★煽られて花のゆるるは大いなる 正子
見事に咲いた桜の樹が春風に煽られて枝を揺らせている。しかし花吹雪になるほどでもなく、今や春爛漫の候、しっかりと花をつけて動じない。自然の精妙さと大きさがおのずから体感されるるような素敵な御句と思います。(河野啓一)
○今日の俳句
高々と蝶越え来しや伊吹嶺/河野啓一
初蝶であろうか。目の前に現れた蝶は、あの伊吹嶺を高々と越えて来たに違いない。蝶に寄せる新鮮な思いがよく読まれている。(高橋正子)
●今日より4月。何か嘘を仕掛けねば。火星に日の丸を持った親子らしき人の写真が。ん?新聞のいたずら。
kakan.info の契約更新。1年間。2年にすると忘れやすくなるため、更新は1年で。有料メール、有料ブログなど沢山で、「IDノート」を作っているが、このノートを紛失したらどうなることやら。
いろんなところのバックアップする時間が足りない。危機感はあるが、実行できないのが現実。のんびり好きなところへ外出したいものだ。
老いたればフリージャ紫が咲けり 正子
菜届けフリージャ二本を活けてやる 正子
蕗たけのこ母のころより炊き合わす 正子
○樒(しきみ)の花

[樒の花/横浜日吉本町]
★ゆかしさよ樒花咲く雨の中/与謝蕪村
★山住も樒の花をみる日かな 雲舎
★樒咲く山の空き家のすみに咲く うらら
★老婆らの元気な声や花樒 819maker
樒(シキミ、櫁、?、学名:Illicium religiosum Illicium anisatum)はシキミ科シキミ属の常緑高木である。「しきび」とも読む。有毒。仏事に用いるため寺院に植栽される。常緑樹で、高さは10メートル程度、胸高直径は30センチ・メートルとなる。樹皮は暗い灰褐色になり、老木になると縦の裂け目を生じる。若枝は緑色。葉は、枝の先端に集まってつき、短い葉柄を持つ楕円形から倒卵形を帯で、長さ5 – 10センチ・メートル、深緑色でつやがある。葉の質はやや厚く、何となく波打ったようになることが多い。葉の先端は急に突き出して鈍端。花は葉の付け根から一つずつ出て春に咲く。花びらは淡黄色で細長く、ややねじれたようになる。果実は扁平で周囲に8本の突起が出ている。上面が裂開し種子が出る。種子は褐色でつやがあり、小さいドングリを押しつぶしたような形をしている。
日本では本州中部以南、四国、九州、琉球に分布し、中国にも分布する。
樒(シキミ・シキビ)は俗にハナノキ・ハナシバ・コウシバ・佛前草という。弘法大師が青蓮華の代用として密教の御修法にお使いになられた。青蓮花は天竺の無熱池にあるとされその華に似ているので御佛前の供養用に使われた。なにより四季に美しく年中継続して手に入れやすいので我国では俗古来よりこの枝葉を佛前墓前に供えている。古代にはサカキと同様に神社でも用いられたといわれるが、神式での榊(=サカキ)のように?と書いた。(木偏に佛、「佛」は仏の旧字体)という国字もある。現在でも京都市の愛宕神社などの神事には榊でなく、シキミが使われている。シキミを挿した水は、腐りにくいのである。
◇生活する花たち「菜の花・片栗の花・山桜」(横浜・四季の森公園)

★水菜洗う長い時間を水流し 正子
春野菜の水菜は漬物にしたり煮物にしたりして食するがサラダ風にして食べてもおいしい。その水菜をぬるんできた水で時間をかけてあらう。冬の間の冷たい水と違って手先に気持ちの良い水で
時間を掛けて洗う。春到来を喜ぶ主婦の気持ちを表している句である。(古田敬二)
○今日の俳句
いぬふぐり咲きそろいけり陽は十時/古田敬二
春の日の、午前十時の陽はうらうらと輝き、新鮮である。その陽に照らされて、いぬふぐりの青い小花が咲きそろう。なんとうららかな春の景色だろう。(高橋正子)
●曇り。
ビジネス英会話をなんとなく聞いていたら、面接担当らしい女性が、面接を受けている男性に、「今選択のチャンスが一つだけあります。それは、あなたが今ここに生きている、ということです。」と言って、「ごめんなさい。偉そうなことを言って。」というのがあった。日本女性はこんなことを言うだろうか。
○片栗の花

[片栗の花/横浜・四季の森公園(2013年3月21日)]
◇生活する花たち「山桜・やまるりそう・すみれ」(東京白金台・自然教育園)

