在にあちこち向いて咲いているけれど、ひと群れとなれば、コスモスという花の全体の風情となる。風には同じようにそよぎもする。(高橋正子)
9月12日のアクセス数 閲覧数:532PV 訪問者数:152IP
順位: 9,381位 / 1,465,494ブログ中
◇生活する花たち「サワギキョウ」(尾瀬ヶ原)

尾瀬
★山小屋の湯にいて秋の笹の音 正子
○今日の俳句
朝顔の和紙のようなり今朝の雨/小口泰與
久しぶりの今朝の雨に、朝顔がふたたび生気を得て咲くが、花の色よりも、花の質感に目がゆく。和紙のように薄く、雨の運ぶ風にひらひらしている終わりの頃の朝顔。(高橋正子)
◇生活する花たち「未草」(尾瀬ヶ原)

★さわやかに行きし燕の戻り来る 正子
燕が南方へ帰る季節になりました。高く晴れ渡った秋空を、燕の影が行きます。見送っていると、帰燕がついと戻り来る仕種を見せる。澄んだ空に燕の動きがさわやかです。(川名ますみ)
○今日の俳句
受付に竜胆おかれ医師の古稀/川名ますみ
掛かりつけの医師が古希と伺ったのであろう。受付にさわやかに竜胆がさしてあることが、古希を迎えた医師に相応しい。医師の人となりを想像させ、また、医師の髪に混じる白を穏やかに印象付けている。(高橋正子)
◇生活する花たち「萩」(横浜日吉本町)

★赤とんぼいくらでもくる高さなり 正子
秋と云えば赤とんぼ。小さな存在だが、それが手の届きそうな高さに乱舞している。そこに秋たけなわの歓びを感じます。「いくらでもくる」が、作者の驚きの気持ちを含めたユニークな措辞で、印象的です。(河野啓一)
○今日の俳句
海見ゆる牧に草食む秋の馬/河野啓一
海の見える牧場。ゆったりとして草を食む馬との取り合わせに、新鮮味がある。(高橋正子)
◇生活する花たち「月見草」(横浜日吉本町)

★つまみ菜を洗えば濁る水の色 正子
小さいつまみ菜には土も付いていない程でしょうが、それでも僅かに濁る水の色。小さく弱いつまみ菜を大切に洗っておられるのでしょう。湯掻けばほんの一握りですが、おいしいお浸しが食卓を賑わします。(黒谷光子)
○今日の俳句
どの道を行くも稲の香漂いて/黒谷光子
どの道を行っても稲の香がしている、静かであかるい村。稲の熟れるころを自然体で詠んでいて、いつまでも残したい日本の風景。(高橋正子)
○米国のプロバイダーからのアクセスがあって、ためしに そこの検索に、<masako takahashi>
を入れてみたら、以下のように、私の記事が10番目くらいに出てきた。この記事がインターネット上に残っていることは、大変ありがたい。[POETRY ON THE PEAKS]
○水煙時代平成元年から平成10年まで投句されていた、藤田正明さん(91歳・愛媛)の息子さんのお嫁さんから電話がある。ご本人は入院中なのだが、句集を作ってあげたいとのこと。発行所の電話は、インターネットで調べてわかったとのこと。早速、第1巻から水煙を取り出して、掲載句を選ぶ作業に入る。こういったこともあるものかと、存続することの意味をあらたに考えさせられた。
○句集原稿を選ぶ作業は、本人か身近な人がすべきなのだが、こちらで引き受ける。ブログ句会で話題になったピアフの歌をネットで何曲か聞きながら作業。今日は「Non.je ne regirette rien」がいいと思った。ついでに、「リリーマルレーン」を聞く。デートリッヒの英語とドイツ語の歌を聞いたが、やっぱりドイツ語のほうがよいかな。
◇生活する花たち「小豆の花」(横浜日吉本町)

拉致された人の死
★無花果のつめたさもてる人の死よ 正子
自分の人生、命を、無関係な第三者に意味なく決められる、断ち切られる虚しさ。無花果も花のないのは、もしかしたら、自分の意思ではないかもしれない。本当は、華となって咲きたかった。これは、進化の、結果であって自分では、どうしょうもないことだ。拉致は罪のない人が突然、連れ去られる。自分の意思を、越える強大な力の前では、無力だということを、お句は、詠っているいるのでは、ないでしょうか。 (成川寿美代)
○今日の俳句
朝もやに濡れて社の新松子/成川寿美代
朝もやにつつまれた社の静かなたたずまい。もやに濡れて、新松子のみどりが一際さわやかに目に映る。(高橋正子)
◇生活する花たち「キフネツリソウ」(尾瀬ヶ原)

★心すずしあらたな虫の鳴き始め 正子
秋の虫の声はいつもあたらしく、聞いている内に、耳でなく心身すべてに響いてきます。気持ちのよい夜です。(池田加代子)
○今日の俳句
山晴れて竜胆の青濃き道を/池田加代子
竜胆の咲くころの晴れた空は青く深い。その空の下の山道を行くと、それ以上に青の濃い竜胆に出会った。空にも地の花にも心が通じる気持ちがいい。(高橋正子)
◇生活する花たち「イグサ」(尾瀬ヶ原)

★揺れもせず夕日当れる青稲穂 正子
青稲穂がみずみずしく、静かに広がる稲田一面に差す夕日。温かく懐かしい田園の光景に包まれて、一日を終える安堵感が感じられます。 (柳原美知子)
○今日の俳句
朝空を翅に映して銀やんま/柳原美知子
朝空のすずしい青をそっくり翅に映して飛ぶ銀やんま。静と動の対比、朝の景色全体の中の一つの銀やんま、また逆に、銀やんまにある景色全体が詠まれている。これが俳句の「まこと」である。(高橋正子)
◇生活する花たち「サワギキョウ」(尾瀬ヶ原)

★娘の秋扇たたまれ青き色の見ゆ 正子
お嬢さまの扇がたたまれてそこにあります。その青さ、それが若さであり、同時に新しい秋の涼しさをも感じさせてくれます。(多田有花)
○今日の俳句
日々すべきことをなしつつ新涼に/多田有花
作者が、モンブランへ発つ直前の句であるから、その準備のための、「日々すべきこと」であろう。用意周到な計画と準備があって、初めて登頂は成功する。日々成し終えていく内に、季節も新涼へと移り変わっていった感慨がおおきい。(高橋正子)
あの年、ヨーロッパは今年の日本のように記録的な猛暑でした。氷河が溶け出して危険になり、モンブランをあきらめて、モンテローザに変更したのを思い出します。(多田有花)
○花冠10月号発送。正午前。
○八月月間賞と、ブログ句会無欠詠賞を発送。
○ネット短信No.77号発信。
○暑さがなかなか収まらない。京都では39.9度だった。今年の敬老の日は9月20日(月)となっている。こう、暦が動いては、暦にならないではないか。
◇生活する花たち「エゾリンドウ」(尾瀬ヶ原)
