★菜の花に蛇行の川の青かりし 正子
○今日の俳句
春立つや空の青さに海の色/下地鉄
「春立つ」の声を聞けば、空の色、海の色に春らしい明るさを感じるのも人の心。春は空の色、海の色から始まる。(高橋正子)
○菜の花

[菜の花/伊豆河津(2011年2月22日)] [菜の花/横浜日吉本町(2013年2月3日)]
★菜の花や月は東に日は西に/与謝蕪村
★家々や菜の花いろの灯をともし/木下夕爾
★菜の花に汐さし上る小川かな/河東碧梧桐
★菜の花の遥かに黄なり筑後川/夏目漱石
★菜の花の暮れてなほある水明り/長谷川素逝
★菜の花に汐さし上る小川かな/河東碧梧桐
★一輌の電車浮き来る菜花中/松本旭
★寝足りたる旅の朝の花菜漬/稲畑汀子
★咳こもごも流転身一つ菜種梅雨/目迫秩父
★白鷺の飛びちがへるに菜種刈る/木村蕪城
★菜殻火に刻々消ゆる高嶺かな/野見山朱鳥
★うしろから山風来るや菜種蒔く/岡本癖三酔
★まんまるい蕾もろとも花菜漬け/藤田裕子
まんまるい、黄色も少し見える蕾もろとも漬物に付け込むには、心意気がいる。日常生活が身の丈で表現された句。(高橋正子)
★菜の花へ風の切先鋭かり/高橋正子
★菜の花も河津桜も朝の岸/高橋正子
★菜の花の買われて残る箱くらし/高橋正子
菜の花(なのはな、英語:Tenderstem broccoli)は、アブラナまたはセイヨウアブラナの別名のほか、アブラナ科アブラナ属の花を指す。食用、観賞用、修景用に用いられる。アブラナ属以外のアブラナ科の植物には白や紫の花を咲かせるものがあるが、これを指して「白い菜の花」「ダイコンの菜の花」ということもある。
3月のこの季節、菜の花は季節の食材として店頭にも多く並ぶようになった。3月18日に家族で椿山荘で食事をしたとき、菜の花のからし酢味噌かけがあった。天もりは、芽紫蘇。若い者たちも「菜の花のからし酢味噌かけ」が一番おいしかったと答えた。味のリズムと触感と彩りと季節感があったのだろう。
◇生活する花たち「さんしゅゆの花蕾・沈丁花の蕾・木瓜」(横浜日吉本町)
★さきがけて咲く菜の花が風のまま 正子
未だ寒い冷たい時期では有りますが、さきがけて咲いた瑞々しい菜の花が風の吹くままに揺れています。菜の花自身が春を喜んでいる様にも思え、又、私たちにも春の到来を告げてくれている様にも思え、早春の明るい風景が見えて参ります。 (佃 康水)
○今日の俳句
まんさくの丘へ親子の声弾む/佃 康水
まんさくは、「先ず咲く」の訛りとも言われる。春が兆したばかりの丘に、母と子が声を弾ませ、楽しそうである。春が来たと思う光景だ。(高橋正子)
○榛の木(ハンノキ)の花

