10月21日(水)

晴れ。
●公団の銀杏並木の実が熟れ始めた。
●頼んでいたチューリップとカサブランカの球根が届く。カサブランカは2個のはずが3個。クロッカスとフリージャの球根をあらたに頼む。
●プランターに残っていたのだろう、多分、球根ベゴニアなのだろうが、真っ白い3センチぐらいの花が咲く。誉めてもほめ過ぎることがない清楚な花。これを鉢に移すか、悩みどころ。
●ここ数日朝夕冷え込む。昨夜は電気毛布を出した。まだ10月なのに、秋を楽しまないうちに冬になりそう。Go-Toキャンペーンは、耳で聞くだけ。

10月18日(日)

晴れ
●飯田龍太生誕100年。主な15句。「俳壇11月号より」
(大正9年7月10日~平成19年2月25日 86歳死去)
どの子にも涼しく風の吹く日かな
一月の川一月の谷の中
白梅のあと紅梅の深空あり
大寒の一戸もかくれなき故郷
晩年の父母あかつきの山ざくら
露の土噴んで脚透くおもひあり
  十月二十七日母死去
生前も死後もつめたき箒の柄
またもとのおのれにもどり夕焼中
春暁の竹筒ある筆二本
山住みの奢りのひとつ朧夜は
春すでに高嶺未婚のつばくらめ
抱く吾子も梅雨の重みといふべしや
手が見えて父が落葉の山歩く
わが息のわが身に通ひ渡り鳥
露草も露のちからの花ひらく
「好尚に思いを定めて、好きな季語で満足する作品をつくる、これも俳句上達の一つの手立て」(飯田龍太)
龍太の好きな季語は、朧(夜)、燕、雪、(故郷、父母)のようだ。清楚な美というのだろうか。
●「ひじきとおからの料理ベース」は、レシピどおりではなく自分好みに味をアレンジ。しらすを加えて温かいごはんと混ぜて食べる。食べ応えあり、半膳でも食べ過ぎ感。禅寺でいただくごとし。
♪ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第10番 ト長調 Op.14-2 仲道郁代 2003
♪ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第25番 ト長調 Op.79「かっこう」仲道郁代 2004
♪ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」第3楽章 仲道郁代 2006

10月19日(月)

あかあかと林檎の灯るうれしさよ   正子
林檎選るさすが老いたる手をのばし  正子
朝顔の紅ぞ小さし寒さ来ぬ      正子
●今使っているガラケーの電波が22年3月1日で停止になるからとショップから電話。捨てれば、時間がもどらないデータがあるので、もう少し、もう少しと買い替えをのばして来たが、ついに買い替えの時期に。データをパソコンに送った。スマホを検討。SIMカードというのがなんなのか、調べるところから。
●昨日夜8時ごろ、電車から降りると携帯に友人から電話。急に何事かと思って聞くと、駅のアナウンスでよく聞こえないが、「パイナップルと、サンフジ早生が今日だけ安いから買うように」という内容みたい。ご親切様。せっかくなので、駅を出てスーパーに直行。大きなリンゴ1個100円を5個買う。

10月17日(土)

雨。
いわし雲空よりチリチリ鳥の声    正子
柿熟れて日本の家に陽があたる    正子
すすきの穂かがやくときのさみしさよ 正子
●著名某俳人の俳句は人気と見える。句集で知る限りでは、ほどんどの句が比喩。「俳句では比喩は避けるのが基本」。これが西洋の詩ともっとも違うところ。比喩を使うなどは言っていないが、ほどんどの句が比喩からなっているのはどういうことか。これを指摘する俳人は誰もいない。これでいいものだろうかと思っているのは私だけかもしれない。
比喩を使わないでいかに本質を表現するかで、俳句は自然をより深く洞察し、本質へと迫った気がする。芭蕉は推敲によって、より自然への洞察、人間への洞察を深めている。
●コロナでA1cの値に気を付けるようにと言う料理雑誌が目に付く。血糖値のコントロールにいいらしい料理を2種作ってみる。
①おからとひじきの炒り煮。これは、単品で食べるだけでなく、シラスご飯に混ぜたり、卵焼きを作るときに入れる。②根菜を3ミリ幅に切って生のまま冷凍。根菜は、ごぼう、れんこん、にんじん。ごぼうは、サラダ用を使った。冷凍根菜は、ソーセージと炒める。ツナ缶と炊き込みご飯にする。二つは、ごく普通の料理だけれど、ほかの料理に使うためのベース。これをいろいろ使うと簡単でよいらしい。
♪Crystian Zimerman – Beethoven – Piano Concerto No 4 in G major, Op 58
♪Arrau Bernstein Beethoven Piano Concerto No. 4 Piano Concerto No. 4 in G
Orchestra: Bavarian Broadcast Symphony Orchestra
Venue: Munich, Germany.Date: 17/10/1976
♪Beethoven : Concerto pour piano n°3 Alice Sara  Otto( Orchestre philharmonique de Radio France)
日本のどこかで聞いたようなピアノの音がときどき聞こえる。
♪ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 「皇帝」 Op. 73 / アルフレッド・ブレンデル(p),サイモン・ラトル指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1998年2月

