■3月月例ネット句会清記■
2020年3月8日
13名(39句)
01.春風や朝の光のグラデーション
02.雨後の朝名の木の芽の真珠玉
03.隠り沼の刹那華やぐ落椿
04.麗かや今日は異なる道をゆく
05.突堤に若布刈るなり少年ら
06.海苔拾う日差し輝く浜辺にて
07.水底を見やれば揺るる蘆の角
08.腹這いの子等の水面へ蝌蚪の紐
09.一画の花菜明かりや丘の畑
10.砂利舟のポンポンポンと春の川
11.子と摘みし穏やかな日よつくつくし
12.初蝶の黄のひらひらと垣根より
13.手を離し始めの一歩雛の日
14.初雛花麩ふっくら椀開く
15.小さき手の紙の切り絵に雛生まる
16.添寝して見入る寝顔や春灯
17.また一つ中止になりて春の闇
18.津波のごとコロナ湧き来て春寒し
19.葱坊主茎太ければ太く咲く
20.じゃが芋を地中に深く植えにけり
21.産婦人科菜の花色の灯を灯す
22.窓いちめん海猫浮いて春の潮
23.梅満ちし谷を貫く水の音
24.雛飾る夫の遺愛の学習机
25.庭仕事終えて煎茶と春の鳥
26.さえずりとピアノの音と跳ねた髪
27.あす受験人事尽くして朧月
28.庭の梅池を流れる紅い花
29.河津桜青い葉っぱと青空と
30.菜の花の絵葉書明るい朝日射す
31.曇り空見上げて見れば春の雪
32.窓外の遠くの空は春の雪
33.早春の晴れて元気に歩く子よ
34.医師の手にバレンタインの紙袋
35.千代紙の雛の迎える緩和ケア
36.木蓮の芽のさみどりに春の雨
37.日暮れては菜の花灯るごときなり
38.雨空の白さに溶けて花辛夷
39.雨降れば黄水仙のみなうつむき
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。
雨。
5丁目の丘に雨のなかを寒かったけれど、辛夷を見に出かけた。期待通り咲いていた。
見上げれば辛夷大樹のゆれている 正子
菜の花におおかた隠れ農の家 正子
黄水仙みな裏側見せたり抜け道に 正子
一枝のみ辛夷咲くなり丘の家 正子
●3月月例ネット句会
https://blog.goo.ne.jp/kakan02d/
【投句】
●雨空の白さに溶けて花辛夷 正子
雨空に淡く白い辛夷のありようが美しく、その清純な白さ、春の初めの季節感が感じ取れます。 (藤田洋子)
今年は例年よりこぶしの開花が早い。春雨の空を見上げると花こぶしが雨雲に溶けて美しい。(古田敬二)
●日暮れては菜の花灯るごときなり
曇り、春寒し。
●パンジーがよく咲きだし、きれいな発色。季節は争えない。
●乾物を整理。しいたけ、高野豆腐、蕎麦、小豆、スパゲッティ、マカロニがあった。高野豆腐は2018年期限で、端が少し変色。これは捨てた。2020年10月期限のもあり、これを今日炊いた。しいたけは、正月用に買った小ぶりのと傘の裏が年代物と言う感じの色のがある。蕎麦は、一昨日が賞味期限。これを今日のお昼にかけ蕎麦食べた。小豆は去年秋の新もの。
●もときが学校が休みになったといって、折り紙の手裏剣と、一年生で習った漢字全部を手紙の裏にいっぱいに書いよこした。本人が思いついて書いたのかどうかわからないが、面白い子だ。
快晴。
青空の雲より白れんやわらかし 正子
白れんの開きはじめの飛ぶかたち 正子
春キャベツ剥ぐとき少し力溜め 正子
春の夜の小さき小さき子守歌 正子
●ブラームスの子守歌がラジオから流れた。バイオリンのあまりにも小さな音が素晴らしい。
●奥の細道むすびの地 芭蕉記念館の企画展<~「奥の細道」の旅そして終わらぬ旅へ~>の案内に、4月19日、芭門の「かるみ」についての講演があるとあった。講演は、金本はな氏。
パンフレットに現代語訳で以下のような案内がある。
<『奥の細道』の旅を経て、芭蕉と門人の俳諧は一変した。去来『贈其角先生書』>
元禄2年(1689年)、芭蕉は奥の細道の旅を通じてすべてのもの事は変化し続けると同時に永遠に変わらない本質に根差しているとする「不易流行」を実感し、翌年、近江の幻住庵に滞在して以降は、漂泊の旅で感じた思いをまとめようする。そうした中で、日常のごくありふれた事柄を平易かつ味わい深く表現する「かるみ」を志向するようになる。
●「日常のごくありふれた事柄を平易かつ味わい深く表現する」のが「かるみ」ということになる。「平易かつ味わい深く」が難しい。今、大方の俳句は「かるみ」を忘れて、内容が味わい深いのではなく、哲学のように難しい。
