■8月月例ネット句会清記■

■8月月例ネット句会清記■
2022年8月14日
16名(48句)

01.利根川の岩場へつつと石たたき
02.夕鵙や風雨に晒さる摩崖仏
03.扁額の筆跡褪せし桐一葉
04.笊に乾す梅干塩の噴きにけり
05.ひぐらしや想い出よぎる吾が半生
06.かなかなのかなの途切れし茜かな
07.空色の切り絵をひらく戻り梅雨
08.街へ来ぬ素足にかるきハイヒール
09.髪切って胡瓜どっさり冷や汁に
10.苦瓜の種赤ければすくい食ぶ

11.植田見ゆ角をすぐると風にあう
12.向日葵のわが実の重さに耐えており
13.トマトの葉もぐ指先に同じ香が
14.買い物へ苧殻の人とすれ違う
15.袋菓子選る老の瞳に秋涼し
16.祖母もぎる指の無花果やわらかき
17.車より降りるや靴へ猫じゃらし
18.とんぼうは引けば寄るなり夕の原
19.天高し丹沢望む露天風呂
20.田起こしの所作軽やかに風の盆

21.盆踊りアームカヴァーのしなやかに
22.夏日差す熱きステージこぶし上げ
23.梨の実の瑞々しさは今年初
24.夕食に酒はなくとも冷ややっこ
25.祖父母の像下に新盆叔父の像
26.近況を語り合いたる盆の客
27.盆提灯叔父の写真の両脇に
28.革靴を磨きつつ待つ流星群
29.真っ新な運動靴で夏雲へ
30.風鈴と古典に耽るカフェテラス

31.アイスティーインクの乾く間を繋ぐ
32.夏便り三度見直し投函す
33.夏帽子ゴム付け替えて母仕様
34.夏祓墨絵の灯篭裏参道
35.稲穂出で夜風芳し星仄か
36.水路の水汲んで苧殻火尽きるまで
37.秋立ちて風の動きに驚きぬ
38.立秋を確かに風に感じけり
39.世田谷の蜻蛉横切る日暮れかな
40.茗荷二個よく洗われて光る

41.茄子三個洗われ雫がたくさん
42.梨・茗荷・茄子を揃えてバットに載せ
43.ほてい葵盆にあわせて花ひらく
44.はじめての虫音響けり居間の窓
45.台風の過ぎ行く夜を灯ともして
46.夏草をかき分け進む植物園
47.真夏日の大樹風に靡くまま
48.禊萩の群生枝の小さい赤

※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。

8月13日(土)

雨。
台風の雨を来し子の傘の紺     正子
コンクリートを流れるときも秋の水 正子
夜の秋ジェーン・エアを見ておれば 正子 
●台風8号が夜伊豆半島に上陸。勢力が弱まったのか、雨も風もひどくなかった。
●元と元希が来る。台風が来ているので心配したが、それほどの雨ではなかった。昼ご飯を一緒にして2時間少しいて、台風が心配なので早めに帰った。
元希はファックスが気になったらしく、父親に説明してもらっていた。「メールがなかった時にとか、なんとか」。家を片づけていて英会話の子ども用のCD”Let's Go”がたくさん見つかったので、持ち帰った。
●YouTubeで偶然「Jane Eyre」が見つかった。BBCが放送したのを日本語に吹き替えたもの。夕食後台風が来ているのをよそ眼に見た。ブロンテ姉妹の住んだ牧師館を思い出した。9月の終わりなのに紫陽花が古風な色合いで咲き続けていた。墓地もすぐ近くにあったことも思い出した。イギリスの色あいが懐かしく思い出された。日本も今秋になっているのだ。

8月12日(金)

曇り、雨ぱらつく
●今朝の風は涼しいと思うや雨がぱらついた。それほど降らなくてすぐ止んだ。数日前虫の声を聞いている。蝉の声は遠くより、すぐに鳴き止むが、また弱弱しく鳴く、そして鳴き止む。
●今朝「俳壇9月号」の「好きな植物を詠む」を所々読んだ。みなさん、よくこんなことを考えて植物に向き合っておられるんだと感心する。私は、単純にその植物が好きで見れば嬉しくなって、いいなあと思っているだけ。できれば、皆さんが考えているようなことは考えたくないために、植物を見ている。まるで方向が反対なのだ。頭の中を空にして、のほほんと暮らしたいのだ。
きのうネット短信のメールで9月号の注文を募るが、いまのところ1名のみ。

8月11日(木)山の日

晴れ
●「俳壇9月号」(8月14日発売)に結社主宰101人競詠「好きな植物を詠む」に正子の俳句が掲載される。ネット短信No.383にそのことを載せ、注文を受け付ける。申込締め切りは8月17日(水)とした。
夕べひととおり読んだが、植物の詠み方がそれぞれとはいえ、俳人の好きな植物はそれほど雑多ではない。蕨(夏蕨)、青芒、蓮、吾亦紅は私も詠んだが、未草はだれも居なかった。同じ植物が好きな人には親近感が湧いたのは事実。
作句場所は台所、城ヶ島、尾瀬2句、予讃線。どれも愛着の場所。
●角川俳句年鑑の俳人住所録に信之、正子返信。今年から所属団体を書くことになった。

8月10日(水)

晴れ
●35℃ぐらいで暑いが、空の色や朝吹く風に秋の気配を感じるようになった。
●来年の9月には花冠創刊40周年になる。今から考えておかなくては間に合わなくなる。30周年のときは記念号を出した。通常の雑誌に、合同句集を加えたもの。別に合同句集をハードカバーで作ると100冊で原稿をPDFで作ったとしても数十万かかるので、赤字となる。合同句集を出して雑誌の経営が赤字になって苦労した話は聞いたことがある。結局、30周年記念号と同様に40周年記念号とするのがいいかと思う。
30周年記念号では、正子の花についての通し記事があった。これに変わる物を何にするか。

8月9日(火)長崎原爆忌

晴れ
●完全に暑さが戻って来た。35℃、36℃が続きそうだ。本棚に本を収めるのに今週いっぱいかかりそう。クローゼットの洋服を風に当てる。信之先生の喪服は手をとおしてないのに、カビが発生してクリーニングに出した。誰のときに着るのだろうと思いながら。

8月8日(月)

晴れ
くすの木に声のすずしき鳥がおり 正子
日が暮れる日が暮れるぞと蝉の声 正子
夕蝉に桜大門暮早し       正子
●夕べ雨が降ったようだ。晴れるとやはり暑い。
●暑中お見舞いを頂いた方へ、今朝、残暑お見舞いの葉書を出す。ttps
●「自由な投句箱」のブログ開設5000日を今日迎えた。13年半ぐらいになる。https://blog.goo.ne.jp/kakan003
みんなすごい頑張りよう。大方毎日投句しているから、とにかくすごい。
●「俳句四季」への句美子の投句原稿を見る。きのうの予定が今日になった。忙しくても、質は問わないから新しく句を作るように厳しく言っておいたら、昨夜夜中近くにメールしてきていた。
新しく作った句がないと、なぜか句全体にみずみずしさがなくなる。いつも不思議に思うことだ。俳句はわずかな時間の移り変わりと捉えているのではないかと思う。時は巡るのではなく、矢のように進んでいるのではないかと思う。地球は光に乗ってどこかへ向かって進んでいるような気がする。

■2022年/8月月例ネット句会ご案内■

■2022年/8月月例ネット句会ご案内■

①投句:当季雑詠(夏の句・秋の句)3句
②投句期間:2022年8月8日(月)午前6時~2022年8月14日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:8月14日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:8月15日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、8月15日(月)正午~8月18日(木)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之