[榛の木の雄花)/東大・小石川植物園] [榛の木の雄花と雌花/国立自然教育園]
★はんの木のそれでも花のつもりかな 一茶
★渓声に山羊啼き榛の花垂りぬ/飯田蛇笏
★空ふかく夜風わたりて榛の花/飯田龍太
★はんの木の花咲く窓や明日は発つ/高野素十
★榛咲けり溝には去(こ)年(ぞ)の水さびて/川島彷徨子
★百姓の忙しくなる榛咲けり/樋口玉蹊子
★榛の花いつかは人の中で死ぬ/岩尾美義
★空深し榛の花とは垂るる花/高橋正子
ハンノキの花は単性で雄花と雌花は別々につく。雄花穂は、枝先に5cmぐらいの長さで尾状に下垂し、雌花穂は、雄花穂の付け根の近くの葉腋に高さ2cmほどの小さな楕円状になって直立する。両花穂とも小さな花の集合体で、目立つような花弁もなく、よく注意をしないと花とは気がつきにくい。
ハンノキ(榛の木、学名:Alnus japonica)は、カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。日本、朝鮮半島、ウスリー、満州に分布する。日本では全国の山野の低地や湿地、沼に自生する。樹高は15~20m、直径60cmほど。湿原のような過湿地において森林を形成する数少ない樹木。花期は冬の12-2月頃で、葉に先だって単性花をつける。雄花穂は黒褐色の円柱形で尾状に垂れ、雌花穂は楕円形で紅紫色を帯び雄花穂の下部につける。花はあまり目立たない。果実は松かさ状で10月頃熟す。葉は有柄で長さ5~13cmの長楕円形。縁に細鋸歯がある。良質の木炭の材料となるために、以前にはさかんに伐採された。材に油分が含まれ生木でもよく燃えるため、北陸地方では火葬の薪に使用された。近年では水田耕作放棄地に繁殖する例が多く見られる。
◇生活する花たち「さんしゅゆの花蕾・雪割草・満作」(横浜・四季の森公園)

●雛祭りネット句会投句案内●
①投句:当季雑詠(春の句)3句
②投句期間:2017年3月1日(水)午前0時~2017年3月3日(金)午後7時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。
▼互選・入賞・伝言
①互選期間:3月3日(金)午後7時~午後10時
②入賞発表:3月4日(土)正午
③伝言・お礼等の投稿は、3月4日(土)正午~3月6日(日)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之
★下萌えは大樹の太る根もとより 正子
春の日差しが木の枝や幹を温め、その温みが地にも伝わって、先ず樹の根元から草の芽が吹き出すのでしょう。そういえば、雪解けも樹の根元から丸く始まりますね。丸々とした大樹の太さと小さな下萌えの対比が軽妙です。(小西 宏)
○今日の俳句
枝ゆらし光ゆらして春の鳥/小西 宏
枝に止まった鳥が、枝移りをするのか枝が揺れる。それを見ていると、光も揺らしているのだ。枝を張る陽光に満ちた木、枝移りする鳥が、なんと早春らしいことよ。(高橋正子)
○今日の俳句
枝ゆらし光ゆらして春の鳥/小西 宏
枝に止まった鳥が、枝移りをするのか枝が揺れる。それを見ていると、光も揺らしているのだ。枝を張る陽光に満ちた木、枝移りする鳥が、なんと早春らしいことよ。(高橋正子)
○節分草

[節分草/東京白金台・自然教育園]
★雨光る節分草の咲く日より/後藤比奈夫
★節分草つぶらなる蕊もちゐたる/加藤三七子
★節分草渓の水引く村の風呂/鈴木政子
★大峰の秘湯ゆたけし節分草/竹内美登里
★節分草よき木漏日のありにけり/渡辺玄子
★たまゆらのもれびこもれび節分草/大堀柊花
★節分はおとといなりき節分草/高橋正子
セツブンソウ(節分草)Shibateranthis pinnatifida (Maxim.) Satake et Okuyama は、キンポウゲ科セツブンソウ属の多年草。関東地方以西に分布し、山地のブナ林など、落葉広葉樹林の林床に生え、石灰岩地を好む傾向がある。高さ10cmほど。地下の1.5センチほどの塊茎から、数本の茎を伸ばし、不揃いに分裂した苞葉をつける。花期は2~3月で花茎の先に2センチほどの白色の花をつけるが、花弁に見えるのは、実は萼片である。花弁自体は退化して黄色の蜜槽となり、多数のおしべと共にめしべの周りに並んでいる。めしべは2~5個あり、5月の中ごろに熟し、種子を蒔いた後で地上部は枯れてしまう。和名は、早春に芽を出し節分の頃に花を咲かせることからついた。可憐な花は人気が高く、現在は、乱獲や自生地の環境破壊によって希少植物になっている。 節分草の自生地として有名な場所は、埼玉県小鹿野町(旧両神村地区)、栃木県栃木市(星野の里)、広島県庄原市(旧総領町地区)などがある。
千曲市戸倉のセツブンソウの群生地は地域の人達が丁寧に守り保護して来ました。千曲市では昨年の2006年に「珍奇または絶滅にひんした植物の自生地」などとして、戸倉の1万2000平方メートルと倉科の約2000平方メートルを市の天然記念物に指定。両地域では2006年11月以降、市民らによる下草刈りや遊歩道の整備をして、一般公開に踏み切った。戸倉地域では2007年2月に発足した「戸倉セツブンソウを育てる会」(会員約60名)が毎日群生地を見回っている。地域では「群生地は地域の誇り、貴重な花への理解を深めてほしい」と呼び掛けている。
◇生活する花たち「福寿草・節分草・榛の花」(東京白金台・自然教育園)

