3月4日(金)

●蓬が芽生えたのを見たとたん、蓬を摘みたいと思った。そう思うだけ。蓬の粉を買ってこよう。蓬は諦めてURの団地に土筆が生えるところがあるので、行って見た。先日暖かくなった日に伸びたと思われる土筆がたくさんあったが、興ざめした。下草がきれいに刈られて土筆はからからの地面から伸びていた。
URの沈丁花が開き初め、さんしゅの黄色い蕾が膨らんでいた。蝋梅はそろそろ終わり、万作は今満開。
●母校の小学校、中学校がこの3月末で閉校になると妹からメールが届いた。閉校式の様子はMicrosoft Teamsで配信されるそうだ。小学校は149年の歴史、中学校は、1947年戦後創立。小学校の閉校はありうると思ったが、中学校までがと驚く。ホームページの紹介では、岬の小学校と紹介されていた。
私が通った学校は岬の小学校だったんだと今はじめて認識した。「崖のうえのぽにょ」の舞台になった岬がある。その岬は切り立って、海の色は青みどり。岩が落ち込んで、いそぎんちゃくが揺れて、そこから竜宮に行けそうな色で、ぽにょが泳いできたところ。
『二十四の瞳』の小豆島の景色にも似ている。冬の氷が張った朝女の先生が自転車で転んで、しばらく来れなくなった。ピアノが上手なやさしい先生で、みんな心配した。『二十四の瞳』の大石先生に似ているようなことがあったのをを思い出した。
小学校の名前は福山市立能登原小学校。校歌は 「朝だ 光だ そよ風だ 窓にゆれるよ 老松の ときわの緑 いや深く・・」。老松は鎌倉時代の伝説が残り、弓掛松と呼ばれていた。
中学校の名前は福山市立千年中学校。校歌は「藤波の千年のさとは・・」で始まる。通学路の山際に山藤が、若みどりの葉に照り映えて咲き垂れていた。英語の教科書は「Jack and Betty」。「This is a pen. That is a table.」から習った。
今、日本の多くの小中学校の統廃合が進んでいる。閉校になった学校の卒業生はどんな思いだろうか。

3月3日(木)雛祭

晴れ
志一書に込めしか梅開く      正子
ミモザの黄肩に触れんと枝垂れたり 正子
雛の日世に遠かりき玻璃の内    正子
●奥の細道むすびの地記念館から毎月俳句『共鳴』が送られてくる。2月号に
拙句も掲載された。共鳴句の選は、記念館の高木佐知子氏。送付の2月号から私はさらに好きな句を選んでいる。自分の句が少しでも客観的に見れればいいと思ってのこと。
青銀杏雨の落とせる一顆なり    髙橋正子
冬座敷墨伸びやかな碧の軸     栗田やすし
冬たんぽぽひとりに日向ありにけり 雨宮きぬよ
探梅やときをり雲の行方見て    片山由美子
荒星の夜は砂丘の砂動く      白岩敏秀
母がゐる冬菜畑の日溜まりに    名村早智子
注連飾るふたたび母と暮らす家   高橋千草
●現代俳句3月号に「芭蕉、湖水の波に 漂」高野公一氏の文が掲載される。面白く読む。
●五島高資氏へ『芭蕉百句』のお礼を信之先生宛なので急かして書いてもらい、投函。『芭蕉百五十句』(安東次男著)をずいぶん前文春文庫で買ったと思うが、見つからない。『芭蕉百句』を契機に、今増産されている俳句に問題ありと公然と言う人が増えてきそうな予感がする。
●クラフティを初めて作る。ほんとうはさくらんぼらしいが、ブルーベリーで。クレープの材料にフルーツを入れて焼いたようなもの。

3月2日(水)

曇り
●『芭蕉百句』(五島高資著・風詠社2022年3月3日刊行1650円)が信之先生宛著者より贈られる。英訳と解釈。
俳句の原点、芭蕉が求めた「風雅の誠」を問う。芭蕉百句を通して、俳句本来の詩的創造性に迫る著者の毎日更新のブログからの書。
帯に
 <テレビ番組「プレバト!!」や「俳句甲子園」などの影響もあり、俳句に親しむ人は多い。しかし、独りよがりの主観的表現単なる言語遊戯の歪んだ俳句が増産され続け、真に伝統的な俳諧聖戦が危機的状況にある–>とある。
この見解は、「俳句甲子園」が始まったときから、処々から意見が出ていた。「プレバト!!」に関しても、「あれが俳句だと思ってもらっては困る。」という主宰者からの声も聞こえている。「やっかみと思われかねないので、今は声を上げない。」という話も聞こえる。五島高資氏は、勇敢にもはっきりと名指しで言われている。英訳、解釈ともに丁寧に拝読したい。
●秀之さんのアンソロジー出版のお祝いを送る。花冠一同として、15名の名前を書く。
(信之・正子・句美子・友宏・美知子・有花・敬二・晃・栄太郎・泰與・恵子・ますみ・洋一・修・洋子)
●生協に注文していた林檎がひと箱届いた。ひと箱あると便利。まずはそのままで。手土産に持たせてあげて、宅急便の隅に入れて、アップルパイに、りんごのソテーをキャラメリゼして、など。りんご料理のレパートリーを増やしたい。

3月1日(火)

