3月23日(火)

晴れ
●金蔵寺の桜が6,7分咲く。東京は満開とのこと。
●コロナとお父さんの世話でどこにもいけないだろうからと、日曜日ごとに句美子がいろいろ本を持ってきてくれる。花や植物、料理、英語の本など。毎回5.6冊。
この前の日曜日に「Pompeii: Tiro'Story」と「Twelve Years a Slave」というのがあった。オックスフォードのラダーシリーズ。たまたま持ってきたのだろうが、どちらもslaveが主人公の話。イタリアとアメリカの話。
ローマ帝国時代ののslaveは、話すだけでなく、ラテン語もギリシャ語も読み書きできる。主人の要望で、手紙などを読んで聞かせるが、自由になることはない。食べたいときに食べ、眠りたいとき眠るということはない。アメリカのslaveは知っての通り、鞭がつきもの。free なslaveもいるが、誘拐され、奴隷商人に売られまたslaveとなった人の話。二つは、slaveの意味が違っている。
イギリス王室を離脱した夫妻も人種差別問題を口にしているが、文化の伝統や社会や政治制度の違いもあったり、主観も働いて面倒な問題だ。アメリカの話のなかにfree paper というのがでてくるが、これは無料配布紙のフリーペーパーではなく、slaveではないfreeの身である証明保証書。その意味を確かめるのに、辞書の奥の奥、その奥くらいまで検索したら、日本語の訳語はなかったが、その意味はあった。

3月22日(月)

晴れ。
●柿の木に新芽の黄緑が出始める。近所の垣根にあけびの花が咲く。
●「俳句大学」No.5 (152ページ/1500円)が熊本の永田満徳さんから送られてくる。後記によると、印刷製本代に45万円かかったそうである。20万円は参加者から、残りは、満徳さんと高資さんで折半したそうだ。

ご挨拶

3月月例ネット句会にご参加、ありがとうございました。入賞の皆さまおめでとうございます。選をコメントもありがとうございました。毎回14名の方が投句してくださって、にぎやかな句会となっております。
横浜の桜はいま五分咲きで、いつもより早い開花となりました。いつもより早く桜前線が北上しているようです。新型コロナウィスルの感染拡大もいろいろ懸念されていて、なかなか収束しそうにもありません。それが日常になった感じです。制約のある中ですが、いろんな句材を見つけ、いろいろに詠んで、居ながらにして行けそうもないところの風物や風景を楽しめた句会でした。
来月の月例ネット句会は、4月11日(日)です。楽しみにお待ちください。
これで3月月例ネット句会を終わります。
主宰 高橋正子

3月19日(金)

晴れ
●昼前、桜を確かめに金蔵寺へ。桜枝によっては良く咲いているのもある。きのまでは、4,5輪で咲き進んでいるとはいえなかった。今日は、蕾もピンクが見え始めた。馬酔木、花桃、柳の芽。句材はたくさんあるが、逃している。書きだしておけば作れるかも。
●3月月例ネット句会のコメントとお礼などがほぼ出そろう。入賞発表記録をまとめ印刷。
●ベランダのストックとチューリップを切って活ける。パンジーの咲きすぎた花を刈って花束に。
●おはぎを作る。10個。

3月18日(木)

晴れ
朝桜蕾に紅の色が見ゆ    正子
桜蕾枝いっせいに紅を帯び  正子
古きよき甍を春の日がすべる 正子
●朝7時ごろ金蔵寺へ桜を確かめに。
●ミックスベリーのジャムを作る。午後元希に宅急便で送る。URの原っぱで土筆筆と杉菜を摘んで数本入れる。土筆はほどんどが杉菜に。時期遅し。
●小西昭夫さんが「子規新報」を送ってくれる。高橋一洵の特集。昭夫さんが抽出した句を一通り読む。
一洵さんは、大山澄太とともに山頭火の世話をした人で知られ、菩薩の一洵といわれ、松山商科大学の先生。このころの自由律、前衛と呼ばれる人の句は、山頭火にしても、一洵にしても澄んでいた。最近の前衛は濁ってきたないという感想をもった。
50年以上前、一草庵でときどき学生句会をしたが、谷野予志先生も来られることもあった。草庵の部屋は句会にはよかった。私は句会用に一六のお菓子を頼んで届けてもらったり、お茶を用意したり、机をならべたりしていた。山裾の庵はいまごろどうなってるんだろう。

3月17(水)

