8月27日(日)


★りんりんと虫音に力のありて闇  正子
残暑厳しい中にも夜に入ると、虫の音が聞こえ、確かな秋を感じるころです。あの小さな身体であれだけ響く音色を出す、「力のありて闇」に共感いたします。 (多田有花)

○今日の俳句
秋茄子の不ぞろいなるも強靭に/多田有花
真夏の暑さが去り、朝夕が涼しくなってくると、茄子が生き生きとして美味しい実をつけるが、皮が傷んだようなのも、曲ったのも様々。「不ぞろいなるも強靭」なのである。(高橋正子)

●元家族がお昼に来る。Nゲージの鉄道模型を持って帰る。元が小学生の時のものだから、20数年経っている。元希はおばあさん、つまり私が大きな口を開けて笑っている絵とお菓子を送ったお礼の手紙を書いて持ってきてくれた。絵もてがみも自分でかくというらしい。
身長は107センチ。柱には、わが家に来た時の身長の印があるが、それより、2センチほど伸びたか。嫁の奈津子さんが岐阜のお菓子の「お初尾」という鮎のお菓子などお土産に。

暑いけど、冷房を入れて、ビーフシチュー(デミグラスソースは買ったけど、赤ワインを入れて3時間ほど煮込んだ。)とエビフライ。サラダは、ポテトとグリーンサラダ。グリーンサラダは、私のレシピで、レタス、キュウリ、カイワレ、茗荷、青じそ、鶏ささみの酒蒸し裂きに昆布ポン酢をかける。このサラダ、中国人やドイツ人、若い人にも好評。パンは、クロワッサン型のシリアルロール。あっさりして食べやすい。当分ははまりそう。

夕方、句美子のところへ、同じものを持ってゆく。夕食なので、パンではなくご飯。グリーンサラダがもっと欲しかったという。

◯尾瀬初秋/高橋正子([過去]8月27日金曜日)

尾瀬行きのバスの秋日のあたたかし  
みなかみの稲穂熟れそむ日和なり   
胡麻の花山の青さをきわだてり    
八月は水芭蕉の葉のおおいなる
ハンゴンソウの黄花真盛り触れもして
木道に沿えば風吹き吾亦紅
 イワショウブ
みはるかす湿原白き花が立ち
湿原に日はかたむかず未草
 弥太郎清水
差し入れし泉の水に手を切られ
山小屋の湯にいて秋の笹の音

◇生活する花たち「藻の花・萩・藪蘭」(鎌倉・宝戒寺)

8月26日(土)

★原っぱにえのころぐさの影となる  正子
寸地にも、えのころ草は生えて来ますが、原っぱで有ればなお生茂り大きな穂が伸びて少し色付き、影をつくる程になって参ります。その影や揺れるすがたに初秋の爽やかさを感じます。「原っぱ」「えのころ草」に遊んだ子供の頃の懐かしさを覚えます。(佃 康水)

○今日の俳句
賑わいの漁港の上の鰯雲/佃 康水
出船、入船、魚の水揚げなどで、賑わう漁港。その上の空高くに広がる鰯雲。生き生きとした漁港の美しい景色。(高橋正子)

◇生活する花たち「キツネノカミソリ」(横浜四季の森公園)

8月25日(金)

★葛咲けり一つの花のその奥にも  正子

○今日の俳句
青柿の並びさわさわ風に揺れ/河野啓一
青い柿の葉のなかにある青い柿の実。風が吹くと青柿がさわさわ揺れ、新涼のさわやかさを目にみせてくれる。(高橋正子)

○小豆の花

[小豆の花/ネットより]            [野小豆の花/ネットより]

8月24日(木)

 八月二十四日、横浜へ
★秋蝉となりしを聞きて引越しす  正子夏の初めから鳴き始めた蝉の声もいつしか秋の蝉になっている。そんな季節の移ろいを感じながら、住まいを別の地へ引越しをする。新しいところはどんなところであろうと思いを馳せながら。(高橋秀之)

○今日の俳句
産声を待つ部屋の窓白木蓮/高橋秀之
子の誕生を待って落ち着かない父親の目に、白木蓮が映る。産着のような純白の白木蓮に、まもなく誕生する子が重なって見える。(高橋正子)

◇生活する花たち「シモツケ」(横浜四季の森公園)
 

8月23日(水)

