1月25日(金)


晴れ。大寒だけあって、最高気温は10度にならない。8度。昨日は、風が強く冷たい日だった。

寒満月黒猫道に出てあるく   正子
黒猫の脚のしなやかに寒満月  正子
節分の面に柊・豆殻付けてあり 正子
大寒のあかるき窓辺机寄せ   正子

満月の夜に猫があるく。しかも黒猫。これを見つけた。黒猫たちの密会がはじまりそうだと思うと、愉快。

「自由な投句箱」は、会員の皆さんが毎日3句までなら、自由に投句できる。毎日投句される方が4名ほどおられる。これには驚嘆しているが、一句に丁寧に、緊張をもって向き合わなければ、全体として、花冠が妙な方向に行くので気を付けている。これはなかなか非常に厳しい。中には文芸も社会も一緒くたにする者がいて、名誉棄損だと500万円請求して来た。警察があきれるほど事件だった。

昨日、ラジオで作曲家の池辺晉一郎さんが、大学院生のころだったか、「一曲では、ひとつのことを言えばいいのだ。」と師より忠言があったという話をしていた。俳句も「一句では、一つのことを言えばいい。」のだ。これが難しい。よくよく、自分の言いたい一つは何かをよく突き詰めてからのことになる。
 

1月20日(日)


晴れ。大寒にしては暖かい。

子の家出て冬満月を仰ぐなり   正子
ホームより車内あかるき冬灯   正子
並走す夜の電車にみな着ぶくれ  正子

俳句添削教室へ悪質な書き込みはすでに処理したが、マスコミが俳句を触りすぎる影響なので全く嫌気がさす。俳句を出汁にして、江戸時代の興行俳句以下だ。

1月も20日になる。年を取ったし、絶対に好きなように暮らそう。「シックに暮らす」という言葉を最近どこかで見たが、そこまでいかないまでもそうできたらいい。

1月19日(土)


晴れ。寒さが緩む。

寒晴れに一鉢の花買い来たり  正子
寒晴れを歩きて関わる人もなし 正子
夕月へ冬鳥ゆるやかに飛べり  正子

綱島郵便局へ行く。秀之さん宛ての年賀はがきが、「宛先が不明」で戻ってきた。秀之さんからの年賀はがきをもって確認に出向いた。局員に確かめてもらうと、確かに宛先は間違っていない。大阪の郵便局に問い合わせるとのこと。年賀はがきぐらいと、おわびもないし、なんてことはない。字が読めないんだ。厚生省なんて、計算ができないし。

「俳句四季10月号」を送ったお礼状などが届く。
臼田亞浪先生のお孫さんご夫妻から、祖父も活躍を喜んでいるでしょうと。
京大の西村先生から、大変懐かしい写真だった、二人の俳句を味わっていると。
盛岡の光雅さんから、お祝いのメッセージと、本場の盛岡冷麺を。
愛大医学部の四宮先生からは、俳句の土壌と題した徳島大学医学部や阿波青畦のことなど。愛大医学部一期生の東京医科大学の吉田健一さんのことも書いてあった。青畦は法医学の教授だったことを初めて知った。

1月18日(金)


晴れ。

寒空の青さかがやき電話鳴る  正子
寒空や市原悦子の葬があり   正子

デイリー句会の選とコメントの最中、電話がしつこくなる。出て見れは、英語だ。いつもの通り、なんとなく、Hello! Yes,this is Nobuyuki Takahashi.と答えてはっと気づいた。私はNobuyukiではないし、信之先生に廻しても耳が遠いのでいい加減な話になっても困る。今私は、外国には注意し気を付けている。用事を聞かないで電話を切る。
なんとなく、軽い吐き気がするので、ビオフェルミンを飲む。予防注射をしているもののインフルエンザにかかりかけているのかも。

■1月月例ネット句会/入賞発表(2019年)


■2019年1月月例ネット句会■
■入賞発表/2019年1月14日

【金賞】
20.七草の真白きものより刻みゆく/祝恵子
七草は正月七日、七種類の若菜を粥に炊きものとは、菘かすずしろのことであろう。真白き゜ものを先に刻むことで、なにかしら神事めいた気持ちになる。新年の始めの清潔感のある句だ。(高橋正子)

【銀賞/2句】
01.寒林の高き梢や青空に/桑本栄太郎
寒林の高い梢は青空にその枝枝を広げ、青空には、はや明るい日差しが射している。梢は日差しに春を予感し、厳寒の寒さに煌めいている。(高橋正子)

15.冬芽せる桜並木を子と仰ぐ/廣田洋一
冬芽の桜を見つけ、子と一言二言言葉を交わしたのであろう。桜の季節を楽しみに、親子のさりげなく静かな情愛が詠まれている。(高橋正子)