★はつらつとまたかがやかにヒアシンス 正子
わが家の長男と次男は1月生まれですが、嘗てその頃二人とも、産まれる頃に合わせてヒアシンスの水耕栽培のものを購入し、玄関の日当たりの良い場所に置いて眺めていました。秋に芽が出、白い根が水の中に生える様子を眺めては、お腹の中の赤ちゃんの様子に重ねていました。花が咲く頃には、子供も生まれると想うと大変心が弾みました。そのように特別の想いのあるヒアシンスの花は、「はつらつ、かがやか」との表現がぴったりです。(桑本栄太郎)
○今日の俳句
水底の透けて煌めき蘆の角/桑本栄太郎
湿地の水が日差しに澄んで、蘆の緑の角が伸び始めた。枯から再生する緑の新芽が力強く美しい。(高橋正子)
●雨のち雪、次第に霙に。冷える。
春分の日。おはぎを買った。一口サイズ。餡、黄な粉、ごま。ごまが好みかな。母は、黄な粉のおはぎだけだった。彼岸にはお寺に供えるために、重箱に入れて持って行かされた。お寺の奥さんがお返しに手作りのあられをくれた。砂糖を絡めたのと、塩味があった。あられを持って帰ると、お寺の奥さんのあられの炒り上手を祖母や母が誉めた。そのあられを「お釈迦さんの鼻くそ」と呼んでいたが、お釈迦さんの鼻くそを食べて、ましな人間になれと言う意味だったの。「爪の垢でも煎じて飲め」とはよく言うが、その類なのか。
○春分
★春分の日をやはらかくひとりかな/山田みづえ
★春分の日切株が野に光る/安養白翠
★春分の田の涯にある雪の寺/皆川盤水
春分(しゅんぶん)は、二十四節気の第4。二月中(旧暦2月内)。現在広まっている定気法では、太陽が春分点を通過した瞬間、すなわち太陽黄経が0度となったときで、3月21日ごろになる。昨年は3月20日で、今年は3月21日。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。
春分の日(しゅんぶんのひ)は、春分が起こる日である。しばしば、「昼と夜の長さが同じになる。」といわれるが、実際は昼の方が長い。春分の日は、日本の国民の祝日の一つである。祝日法第2条では「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを趣旨としている。仏教各派ではこの日「春季彼岸会」が行われ、宗派問わず墓参りをする人も多い。
○ゆすら(桜桃)の花

[ゆすらの花/横浜日吉本町]
★流れ寄りまた離れゆき春の鴨 正子
河口近くのゆったりとした流れのなか、鴨たちが浮かんでいます。
あるときは寄り、あるときは離れる鴨の群れにすっかり明るくなった春の日差しが降り注ぎます。
穏やかな時間が流れるひとときです。(多田有花)
○今日の俳句
梅が香の真ん中にいて風を聞く/多田有花
梅の香の漂うところに立てば、風が吹いている。目に触れる梅の花、鼻に嗅ぐ梅の香り、耳に聞く風の音。それ頬には早春の風も触れてゆくことだろう。感覚の大いに働いた句である。(高橋正子)
雨。8度。
昨日、私に21句が掲載された「俳句界3月号」を友人に渡した。直ぐに家に持ち帰った読んだのだけれど、「漢字が読めない」との返事。はっと気づいた。俳句を長年作っているものにはなじみの木や花の名前も、俳句を作らない人は普段使ったり、読んだりしないのだと。子どもたちの伴侶も俳句を作らないので、送ったけれど読めていないだろう。それで、掲載句を5部コピーして、漢字すべてにふり仮名をつけた。いずれ手渡す。読んでもらなければ、ただ載ったということに終わる。わたしの句は言葉がやさしいから読みやすいのだという花冠同人の感想に安心していたのだが、迂闊だった。彼女の率直な感想に助けられた。これからは、心しよう。
○ミツバツツジ

[ミツバツツジ/横浜日吉本町]
★つばき落ちる音の一会に朝厨 正子
艶麗な花を咲かせる椿は花全体が音を立てて地面に落ちる。その長閑な音を朝餉の用意をしながら聞いている。素晴らしい朝ですね。(小口泰與)
○今日の俳句
初蝶のゆったり超ゆる大伽藍/小口泰與
大伽藍と小さな初蝶の対比、初蝶のういういしさ、可憐さ、うららかさをよく表すことになった。(高橋正子)
●曇り。きのう靖国神社の桜の開花宣言。
桜咲く何かあやしく世が動き 正子
白れんのこの崖っぷちが崩れそう 正子
○桜開花

