2021年月例ネット句会金賞作品

2021年月例ネット句会金賞作品
①1月 夫の忌の晴れて海へとアロエ咲く  柳原美知子 
②2月 芽ぐむ木の窓の明るい喫茶店     吉田 晃 
③3月 参道をまっすぐ春の海へ出る    柳原美知子 
④4月 桜咲く中へ噴水あがりけり      多田有花 
⑤5月 風の香やトロッコ列車川沿いを    小口泰與
⑥6月 郭公の峰の遠くに晴れ来たる    桑本栄太郎 
?7月 風群れて青田を翔けてゆく軽さ    吉田 晃
⑧8月 靴ひもを緩めて食らうかき氷     西村友宏
⑨9月 稜線の確と定まり秋気満つ     桑本栄太郎
⑩10月 草の実の簡素な色が野にあふれ   吉田 晃
⑪11月 建つ家の槌音高く冬に入る     藤田洋子
⑫12月 花野枯れ薄き匂いの風の野へ    吉田 晃
 今年も月例ネット句会を無事終えることができました。すばらしい俳句作品が生まれたことをうれしく思います。
 さて、年末恒例となりました「月例ネット句会金賞作品」の好きな句への投票をお願いします。好きな句を3句選び、その番号を下のコメント欄にお書きください。みなさんの投票が出そろったところで、締め切りといたします。
よろしくお願いいたします。 
12月26日
主宰 髙橋正子

12月24日(金)

晴れ夜中雨
真夜の雨イブの街灯きらめかす 正子
葉牡丹の白とむらさきうず巻かせ 正子
●年末となって思わぬ用事が入って、花冠366号、正子の俳句日記の編集に手間どる。昨日、印刷所に送る予定が崩れてしまった。
●366号、4ページ増やし40ページにしなくてはならなくなった。ワード原稿をPDFに直して、印刷してみる。校正をして夜中を過ぎ、25日の午前5時半ごろとなった。寒気団がきて、大雪になるところもあるというので、今夜は行火で寝床を温めて眠った。

12月23日(木)