★朝風のとんぼを運び海へ去る  正子
朝風の中、暑気も持ち去ってくれるようなとんぼの爽やかさです。とんぼ飛ぶ海への視野の広がりに、初秋の朝の清涼感があふれます。(藤田洋子)

○今日の俳句
一片の雲を真白に処暑の朝/藤田洋子
処暑の朝を迎え、まっ白い雲の美しさにうれしさが湧く。暑さも一息つき、朝夕の涼しさが期待できる。処暑というのは、そういう日なのだ。季語を生かした写生だが、詩情のある句。(高橋正子)

●また、猛暑。太陽は秋めいているのに、道路からは熱が顔に熱く反射する。
俳句界10月号結社広告の校了。担当の家氏さんへ返信済ます。

秋めけど舗路の熱気の跳ね返る 正子
処暑の道烏の羽を拾おうか   正子
大方はえのころぐさの更地なり 正子
ひろびろと更地に虫の集き鳴く 正子

?俳句/高橋正子
家の灯のこぼれぬところ虫の声
ベランダの四角の隅の虫の声
青葡萄急ぎ冷やせる氷水
剥く梨にわが顔映りいたるかも
朝顔の初花空の色であり

○水引草

[水引草/東京・向島百花園]   [ぎんみずひき/東京・向島百花園]

○水引草
水引草は、赤い糸を引くように風の中に咲く。植えるでもなくいつの間にか庭に下草のように増えている。一輪挿しにすっと伸びたものが欲しいとき、庭に出て水引草を摘んでよく活けた。まだ暑いのに秋の雰囲気がただよう。
 水引草は、蓼(たで)科の多年草。学名 Antenoron filiforme。Antenoron : ミズヒキ属、filiforme :糸状の。開花時期は、8/5頃~10/10頃。上から見ると赤く見え、下から見ると白く見える花を、紅白の水引に見立てた。ヒマラヤから中国の高山帯の草地に群生。花茎は高さは5~20センチで葉がなく、円筒状あるいは卵状の総状花序に明るいピンク色の花をつける。花弁は4枚で、5本のおしべを持つ.2本の花柱は花後も残って成長し、先がかぎ状になって果実の先端から突出する。葉は長円形で、表面に黒い斑が入る。高さは約1米位。
 ギンミズヒキ(銀水引)は、ミズヒキの白い花が咲く品種。ミズヒキは 4 つある萼のうち上側の3つが赤く,下の一つが白いが,ギンミズヒキは 4 つとも白い。葉が斑入りのものもある。
  キンミズヒキ(金水引)は、バラ科、ミズヒキはタデ科で、全く別の種類の花である。名前の由来はミズヒキの方が基で、冠婚等の慶事で用いられる水引(みずひき)に例えて名付けられた。キンミズヒキは、この花に花の付き方や花穂の全体像が似ていて黄金色の花を付ける事から金色のミズヒキ、つまりキンミズヒキ(金水引)となったと言われている。

★水引草の朱が試験期の図書館に/高橋正子

これは大学時代の句。図書館には、さりげなく花が活けられていた。司書の方のセンスであろうが、図書館に澄んだ風が吹いているようであった。入学したてのころ、図書館に行くと文学部の上級生がお昼も抜きで3時間4時間平気で勉強していた。大学生とはこういうものと、真似をして、私もその人がいる間中ずっと図書館にいたことがある。結構図書館でも過ごしたが、自分の部屋で本を読むものいい。図書館であたらしいことを発見し、部屋で考えを深めたり、楽しんだりするという本の読み方が大学を卒業するころは習慣になった。図書館の花は、頭の疲れをとってくれるような気がした。

★かひなしや水引草の花ざかり/正岡子規
★水引の花が暮るればともす庵/村上鬼城
★水引や人かかれゆく瀧の怪我/前田普羅
★木もれ日は移りやすけれ水引草/渡辺水巴
★水引草ならば心音かすかかな/清水径子
★今日は今日の夕暮の色水引草/島田和世

◇生活する花たち「女郎花・胡麻の花・稲の花」(横浜市緑区北八朔町)

8月23日(水)

★朝風のとんぼを運び海へ去る  正子
松山でいらした頃の御句でしょうか。お住まいからは、はるかな沖も眺められ、とても風通しのよいご住居でした。朝風、とんぼ、海と、おのずと初秋の明るい風光や澄んだ朝の空気を感じ取れます。とんぼの行く手の海へと、爽やかに視野が広がります。(藤田洋子)