[桜開花/横浜日吉本町(2013年3月18日)]
★真っすぐな日の差すところ蕗のとう 正子
寒さが残るころ、日の差す方に蕗の薹が見えている。蕗の薹を見つけて春がそこに来ていることを喜んでいる詠者です。(祝恵子)
○今日の俳句
初摘みの土筆を持ちて病室へ/祝恵子
入院していれば、季節のもの、戸外のものがうれしい。初摘みの土筆に春が来たことが共に喜べることであろう。(高橋正子)
●気温が20度を超える。この前までの寒さはどこに行ったか。
髙橋信之全句集を来年の5月28日の誕生日にあわせて出版する。編集長さんと自宅で打ち合わす。
体裁と価格が決まる。年末までに新原稿を入稿。
○オキザリス(カタバミ科カタバミ属)

[オキザリス/横浜日吉本町(2013年3月10日)]_[かたばみ/横浜日吉本町(2011年5月13日)]
★オキザリス雨の茶房に人在らず/中谷朔風
★オキザリス野生育ちの強きこと/豊岡重翁
★石垣の裾に朝日のオキザリス/高橋正子
★雨降りのオキザリスなりみな蕾/高橋正子
★掘り起こされ芋きらめかすオギザリス/高橋正子
オキザリス(学名:Oxalis corymbosa(紫カタバミ)、Oxalis articulata(芋カタバミ))は、カタバミ科カタバミ属。世界中に800種類以上が分布する植物です。日本にもクローバーとよく間違われるカタバミ〔O.corniculata〕をはじめ、5種ほどが自生しています。花を咲かせて枯れてしまう一年草と、毎年花を咲かせる多年草があります。 球根を作るものや、低木になる種も知られています。世界中の色々な地域に分布しているだけに、地域によって様々な形態や性質をとり、開花期、草姿、花色、大きさなどは様々です。オキザリスだけで一年を途切れさせずに季節ごとに花を楽しむことができそうな気がします。花は筒状で、先端が数枚の花びらに分かれています。花は温度や光に敏感で、つぼみは日が射しているときは開きますが、天気の悪い日や夜は閉じています。また、日が当たっても温度の低いときは開きません。オキザリスの名前はギリシア語で「酸性」を意味するオクシス(oxys)に由来し、葉や茎にシュウ酸を含み酸っぱいところにちなみます。カタバミの葉っぱで10円玉をこすると黒ずみがとれてぴかぴかになるのは、このシュウ酸のせいです。園芸では地中に球根を作る種が主に栽培されており、球根植物として扱われることが多いです。特に南アフリカ原産種が多いです。栽培上は「春植え」と「夏・秋植え」に分けることもあります。
よく見かけるのは「紫カタバミ」と「芋カタバミ」だが、両者区別しにくい。両者ともピンク色の花びらで、紫カタバミは、花びらの中央がうすいピンク、芋カタバミは、花びらの中央が濃いピンク。花言葉は「喜び、母親の優しさ」。似ている花は、現の証拠、酢漿草(かたばみ)。似ている葉は、白詰草(クローバー)。
◇生活する花たち「桃の花蕾・藪椿・梅」(横浜日吉本町)

★蕎麦に摺る山葵のみどり春浅し 正子
早春の芽吹くものは殆どさみどりのものが多く、暖かい春への希望の色である。しかし時には寒の戻りの寒さもあり、寒暖定まらぬ早春の気候を山葵を通して情趣豊かに詠われた。 (桑本栄太郎)
○今日の俳句
京都四条~祇園界隈
建仁寺塀の高みの藪椿/桑本栄太郎
建仁寺塀は竹の塀で美しい。丈高く組まれることが多いが、その塀の上に覗く藪椿が自然の様で風趣がある。(高橋正子)
●春らしい陽気。クロッカスの白がたくさん開く。黄色、紫、薄紫、白の順番に開いた。スーパーで買った球根とは思えない。
3月月例ネット句会開催。
子ども俳句のブログに髙橋成哉君が、神戸大学に合格の書き込み。、今朝秀之さん宅に電話しお祝いを言う。本人は外出のようだった。それはそうでしょう。
右手の打撲はほとんど腫れが引いた。句会の進行を見ながら、掃除、片付け。
○土筆

