■5月月例ネット句清記
2018年5月13日
12名60句
01.親兄弟揃い賑やか鯉のぼり
02.人の世の常やさまざま花の色
03.新緑に手を伸ばしつつ児の歩む
04.柿古木なお芽吹きつつ柿若葉
05.古池や色冴え来る花菖蒲
06.湖へ差す強き朝日や更衣
07.雲の峰飯盒飯の炊きあがり
08.D51の鋭き汽笛夏の河
09.あの頃のメトロの出口ソーダ水
10.大利根の水の流転や七変化
11.青梅が木々の葉裏に育ちおり
12.鍵ひとつ加え五月のキーホルダー
13.陽を受けし角度に開き若楓
14.はつなつの山路彩り餅躑躅
15.青鷺の孤影を映す山の池
16.登校の児童賑わうえごの花
17.教会の道のすがらや薔薇の垣
18.若楓かさね雨降るトンネルに
19.鼓打つ音の団地にたかしの忌
20.友送り悼むこの日や花は葉に
21.植えし苗確と根付きて夏に入る
22.夏来たる鍬を振る影畝に濃し
23.鞘豌豆実りて陽に透く玉の列
24.ふくらみを確かめ葉陰の豌豆採る
25.蹲に滴る山の丸く映ゆ
26.右に海左に新緑呉の旅
27.新幹線トンネル抜ければ緑濃き
28.延々と茂る葉桜河川敷
29.戯れる二頭の蝶は青空へ
30.軒下にかわいく泳ぐ鯉のぼり
31.児の帽子シロツメクサの花輪つけ
32.雨蛙ひやっと触れて他の鉢へ
33.一時を椅子に座しおりバラ香る
34.苦瓜の棚は脚立の助け借り
35.新緑や陰で足湯を待つ時間
36.幼子の声響く居間夏に入る
37.窓若葉娘の滞在のピアノ鳴る
38.もてなしの砥部の大皿初鰹
39.豆ご飯つやつや子らと卓囲む
40.ふと母に問いかけしことカーネーション
41.窓越しの空の明るさ五月来る
42.無事大事卓上の皿のそら豆よ
43.食卓のそら豆に亡き母を思う
44.生きていることを喜びそら豆食う
45.野に出でてわが誕生の月五月
46.赤と白一輪ずつの皐月かな
47.束の間の甘き香りやパイナップル
48.新緑や玄関の壁塗り直す
49.薊咲く休耕田の畔の道
50.青き目の遍路姿や様になり
51.矢車草初花ましろ一輪挿す
52.たんぽぽの絮の揃いて夕茜
53.草笛の真直ぐ届く空の青
54.鮓飯をひろげ冷ましつ母思う
55.初夏の丘に歓声ゴールする
56.バスを降り眼前大きな竹の秋
57.夏鶯憩えば天辺より鳴きぬ
58.茅花吹く風を荒しと見ていたり
59.空へ空へポピーは赤き花を立て
60.若竹の伸びたる宙の橋渡る
※互選を始めてください。7句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。
★豆の花宙に雀が鳴いており 正子
晩春から初夏にかけて咲く豆の花は、少しづつ莢を太らせながら、次々に花を咲かせます。菜園に咲く豆科、果菜類の花は大変美しく、花の後の収穫の期待がふくらみます。空には雀が鳴き、穏やかで長閑な日常が想われ和みます。(桑本栄太郎)
○今日の俳句
朴の花見上げ葉影に憩いけり/桑本栄太郎
朴の花は高いところに咲くので、下からは見上げるだけ。しかし、その大いなる葉影で憩うときの心静かに涼しいこと。(高橋正子)
●5月月例ネット句会12名参加。夜中12時前、入賞発表。ドライアイで目が疲れてしょうがないがこぎつけて入賞発表。
お昼1時ごろから雨。かなり本降り。
横浜から東京へかけて、白雲木がよく見られる。四国では見たことがなかったが、今、ちょうど蕾に白い色が見え始めている。スモークツリーを初めて見た。紫がかったうすい赤。曖昧な色。遠くから花を見て煙みたいと思い近づくと、名札に「スモークツリー」。なんだか、笑い出しそうになった。
○郁子(むべ)の花