10月16日(金)

曇のち晴れ、夜中雨。
●注文していた『狐』を買ってきた。月夜の村の景色にうっとりした。月光に包まれた祭りの夜。話の結末を忘れていたが、現代にしては、話がウェットすぎはしないか。「文六ちゃん」の名前がかわいい。日本は情の深いところだ。
ついでに『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』(岩佐めぐみ作・高畠純絵/偕成社)を買った。ドイツ児童文学賞を受賞した本という。日本の児童文学にもこんな本ができたのかとちょっと驚いて、パラ読みしてすぐ買った。ユーモアとウィットがある。
●中曽根元総理の死に弔意を示すよう、国立大学に通達があった報道。学術会議に続いて、またまた。時代錯誤?政治家が一番偉いとでもいうのか。
●『光年の星』の著者川原正さんより選句のお礼状をいただく。
●5丁目の丘へ。富士山の形がかすかに感じ取れる。柿が熟れ、目白が啄んでいる。たしかに目白。
♪ピアノコンチェルト1番/ベートーベン(アルゲリッチ 2019年12月13日)鳴りやまぬ拍手に応えてアンコールにバッハのガボット、スカルラッティK141。シックな花束がプレゼントされると、白い薔薇を一本抜いて、すぐそばのバイオリンの奏者に渡そうとしたが、遠慮して受け取らなく、コンマスに渡した。すごいオベーション。会場は、ドイツと思えた。
♪Beethoven: Piano Concerto No. 2, Rubinstein & Krips (1956) 
 Symphony of the AIr(ニューヨーク)
♪Beethoven: Piano Concerto No. 3, Gould & Bernstein (1959)  
(コロンビア シンフォニー オーケストラ)

10月15日(木)

曇り。
露けくて花のあいだの土の色  正子
菊の花あしたの土のよく湿り  正子
露草のひえびえとして山の畑  正子
●このごろ朝ごはんは、トースト、コーヒー、葡萄。トーストがうまくできる器具はないかと常々思う。コンベクションオーブンはどうかなと、電気屋で見るが、250度まで温度設定されていて、いっそ、ケーキも焼きたくなる。ケーキを焼くにはあと3センチか5センチ高さ足りない。トーストのためだけに買うのはやめる。結局、今朝は6枚切りをガスに餅焼き網を載せて焼いた。
食べる人いわく、「おいしそうに焼けてるね。」これで、いいか。
●巨峰が、ぐっと甘くなる。日本では果物を生食するせいか、苺も葡萄も柑橘類すばらしくおいしく改良されている。それに伴い値段も高くなっている。外語国産の青や赤の葡萄もそれだけ食べれば結構おいしいが、比べて食べたときの落差。これどう?