○今日の俳句
一片の雲を真白に処暑の朝/藤田洋子
処暑の朝を迎え、まっ白い雲の美しさにうれしさが湧く。暑さも一息つき、朝夕の涼しさが期待できる。処暑というのは、そういう日なのだ。季語を生かした写生だが、詩情のある句。(高橋正子)

○ケーキ
私が作って、子どもたちがおいしいというケーキがある。定番のキャロットケーキと、貝の形のマドレーヌ。キャロットケーキは、もともとアメリカのカントリーケーキ。人参とサラダ油、砂糖、卵、シナモン、ベーキングパウダー、炭酸、塩という材料。これは評判で、日曜市に頼まれて、週末には、パウンドケーキ型大を10本ほど焼いていたこともある。甘いものが苦手な若い男性にも好評であったし、おやつにも、食事がかわりにも重宝した。
もうひとつは、飯田深雪先生のマドレーヌ。このマドレーヌ生地の配合は、いろいろ作ったマドレーヌのなかでも、センスの良さでは、最高と思う。貝の形がかわいいので、長男は特に面白がってぱくぱくと食べた。マドレーヌは、すこし温かいのがおいしい。
ケーキは、味もさることながら、形も楽しみなもの。子どもは特にそうだ。ケーキではないが、こんなこともあった。杏仁豆腐をひし形に切ること。これは、食感と、中華料理らしい見た目からこの形に決まる。これをたまたま来ていた私の母がサイコロ状に切ったときには、長男は、切りなおしを要求したほどだ。

◇生活する花たち「百合・女郎花・睡蓮」(横浜・都筑中央公園)

8月22日(火)

★小雨降る中の芙蓉を一つ剪る  正子
小雨に濡れた芙蓉の花、一日花ですから、朝の早い時間でしょうか。淡いピンクの花の芙蓉を思い浮かべました。 (多田有花)

○今日の俳句
はや桜紅葉始まる明るき午後/多田有花
「明るき午後」が魅力。暑さがようやく落ち着いたかと思うと、はやくも、桜は紅葉しはじめる。真夏の眩しさがぬけて、しずかな明るさに変わるころ。(高橋正子)

●蒸し暑い。台風19号が九州へ。20号が四国、西日本へ上陸の模様。1000ミリを超す雨が予報される。
生協の配達。

粉を吹きし葡萄ひと房届けられ     正子
いぢじくの崩れんばかりが冷えてあり  正子
台風来つつありて心太冷やす      正子
朝の花摘んで花瓶に秋暑し       正子
訃報ありて数日過ぎぬ秋暑し      正子

○吾亦紅(われもこう)

[吾亦紅/横浜市港北区下田町・松の川緑道]

秋の高原で咲く。暗赤色の丸い花穂がおもしろい。丸いダンゴのよう。白い「長穂の白吾木香(ながぼのしろわれもこう)」というのもある。花は、花穂の上の方から下の方へ順に開花していく。秋の十五夜のお月見では、薄(すすき)とともに欠かせないもの。

◇生活する花たち「芙蓉・萩・紫式部」(横浜日吉本町)

8月21日(火)

★秋蝉は向こうにちちと鳴くのみに  正子
秋の蝉は、力強い夏の蝉と違い、ちちっと秋の蝉らしい鳴き方をします。向こうでちちっと鳴くのみが、正に秋になったことを伝えてくれます。(高橋秀之)

○今日の俳句
朝霧が包む港に汽笛鳴る/高橋秀之
素直な句で、朝霧に鳴る汽笛がのびやかに聞こえる。朝霧に包まれた港がこれから動き出そうとしている。(高橋正子)

●晴れ。28度(am 10)。湿度65%。だから、からっとしなくて気だるい。
角川年鑑の結社動向の原稿依頼あり、9月4日締め切り。1月号より角川に広告を出すつもりでいる。

秋朝日花はむらさき咲かせたり  正子
虫鳴けり建築現場の残る草    正子
鉦叩き灯ともす家の暗がりに   正子

○狗尾草・猫じゃらし(えのころぐさ・ねこじゃらし)

[えのころぐさとめひしば/横浜日吉本町]_[チカラシバ/横浜下田町・松の川緑道]