[郁子の花/東京白金台/自然教育園(左:2012年5月10日・右:2014年5月3日)]
★現なく日輪しろき郁子咲けり/角川原義
★井の上の雑木にからみ郁子の花/須和田潮光
★郁子咲くを森の高きに写し撮る/高橋信之
ムベ(郁子、野木瓜、学名:Stauntonia hexaphylla)は、アケビ科ムベ属の常緑つる性木本植物。別名、トキワアケビ(常葉通草)。方言名はグベ(長崎県諫早地方)、フユビ(島根県隠岐郡)、イノチナガ、コッコなど。日本の本州関東以西、台湾、中国に生える。柄のある3~7枚の小葉からなる掌状複葉。小葉の葉身は厚い革質で、深緑で艶があり、裏側はやや色が薄い。裏面には、特徴的な網状の葉脈を見ることが出来る。花期は5月。花には雌雄があり、芳香を発し、花冠は薄い黄色で細長く、剥いたバナナの皮のようでアケビの花とは趣が異なる。10月に5~7cmの果実が赤紫に熟す。この果実は同じ科のアケビに似ているが、果皮はアケビに比べると薄く柔らかく、心皮の縫合線に沿って裂けることはない。果皮の内側には、乳白色の非常に固い層がある。その内側に、胎座に由来する半透明の果肉をまとった小さな黒い種子が多数あり、その間には甘い果汁が満たされている。果肉も甘いが種にしっかり着いており、種子をより分けて食べるのは難しい。自然状態ではニホンザルが好んで食べ、種子散布に寄与しているようである。主に盆栽や日陰棚にしたてる。食用となる。日本では伝統的に果樹として重んじられ、宮中に献上する習慣もあった。 しかしアケビ等に比較して果実が小さく、果肉も甘いが食べにくいので、商業的価値はほとんどない。
「むべ」で思い出すのは、「吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐というらむ/文屋康秀」の百人一首にある「むべ」。もちろん、この歌の「むべ(宜)」は、「なるほど」の意味だが、この歌に、いつも、「むべの実」を想像してしまう。
★郁子の花引けば絡みし木がざわと/高橋正子
◇生活する花たち「かきつばた・さぎごけ・やまつつじ」(東京白金台・自然教育園)

●5月月例ネット句会投句案内●
①花冠会員・同人であれば、どなたでも投句が許されます。花冠会員・同人以外の方は花冠IDをお申し込みの上、取得してください。
②当季雑詠(春の句・夏の句)計5句を下の<コメント欄>にお書き込みください。
※5句投句といたしますのでお間違いのないようにお願いします。
③投句期間:2018年5月6日(日)午前0時~5月13日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
▼互選・入賞・伝言
①選句期間:5月13日(日)午後6時~5月13日(日)午後9時
②入賞発表:5月14日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、5月14日(月)正午~5月16日(水)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之
★ビルの窓全てで五月の空なせり 正子
五月は新緑の快い季節で、風も南風で、水の上、緑の上を渡って匂うような爽やかさで、高層ビルの窓という窓も初夏の気持ちのよい風を受けて喜んでいます。 (小口泰與)
○今日の俳句
麦秋や暮れても青き赤城山/小口泰與
暮れても戸外が心地よい麦秋の季節。暮れのこる青い赤城山を見つつ、麦秋の心地よさを心身に感じる作者がいる。(高橋正子)
