仕事始め。
句美子たちは仕事。元は休みにしているそうだ。
1月3日(木)
昼頃、家族の新年会。
長男家族3人と句美子が参加。句美子の主人は風邪で欠席。長男も風邪で、はやめに切り上げた。ところが、孫が泊まると言いだして、両親が困る。孫は面白そうなものを目敏く見つけ出しては、ひとりで遊んでいる。棒でこすって廻す竹とんぼ、14匹シリーズのトランプなど。句美子は7時ごろまで残る。
岐阜の土産に栃の実せんべいをもらう。初めて食べた。
今日は私の誕生日。
1月1日(火)元旦
あけましておめでとうございます。
冬晴れにひろげたきもの心の帆 正子
元旦の花はあかいろ多きなり 正子
黒豆褒め数の子を褒め年あらた 正子
シクラメン飛び立つごとく総立ちに 正子
正月の花。今年は松、葉牡丹、チューリップ、変わり撫子、ワックスフラワー、ドラセナ。ワックスフラワーはちょっと梅に似ているし、斑入りのドラセナは、竹のよう。松竹梅に似せて可愛らしい花にした。
句美子の主人が花を活けていると喜ぶ。嵯峨流なので、七宝に活ける。
妹よりの出雲のお菓子の年賀。若草と練りきりを今日のお茶に。
テレビのウィーンフィル、点けていたのに、チャンネルが変わってた。去年は初めから終わりまで聞けたのに、やむを得ない。
添削教室への一か月にわたる盗作の投句。警察への報告事案とする。花冠にはネット犯罪専門の警察官がおられた。
謹賀新年
謹賀新年。
今年もよろしくお願いいたします。
高橋信之
高橋正子
朝寒し木彫りの猪が身を低く 信之
一刀彫の猪の力に年治む 正子
12月29日(土)
真っ暗な空と思えば一寒星 正子
寒星の浮かび出づなり黒豆煮 正子
冬晴れに広げたきもの帆と胸と 正子
俳句の大衆化を目指す人たちによって、添削教室が被害を受ける。ネット荒しも様変わりした。俳句はもともと大衆文化なのですけど。
12月28日(金)
寒波来て昔の正月思い出す 正子
新暦予定ぱらぱら書きいれぬ 正子
慈姑芋青という色少し錆び 正子
きぬさやを笹の葉として買いにけり 正子
樽酒の杉の香りに年暮れぬ 正子
牡蠣ありて歳晩来れば白ワイン 正子
正月の山葵セロファンにくるまれ 正子
奥田稔さん11月23日に92歳で逝去の通知。お悔みの手紙を出す。生前葬で、香典供物を固く断られてる。奥田稔財団も立ち上げられている。アレルギー学会の会長をされた。花冠には12年ほど前に入会されていた。
伊豆の智久さんより、ご自身が育てた山葵が届く。これは、正月に来る子どもたちを喜ばせる。子どもたちも智久さんを実際知っているからこそだろう。
薬の処方箋をもらいに病院へ。病院は7日まで休むのだから、この前四週間分渡してくれれば、年末病院や薬局をうろうろしなくて済む。四週間分頼んだのに無視とは。気が利かない病院なのだ。老人だって忙しい。一方、この時期読書三昧の方がいる。うらやましい限り。暇なしは貧乏のせいなんだろうが。
「俳句四季」の、1年分購読料払い込む。11000円。
2019年の博文館の日記帳を買う。これは俳句手帳用。整理にはこれが私には一番。
「俳句添削教室」に松山の「俳句ポスト」、「プレバト」のタレントの作った句をそのまま投句している。現花冠会員の方は、「俳句添削教室」を通して俳句を作り、花冠に参加しているが、この現象をどう思うだろうか。この現象、俳句の在り方として、根は深い。当分俳句添削教室は休止するのが、ベターと判断する。
12月27日(木)