【銅賞/3句】
07.暖房を入れてデスクへ初仕事/高橋秀之
初仕事は、部屋に暖房を入れることから。暖房のスイッチを入れ、デスクへ。確かな手順で今年も仕事を始めた。(高橋正子)

28.破魔矢の鈴鳴らして降りる石段を/高橋句美子
神社で破魔矢をもらい、手に持てば、鈴が揺れてりんりんとかわいい音で鳴る。石段を下りるときは、体も上下して音も大きくなる。破魔矢を持つときの新しく、嬉しい気持ちである。(高橋正子)

21.一つとて同じ猪なし年賀状/祝恵子
今年は亥年。年賀状には思い思いの猪が描かれたり、デザインされたりして、一つとして同じものがない。一枚一枚見て、微笑んでいる作者の様子が思い浮かぶ。(高橋正子)

【高橋信之特選/7句】
01.寒林の高き梢や青空に/桑本栄太郎
今頃の空気の感覚がよくわかります。寒さは厳しいけれど、日差しは明るさを増し、春が日ごと近づいているのを感じます。 (多田有花)

20.七草の真白きものより刻みゆく/祝恵子
七草がゆの材料は白いものが多い。どれから始めても白色が多い。あえて白いものを選んで刻むとしたところの七草がゆの緑の葉っぱが思い浮かぶ。 (古田敬二)

15.冬芽せる桜並木を子と仰ぐ/廣田洋一
桜の木々に冬芽を見つけ春が来て花が咲くのが待ち遠しく感じられます。(高橋句美子)
桜は冬の間に次の春に咲く花の準備を整えます。寒中でまだ蕾がほころぶのは先ですが、それを思いながら、お子さんと連れ立って歩かれています。 (多田有花)

07.暖房を入れてデスクへ初仕事/高橋秀之
仕事納めが28日、初仕事は4日でしょう。新年あらたな気持ちで仕事場に入り、暖房をつけられました。 日常の始まりです。(多田有花)

21.一つとて同じ猪なし年賀状/祝恵子
28.破魔矢の鈴鳴らして降りる石段を/高橋句美子
33.山茶花に七草の空あおあおと/高橋正子

【高橋正子特選/7句】
10.包丁に体重載せて餅を切る/古田敬二
鏡餅でしょう。鏡開きの後、それを細かくして善哉などにします。大きな硬い餅に挑んでいる姿が見えてきます。 (多田有花)

01.寒林の高き梢や青空に/桑本栄太郎
15.冬芽せる桜並木を子と仰ぐ/廣田洋一
20.七草の真白きものより刻みゆく/祝恵子
21.一つとて同じ猪なし年賀状/祝恵子
25.温泉に浸かって気づく冬の月/ 西村友宏
34.雑煮食う餅の強さを歯にあてて/高橋信之

【入選/10句】
05.上州に冬の名だたる風のあり/小口泰與
義理の兄弟姉妹が上州に住んでるが、いつも冬は、風が強いから春になったら遊びにおいでと言う。そう言う土地の厳しさを教えてくれる名句である。(廣田洋一)

08.獅子舞に頭を食われ照れ隠し/高橋秀之
獅子舞に出くわし、無病息災を願って頭を噛んでもらったお子さんの可愛らしい仕草や照れ笑いが目に浮かびます。今後も引き継がれたい日本のお正月の情景ですね。(柳原美知子)

13.喜寿過ぎて働く余生破魔矢受く/廣田洋一
この正月を迎え喜寿(77歳)となったが、まだ健康で働く事が出来る。その事の感謝と、更にいつまでも健やかなる事を願って破魔矢を受けた。喜びと明るい正月の心情が良い。 (桑本栄太郎)

18.時雨がちなれど愉しき初ハイク/多田有花
時雨などなんのその、年明けに早くもハイキング、羨ましい、お元気ですね。(祝恵子)

23.皮をはぐ寒鰤の身の弾力よ/柳原美知子
寒中の鰤は12月から正月にかけて味は増し、その頃が旬とされている。その生き生きとした鰤の美味しい素晴らしさを素敵に表現されていると思います。 (小口泰與)

04.浅間山かがやき増すや冬の朝/小口泰與
冬の朝日の鮮烈な光を受けて、浅間山は一段と輝きを増し、今日の始まりを明るく勇気づけてくれるようです。 (柳原美知子)

02.朝日さす水面まぶしく寒晴るる/桑本栄太郎
12.初氷子供心で割ってみる/古田敬二
17.底冷の大和三山歩きけり/多田有花
22.ていれぎの水はればれと寒の鯉/柳原美知子

■選者詠/高橋信之
34.雑煮食う餅の強さを歯にあてて
しっかりと搗かれた粘りのある雑煮餅を、しっかりと噛んで味わわれ、年の始めの意気込みが感じられます。今年もお元気で、良き年でありますように。 (柳原美知子)