晴れ
さびしさのしずかに湧きぬ春暖炉   正子
オナガ鳴く三月枇杷の花が咲き   正子
戦ありオデッサ・キエフに春遠し  正子
●秀之さんの参加しているアンソロジー『俳句の宙2021』(本阿弥書店刊)が本阿弥書店から送られてくる。14名参加。参加者のエッセイを読む。秀之さんのは、花冠の目指すところを着実に歩んでおられて、花冠の誇りと思った。
参加者に廣田洋々さんと言う方がおられる。花冠の廣田洋一さんの句と同じものがたくさんあるので、同一人と思える。「波」からの参加。そうであれば、花冠から2名の参加となって、喜ばしいことである。
 
●ホトトギスの稲畑汀子氏が2月27日に亡くなられた。私はホトトギスを決して信奉するものではないが、汀子氏と前衛の兜太氏との論戦も有名で、マスコミ向けもあって、互いに目の敵と私の目に映った。ホトトギスの主義主張を守るために、伝統俳句協会を設立され会長に就かれたが、戦うに際して、女性である弱みと、伝統へのやっかみが無きにしも在らずと私には思えた。
前衛が飛び抜けて日本の俳句界を代表していたのも不思議だ。多様な俳句表現がある現在、ホトトギスが花鳥諷詠、有季定型を頑なに守っていることは、長所に於いて、貴重な役目を果たしていると思える。子規、虚子、その弟子たち、その孫弟子たちは、私にもわかる。そのひ孫弟子たちは誰がいて、誰がどうだか、もう私にはわからない。好きにやってます、なのか。
稲畑汀子氏のご冥福をお祈りします。
フランクフルトでの日独俳句大会で信之先生もご一緒で、通訳もして、信之先生には楽しい思い出になっている。

2月28日(月)

晴れ。
郵便小包春の雲へと送り出す    正子
春宵の団欒パンとコーヒーと    正子
二月尽くルーズリーフにペン滑り  正子
●昨日、綱島郵便局まで小包を出しにいった。金谷ホテルのクッキーが手に入ったので、4件に送る。缶に朱色の神橋の画があって、レトロでかわいい感じ。
●信之先生、コロナワクチン3回目接種。
●ホトトギスの稲畑汀子氏が昨日27日に心不全で亡くなられたことをネットで知る。91歳。朝日俳壇の選者を引かれて一か月たたないのかも。金子兜太氏が亡くなられたときも、亡くなる間際まで選をされていたと思う。

2月26日(土)

晴れ
くれないの深き蕾の沈丁花        正子
あたたかし朝風呂の湯の水色に      正子
五倍子の花の蕾垂れたり緑道に      正子 
●昨日、花冠の広告掲載号の角川俳句3月号が届いた。
●URの団地に万作と?梅がよく咲いている。沈丁花は蕾。

2月25日(金)

晴れ
春遅し枝の小鳥の鳴かぬとき    正子
パンジーの丈の低さよ春遅し    正子
剪定され空がすっきり木がすっきり 正子
●ようやく暖かくなった。午前、リハビリへ。リハビリをしなくても良さそうだが、体の動かし方に偏りがあるらしい。
●薄墨の筆ペンを買ってきた。筆ペンで墨絵もどきを描くため。夕べ、台所のテーブルで、裏紙に何気なく大根を描いたら結構面白かった。形はそれなりだに大根とわかるが、描いた線が全然ダメで。
●午後、信之先生、皮膚科を受診。皮膚科の先生より、コラージュフルフルというシャンプーを紹介される。それを買いに日吉駅のドラッグストアまで。400mlが3300円が相場らしいが、2000円少しで買えた。松の川緑道を通って行ったが、今日は、古い住宅地の大きな枇杷の木にオナガの群れがいた。

2月24日(木)

晴れ
朽ちかけし木の階段の暖かし   正子
紅梅とわかる蕾に日が燦燦    正子
梅の香に白きマスクを近づけぬ  正子
●秀之さんのアンソロジー『俳句の宙2021』が2月末に刊行される予定。花冠同人に送ってくれるよう依頼のメール。住所を添付ファイルで送る。15名13カ所。
●今日は天気が良くない予報だったが、晴れていい天気。昼前、信之先生を金蔵寺まで散歩に誘う。桜大門から入る。桜はまだまだ。本堂前の紅梅と白梅が満開。納経所前の大きい梅の木は、蕾が膨らんで見える。講堂前の階段に座ると風は冷たいが木の階段が温まって日向ぼっこにもってこい。参拝の人は一人だけ。
●3回目のコロナワクチン接種券が正子宛届く。モデルナのワクチンを指示されていた。クリニックに電話予約。3月23日に打つことになった。一か月後。

2月23日(水)天皇誕生日

晴れ。
四十雀止まりて鳴かぬときもあり  正子
水際に春来ぬ小さき蕗若葉     正子
地に置かれラグビーボールの楕円形 正子
●よく晴れているが、気温は低い。よい天気も今日限りらしので、布団干し、洗濯、パイを焼くなど午前中はよく働く。きのうのジョウビタキが忘れられないので、今日はいないと思うが、遅い時間と思いながらも、午後4時から、また松の川緑道へ出かける。
ジョウビタキはいなかったが、四十雀の番が枯木で、チチ、チチと小さな声を出していた。3メートルくらいの丈の蝋梅が、満開を過ぎてはいたが、まだ綺麗だった。素心蝋梅。
●焼きたてアップルパイ。信之先生美味しかったらしく、誉めつつ食べ進んで9分の7を一気に食べてしまう。9分の7とは、パイ生地を四角のままで焼いて四角なパイに。それを九つに切り分けたのでそんな具合。