■6月月例ネット句会清記■
2022年6月12日
14名(42句)
01.口噤む事に慣れたり五月晴
02.吊橋の揺らぐ白波岩燕
03.河骨や風の中なる鈴の音よ
04.犬連れの辻に集うや朝涼し
05.朽ち来たる泰山木の花あはれ
06.連山を映し色濃き青田かな
07.命日の夕べざくざくきゃべつ切る
08.また晴れし十三回忌青葉風
09.水彩の青の刷られしサンドレス
10.向日葵よ天地を結ぶように咲け
11.郷鮎の水面に弾け流流と
12.風鈴や明けの静けさ深まりて
13.露涼し草履に濡れる指の先
14.枇杷熟れし空より遮断機下り始む
15.植え終えて山田蛙の声に暮れ
16.背伸びして灯りを消して夏布団
17.帰宅して赤きトマトを丸かぶり
18.夏の富士友と並びの座席から
19.生まれたよ朝の楽しみ子のメダカ
20.祭りです響く音頭の河川敷
21.飛び石で渡ればそこはバラの園
22.梅雨入のネット句会の畳の間
23.夏めくと畳の上に座すことも
24.夏兆すことを喜び子供たち
25.虚子谷倉立子の墓も梅雨最中
26.青空に紅く色付く実梅かな
27.鵜は潜りかがり火囃す鵜飼かな
28.石鎚に向き後ずさりつつ田植え
29.星空の果てなきしじま蛍の火
30.万緑の滝音に浸る石に座し
31.遠雷や出発前の旅の宿
32.バス停に連なる傘と雨蛙
33.花金の仕事あがりの鯵光る
34.夕立の雨雲流れ来甥に会う
35.梅雨入りの窓辺が陰りひんやりと
36.夏の夕新しい道を歩いてみる
37.力あるかぎり羽ばたき揚雲雀
38.豆腐屋のラッパ響けり走り梅雨
39.麦秋の魚焼きけり塩光り
40.ほととぎす鳴く繰り返し繰り返し
41.人集い花壇に植える夏の花
42.夏の風切りしばかりの前髪に
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。
晴
●「大物、巨匠は今なぜいないのか」と言われる。その見当はついていた。音楽でも同じことが言えているらしい。オペラ歌手の車田和寿氏のYou Tube「音楽に寄せて」でそのことが言われていた。一つには、「技術の伝承」が出来ていないとのこと。「技術の伝承」と言われて驚いたが、邦楽を考えれば、それはよくわかる。
雨
●四月ごろのような気温。20度にならない。仕舞った長袖をまた出して着る。今日は、信之先生の病院の梯子。9時半ごろ皮膚科のクリニックへ。塗り薬をどっさりもらう。皮膚科の治療は長いらしく女医の先生が「また来てね。」という。早く診療が終わったので、そのまま500mほど離れた内科のクリニックへ。血圧を測って少々話をしただけで変わりなし。少々疲れたかもしれないが、日を替えて通うより私はいい。
内科のクリニックには「世界の車窓」のビデオが流れていて、きょうはオーストリア、スイス編だった。山岳や氷河を走る観光列車がたのしそうだった。
●俳壇の俳句の締め切りと花冠7月号の発行が重なる。時間がありそうでない。俳壇の俳句を早く済ませて、花冠の編集に本腰をいれなくては。梅雨の仙石原はよさそうで行って見たくなったが、当分は行けない。鎌倉もしばらく行っていない。こちらもダメ。もっぱらYou Yube のクラッシクを聞いている。
晴
●晴れているが気温はそれほど高くない。このごろ、一汁一菜で済ませている。これが便利がいい。基本はご飯と味噌汁にお菜一品を足す。一菜と言いながらも、残り物を冷蔵庫から出してくると、老人二人なので、まあまあな献立になる。習慣というのは恐ろしいもので、「一汁一菜」までもってくるのに、長くかかった。思い立ったらできそうで、なぜかそうはいかない。
●今年3月に冷凍梅で梅ジュースを作たのを、瓶に入れ冷蔵庫に保存している。飲もうと蓋の取っ手を持ち上げたら、蓋がカックッと音がして外れ、半分野菜ボックスに零れてしまった。野菜ボックスはジュースびたし。蓋の締め方が甘かった。冷蔵庫の大掃除となった。そのあとは、蓋は念をいれて締めている。
雨