晴れ
農協の玻璃をふさぎて花辛夷  正子
柿芽吹く烏ほおじろ共に枝に  正子
海棠の蕾つぶらに雨のあと   正子
●生協の配達が午前配達から午後配達に変わる。昼ご飯、夕ご飯は、配達をみて、なんとなく決めていたが、夕ご飯の献立も浮かびにくくなった。
●鳥取の白葱を1把もらう。取り寄せたとのこと。鳥取に白葱があったかしらと思うが、柔らかいらしい。みかけは普通。
●オレンジ、みどりぶどう、南瓜を買ったが、これらは、季節が逆の南半球、ニュージーランドのもの。どれもおいしい。ニュージーランドにいるような気持で季節を感じろ、ということかも。
夜、半そでTシャツで自転車で走る人を見た。物理的に暖かいからだろう。今はまだ早春だからそれにふさわしい服というわけではなさそうだ。ここはまだマフラーにコートの人が多い。ここは関東。いつまでも冬の格好をしている。とにかく厚着に見える。瀬戸内育ちはそう思う。

3月16日(火)

晴れ
●のどかないいお天気。3月16日だけの特別な天気の気がする。
●卵がたくさん余ったので、きのうはプリン、今日は茹で卵に。プリンはレシピどおりなのに甘すぎるといってだれも食べない。じゃ、ひとりで食べよう。
ヘルシオのホット鍋でつぶ餡を作る。あずきを洗ってそのまま水を入れて炊く。さとうは、出来上がり30分前に鍋が教えてくれる。2時間半ぐらいで出来上がり。色が綺麗、あずきの皮が柔らかい。鍋よ、じょうずですね。冷まして冷凍。

3月15日(月)

晴れ
●チューリップが咲く。赤とも朱とも言えない色ばかり。縁が濃くて他はうすくぼかしのような色。丈が低くてかわいらしい。元希にあげたのも咲いたかな。
●昨日は一二輪の桜だったが、それからもっと咲いたかと金蔵寺へ見に行く。ほどんどかわらない。
●農協に植えてある辛夷が満開。しでこぶしなのか、色はピンク。辛夷があるのは、やはり北国と思う。四国には辛夷がなかった。
●今日はいろいろプレゼントをもらった。昨日がホワイトデーなので、今日あげるという。私は、今年からは、バレンタインチョコは、だれにもあげないことにして、だれにもあげてない。けれどもらった。チョコやクッキーや柿のたね。今の若い人たちは律儀なのか、どうなのか。なにかお返し物のを用意しなくては。