10月14日(水)

曇。
コスモスにあたたかそうに陽があたり 正子
コスモスの色だんだらに赤系統    正子
砂土に鶏頭芽生え花高く       正子
●『かえでがおか農場のなかまたち』の絵本の案内がくる。前買ったと思って調べると、『かえでがおか農場のいちねん』だった。童話館から元希のもとへ、140冊ぐらい届けてもらっている。題名を見ると、徐々に成長している。
昨日、天一書房に『狐』(新美南吉著/偕成社)を注文。『ごんぎつね』じゃないのかと、書店員に言われたが、欲しいのは『狐』のほう。明日届く。
●『俳壇11月号』が届く。添削教室を見る。なんと上手に、含蓄深く、中にはもとの句のかけらもなく上手に。外国の詩人って、添削してもらうのだろうか。日本の添削制度はどうなんだろう。外国の詩人に聞いてみたい。
●学術会議のこと。政治家は、ノーベル賞をもらったときは喜ぶが、学者の仕事をなんだと思っておられるのだろうか。「総合的・俯瞰的」であるので、理由が付かない。「偏った理由で」であれば、理由がつく。そうなれば、違った次元では、なんで偏るの?ってなる。言えばいうほど、深みにはまっている。

10月13日(火)

晴れ。
●朝顔、小さいながら葉があおあお育ち、毎朝花を咲かせる。春から植えている花が、気候がよくなって、花を咲かせている。心なし、花に風格みたいなものが感じられる。力をなくしたかに見えるものも、見守って復活を待つべきなのだろう。春の花とか、秋の花と言えなくなる。
コッズウォルズで花を見たとき、この気候にしてこの花なんだと思った。長く咲いた紫陽花の色の変化が非常にきれいだった。ロココ調の貴婦人の服の色合いを見ているようだった。ハワースの牧師館のそばの紫陽花も枯れかけてなお美しかった。気候のせいもあるだろうが。
●リハビリの予約時間に遅れて10分のみの治療。ちょっと働きすぎではと言われる。そうかも。リハビリから帰る途中脈が速くなる。不整脈の出現か。仕事を早退。

10月12日(月)

うすぐもり。
●10月月例ネット句会入賞発表。
朝10時半の発表。句のコメントを書いていて、どうも書きづらいと思って考えていると、その句に少し問題があることに気づく。季節感に無理がある。いいんだけど、入賞句から外す。
●『宇宙の音符』の礼状を出す。

■10月月例ネット句会/入賞発表■


■2020年10月月例ネット句会■
■入賞発表/2020年10月12日

【金賞】
16.山の水たっぷり流し甘藷洗う/柳原美知子
甘藷を洗うのに山の水をたっぷりと使った。ふんだんな山の水に甘藷はつやつやとしてきて、充実の太り具合を見せてくれる。山の水も、甘藷も生きがいいのだ。(高橋正子)

【銀賞/2句】
17.間引菜の緑とりどり今朝の皿/柳原美知子
野菜の種を蒔いたあと、芽生えれば間引き作業がある。いろいろ野菜を蒔いたので、葉の色が違う間引き菜がたくさんとれた。今朝のお菜の皿には、間引き菜のいろいろが緑の色を違えて並んでいる。間引き菜が食べれるわずかな時のうれしい食卓である。(高橋正子)

37.硝子器に挿せし木犀玄関へ/川名ますみ
木犀が硝子器に挿されると、そのいい匂いが、硝子のようにきらきらして来る。それを人を迎える玄関に置いた。その家も木犀の香に染まる。(高橋正子)

【銅賞/3句】
09.静けさやひとり歩きの星月夜/高橋秀之
ひとり歩けば、きれいな星月夜が身に沁みる。静けさがいっそう感じられる。昼間の喧噪の消えた家々の間の路地か、桟橋へつながる道か、場所は、好きなところでいい。(高橋正子)

10.新米炊く届きしばかりの炊飯器/祝 恵子
長年使った炊飯器も年季を終えて、炊飯器を新しくした。新米用というわけではないが、ちょうどうまく新米の時期になった。新しい炊飯器は、ほこらしげに新米を炊いてくれたことだろう。家族の笑顔が浮かぶ。(高橋正子)

15.軒下に日差し呼び込みつるし柿/多田有花
軒下につるし柿が吊るされると、軒下がぱっと明るくなる。軒下に日差しを呼び込んでいるように、思える。あたたかい句だ。(高橋正子)

【高橋信之特選/7句】
10.新米炊く届きしばかりの炊飯器/祝 恵子
16.山の水たっぷり流し甘藷洗う/柳原美知子
17.間引菜の緑とりどり今朝の皿/柳原美知子
29.ぎす鳴けり草の平らを踏みおれば/高橋正子
30.赤ままを摘みて何せむ瓶に挿す/高橋正子
37.硝子器に挿せし木犀玄関へ/川名ますみ
38.木犀を挿してやさしい家になる/川名ますみ