晴れ
●元希のクリスマスプレゼントに『The Gruffalo』の絵本とCD、お菓子など、宅急便で送った。急に『The Gruffalo』の日本語訳を思いついた。文法意識して訳して粗いが16時の宅急便受付締め切り時間になんとか間に合った。
 《グラッファロ》             
       ジュリア ドナルドソン作
       たかはし まさこ訳
きつねの話
いっぴきのねずみが ふかくてくらい森のなかを さんぽしました。
いっぴきのきつねがそのねずみに会いました。そのねずみはおいしそうに見えました。
「ちびのちゃいろねずみくん、どこへ出かけてるの。
ぼくの土のなかの家におひるごはんを食べにおいでよ。」
「すごくしんせつなんだね、きつねさん。でも だめだよ。
ぼくは、グラッファロとおひるごはんを食べるよていなんだよ。」
「グラッファロって? グラッファロってなに? 」
「グラッファロだよ! おや、きみは知らなかったの?」
「かれは おそろしいきばと、おそろしいつめと 
そしてあごにおそろしいは歯があるんだ」
「かれとどこで会うよていなの?」
「ここだよ、この岩のそぼ…
それから かれの大すきな食べものはロースト フォックスだよ。」
「ロースト フックスだって!おう びっくり!」ときつねさんは言いました。
「さよなら、ちびだ!知らないのかね?
グラッファロのようなそんなもんなんていないよ。」
ふくろうの話
ねずみはどんどん行きました、ふかくてくらい森の中を。
一わのふくろうがねずみに会いました、そしてそのねずみはおいしそうに見えました。
「どこへ出かけてるの、ちびのちゃいろねずみくん。
ぼくのこずえの家でいっしょにおちゃをしようよ。」
「びっくりするぐらいしんせつなんだね、ふくろうさん。でもだめだよ….
ぼくはグラッファロとおちゃをするよていなんだ。」
「グラッファロって! グラッファロってなに?」
「グラッファロだよ! おや、きみは知らなかったの?」
かれはこぶだらけのすねをしてつま先は外をむいて
そしてどくのあるいぼがはなの先にあるんだ。
「どこで会うよていなの?」
「ここだよ。この小川のそば。
それから、かれの大すきな食べものはふくろうアイスクリームなんだ。」
「ふくろうアイスクリーム? トゥフィー!トゥフー!」
「さよなら、ちびねずみくん」そしてふくろうはとびさりました。
「ばかな ふくろさんだ!しらないのかね?
グラッファロのようなそんなものはいないよ。!」
ねずみはどんどん行きました。ふかくてくらい森のなかを。
いっぴきのへびがねずみに会いました。そしてそのねずみはおいしそうに見えました。
「どこへ出かけてるの、ちびのちゃいろねずみくん?
ぼくのまるたをつんだ家にごちそうを食べにおいでよ。」
「きみはすばらしくしんせつだね、へびさん、でもためだよ
グラッファロとごちそうを食べるよていなんだ」
「グラッファロって?そのグラッファロってなんだい?」
「グラファッロだよ!おや、きみは知らなかったの?」
かれの目はオレンジ色だよ。かれのしたは黒いよ。
かれのせなかじゅうにはむらさきのとげがあるんだよ。」
「どこでかれにあうよていなの?」
「ここだよ、このみずうみのそば
それから、かれの大すきな食べものは、スクランブル スネークだよ。」
「スクランブル スネーク? ぼくもうかくれなくっちゃ!
さよなら、ちびねずみくん」そしてへびさんはするすとすべって行きました。
「おう!」
ところで、おそろしいつめがあって、おろそしいあごにはおそろしい歯がある
生き物はだれだろう?
かれはこぶだらけのすねをして 外をむいたつま先をして はなのさきにどくのあるいぼがある。
かれの目はオレンジ色で、かれのしたは黒い。
かれのせなかじゅうには むらさきとげがある。
グラッファロの話
「オーたすけて! オー ノー!」
「グラファロだあ!」
「おれさまの大すきな食べものはー!」とグラファロが言いました。
「きみはスライスしたパンにのせるとおいしいだろうな」
「おいしい?」とねずみは言いました。「ぼくをおいしいと言わないで!
ぼくはこのふかくてくらい森のなかで、いちばんこわい生き物なんだ。
ぼくのうしろから歩いてきてごらん。そしたらすぐわかるよ。
みんながぼくをこわがるよ。」
「おう、いいとも」とグラッファロはふきだしてわらいそうになって言いました。
「きみが先に行ってよ。そしたら僕が後をついて行くから。」
 二人がどんどん歩いていったとき、グラッファロが言いました。
前のほうの草のなかにシュッというのが聞こえるよ。」
へび、ふくろう、きつねの話
「へびさんだ。」とねずみが言いました。「やあ、へびさん、こんにちは。!」
へびさんは一目グラッファロを見ました。
「おう、こりゃあ!」というと「さよなら、ちびねずみくん」と
じぶんのまるたをつんだ家にすぐにすべりこみました。
「わかった?」とねずみさんは言いました。「ぼくがきみにそういっただろ。」
「おどろいた!」とグラッファロは言いました。
ふたりがもうすこし歩いていったときにグラッファロが言いました。
「前のほうの木のなかでホ―というこえが聞こえるよ。」

「ふくろうさんだ!」とねずみがいいました。「おや、ふくろうさん、こんにちは。!」
ふくろうさんはグラッファロを一目見ました。
「ブー フー!」と言いました。「さよなら、ちびねずみくん」
そしてこずえのじぶんの家へさっと飛んで行きました。
「わかっただろ?」とねずみさんはいいました。「ほくがきみにそう言っただろ。」
「たまげたよ」とグラッファロはいいました。
二人がもうすこし歩いて行ったとき、グラッファロが言いました。
「道の前のほうで足音が聞こえるよ。」
「きつねさんだ」とねずみはいいました。「おや、きつねさん こんにちは!」
きつねさんはグラッファロを一目見ました。
「うわー たすけて!」と言いました。「さよなら ちびねずみくん」
そしてじめんの中の家に走って入りました。

ねずみは言いました。「グラッファロさん、さあ わかったでしょ。
みんなぼくをこわがるでしょ!
でも いま ぼくのおなかがグーグーなりはじめたよ。
それから、ぼくの大すきな食べものは・・グラッファロ クランブル(おかしのなまえ)だよ!」
「グラッファロ クランブル!」とグラッファロが言いました。
そして風のように急いで向きをかえて飛んでにげました。
みんながさったあとは
ふかくてくらい森のなかは、あたりぜんぶがしずかでした。
ねずみは木の実をひとつ見つけました。その木の実はおいしかったのでした。