★梅の花いつもきれいな青空に 正子
梅の開花を迎える今の時季は気候も定まらず、風がよく吹き、まさに吸い込まれそうな青空の事が多いようです。寒梅の折に見上げる空は、先ずきれいな青空があって、その青空を背景に梅見です。きれいな青空と梅の花の情景がよく想われ、寒梅を楽しまれた事でしょう。(桑本栄太郎)
○今日の俳句
ぱつちりと土手にちらばり犬ふぐり/桑本栄太郎
犬ふぐりの花は、ぱっちりと開いた小さな青い瞳のようだ。土手に散らばって咲く姿がまた可憐である。(高橋正子)
○紅梅

[紅梅/横浜・四季の森公園]
★春浅し立ちたる草の鳴りづめに 正子
萌え出した草の上を風が渡っているのでしょうか。光からも音からも明るい春の景色がうかがえ、心楽しくなります。(多田有花)
○今日の俳句
沖よりも甍の光り春めけり/多田有花
海の沖を眺めると、冬の沖とは違って春めいて思えるだが、それよりも手前に眺める甍の光りの方が強く、遥かに春めいているのだ。日本の甍は、その季節、その日の光りを偽ることなく反射させる。今、春めいた陽光を反射させている。(高橋正子)
○赤花満作

[赤花満作/横浜・四季の森公園]
★満作咲く丘の麓の空晴れて/高橋信之
★満作のひらひら咲くや寒波来て/高橋正子
★森に咲く満作の枝横伸びに/高橋句美子
★作紅し森の階段森奥へ/高橋句美子
アカバナマンサク(赤花満作、学名:Hamamelis japonica var.obtusata)は、マンサク科 マンサク属の落葉小高木。別名はベニバナマンサク(紅花満作)だが、あまり使われない。花弁が赤色のマンサクだが、外国種や交配種の赤花もアカバナマンサクという名前で表示されていたり、売られていたりする。分類的には、本来の”アカバナマンサク”は在来の”マンサクの変種のマルバマンサクの一つの品種”のことを指す。外国種や交配種には別の学名がつけられている。分布:本州の日本海側、樹高:3~8m、花期:2~3月、果期:9月
落葉の小高木で落葉樹の多いところに生えている。マルバマンサクの品種で花弁全体が暗い赤色を帯びる。枯れ葉が枝に残っていることがある。葉は単葉で互生し、長さ5~11cm。幅3~7cm。葉の先が半円形の菱形状円形または広卵形で基部は左右の形がちがう。葉縁は先半分に波状の鋸歯があり、基部半分は全縁。果は直径1cmほどの卵状球形。熟すと2つに裂けて光沢のある黒い種子を2個はじきとばす。葉の展開に先立って花を咲かせ、花弁は4枚、煤けたような暗い赤色で、鮮やかな赤色ではない。黄色い縁取りがあり、長さ1~1.5cm。萼片も4枚ある。花は良い香りはせず、生臭い香りがかすかにする。
◇生活する花たち「さんしゅゆの花蕾・沈丁花の蕾・木瓜」(横浜日吉本町)
★梅の香を息に吸い込みあるきけり 正子
梅咲く中、馥郁と清らかな香りを「息に吸い込み」つつ、可憐な花と香りに春を感じる作者を思います。その心身の快さと自然との一体感に、早春のみずみずしさ、季節の喜びが感じ取れます。(藤田洋子)
○今日の俳句
街筋の昼月ほっと梅開く/藤田洋子
街筋の空を見上げれば、白く透明感のある昼の月が浮かんでいる。昼月を遠く梅が開いて、昼月と梅との美しい出会いがある。(高橋正子)
○満作