●午後2時ごろ、鯛ヶ崎公園から日吉台西中学校の前の貸し農園を見学して、下田町あたりまで、信之先生と吟行兼散歩。信之先生の携帯電話の歩数計では、5269歩。歩幅48センチで設定したので、計算すると約2.5km。歩幅がもっと少なければ、2キロぐらい。少し疲れた感じだが、ちょうどいい疲労感。帰り、2年前にできた豆遊房というコーヒー豆専門店によってコロンビアの中炒りをペーパードリップ用に引いてもらって買う。店の名前を何と読むんだろう。2時に家を出たのはちょっとまずかった。これからは午前中にしよう。日差しがきつくなってきている。
伽羅蕗を作る。皮が意外と柔らかくて、拍子抜け。美味しくはできた。この前、ぜんまい、細竹、蕗を炊き合わせたが、少し飽きた。
○踊子草

[踊子草/東京白金台/自然教育園]
★み吉野の踊子草の白がちに/稲畑汀子
★淡きあはき紅粧ふも踊子草/大橋敦子
★夜すがらに奔る水音踊子草/田千鶴子
★踊子草ときをり風は囃子方/豊田都峰
★雨垂れのまた揺らしたる踊子草/川合万里子
オドリコソウ(踊子草、学名:Lamium album L. var. barbatum (Siebold et Zucc.) Franch. et Sav.[1][2])は、シソ科オドリコソウ属の多年草 。北海道、本州、四国、九州(及び韓半島、中国)に分布し、野山や野原、半日陰になるような道路法面に群生する。
高さは30~50cmくらいになる。葉は対生し、その形は卵状3角形から広卵形で上部の葉は卵形で先がとがり、縁は粗い鋸歯状になり、基部は浅心形で葉柄がある。花期は4~6月で、唇形の白色またはピンク色の花を、数個輪生状態になって茎の上部の葉腋に数段につける。花のつき方が、笠をかぶった踊り子達が並んだ姿に似る。花の基部に蜜があり、観察実験の材料ともなる。
近縁種:ヒメオドリコソウ(姫踊子草、学名:Lamium purpureum L.)、ホトケノザ(仏の座、学名:Lamium amplexicaule L.)。
◇生活する花たち「山躑躅・武蔵野きすげ・あやめ」(東京白金台・自然教育園)

★薔薇垣と薔薇のアーチに人の住む 正子
丹精込めて手入れされた薔薇垣と薔薇のアーチなのでしょう。薔薇をこよなく愛する住人はどのような方でしょう。お住まいの方はもちろんのこと、通りすがりの人々にも、季節の豊かな彩りと喜びを分け与えてくれる薔薇の美しさ、芳しさを思います。(藤田洋子)
○今日の俳句
若葉風自転車きらり輪が廻る/藤田洋子
若葉風に吹かれ、自転車の銀輪がきらりと輝いて廻る。初夏の解放感と若々しさの溢れた句。(高橋正子)
●句美子から母の日のプレゼントにマーガレットが届く。白い色にいろんな色が混じっている。
はしかが流行る。町田市で感染者が出たので、自分は罹ったのかどうかと、息子が聞いてきた。母子手帳を出して調べると、2歳の時に一度予防接種をしている。大丈夫だと言っておいたが、今は2回予防接種をするらしい。効き目はどうなんだろう。
私はと言えば、はしかにかかった時のことをよく覚えている。昭和28年の小学1年生の5月、ちょうど家庭訪問の時期に私ははしかにかかった。たまたま家庭訪問の日と重なり、寝ているところまで先生がお見舞いに来てくれた。顔が発疹ではれたようになり、熱でぽっとしていた。白いネルの寝間着を着ていて起きて座った。先生が話しかけてくれたが、ただちょっと頷いて、ひん型のガラスの瓶の赤いニッキ水を飲んでいた。寝間着の襟に赤いニッキ水が少しこぼれた。このニッキ水、だれが買ってくれたのだろうと思う。
はしかと言えば二ッキ水。麦秋がくればニッキ水を今でも思い出す。
○2014年5月11日