35.餅良かれ白きねばりの雑煮食う
36.冬始め妻の高声聞いており

■選者詠/高橋正子
31.冬晴れにひろげたきもの心の帆
冬晴れの澄んだ日の大空に大きな心の帆を広げてそのまま出航したくなる。そんな心の清々しさを感じます。(高橋秀之)

33.山茶花に七草の空あおあおと
ふと見上げた七草の空の澄み切った青さの中、山茶花の花が清々しく、寒さの中にも春遠からじの解放感が感じられます。 (柳原美知子)

32.寒浄し桜餅さえ白き色

■互選高点句
●最高点(7点)
20.七草の真白きものより刻みゆく/祝恵子

※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。

1月月例ネット句清記


■1月月例ネット句清記
2019年1月13日
12名36句

01.寒林の高き梢や青空に
02.朝日さす水面まぶしく寒晴るる
03.露凝るやカーテン開けて流れ初む
04.浅間山かがやき増すや冬の朝
05.上州に冬の名だたる風のあり
06.書き留むる事の多多あり老いの
07.暖房を入れてデスクへ初仕事
08.獅子舞に頭を食われ照れ隠し
09.初夢に託す今年の運試し
10.包丁に体重載せて餅を切る

11.夕餉には男三人寒蜆
12.初氷子供心で割ってみる
13.喜寿過ぎて働く余生破魔矢受く
14.鏡開き餅の底蓋開きけり
15.冬芽せる桜並木を子と仰ぐ
16.広々と橿原神宮寒参
17.底冷の大和三山歩きけり
18.時雨がちなれど愉しき初ハイク
19.菰巻きやお囃子続くささもってこい
20.七草の真白きものより刻みゆく

21.一つとて同じ猪なし年賀状
22.ていれぎの水はればれと寒の鯉
23.皮をはぐ寒鰤の身の弾力よ
24.ピッツァ焼く火を冬窓に古希の杯
25.温泉に浸かって気づく冬の月
26.箱根駅伝見て走りたくなっており
27.窓結露炬燵の電源強とする
28.破魔矢の鈴鳴らして降りる石段を
29.新年の白いカーテン朝陽光り
30.獅子舞の獅子に噛まれる音カクと

31.冬晴れにひろげたきもの心の帆
32.寒浄し桜餅さえ白き色
33.山茶花に七草の空あおあおと
34.雑煮食う餅の強さを歯にあてて
35.餅良かれ白きねばりの雑煮食う
36.冬始め妻の高声聞いており

※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。

1月12日(土)


冬三日月金色鋭く空を切り  正子
桜餅寒中なれば白き色    正子

信之先生の恩師先生が昨年12月亡くなられたと奥様より喪中葉書が届いた。
信之先生の恩師となられるかたは、全員亡くなれたことになる。今度は自分の番かと。

ご霊前を送りに綱島郵便局まで歩く。帰り道、源の吉兆庵で和菓子を買う。
桜餅、蒸しきんつば、豆大福、栗饅頭。桜餅もきんつばも豆大福も塩がぴっと効いている。

1月8日(火)


小寒の窓辺の光そのしずけさ     正子
病いくつか持つしずけさよ寒の中   正子
芹摘みし子どものころの川の岸    正子
寒中の蜜柑となって甘さ増す     正子
流行り風邪光あかるくなって来て   正子
何もない冷蔵庫さっぱり寒の入り   正子 

●ネット短信N0.359号発信。一月月例ネット句会の案内。

日常に戻る。黒豆と田作りを残して。正月のものが無くなる。冷蔵庫がさっぱり。

正月の食器・重箱などしまう。
正月料理の人気だった料理、材料の大体の必要量などを来年のためにメモ。煮しめはNHKの今日の料理を見て作ったが、いまいち。来年はやっぱり自分流でいこう。
第一人気は、加賀の笹の葉でくるんだ蟹や海老、穴子など載せた蒸し寿司。鯛と平目の刺身に伊豆の智久さんの山葵。酒蒸し海老。ローストビーフ。寒天。大根なます。土井勝先生のレシピの黒豆。来年は蟹を奮発しよう。

1月7日(月)


七草。

七草を炊くためガスの炎を青く  正子
粥まぜて七草青菜の香り立つ   正子
七草の朝日も風もあたたかし   正子
山茶花に七草の空あおあおと   正子

「俳句四季10月号」を年賀として13名に郵送。
ネット短信発信。1月月例句会の案内。

●1月月例ネット句会ご案内(2019年)●


●1月月例ネット句会投句ご案内●
①投句:当季雑詠(新年・冬の句)3句
②投句期間:2019年1月8日(火)午前6時~2019年1月13日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:1月13日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:1月14日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、1月14日(月)正午~1月17日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之