[ニシキマンサク/東大・小石川植物園] [アテツマンサク/東大・小石川植物園]
★まんさくに水激しくて村静か/飯田龍太
★満作咲く丘の麓の空晴れて/高橋信之
★満作のひらひら咲くや寒波来て/高橋正子
★森に咲く満作の枝横伸びに/高橋句美子
ニシキマンサク(錦満作、学名:Hamamelis japonica var. obtusata forma flavo-purpurascens)は、マンサク科 マンサク属の落葉小高木。分布:北海道の西南部、本州の東北地方から鳥取県の日本海側、樹高:5~6m、花期:2~3月仲間:マンサク、シナマンサク、マルバマンサク、アカバナマンサク、アテツマンサク等、同科トキワマンサク属:ベニバナトキワマンサク。多雪地の山地に生える日本在来種マルバマンサクの変種で、日本海側の山地に自生する。前年枝の葉腋から花柄を伸ばし黄色い花を咲かせる。他のマンサクの仲間と同様に、葉の展開より先に開花する。冬芽の表面は、褐色の毛で覆われている。葉は単葉で互生し、葉身は菱形状円形または広卵形で基部は左右の形がちがう。長さ5~11cm。葉縁の先端側に粗い波状の鋸歯があり、基部側は全縁。果実は果で、毛が生えた直径1cmほどの卵状球形、熟すと2つに裂け、光沢のある黒い種子を2個はじき出す。黄色い花弁の基部が、煤けたような、黒ずんだ赤色を帯びる。花弁は4枚あり、長さ1~1.5cm。
アテツマンサク(阿哲満作、学名:Hamamelis japonica var. glauca)は、マンサク科 マンサク属の落葉小高木。アテツマンサクは中国地方から四国・九州に分布する落葉の小高木。暖帯の中・上部からブナ帯にかけての急傾斜地に生育する。雪の消えた頃から咲き始め、場所によっては2月の中頃から落葉樹林の中で、黄色い花を咲かせて、春の訪れを知らせている。花はおもしろい形であり、4枚のリボン状の花弁がよれて広がっている。アテツは最初に発見された岡山県阿哲地方を意味しており、マンサクは最初に咲くので、「まず咲く」であるともいうが、どうであろうか。満作とか、万作などの漢字をあてると、豊作を期待させるイメージになる。基本種であるマンサクは関東以西から九州に広く分布し、若葉の星状毛は早期に脱落するが、アテツマンサクは褐色の毛が残る点で区別される。
◇生活する花たち「クリスマスローズ・木瓜の蕾・枝垂れ梅」(横浜日吉本町)
東山・法然院
★春寒し木を打ち人を呼び出せり 正子
暦の上では春になったとはいえ、まだ肌に感じる空気は冷たい初春に、木を打つ音が山に響いています。今まで家のなか中心に静かに暮らしていた人々が、その音を聞き外に出てみようかという気持ちになっている情景でしょうか?これから、日に日に暖かくなり人々の暮らしにも活気が出てくることでしょう。(井上治代)
○今日の俳句
早も咲ける菜の花の丈低かりし/井上治代
春も暦ばかりと思えるのに、早も菜の花が咲いて黄色い光を返している。先駆けの菜の花らしく「丈低かりし」であって、実在感がある花となっている。(高橋正子)
○芽柳