句美子と大船フラワーセンターへ吟行に行った。日吉駅で10時半に待ち合わせ。句美子はフラワーセンターは初めてなので、私が案内。園内は薔薇としゃくやくが咲き誇り、馥郁たる香り。この二つに加え、睡蓮、黄菖蒲がよく咲いていた。ルピナス、矢車草、おだまきなど百花繚乱。アカシヤの花、石楠花、藤がすでに終わっていた。句美子が温室を見たいというので温室に入った。思いがけず、睡蓮の花がとりどり咲いて、ロンドンのキューガーデンを句美子と見学したことを思い出した。睡蓮が咲いていたこと、オーストラリアやその他熱帯の植物があったことなど。赤バナナが成熟中であった。キューガーデンとは、もちろん、規模が全然違うのだけれど、フラワーセンターの意気込みも感じられた。 昼食は持参の助六すしと柏餅などで済ませた。帰りは、大船駅のドトールでアイスティーとミルフィーユで小憩。句美子は翌日、28句作ってメールで送ってくれた。
○睡蓮

[睡蓮/神奈川県立大船植物園] [睡蓮/横浜都筑・ふじやとのみち]
★睡蓮の花沈み今日のこと終へず/臼田亜浪
★睡蓮に日影とて見ぬ尼一人/飯田蛇笏
★睡蓮や鬢に手をあてて水鏡/杉田久女
★睡蓮の明暗たつきのピアノ打つ/中村草田男
★睡蓮に雨意あり胸の釦嵌む/中村草田男
★睡蓮の汀に睫長き子よ/星野立子
★睡蓮やまづ暮のいろ石にあり/加藤楸邨
★睡蓮のひかりを絵の具盛り描く/宮津昭彦
睡蓮(学名:Nymphaea)は、スイレン目スイレン属の植物の一つで、水生多年草。単にスイレン(睡蓮)と呼ぶことが多い。日本にはヒツジグサ(未草)の1種類のみ自生する。日本全国の池や沼に広く分布している。白い花を午後、未の刻ごろに咲かせる事からその名が付いたと言われる。水位が安定している池などに生息し、地下茎から長い茎を伸ばし、水面に葉や花を浮かべる。葉は円形から広楕円形で円の中心付近に葉柄が着き、その部分に深い切れ込みが入る。葉の表面に強い撥水性はない。多くの植物では気孔は葉の裏側にあるが、スイレンでは葉の表側に分布する。根茎から直接伸びる花柄の先端に直径5-10cmほどの花をつける。産地で大まかに分けると、熱帯産と温帯産に分けられる。温帯産は水面のすぐ上に花を付けるが、熱帯産は水面から高く突き出た茎の先端に花をつけるので、区別は容易である。また、熱帯産には夜や早朝にしか花を咲かせない種もある。
○生活する花たち「西洋おだまき・卯の花・錦木の花」(東京深川・芭蕉記念館とその近辺)

★初夏の夜の電車傾きつつ曲がる 正子
○今日の俳句
蒲公英の種ふと浮び空の詩/河野啓一
野原の蒲公英の絮が、風が来て、ふっと空に浮かんだ。これから広い空を飛んでゆく、蒲公英の種子の旅がはじまる。その心は、「詩」と言える。蒲公英の種子の飛行は、「空の詩」であり、「空の歌」なのだ。(高橋正子)
●小雨。雷。肌寒い。炬燵でパソコン。
根津美術館で13日まで光琳の燕子花の屏風が展示されている。これに行くかどうか。
燕子花はあやめと同じごろ咲くのだけれど、菖蒲のころと勘違いして、燕子花を見逃してしまう。今年は気を付けていたので、里山ガーデンで見れた。
○杜若(かきつばた)
[かきつばた/東京白金台・自然教育園(左:2013年5月2日・右:2012年5月10日)]
★宵々の雨に音なし杜若/与謝蕪村
★杜若けふふる雨に莟見ゆ/山口青屯
★森に池あり杜若濃き青に/高橋信之