【高橋正子特選/7句】
15.軒下に日差し呼び込みつるし柿/多田有花
軒下につるし柿を干せば明るい柿簾が出来、軒下がぱっと明るくなります。まさに秋の日差しを呼び込むようである。 (桑本栄太郎)

27.小鰯の干されて蒼き秋の浜/吉田晃
天高き快晴の秋の浜、鰯の背も青く、干されている鰯たちの姿が見えてくるようです。(多田有花)

31.銀杏の落ちしを避けてバスを待つ/髙橋句美子
イチョウの巨樹のそばにあるバス停、足元には銀杏がたくさん落ちています。それを踏まないように気を付けてバスを待っておられます。(多田有花)

09.静けさやひとり歩きの星月夜/高橋秀之
10.新米炊く届きしばかりの炊飯器/祝 恵子
16.山の水たっぷり流し甘藷洗う/柳原美知子
17.間引菜の緑とりどり今朝の皿/柳原美知子

【入選/10句】
34.高きにも地にも満開萩の花/古田敬二
満開の萩の花。白、紅、が咲き乱れていて、風も吹き抜け、幸せな一時なのでしょうね。 (祝恵子)
高きにも地にもというのがいいです。視点が多角的になって萩の特性がよく表れていると思います。 (高橋秀之)

08.一匹の秋刀魚をきれいに食べ尽くす/高橋秀之
今年はさんまが大変な不漁ときいています。秋の味覚の代表格であるのに寂しいことです。脂ののった旬のさんまはまことに美味。味わってきれいに食べつくされました。合掌。 (多田有花)

24.ひっそりと店畳みけり秋の雨/西村友宏
コロナの影響で客が来なくなった飲食店でしょうか。ひっそりと閉店する寂しさを季語が良く表わしている。(廣田洋一)

32.萩の花明るい紅を道かげに/髙橋句美子
萩は秋の七草に数えられている。紅紫色の可憐な花をひらき仲秋の頃ちりこぼれる。明るい紅を道の陰に散りひく景は素晴らしいですね。 (小口泰與)

12.ひとりごと言っては笑いいわし雲/祝 恵子
こういうこと、あるある、です。自分で自分を笑う、それも楽しいです。いわし雲の出る心地よい青空の下ならでは。(多田有花)

03.雨ながらもみづる庭となりしかな/桑本栄太郎
庭の木も紅葉が始まり、雨の中にしっとりと濡れた美しい色合いを見せてくれています。新たな季節を迎えられた喜びが感じられます。 (柳原美知子)

04.コスモスや空青青と山聳(そそ)る/小口泰與
真青な秋天の下にそよぐコスモスと稜線もくっきりと聳え立つ山。伸びやかで心地よい秋晴れの景です。 (柳原美知子)

19.霧深し車は車庫に留まれり/廣田洋一
21.庭の隅群れて明るき小菊かな/廣田洋一
23.秋風に襟を正して出勤す/西村友宏

■選者詠/高橋信之
41.陽が沈む秋の野の遠くに沈む
先ず、「秋の野の遠くに」で距離がわかるが、この「遠くに」に秋の夕暮れの寂しさが表現されている。そして、「沈む」の繰り返しによって一層秋の夕暮れの静かさ・寂しさが強調される。一方、夕陽の温かさも感じとることができる。深い句だと思う。 (吉田晃)

40.卓上に落ち来し光秋夕べ
42.夕食を終えてじみじみ秋灯し

■選者詠/高橋正子
28.コスモスの丈を掬いて大きな風
丈も伸び、ようやく咲きそろったとりどりの色のコスモスを吹く台風の風の吹きようが「丈を掬いて」によく表されています。横倒しになりそうでも折れないコスモスのしなやかさも感じられます。(柳原美知子)

29.ぎす鳴けり草の平らを踏みおれば
30.赤ままを摘みて何せむ瓶に挿す

■互選高点句
●最高点(5点)
17.間引菜の緑とりどり今朝の皿/柳原美知子