エノコログサ(狗尾草、学名:Setaria viridis)は、イネ科エノコログサ属の植物で、一年生草本である。ブラシのように長い穂の形が独特な雑草である。夏から秋にかけてつける花穂が、犬の尾に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)が転じてエノコログサという呼称になったとされ、漢字でも「狗(犬)の尾の草」と表記する。ネコジャラシ(猫じゃらし)の俗称は、花穂を猫の視界で振ると、猫がじゃれつくことから。逆に猫をじゃらす、草状のものを「お遊び草」と呼ぶようになった。穀物のアワ(粟)の原種とされ、交雑もよくおこる。

◇生活する花たち「桔梗・ポーチュカ・ブルーベリー」(横浜日吉本町)

8月20日(日)

★追分の芒はみんな金色に  正子
街道の分かれる辺りに穂芒の群落があり、陽光を浴びてみんな金色に輝いてみえる。一斉に同じ方向に風にそよいでいる、如何にも秋らしく美しい情景が想像されます。 (河野啓一)

○今日の俳句
コスモスの丘ふわふわと光りおり/河野啓一
コスモスが丘一面に咲く眺め。コスモスの遠い眺めは、ふわふわとして、やわらかに光っている。コスモスのやわらかな戦ぎは、光りと化してゆくような、きよらかで、透明感のある世界が詠まれている。(高橋正子)

○稲の花

[稲の花/横浜市緑区北八朔町]

★いくばくの人の油よ稲の花 一茶
★南無大師石手の寺よ稲の花 子規
★稲の花今出の海の光りけり 子規
★湯槽から四方を見るや稲の花 漱石
★雨に出しが行手の晴れて稲の花 碧梧桐
★軽き荷を酔うてかつぐや稲の花 虚子
★酒折の宮はかしこや稲の花 虚子
★八十路楽し稲の花ひろびろと見る/高橋信之
★稲の花見つつ電車の駅までを/高橋正子
★稲の花雲なく晴れし朝のこと/高橋正子

 イネ(稲、稻、禾)は、イネ科 イネ属の植物である。稲禾(とうか)や禾稲(かとう)ともいう。 収穫物は米と呼ばれ、世界三大穀物の1つとなっている。本来は多年生植物であるが、食用作物化の過程で、一年生植物となったものがある。また、多年型でも2年目以降は収穫量が激減するので、年を越えての栽培は行わないのが普通である。よって栽培上は一年生植物として扱う。属名 Oryza は古代ギリシア語由来のラテン語で「米」または「イネ」の意。種小名 sativa は「栽培されている」といった意味。用水量が少ない土壌で栽培可能なイネを陸稲(りくとう、おかぼ)と呼ぶ。日本国内に稲の祖先型野生種が存在した形跡はなく、海外において栽培作物として確立してから、栽培技術や食文化、信仰などと共に伝播したものと考えられている。稲を異常なまでに神聖視してきたという歴史的な自覚から、しばしば稲作の伝播経路に日本民族の出自が重ねられ、重要な関心事となってきた。一般に日本列島への伝播は、概ね3つの経路によると考えられている。南方の照葉樹林文化圏から黒潮にのってやってきた「海上の道」、朝鮮半島経由の道、長江流域から直接の道である。3つの経路はそれぞれ日本文化形成に重層的に寄与していると考えられている。現在日本で栽培されるイネは、ほぼ全てが温帯ジャポニカに属する品種であるが、過去には熱帯ジャポニカ(ジャバニカ)も伝播し栽培されていた形跡がある。

 多くの節をもつ管状の稈を多数分岐させ、節ごとに1枚の細長い肉薄の葉をもつ。稈は、生殖成長期になると徒長して穂を1つつける。他殖性の風媒花であるが、栽培稲では98%程度が自家受粉する。開花時間は午前中から昼ごろまでの2-3時間と短い。花は、頴花(えいか)と呼ばれ、開花前後の外観は緑色をした籾(もみ)そのものである。籾の先端には、しなやかな芒(ぼう)が発達する。芒は元々は種子を拡散するための器官であるが、栽培上不要なため近代品種では退化している。農業上、種子として使われる籾は、生物学上の果実である玄米を穎(=籾殻:もみがら)が包んでいるもの。白米は、玄米から糠(ぬか)層、胚など取り除いた、胚乳の一部である。生態型によるジャポニカ種 (日本型、島嶼型)とインディカ種 (インド型、大陸型)という分類が広く知られている。