カキツバタ(燕子花、杜若、Iris laevigata)はアヤメ科アヤメ属の植物で、湿地に群生し、5月から6月にかけて紫色の花を付ける。内花被片が細く直立し,外花被片(前面に垂れ下がった花びら)の中央部に白ないし淡黄色の斑紋があることなどを特徴とする。愛知県の県花でもあり、三河国八橋(現在の知立市八橋)が『伊勢物語』で在原業平がカキツバタの歌を詠った場所とされることに由来している。在原業平が詠んだ歌は「から衣 きつつなれにし つましあれば はるばる来ぬる たびをしぞ思ふ」江戸時代の前半にはすでに多くの品種が成立しており、古典園芸植物の一つでもあるが、江戸時代後半には花菖蒲が非常に発展して、杜若はあまり注目されなかった。現代では再び品種改良が進められている。日本三大カキツバタ自生地は、愛知県刈谷市井ヶ谷町にある「小堤西池」、京都府京都市北区にある「大田の沢」、鳥取県岩美町唐川にある「唐川湿原」で、カキツバタの自生地として有名である。なお、「いずれがアヤメかカキツバタ」という慣用句がある。どれも素晴らしく優劣は付け難いという意味であるが、見分けがつきがたいという意味にも用いられる。
◇生活する花たち「芍薬・しゃが・繁縷(はこべ)」(横浜日吉本町)

★新緑の翳るときあり水があり 正子
今当に新緑の季節を迎えています。公園や広場の木々は初夏の艶やかな葉を茂らせ段々と緑も増し、その木々が重なり合って心地よい翳りを作ってくれています。辺りには噴水、池 水飲み場などが有り、目にしたもの全てが清々しく、そんな中で寛ぎの一時を過ごしていらっしゃる様子が見えて参ります。(佃 康水)
○今日の俳句
筍を茹でつつ糠を噴き零す/佃 康水
筍を茹でるとき油断すると灰汁を抜き、柔らかくするために加えた糠が吹きこぼれる。鍋や釜の縁に吹きこぼれた糠がこびりつくこともある。しかし、こういう事に季節の暮らしがある。(高橋正子)
●3月の気温となる。ストーブをまた、使う。雨。雷。
○芍薬

[芍薬/横浜日吉本町]
★芍薬を画く牡丹に似も似ずも/正岡子規
★蕾日に焦げんとしては芍薬咲く/中村草田男
★芍薬の一ト夜のつぼみほぐれけり/久保田万太郎
★嫁ぎゆき芍薬の花咲きつづく/和知喜八
★そろひ咲く白芍薬よ朝の庭/阿部ひろし
★芍薬のピンクが白に近い色/高橋信之
★芍薬の白はふっくら日の溶けし/高橋正子
(2012年の日記より)今日、5月28日は信之先生の81歳の誕生日。家族の都合で、昨日の日曜日に誕生祝いをした。四角な大きなケーキを句美子が作り、わたしは、たけのこ寿司を作った。ただそれだけの簡素なお祝い。芍薬の花を昼過ぎに買って花瓶に生けておいたら、夜には、蕾まで開きはじめて、開いていた花は、これ以上咲けないというほど開いた。花もちをよくする薬を入れたせいと、水切りがうまくいったのかもしれない。誕生日にふさわしく豪華に咲いた。砥部の庭には、臥風先生のお宅から移した芍薬があった。来年は、芍薬の根っこを買って鉢で育てようという話になった。
花冠同人で今日の俳句に挙げた黒谷光子さんも、facebookで拝見すると、28日がお誕生日とのこと。光子さん、おめでとうございます。
芍薬は牡丹が終わったころに咲く。牡丹ほど気取っていないので、砥部の庭にもあって、咲けば切って花瓶に挿して楽しんだ。小学生のころから芍薬は変わらずある。今はどうか知らないが、教室には教卓の近くに花瓶があって花が活けてあった。家に咲いた花を切って子どもたちが持ってきていたが、芍薬の咲く時期には、花瓶に挿しきれないほど芍薬が集まる。すると先生がバケツを用意してバケツに入れてくれる。このころは、芍薬だけでなく、あやめやいちはつなども次々に誰かがもって来ていた。
◇生活する花たち「黄菖蒲・睡蓮・芹の花」」(横浜都筑・ふじやとのみち)

★白ばらの空気を巻いていて崩る 正子
白ばらの正に絢爛と盛りある咲きよう。空気の中に広がり、否、大きく巻き込んで濃密な一体となって在り、この期を逃せばあとはただ崩れ去るのみ。(小西 宏)