■3月月例ネット句会/入賞発表■

■2021年3月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年3月15日
【金賞】
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
お参りをしたあとの安らかさが穏やかな春の海と重なって、また、同時に句の景色が素晴らしい。「まっすぐ春の海へ」に迷いがないのがなによりよりだ。(髙橋正子)
【銀賞/2句】
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
無人駅のあるあたりの風景が大きく広がって見える。無人駅に立つ作者は、春の虹が描く弧の真ん中にいて、雨上がりの爽やかさを十分吸い込んで
いるだろう。(髙橋正子)
40.風光る新生児抱く父親へ/川名ますみ
生まれて間もない、抱けば壊れそうな新生児を抱く父親。新生児の白い服が光を跳ね返してまばゆい。無垢で、やわらかな命を育まんとする若い父
親が詠まれている。(高橋正子)
【銅賞/3句】
04.畦切られ土塊浸しゆく春水/吉田晃
田植えの準備が始まる。小川から水を田に引くために畦が切られ、掘り起こされた土塊を浸し、すこしずつ田に広がってゆく。まぎれもなく春の水
だ。丁寧に観察されている。(高橋正子)
08.青饅や開け放たれる大広間/小口泰與
青饅は、わけぎや、あさつきなどを貝類などとからし酢味噌で和えた料理。早春の一時期の葉のやわらかさ、香りの良さが味わえる。旅先での酒宴
だろうか。大広間が開け放たれて、青饅が供される。(髙橋正子)
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
はくれんの白さが、際立つのは、背景に青空があるときだろう。大方雲に覆われていた空に、雲が切れて、青空がのぞく。ちょうどそこにはくれんが花ひらいているのだ。雲の動きがはくれんを動かしているような句だ。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
08.青饅や開け放たれる大広間/小口泰與
青饅はたいへん懐かしい食べ物。貧乏だった子どもの頃母が裏の畑で採れたアサツキで作ってくれた。甘酸っぱくシャキシャキした歯ごたえを思い出しています。 (吉田晃)
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
春の雨上がり、無人の駅に降り立つと、きれいな虹が出迎えてくれたうれしさ。ほっと安らげるひと時です。 (柳原美知子)
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
海の側の神社、お参りをすませて参道を戻れば明るい春の海が迎えてくれます。穏やかな春の日、海から風にも暖かさが加わり心地よいものでしょ
う。(多田有花)
参道から海へ視野の広がりを感じる句です。春の海の美しさが想像できます。 (髙橋句美子)
高台にある参道なのだろう。それが海に向かって真っすぐに傾斜している。海が春の日にキラキラと光り、穏やかな日のお参り帰りの光景を想像し
た。 (吉田晃)
40.風光る新生児抱く父親へ
新しく生まれた命。それをいとおしく抱く父親に春の風があたる。新しい家庭が始まる。 (古田敬二)
18.春雷や一瞬心はなやがす/髙橋正子
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
40.風光る新生児抱く父親へ/川名ますみ
41.葉のうらにましろき莟シクラメン/川名ますみ
【高橋正子選/7句】
04.畦切られ土塊浸しゆく春水/吉田晃
08.青饅や開け放たれる大広間/小口泰與
12.川辺より鶯の声響きくる/祝恵子
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
40.風光る新生児抱く父親へ/川名ますみ
【入選/17句】
02.立子忌のお菜となさん土筆かな/桑本栄太郎
立子が、ままごとのお菜は土筆、と詠んだのを受けて土筆を立子忌のお菜にしたのが上手い。(廣田洋一)
03.蘂の黄のあっけんからんと落椿/桑本栄太郎
山道を歩いているといまごろからしばらくの間ヤブツバキがそのままの姿で点々と落ちています。しばらくはまだ枝にある時のように美しいままで
蕊の黄色も鮮やかです。 (多田有花)
05.ふるさとの道の匂いの蓬餅/吉田晃
蓬餅の香はふるさとの道の匂いにつながっていきます。郷愁を誘う句です。 (多田有花)
09.囀りやゼリービンズの色さやか/小口泰與
確かお菓子を扱うお仕事をされていたと記憶しています。にぎやかな囀りと色とりどりのゼリービーンズとの取り合わせが楽しいです。 (多田有花)
10.春の川ポンポン舟の下りゆく/祝恵子
暖かくて穏やかな春の川を、小さな船外機をつけたポンポン舟がゆったり下って行きます。何気ない光景ながらポンポン舟との措辞に、如何にも長
閑な春のひと時が想われます。(桑本栄太郎)
13.啓蟄の篩ひし土を日に曝す/廣田洋一
 プランターに花を植える作業をしておられるのだろう。篩われた土が春の日を受けながら落ちてゆく。ちょっと汗ばんだ作者の顔が見えるようで
す。  (吉田晃)
21.朝寝して夢見心地に雨の音/西村友宏
朝寝はとにかく気持ちよい。まさに夢見心地の心境に雨音のリズムがぴったりと合います。そんな春の一日ののどかな始まりが窺えます。(高橋秀之)
26.青すみれ図書館横に凛と揺れ/髙橋句美子
さりげなく咲いている青すみれを見つけた素敵な日常です。(西村友宏)
29.松影を洗う波音春の潮/柳原美知子
春になると潮の色は淡い藍色に変わって、千満の差がいちじるしくなる。松林の影を洗う岸辺の波の音に春を感じる景が見えて素晴らしいですね。(小口泰與)
海に突き出た松の影、波により影も揺れ、その音が聞こえる。春の、のどかな景が見えてきます。(祝恵子)
19.春雷や手がふと止まる模擬試験/西村友宏
試験の監督をなさっていたのでしょうか。集中して問題にむかっていた生徒たちの手が雷の音に止まりました。その一瞬の教室の空気をとらえられています。(多田有花)
25.伊予柑に偲ぶふるさと瀬戸内海/髙橋句美子
作者は愛媛県出身、高校生までそちらで過ごされています。故郷を離れたいま、伊予柑から思い出されるのは穏やかな瀬戸内海の風景です。(多田有花)
34.卒業式帰りの若人笑み溢れ/高橋秀之
若人ですから、高校生か大学生でしょうか。卒業証書を手に晴れやかな顔で笑いさざめいています。前途に幸多きことを願いたくなりますね。(多田有花)
07.春雷や浮子に当たりの夕まずめ/小口泰與
30.春潮の揺り籠なりし昼の漁船/柳原美知子
33.はや高く咲ける桜を仰ぎおり/多田有花
37.クロッカス三・一一の陽に開く/古田敬二
38.北の地へ飛んで行けタンポポの絮たちよ/古田敬二
3句ともに福島を詠んだ句で、敬二さんらしい優しさ溢れる句だ。名古屋に咲いたタンポポが福島で幸せの黄色い花を咲かせることを願っている。 (吉田晃)
■選者詠/高橋信之
22.早春の朝日を入れて今日が始まる
先生らしい一句であり、お元気なお姿が想像される。昨夜作業を終えられワインを嗜まれたのだろうか。 (吉田晃)
23.卓上に桜を活けて妻が留守
24.桜咲く寺苑に妻と居る時間
■選者詠/高橋正子
17.黄水仙風が吹き分け吹き分けて
水仙と風。たったそれだけの自然であり自然現象であるが、言葉の重なりにより音が聞こえてくるようだ。 (吉田晃)
16.寺の空瞳凝らせば桜咲く
18.春雷や一瞬心はなやがす
■互選高点句
●最高点(6点/同点3句)
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
※コメントの無い句にコメントをお願いします。よろしくお願いします。