信之先生今年最後の病院へ行く。薬のせいのかゆみで皮膚科に通ったが、今日で終了。
今病院はシステム化されている。これが、高齢者には、便利とも思えない。名前も姓だけ呼ぶので、姓名を呼んでくださいと、職員にいつも頼むが、鼻先で笑って、実行されない。これで誤診が起こったのだから、システム化しているようでも、完全にシステム化されているとは言えない。人を間違えないよう、よく考えた手順を考えてもらいたい。それに、診察室では、医師は、大抵、患者の顔を見ないで、パソコンの画像だけ見ている。大勢なので、人の顔も区別できないのかもしれないが。
俳句総合雑誌を読むと、理由は絞れないが、憂鬱になる。励みなんてならない。新しい年の1月号でも同じこと。購読必要があるのかといつも思うが、みなさん、面白いのだろうか。
12月26日(水)
柚子風呂の柚子を掴むや香がたちぬ 正子
柚子風呂の波立つ波に柚子寄り合い 正子
「晴れ姫」の名のある蜜柑心晴る 正子
歳晩の礼にと送る花布巾 正子
◯「俳句四季」1月号届く。
「俳句」1月号届く。
明日より寒波来襲の予報。
12月16日(日)
柚子・南天・山茶花ありぬ一つ庭/正子
●孫のクリスマスプレゼントを買いに、ランドマークタワーのレゴショップに行く。
息子と孫が車で迎えに来て、信之先生も出掛ける。早く着きすぎ開店前だったので、山下公園通りや桜木町あたりをドライブしてくれる。久しぶりのこの界隈だ。孫に停泊している氷川丸を教える。あれは、煙突ってなに?とか、あれはどうして動かないのか、など言ってくる。
レゴのポリスステーションを買った。タワーのなかの鮨屋で昼食。孫の好物は、鮨と蕎麦だという。お子さまメニューでなくても食べれるよと。水を出されたが、お茶をと。こういうところは息子とあきれるほどそっくり。
帰宅して、一服。息子のギターの調律用のハーモニカがでてきたので、テーブルの上においていたら、孫が、興味を示し音をだしている。吹き方をちょっと教えると、「かえるのうた」が吹けるかと聞く。それで、ひらがなで、譜を書いて、渡すと、初めの「どれみふぁみれど」まで吹けるようになって、そのあともとぎれとぎれに練習している。ハーモニカをもって帰るから、ちょうどいい袋がないかという。ホビーラの余り切れで縫った小袋があったので、ぴったり。喜んで持って帰る。
我が家に来て孫のひとつ楽しみは、身長を計ること。柱に、測った日と高さを書いたテープを張り付けているが、今回は、117センチ。数も100まで数えれる。玄関に積んである世界文学全集を見て、数えてみようと数える。ちょうど100。驚く。なんで本がたくさんあるのと聞く。
一年ぶりに着たので、世界がずいぶん広くなっている。「じゃ、お正月ね、。」と言って帰る。そして思い出して、あともどりし、あと何日したらお正月なのときいてくる。「20にちだよ。」
12月月例ネット句会/入賞発表
■2018年12月月例ネット句会■
■入賞発表/2018年12月10日
【金賞】
03.一斉にその時来たり木の葉散る/桑本栄太郎
木の葉が散る。いろんな木木があるけれど、散る時がきて、それらが一斉に散る。落葉時雨に出会ったのであるが、「一斉にその時来たり」の自然界の不思議さが詠まれている。(高橋正子)
【銀賞/2句】
14.静かな雨冬のレモンを切りにけり/多田有花
しずかな冬の雨の日。レモンを切った。レモンティーに入れる一片だろうか。そのあとの生活が想像できる。レモンを切って静かにお茶を飲むのだろうか。いい時間だ。主題は「冬のレモン」。「冬の雨」がテーマではないところが新鮮だ。(高橋正子)