○今日の俳句
蒲公英の花せめぎあい光りあい/小西 宏
蒲公英が明るい日差しの中に、びっしりの咲いている様子。一つ一つの花は可憐でありながら、せめぎあうほどの花の力。せめぐだけでなく、また、互いに光りあっている。確かな目である。(高橋正子)
●午後5時半ごろからどしゃ降り。3分ほど歩くのに、ずっしりと濡れてしまった。
エコーと血液検査。よく検査するように病院から言われる。検査し過ぎの感じがしないでもない。
俳句月刊誌『氷室』(尾池和夫主宰・宇治市)5月号の「現代俳句鑑賞」のページに正子の句
「水破りみどり無数の葦の角」を大島幸夫さんに鑑賞いただいた。
<無数の葦が春の日差しを得て成長し、水の面に顔をのぞかせ、緑の角の先端を陽光に光らせた瞬間を切り取られた瑞々しい作品である。
平凡な観察であれば、「昨日まで水の下だった葦が、今朝は水の上に顔を覗かせている」程度の時の経過で見てしまう情景を、作者は微速度撮影のような鋭い観察眼をもって、葦の角が「水の下から伸び、水面に至り、今ついに水を突き破った刹那」を確認されたのである。もしかしたらその時、幽かにでも水輪が生じたのが見えたのかもしれない。「水破り」という措辞を見出し、自らズンと顔を出した動きを見事にけいようされたことに敬服する。>
○ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)

[ジャーマンアイリス/横浜市都筑区ふじやとの道]
★ドイツアヤメ咲く青年のジョギング/高橋信之
★学ぶ卓ドイツあやめの香が届き/仙石君子
ドイツアヤメ (Iris germanica) はアヤメ科アヤメ属の植物の一種。別名のジャーマンアイリスで呼ばれることが多い。本種は、アヤメ属の植物を交雑して作出されたもので野生のものはない。1800年代の初期にドイツ、フランスで品種改良され、その後、アメリカが多数の品種を出している。花期は5 – 6月ごろである。
◇生活する花たち「山躑躅・武蔵野きすげ・あやめ」(東京白金台・自然教育園)

★明け初めし空の丸さよ柿若葉 正子
煌々と明るくなる前の夜明けの空なので、丸く感じたのでしょう。柿若葉が春のやわらかで丸さを感じる空を引き立てて感じせてくれます。 (高橋秀之)
○今日の俳句
ヨットの帆きらめく海に高々と/高橋秀之
「きらめく」、「高々」の言葉が、ヨットの浮かぶ海の光景に高揚する気持ちをよく述べている。(高橋正子)
○山躑躅(やまつつじ)
[山躑躅/東京白金台・自然教育園]
★つつじいけて其陰に干鱈さく女/松尾芭蕉
★百両の石にもまけぬつつじ哉/小林一茶
★近道へ出てうれし野の躑躅かな/与謝蕪村
★つつじ野やあらぬ所に麦畑/与謝蕪村
★死ぬものは死にゆく躑躅燃えてをり/臼田亜浪
★山つつじ照る只中に田を墾く/飯田龍太
★山躑躅そこを明るく道ありぬ/稲畑汀子
★けもの道明るく照らす山躑躅/minmin4221
★山の子となって遊べば山躑躅/高橋正子
★新緑をすずしくさせて山躑躅/高橋正子
ヤマツツジ(山躑躅、学名:Rhododendron kaempferi)はツツジ科ツツジ属の半落葉低木。高さは1-5mになり、若い枝には淡褐色の伏した剛毛が密生する。葉は互生し、葉柄は長さ1-3mmになる。春葉と夏葉の別があり、春葉は春に出て秋に落葉し、夏葉は夏から秋に出て一部は越冬する。春葉は長さ2-5cm、幅0.7-3cmになり、卵形、楕円形、長楕円形、卵状長楕円形など形状や大きさに変化が多く、先は短くとがり先端に腺状突起があり、基部は鋭形、葉の両面、特に裏面の脈上に長毛が生える。夏葉は春葉より小型で、長さ1-2cm、幅0.4-1cmになり、倒披針形、倒披針状長楕円形で、先は丸く先端に腺状突起があり、基部はくさび形、葉の両面に毛が生える。