[土筆/横浜日吉本町] [土筆/横浜・四季の森公園]
★土筆煮て飯くふ夜の台所/正岡子規
★土筆摘む野は照りながら山の雨/嶋田青峰
★土筆野やよろこぶ母につみあます/長谷川かな女
★子のたちしあとの淋しさ土筆摘む/杉田久女
★土筆伸ぶ白毫寺道は遠いれど/水原秋桜子
★白紙に土筆の花粉うすみどり/後藤夜半
★土ふかき音もたつなる 土筆摘む/皆吉爽雨
★まま事の飯もおさいも土筆かな/星野立子
★土筆なつかし一銭玉の生きゐし日/加藤楸邨
★山姥の目敏く土筆見つけたり/沢木欣一
★土筆摘む強腰にしてひとりもの/青柳志解樹
ツクシは、正しくは「杉菜(すぎな)」の胞子茎(ほうしけい)というもので、「付子」とも書く。
スギナ(杉菜、学名:Equisetum arvense)は シダ植物門トクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属の植物の一種。日本のトクサ類では最も小柄である。浅い地下に地下茎を伸ばしてよく繁茂する。生育には湿気の多い土壌が適しているが、畑地にも生え、難防除雑草である。
春にツクシ(土筆)と呼ばれる胞子茎(または胞子穂、胞子体)を出し、胞子を放出する。薄茶色で、「袴(はかま)」と呼ばれる茶色で輪状の葉が茎を取り巻いている。丈は10-15cm程度。
ツクシ成長後に、それとは全く外見の異なる栄養茎を伸ばす。栄養茎は茎と葉からなり、光合成を行う。鮮やかな緑色で丈は10-40cm程度。主軸の節ごとに関節のある緑色の棒状の葉を輪生させる。上の節ほどその葉が短いのが、全体を見るとスギの樹形に似て見える。なお、ツクシの穂を放置すると、緑色を帯びたほこりの様なものがたくさん出て来る。これが胞子である。顕微鏡下で見ると、胞子は球形で、2本の紐(4本に見えるが実際は2本)が1ヵ所から四方に伸びている。これを弾糸という。この弾糸は湿ると胞子に巻き付き、乾燥すると伸びる。この動きによって胞子の散布に預かる。顕微鏡下で観察しながら、そっと息を吹きかけると、瞬時にその形が変化するのをみることが出来る。また、「ツクシ」は春の季語である。
◇生活する花たち「福寿草・節分草・榛の花」(東京白金台・自然教育園)

銀閣寺
★馬酔木咲く道を選べば山路めく/高橋正子
前書に銀閣寺とありますので、目の前に池泉回游式庭園が広がっていることが知れます。折しも馬酔木が咲きはじめその路を進めば、山路でも歩かれているような風情を感じられたのではないでしょうか。(小川 和子)
○今日の俳句
「もういいかい」子等の声澄むうららかに/小川 和子
うららかさに誘われて、子供たちも外の遊びが楽しくなる。かくれんぼをする声がはっきりとよく通る。「声の澄む」にかわいさとうららかさが読み取れる。(高橋正子)
●きのより、寒い。おとといより、さらに寒い。ネックウオーマーを着けたら、ぐんとあたたかくなった。
○白藪椿