●俳句は何も芭蕉だけのものではないから、いろんな俳句があっていいのだけれど、結局凡人が帰ってくるのは、芭蕉晩年の精神の「かるみ」ではないかと思う。
晴れ。また寒くなる。風が強い。
あと戻る寒さ白れんほころびぬ 正子
金柑の実に青空とちぎれ雲 正子
春キャベツ茹でてさみどり輝けり 正子
●2020年俳壇年鑑、俳壇4月号~3月号購読注文。
●春キャベツが手に入る。今夜はロールキャベツ。
一日小雨。
●ブックオフで時代物の『宗旦狐』(澤田ふじこ著)を買った。
井田病院の図書は、川崎市立図書館のもので、いろんな本が寄付され、なかでも時代小説は面白いものがある。髙橋義夫著の[『けんか茶屋お連』シリーズの『深川おんな祭り』がおもしろそうなので、信之先生の診察の待ち時間に読みかけたが、面白いところで、時間切れ。棚に戻したが、そんなのが、ブックオフにないかと出かけた。そのシリーズはなかったが、『宗旦狐』を買った。茶道にまつわる小話が12編。スリルがあるのは、お連の方。お連は深川、宗旦狐は京都が主に舞台。通りや町名からいろいろ景色が思い浮かぶ。
なんだかぼんやり思い出したが、信之先生の入院中に井田病院の本棚から取り出して読んだのも澤田ふじ子だったような気がする。たしか、『高瀬川女船歌』じゃなかったか。
平岩弓枝の時代小説、なんだったか忘れたが、読んだ記憶があるが、平岩弓枝は手慣れた文章の印象が残っている。
晴れ。
足もとより花の香立ちぬ春日向 正子
パンジーの香り満ち満つ衣を干すに 正子
●ベランダに出ると、花の匂いに包まれた。主には、パンジーの匂いだろう。プランターを減らそうと思いつつ、土の始末に困って、またパンジーや桜草、ストックの苗を思いついたとき買ってきて植えた。その花が咲いて、今朝の花の匂い。しかし、左目が花粉症らしい。
●句美子と友宏さんは、檀那寺のお坊さんの結婚式に呼ばれて出席。めずらしいこと。
●友人からメール、スーパーでお米が買えないので、コープに注文してもらえないかと言う依頼。オイルショックのときと同じようだ。オイルショックのときは、田舎暮らしだったので、知り合いには回すということで、回してもらえないのは、普段の付き合いが悪いからだという事態に遭遇した。
●確定申告を郵送。2月の初めごろからいろいろ書類を整えたが、3週間近くかかった。
●息子よりメール。何かあれば、すぐ連絡するようにと。今のところ何もなし。
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●3月月例ネット句会ご案内●
①投句:当季雑詠(春の句)3句
②投句期間:2020年3月2日(月)午前6時~2020年3月8日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。
▼互選・入賞・伝言
①互選期間:3月8日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:3月9日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、3月9日(月)正午~3月5日(木)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之
晴れ。
春の日の電車マスクの色いろいろ 正子
●芝えびを見つけた。佐賀産。瀬戸内海の小海老と違うのかと思いつつ買った。食べると、少し水っぽいのかな、少々期待外れ。それとも瀬戸内の海老の味を忘れたか。春や秋にはちらしずしの具、夏にはそうめんの出汁で食べた。
●新型コロナ肺炎のために、元希の学校も休校になったとのこと。
偕成社の『二年生のイソップものがたり』、『二年生のグリム童話』、『二年生のアンデルセン童話』の3冊をお菓子などと一緒に宅急便で送った。これら、買った日には失敗したかなと思っていたが、昨夜読み通して、意外といいかもと思った。
●マスクが市場から消えてスーパーからトイレットぺーパーがなくなっている。企業は十分あるから冷静にと言っているが、実際店頭にないので、たちまち困る。噂やデマや買い占めに走る社会の脆弱なことを思う。噂やデマはどこから流のだろうか。