31.しぐれきて道後に響く刻太鼓/柳原美知子
道後温泉には「振鷺閣」という小さい塔のようになった部分に刻を知らせる太鼓「刻太鼓(ときだいこ)」がある。明治27年からずっと鳴らされていて、一日3回朝6時、正午、夕方6時に太鼓が打たれる。空をしぐれが過る。はからずも刻を知らせる太鼓が鳴って、昔ながらの情緒に浸る。しぐれの寒さに温泉の湯に浸りたい気持ちも湧く。(高橋正子)
【銅賞/3句】
22.芽水仙日の回り来る庭の隅/藤田洋子
「芽水仙」が可愛い。水仙は築山などの木の根元や、庭の隅に植えられて、年々芽を出してくれる。庭隅の水仙にも日が巡りくる時間があるのだ。そんなとき、水仙の芽が愛おしくなる。形が整った句だ(高橋正子)
10.スケートを滑る子こける子ながめる子/祝 恵子
スケートをする子どもの世界を詠んでいて、読むと、思わず楽しい気持ちになる。スケートを滑る子どもの様子は様々。読み手が子どもたちの様子を楽しんでいるのが伝わり、なお、楽しくなる。(高橋正子)
07.冬の瀬戸さざ波青く空に溶け/河野啓一
青い海が青い空に同化する様子が目に浮かびます。(高橋句美子)
【高橋信之特選/7句】
23.被災地の蜜柑生りしと届けらる/藤田洋子
蜜柑と言えば、瀬戸内、それも愛媛県の伊予蜜柑を連想します。7月のあの大変な豪雨水害の後、蜜柑が生ったと届けらた。おそらく知人、又は親戚の事であったものと推察されるが、少しづつ復旧している様子にひと安堵の作者です。 (桑本栄太郎)
33.風花の触れくる丘に線香立て/柳原美知子
お墓参りでしょう。風花が舞う寒い日、丘の墓地を訪れ線香をたてます。風に線香の煙が揺れて流されていきます。 (多田有花)
03.一斉にその時来たり木の葉散る/桑本栄太郎
08.大西日島々すべて茜色/河野啓一
14.静かな雨冬のレモンを切りにけり/多田有花
31.しぐれきて道後に響く刻太鼓/柳原美知子
38.冬夕焼け工事現場に水打たれ/高橋正子
【高橋正子特選/7句】
10.スケートを滑る子こける子ながめる子/祝 恵子
すごく微笑ましい情景が浮かんできます。楽しい句です。 (高橋秀之)
22.芽水仙日の回り来る庭の隅/藤田洋子
ようやく芽を出した水仙 のいとけなさ。冬の日差しが庭の隅にも届き、これからの成長が楽しみです。何気ない日常にも優しい心配りが感じられます。(柳原美知子)
03.一斉にその時来たり木の葉散る/桑本栄太郎
14.静かな雨冬のレモンを切りにけり/多田有花
27.仕事終え疲れ和らぐオリオン座/西村友宏
31.しぐれきて道後に響く刻太鼓/柳原美知子
33.風花の触れくる丘に線香立て/柳原美知子
【入選/14句】
04.次つぎに当て字の妙や漱石忌/小口泰與
当意即妙の当て字を多用した漱石。当時の日本語の成り立ちにも大いに影響したとか。そのあたりの事情を紹介しされ巧みな句と思いました。 (河野啓一)
13.木枯に愛でぬ最後の彩りを/多田有花(正子添削)
木の葉を落し枯木にしてしまう強い風に辛うじて残る赤、黄色、緑の葉の色を極めた冬紅葉の素晴らしさを愛でる作者。素敵な景ですね。 (小口泰與)
16.冬山の色付きを背に渡月橋/高橋秀之
渡月橋から見る山のまだ残る紅葉。振り向いた景色がいい感じなのですね。(祝恵子)
25.足早にゴミ出す朝の息白し/西村友宏