[白藪椿/東大・小石川植物園]
★白椿昨日の旅の遥かなる/中村汀女
★咲き出でて汝こそ真処女白椿/林翔
★白藪椿空の高さに花の白/高橋正子
★藪椿も白藪椿も大樹なり/高橋正子
白藪椿(シロヤブツバキ、学名:Camellia japonica form. leucantha)は、ツバキ科ツバキ属の常緑高木である。分類上は藪椿(ヤブツバキ)の型の1つとされている。本州から九州にかけて分布し、山地に生える。樹高は5~10メートルくらいである。樹皮は灰白色を帯びる。葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り縁には細かいぎざぎざ(鋸歯)がある。葉の質は硬く、表面は濃い緑色で艶がある。開花時期は2~4月くらいである。花の色は白く、花弁は5枚である。平開はせずに半開きのものも多い。
○小石川植物園吟行
①2008年4月19日のオフ句会報より
今回の吟行地は、文京区白山にある「小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)」です。6万平米もの広大な土地に、桜の広場、薬草園、広葉樹の森、針葉樹の森、日本庭園などがあり、傾斜地、泉水地などの地形が自然のままに、活かされています。そして、学術的にも由緒ある植物や養生所時代の井戸などの遺構が残されており、日本最古の植物園としての趣も豊かです。
前日は強い雨で、今朝もやや冷たく強い風が残っていましたが、園内は、葉桜のなかを散り抜ける残花、ちょうど満開の八重桜、タンポポやすみれなどなど、四月らしい華やかな色彩に溢れていました。散策にはたっぷり2時間はかかろうかという広さ。脇道に入ると山を行くような奥深さがあり、都会の真中にいるのを忘れてしまうほどです。思い思いに吟行を楽しんだのち、11時前には正門に集まり、七句投句をしていただきました。今回は、宇都宮の笠間淳子さんと、大阪からは高橋秀之さんがご参加くださいましたので、11名のにぎやかな句会となりました。ご体調のすぐれないところをご主人様とおいで下さった大給圭泉さんは、ご投句と写真撮影までをご参加くださいました。
句会場は、信之先生が見つけて下さった茗荷谷駅前のイタリア料理店「ラ・クローチェ」で、カジュアルな雰囲気とおいしいお料理が魅力的なお店です。みのるさんのご発声で乾杯のあと、量り売りのワインを楽しみながら大いに盛り上がりました。お食事と会話の合間にそれぞれ選句をし、正子先生の選の発表がありました。その後、すぐ近くの「ジョナサン」に場所を移し、臼井愛代さんにより、それぞれの選が発表され、各句に先生やみなさんからのコメントが寄せられました。3時半ごろ散会。茗荷谷の駅よりそれぞれ家路につきました。
★どの藤も花咲きはじむ時が来る/信之
★たんぽぽの草の平らに散らばりぬ/正子
②2008年5月5日の日記より
全国こども俳句協会の設立総会が、江東区の芭蕉記念館で9時半より行われ、設立総会小石川植物園を吟行。藤の花は大方終わり。ハンカチの木の花(苞)が、散り始めていた。散るさまは、空からハンカチが振られて落ちてくるよう。一枚ひろってみると、やわらかな白い葉っぱのような苞である。そばにガク空木の白い花が満開。むんむんとした匂いを放つ。ジャーマンアイリスの豊満な花がよく咲いている。日本庭園は黄菖蒲が花時。ニワトコの花は終わり、青いちいさな実がついていた。
植物園の入園券を売るお店で、山と渓谷社のはっぱの本を買う。お店と言っても品物はほとんどないので、袋にはいった人形焼を申し訳に買って、はっぱの本に添えて、秀之さんにお子さんへのお土産にしてもらった。
追記:句会でニュートンの林檎の詠んだ句があり、話がそれに及ぶ。何故ニュートンの林檎の木が小石川植物園にあるのかと。答え「それは、植物園が東大のものだからですよ。元の木は枯れて、その子孫がこの植物園にあるわけですよ。買ったんだよ。」ちなみに、ハンカチの木は中国からの贈り物。
★ハンカチの花の降り来る立夏の空
★銀杏大樹青葉の青という力
★盛り上がる新緑空へまでゆかず
③2013年2月14日の日記より
先日2月14日に小石川植物園に行った。園内を巡り、売店で柚子茶を飲んでもう帰ろうかと思ったところ植物園で作業をしている男性に出会って立ち話を少々した。一旦別れ、歩いているとまた出会って「下にユキワリイチゲの蕾がちょうど出たところだよ。神社の下の小さい池がある辺り。」と東北訛りで教えてくれた。神社は太郎神社、小さな沼池は榛の木が生えているところと見当がついた。危うく見逃すところだったが、言われた所に行くと、榛の木の生えている少し上に名札が立ててあるのに気付いた。近づくと、紫がかった三つ葉の葉に似た叢に小さな白い蕾が見える。名札がなければ、発見は難しいところだった。一輪だけが咲きかけていた。白い小さな蕾が葉に浮くように、どれも向こうを向くか横向きであった。沼に足を滑らせないように気をつけて、写真を撮った。
★雪割一華へ浅春の陽が燦々と/高橋信之
★榛の木の根方一華の蕾みたり/高橋正子
▼小石川植物園
http://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/koishikawa/
◇生活する花たち「シナマンサク・マンサク・猫柳」(東大・小石川植物園)

★天城越ゆ春の夕日の杉間より 正子
修善寺から下田を結ぶ天城峠を超えると春の柔らかな日差しが沢山の杉の木の間から射し込み、のんびりと穏やかな気持ちになりますね。とっても春らしい素敵な句だと思います。(小口泰與)
○今日の俳句
ほつほつと梅のふふむや水ゆたか/小口泰與
雪解け水や雨で水嵩の増えた川。ちょうどその季節梅の蕾がほころび始める。「水ゆたか」に季節をよく詠わせている。(高橋正子)
●晴れ。11度。文學の森から注文した俳句界3月号が20冊届く。
○白梅

[白梅/横浜・大倉山公園梅林]