花期は4-6月。枝先の1個の花芽に1-3個の花をつける。花柄は長さ3-4mmになり、花冠の筒はやや太く、色は朱色、まれに紅紫色、白色があり、径3-4cmの漏斗形で5中裂する。花冠の上側内面に濃色の斑点があり、内面に短毛が散生する。雄蘂は5本。花柱は長さ3-4cmになり無毛。果実は果で長さ6-8mmの長卵形で、8-10月に熟し裂開する。
北海道南部、本州、四国、九州に分布し、低山地の疎林内、林縁、日当たりのよい尾根筋、草原などに生育する。日本の野生ツツジの代表種で、日本の野生ツツジでは分布域がもっとも広い。
◇生活する花たち「かきつばた・踊子草・おへびいちご」(東京白金台・自然教育園)

★葉桜の蔭は家居のごと安し 正子
○今日の俳句
鯉のぼり仲良く泳ぐ水鏡/上島祥子
田水が張られ、その近くに民家があるのか。ま鯉、ひ鯉、子供の鯉とそろって吹かれている様が水に映って気持ちよさそうだ。(高橋正子)
○今日はこどもの日。小学校2,3年生のときのこどもの日、を思い出した。
こどもの日
山へのぼろう
こどもの日に
山つつじが赤く咲く岬の山へ
かあさんたちが
つくってくれた
ばらずしをもって
山から海を見ようよ
少女たち
子もりのふうちゃんが
炭鉱のある九州へひっこっして行った海を
赤い髪の小さいけんちゃんが
手をふってブラジルへ行った海を
そうして
海のむこうから来る船が
正午に鳴らす汽笛を聞こうよ
目をこらせば
きっとわかるんだよ
○山躑躅(やまつつじ)
[山躑躅/東京白金台・自然教育園]
★つつじいけて其陰に干鱈さく女/松尾芭蕉
★百両の石にもまけぬつつじ哉/小林一茶
★近道へ出てうれし野の躑躅かな/与謝蕪村
★つつじ野やあらぬ所に麦畑/与謝蕪村
★死ぬものは死にゆく躑躅燃えてをり/臼田亜浪
★山つつじ照る只中に田を墾く/飯田龍太
★山躑躅そこを明るく道ありぬ/稲畑汀子
★けもの道明るく照らす山躑躅/minmin4221
★山の子となって遊べば山躑躅/高橋正子
★新緑をすずしくさせて山躑躅/高橋正子
ヤマツツジ(山躑躅、学名:Rhododendron kaempferi)はツツジ科ツツジ属の半落葉低木。高さは1-5mになり、若い枝には淡褐色の伏した剛毛が密生する。葉は互生し、葉柄は長さ1-3mmになる。春葉と夏葉の別があり、春葉は春に出て秋に落葉し、夏葉は夏から秋に出て一部は越冬する。春葉は長さ2-5cm、幅0.7-3cmになり、卵形、楕円形、長楕円形、卵状長楕円形など形状や大きさに変化が多く、先は短くとがり先端に腺状突起があり、基部は鋭形、葉の両面、特に裏面の脈上に長毛が生える。夏葉は春葉より小型で、長さ1-2cm、幅0.4-1cmになり、倒披針形、倒披針状長楕円形で、先は丸く先端に腺状突起があり、基部はくさび形、葉の両面に毛が生える。
花期は4-6月。枝先の1個の花芽に1-3個の花をつける。花柄は長さ3-4mmになり、花冠の筒はやや太く、色は朱色、まれに紅紫色、白色があり、径3-4cmの漏斗形で5中裂する。花冠の上側内面に濃色の斑点があり、内面に短毛が散生する。雄蘂は5本。花柱は長さ3-4cmになり無毛。果実は果で長さ6-8mmの長卵形で、8-10月に熟し裂開する。
北海道南部、本州、四国、九州に分布し、低山地の疎林内、林縁、日当たりのよい尾根筋、草原などに生育する。日本の野生ツツジの代表種で、日本の野生ツツジでは分布域がもっとも広い。
◇生活する花たち「かきつばた・踊子草・おへびいちご」(東京白金台・自然教育園)