朝、寒いのでゴミを出す時は、急ぎ足になる。その時に吐く息が白く見えた。朝の一瞬の変化を捉えたのが上手い。 (廣田洋一)
05.笹鳴や湖を見下ろす祖父の墓/小口泰與
あたりの静けさをいっそう際立たすような、冬を越す鶯の地鳴き。ご祖父様がしみじみと偲ばれるような笹鳴の静かな情景です。(藤田洋子)
12.冬灯し法事の僧の太い声/祝 恵子
寒中の法事は、寂しく気持ちも滅入りがちですが、お坊さんの太い声の堂々とした読経に少しずつ心も温まり、救われる思いがします。 (柳原美知子)
15.谷へ散る紅葉を傾く陽が照らす/多田有花
谷へと散りゆく紅葉の動きが見てとれるようです。午後の日の傾く頃、柔らかな陽射しを纏う紅葉がいっそう美しく、静かに深まる冬を感じます。(藤田洋子)
21.この年は病多かり日記果つ/廣田洋一
年の瀬、誰もが一年を振り返りその感慨にふけります。詠者にとっては病が多かった一年でした。来年は健やかな年であれば、と願います。 (多田有花)
2
9.熟れし柿誰も取らずに枝垂れる/高橋句美子
落葉した木々の中、赤い実をびっしりつけた柿の木が目につきます。住人のいない庭でしょうか、ここまでに成長した年月が思われ、一抹の寂しさを感じます。 (柳原美知子)
30.冬の鍋あれもこれもと急ぎ入れ/高橋句美子
忘年会でしょうか。鍋物を囲み、並んだ食材を次々鍋に入れてしまいます。食材の煮え方にムラが出たりすることも。早く食べたいと逸る気持ちがよく出ています。 (多田有花)
17.参道にわずかな落ち葉天龍寺/高橋秀之
20.嫁ぎし子戻ると決めて年の暮/廣田洋一
26.寝る前にあともう一つ蜜柑食べ/西村友宏
寝る前に食べるのは健康によくないと知りつつ、ついつい目の前の蜜柑を食べてしまう。のどかな日本の光景です。(高橋秀之)
34.逞しき前歯で林檎美味そうに/古田敬二
前歯が生えそろったお子様なんでしょうか。大きく口を開けて前歯で威勢よく齧る林檎は、それだけで美味しそうです。(高橋秀之)
※正子添削の句は、多くの皆さんが選ばれていますが、意味の上で表現に間違いがありますので、添削しました。
■選者詠/高橋信之
41.冬晴れのものみな良しと思う吾
瀬戸内沿岸部の冬のよく晴れた日もこういう印象です。日差しは最も弱くなるころですが、空は明るく裸になった木々の枝がその青空をさしています。すっきりさっぱりと清々しい晴れです。 (多田有花)
40.地が平ら天が平らに冬来る
42.天があり地があり冬の野を歩く
■選者詠/高橋正子
37.牡蠣洗う洗いたるほど水冷たし
水の冷たさも厭わず丁寧に洗われる牡蠣。洗うほど感じる水の冷たさに、新鮮な牡蠣の白さが見えてくるようです。旬の恵みをいただく細やかな心配りをも感じられます。 (藤田洋子)
剥いた牡蠣の実をさらに洗う。冷たい水で洗うほど美味しくなるという。冷たい手を我慢してさらに洗う。 (古田敬二)
38.冬夕焼け工事現場に水打たれ
冬夕焼けが町を染める頃、工事現場がきれいに片付けられ、水まで打たれている。最後まで手を抜かない丁寧な仕事ぶりがうかがえ、心地よい光景に心温まる夕暮れです。 (柳原美知子)
39.残菊の黄色ばかりが暮れ残る
■互選高点句
●最高点(同点3句/6点)
03.一斉にその時来たり木の葉散る/桑本栄太郎
07.冬の瀬戸さざ波青く空に溶け/河野啓一
31.しぐれきて道後に響く刻太鼓/柳原美知子
※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。