■2月月例ネット句清記
2018年2月11日
13名65句
01.残照の山の冷気や梅の花
02.春の草丈あるものに風吹けり
03.雨粒の消えては生まる木の芽かな
04.恋猫の声の上州訛りかな
05.山峡の雪間の中や蕗の薹
06.群青の宵空深し冬送る
07.こきこきと揺らぐ並木や余寒風
08.陽光の田面きらめき風光る
09.ポン菓子の団地の庭に春来たる
10.上京の荷物チッキに春来たる
11.春の日や流れる雲を見ていたり
12.早春の風が揺らしていく梢
13.風あれどまごうことなき春ここに
14.梅林に柄長の群の来ておりぬ
15.頂は春陽集いしところなり
16.春来たるコナラの梢も柔らかく
17.木漏れ日の色濃くなりぬ春来れば
18.春の陽のぬくもり幹に凭れれば
19.我が街の彼方伊吹の残雪嶺
20.春の空越えて異国からメール
21.新幹線からの景色や雪の富士
22.恵方巻思い出すのは母の味
23.早春の風が水面に波立てる
24.合格の知らせを告げる着信音
25.春立てり夕陽に染まる白灯台
26.一月の法事に幼は手を合わす
27.小雪降る走る選手の息づかい
28.蕪汁四天王寺の境内に
29.子らの居ぬブランコ風の触れてゆく
30.春立つ日五指の靴下明るきもの
31.春隣孫子の来る誕生日
32.パンくずを得開けあう小鳥鵯も来て
33.春光をを窓一面に伸びをする
34.パソコンのトラブル解消風さやか
35.雪吊の釣雪解け終わり音もなし
36.早春の熟田津の道堰の音
37.白壁の道後蔵元椿咲く
38.湯籠提げ行き交う人の春初め
39.たんぽぽの小道一輪児が屈む
40.ミニカーを離さず寝る児日脚伸ぶ
41.雪残る囲いの中の緋の牡丹
42.湯たんぽを容れ父母在りし日の昭和
43.日脚伸ぶジャズを聴きつつ菜を洗い
44.棚田の日谷の春雪溶かせつつ
45.桜芽の伸びる空へと坂登る
46.春の日にきらめく海や波を待つ
47.買はねども顔見てまわる雛売場
48.布袋尊お腹光りて春立ぬ
49.紅梅や色濃く咲きし八重の花
50.豆撒くや一斉に天を掴みたる
51.店々の雛人形のすまし顔
52.春満月高く見上げて帰る道
53.雪踏みて鳴る音一歩ずつ確かめ
54.猫柳送り迎えを玄関に
55.通勤の手をポケットに春寒し
56.立春過ぎし天仰ぎ見る嬉しさよ
57.立春を過ぎて散歩という楽しみ
58.立春の焼海苔ぱりっと音を立てる
59.水仙咲く広き寺苑に吾も居る
60.春浅き日の喜びに明るい空
61.囀りは雲のどこかに弾けたる
62.白梅のかげりてうすき緑なる
63.止まれば紅梅匂う風来り
64.濡れているひじき買うなり海も買い
65.春の階わが影しかと映されし
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