●雨のせいか、肌寒い。関東地方、梅雨に入る。九州や西日本より早い梅雨入りは、17年振りとのこと。
●句美子が昼過ぎに来て買い物を手伝ってくれる。「今日は買い物は済ませたからいいよ。」と言ったものの、次々、あれがない、これがないと、2.3回家を出入りすることになった。おやつが何もないので、近所の和菓子屋さんで、水無月を買って来てもらう。
晴
水無月を買って紫陽花路歩く 正子
あじさいを活けて水無月売りいたり 正子
葱と海苔冷やしうどんに良き香なり 正子
●朝、10時過ぎ、URの緑地を少しコースを変えて信之先生と歩く。中学校の角の和菓子屋さんに寄って、夏らしい和菓子の中から、みたらし団子と「水無月」を選って、それを買った。買った団子と水無月をもって、歩いた。今朝は道を一筋変えたので、バイパス沿いの立葵に出会った。少女の髪飾りのような花でかわいらしい。
散歩は信之先生がただ歩きたいために出かけている。歩けば面白いことが見つかるけど、本音はそんなにのんびりもしていれない。ちょっとイラッともしている。そんなことは分からないだろうなぁ。
■2022年/6月月例ネット句会ご案内■
①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2022年6月6日(月)午前6時~2022年6月12日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。
▼互選・入賞・伝言
①互選期間:6月12日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:6月13日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、6月13日(月)正午~6月16日(木)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之
※都合で投句受付開始日より前に投句したい方は、期日前でも投句が可能です。
晴のち雨
サルビアも蛍袋も留守の庭 正子
雷鳴のかすめて過ぎる三丁目 正子
揚雲雀あがりてふっと空に消え 正子
●「自由な投句箱」へのアクセスが増えている。kakan003に戻したせいかもしれない。
●信之先生を毎日散歩に誘っている。スマホの歩数計が歩いた歩数や距離を教えてくれるので、面白いらしい。玄関で靴を履いてなかなか立ち上がれなかったが、さっと立ち上がれるようになった。わたしではない。信之先生が。軽い散歩と言えどあなどれない。
●YouTubeにいろんな人が歌うリートがアップされて、今日も1時間ばかりリートを聞いた。翻訳が字幕で付けられていたり、詩の内容のとおりの青年の声であったり、知らない小さな歌であったりするので、歌曲の面白さを見つけた。アップされているのは、圧倒的にシューマンがなのだ。もちろん、バッハやシューベルトもあるけれど。今このコロナの時代、ウクライナとロシアの戦争のとき、なぜシューマンなのか。なぜロマン派なのか非常に疑問に思う。
晴
麦秋の魚焼きけり塩光らせ 正子
●東の空に入道雲のような雲が湧き上がっていた。きのうより、湿気が多く、散歩で汗をかいた。今日もURの中を信之先生と歩いた。パイバス近くまでくると、小鳥の声が空に弾けている。目を凝らすと雲雀が空へ揚がっていくのが見えた。URのあるところは、元、田んぼ。雲雀が揚がるのも当然かもしれない。
●夕食は焼き魚にしようと思ってスーパーを覗くとイサキがあった。今頃のイサキは、瀬戸内では麦わらイサキと呼ばれて、美味しいのだ。麦わらで蛍籠を編むころ、ちょうどイサキがおいしい。焼いて一口食べて、ああ、と。イサキは麦秋の味。炊き立ての白いご飯がおいしい。
●「ボケ日和」(長谷川嘉哉著)を読む。認知症専門医の著書。笑う話であるが、これが現実となれば、すざましいことになる。高齢化社会は認知症との闘いかもしれないぞ、と思う。