12月22日(水)冬至

快晴
ブロックの色になじみて水仙花  正子
家並みのとぎれ日当たる水仙花  〃
寺山の冬なり目白木々を飛び   〃
●敬二さんに何か月ぶりかに電話。近況を聞く。花冠366号は、今編集中で、今日明日投句いただければ、掲載できると伝える。奥さんに協力いただいて、ファックスで投句が届いた。リハビリが順調に進んでいるようで、春にお電話したときより言葉が滑らかに出て、俳句も作られて驚くほどの回復力。ご自分やご家族は、日々の進歩にお気づきではないかもしれないが、しばらくぶり声を聞いたこともあって、格段に回復されておられる。明るい気分になった。
●きのう、水谷由美子代表の俳誌「オリーブNo.5」を恵贈いただいた。今日、お礼の葉書をだした。
●午後2時半ごろ、信之先生久しぶりに金蔵寺まで散歩。途中、本屋で週刊朝日のサザエさんを買う。文芸春秋を買いたいようだったが、重いのでスルー。夕方早めに柚子湯を立てた。なにかと気分が忙しい。冬至かぼちゃは、マヨネーズで和えてサラダで。うどんとサラダの夕食。

12月19日(日)

晴れ
●ネット短信No.373を出す。アドレスが全部消えてると思い慌てた。ログアウトを忘れて、自分のアドレスから送ろうとしていた。
●花冠366号の編集、ほぼ出来た。印刷して、校正のしなくてはいけない。前号のフォームを使うので集中できれば、かなり速い。入稿してからは、訂正しないよう注意しなくては。訂正がなければ、26日か27日には出来上がる予定。
●昨日夜のメールで秀之さんのアンソロジー原稿3点、(略歴、エッセー、100句)を受け取る。ひととおり読む。四季順の並び。季節の入れ違いがあるので、要注意。
●今朝は早く起きた。コーヒーのお供に、朝食の前に、ココアクッキーを焼く。粉100g、ココア大匙2杯、砂糖30g、バター80g、卵黄1個で焼く。焼き上がりを冷ましているのに、今朝に限って早起きした人が味見していく。句美子に持たせるには、もう一回焼かねばならない。
●夕方句美子来る。秋田へ出張だったといって、かりんとうのお土産をくれる。素朴なかりんとう。秋田は遠いという。新幹線に酔ったらしい。寒さは朝の東京ぐらいだったとのこと。

ご挨拶/12月月例ネット句会を終えて

12月月例ネット句会にご参加くださいまして、ありがとうございました。今年最後の句会となりました。選とコメントをありがとうございました。
新型コロナも、新たなオミクロン株現れて、水際対策によって今のところ抑えられておりますが、また、いつ感染が広がるかと言う心配もあります。なんとかこのままで新年を迎えたいものです。
今年は、花冠365号を出すことができました。この号を読まれた現代俳句協会の水野事務局長さんから、「花冠のみなさん、真摯に、一生懸命俳句に取り組んでおられる。」とお誉めいただきました。部外のかたに評価をいただくことは稀ですが、嬉しいことでした。日々の皆様のご精進のおかげです。来年もひきつつき、よろしくお願いいたします。皆さま、よいお年をお迎えください。
これで、12月月例ネット句会を終わります。
髙橋正子 
12月17日

12月15日(水)

快晴
夕日入るやたちまち月に色 正子 
梢よりひよどり冬夕焼を見て 正子
富士もあるガス深かりし冬夕焼 正子
●12月ネット句会を一日早く、今日終会とする。一日をおろそかにできなくなった。
●空気中の水分量が95%という。夕方5丁目の丘を歩いていると、まぶしい金色の夕焼け。眩しくて西空が見れない。ガスに包まれた富士山の方に夕日が入る。山並みは日本画のように山稜が紺色で裾にぼかし。夕日が山に入るのを見届けて、もと来た道を引き返す。夕日と反対の東に、月がでている。夕日が入るや月が青く見え、そして黄みどりに、それからいつもの黄色い月の色になった。数分の間だが、ほんとうに初めて見た月の色だった。

12月14日(火)

雨、初雪
●信之先生井田病院へ行く。9時にタクシーで行ったが、血液検査のあたりから大変混雑。診察まで2時間半ほど。会計も1時間ほど待たされそうで、病院のレストランで昼食。
●ふたご座流星群の流れ星が見れるはずだが、雨で見れない。