 稲の食用部分の主 成分であるでんぷんは、分子構造の違いからアミロースとアミロペクチンに別けられる。お米の食感は、両者の含有配分によって大きく異なる。すなわちアミロース含量が少ないお米は加熱時にやわらかくモチモチした食感になり、アミロース含量が多いとパサパサした食感になる。日本人の食文化では、低アミロースのお米を「美味しい」と感じる。この好みは、世界的には少数派となっている。通常の米は20%程度のアミロースを含んでいるが、遺伝的欠損によりアミロース含量が0%の品種もあり、これがモチ性品種で、モチ性品種が栽培されている地域は東南アジア山岳部の照葉樹林帯に限定されている。その特異性から、その地域を「モチ食文化圏」と呼称されることがある。日本列島自体が西半分を「モチ食文化圏」と同じ照葉樹林に覆われており、またハレの日にもち米を食べる習慣がある(オコワ、赤飯、お餅)ことから、日本文化のルーツの一つとして注目された。

◇生活する花たち「縷紅草(るこう草)・白芙蓉・白萩」(横浜日吉本町)

8月19日(土)

★白桃の無疵を少女に剥き与う  正子
お子さんへ選ばれた無疵の白桃、向きあい、お話をしながら剥いてわたす、幸せな一時です。(祝恵子)

○今日の俳句
足場組む上へと徐々に秋空へ/祝恵子
足場が徐々に組まれ行く様子を見上げて、秋空をよく感じている。丁寧な写生がよい。(高橋正子)

●夕立のあと雷。
現代俳句協会から入会申込書が3通届く。信之・正子・句美子用。明日記入予定。

やげん堀の七味とうがらしを買う。今までのHouseの入れ物を洗い、新しく詰める。七味はなかなか無くならいので、新しく買うときが嬉しい。小諸と東京で同時水煙(花冠)大会をしたとき、伊那の会員の河野斉さんから善光寺の七味とうがらしを手土産にもらった。その時非常に嬉しかった。
七味には、焼き唐辛子粉、赤唐辛子、麻の実、石蓴、黒胡麻、陳皮、それとなんだっけ?と確かに7つ入っている。

今日買ったデラウェアはパーフェクト。小さいながらの言い難いおいしさ。昭和30年代父がデラウェアを庭先に植えて、食べさせてくれた。

秋刀魚を夕食に。大根おろしと酢橘。

懐かしき父の甘さの赤葡萄      正子
昼寝覚めつくつくほうし遠鳴けり   正子
蝉の声じりじり夕日に混ざりこむ   正子
七味買う初風立てるうれしさに    正子
初秋刀魚はらわた熱く焼き焦がし   正子

○カンナ

[カンナ/横浜市港北区日吉本町]      [カンナ/横浜市港北区箕輪町]

★老いしとおもふ老いじと思ふ陽のカンナ/三橋鷹女
★鶏たちにカンナは見えぬかも知れぬ/渡辺白泉
★王様はこのごろ不安花カンナ/丸山海道
★押してゆく自転車カンナの海へ出る/西川碧桃
★カンナ咲く遥かな海を照らしつつ/鈴木夏子
★ピアニカを吹く緋のカンナ黄のカンナ/丹沢亜郎

カンナ科はカンナ属のみで構成されます。熱帯アメリカを中心に約50種が分布する毎年花をさかせる多年草で、地下に根茎(球根)をつくります。日本には江戸時代前期にカンナ・インディカ(和名:ダンドク)が渡来し、現在では河原などで半野生化しているものが見られます。カンナはギリシア語で「アシ(葦)」を意味し、その草姿がアシに似ているところに由来します。
草丈が1m-2mになる大型種と40cm-50cm程度におさまる矮性種(わいせいしゅ)に大きく分けられます。冬は地中の根茎の状態で越し、春に芽を出して葉を広げます。葉は長だ円形や先のとがったやや細長いかたちで、色は緑や赤銅色、葉脈に沿って美しい斑の入るものもあり花のない時期も充分楽しめます。
花どきは主に夏-秋、花の形態はやや特異で6本ある雄しべが1本を残してすべて花びらになり※1、雌しべはへら状になります。花色は緋色、ピンク、オレンジ、黄色、白などがあり、葉に斑点や模様のはいるものも多く非常にカラフルです。

生活する花たち「白むくげ・萩・藤袴」(東京・向島百花園)