[芽柳/横浜・四季の森公園(2012年1月26日)]_[芽柳/横浜・四季の森公園(2012年3月22日)]
★おしばなの紅梅円形にて匂う 正子
愛らしい紅梅を一輪、おしばなにしてみた。薄く広がって円形になった後でも、咲いていた時のように透き通って、香りが感じられるようだ。心嬉しい一句です。(河野啓一)
○今日の俳句
水音して箕面連山春浅し/河野啓一
「水音して・・春浅し」の感覚がいい。箕面連山を行くと、ころころと水音が絶えずしている。自然に身を入れると、確かに春が来ている。(高橋正子)
○2014年
横浜市の大倉山は梅林で有名。それほど広い梅林ではないが、東横線の日吉駅から二駅目にあるので、昨日2月5信之先生と散歩気分で出かけた。大倉山の梅林は北側にあるので、期待はしなかったが、木によっては満開になっていた。紅梅と白梅があって、そのまざり具合が快い絵のようになっている。梅見の人はほどんどいなく、熱心に写真を撮る人が数人いた程度で、静かに楽しめた。
大倉山へは以前は句会や吟行でよく出かけたが、しばらく来ていない。坂道の途中にベーカリーが出来ていて、「今日も元気にがんばっています!」とポップがあったので、入ってみた。若い人数人が楽しそうに働いて、作業場も見える。入口の吹きさらしのテーブルでは、コーヒーを飲みながら買ったパンを食べている人もいる。聞くとコーヒーは無料とのこと。みんなに倣ってコーヒーをいただいて、買ったパンを食べた。親切にも、ひざ掛けが置いてある。買ったパンは、粒あんパン、メロンパン、クロックムッシュ一個ずつ。二人分で、お土産の紅茶クッキー2枚も入れて720円。
○福寿草「秩父紅」
[福寿草「秩父紅」/横浜日吉本町] [福寿草「秩父紅」/埼玉県皆野町「ムクゲ自然公園」(ネットより)]
★水掛けて春水かがやく仏なる 正子
温かい春の日、観音様をお訪ねになられ、柄杓で水を掛けお参りなされたのでしょうか。観音様は水に濡れる度に益々春の光りに輝きを増されて来ます。私達のこころまで洗われる様な光り輝くお姿を想像致します。(佃 康水)
○今日の俳句
野に覚めし淡きみどりや蕗のとう/佃 康水
「野に覚めし」によって、淡い蕗のとうのみどりが目に強く焼きつく。初めて見つけた蕗の董であろう。驚きと嬉しさを隠せない。(高橋正子)
○蕗の薹
[蕗の薹/横浜日吉本町]
★莟とはなれもしらずよ蕗のたう 蕪村
★ほろ苦き恋の味なり蕗の薹/杉田久女
★蕗の薹おもひおもひの夕汽笛/中村汀女
★猪を炙り蕗の薹まぶしかな/長谷川櫂
蕗は菊科の多年草で山野に自生する。早春、新葉が出る前に根茎から卵の形をした緑色の花茎を出す。花茎は数枚の大きな鱗のような葉で包まれ、特有の香気とほろ苦い風味が喜ばれる。花がほうけたものを蕗の姑(ふきのしゅうとめ)という。 学名:Petasites japonicus、Petasites(ペタシテス)は、ギリシャ語の「petasos(つば広の帽子)」が語源で、葉が広く大きいところから。
蕗の薹(ふきのとうは、蕗の花芽のことで、天ぷらにするとおいしい。花が咲く前の柔らかいうちがベスト(地面から出てきた直後ぐらいの状態のもの)。春の代表的な山菜。花が咲いてから、地下茎を通じてつながっている葉が大きく伸びて広がってくる。(花と葉が別々につく)。この”葉柄”(葉の茎の部分)がいわゆる「フキ」として食用になる。市販されているものはほとんどが「秋田フキ」と呼ばれる、葉柄2mほどの大型のもの。葉自体は円形。
◇生活する花たち「福寿草・節分草・榛の花」(東京白金台・自然教育園)
