NEW10月12日

晴れ
川原の芙蓉の紅を遠目にて 正子
秋潮の川遡る音しずか   正子
雀らの泡立ち草を宿としぬ 正子

●10月月例ネット句会
https://suien.ne.jp/getsureikukai
句会の作業をしていると睡魔が襲う。少し仮眠。夢に晃さんと信之先生と、だれかがいた。温泉のようでもあるし、木々に覆われていた。だれかが笹団子を出してくれた。すると、テンツク、テンツク。祭りばやしが聞こえ、子供御輿が通る声。それに目を覚ました。ちょうど、窓の外を子供御輿が通り過ぎるところだった。今日は駒林神社の祭らしい。先週、暮れた山から太鼓の音が聞こえていたが、こちらは大人が練習していたのかもしれない。喉が変。

ここに夫がでてきたのも、不思議。いま、散文を執筆中。人のことを大事に思うような文なので、夫が「自分のことを忘れるな」とでも言ったような感じだったが、それは、夫だけではなく、正子が自分のことを忘れるな、ということでもあるらしい。夢のお告げというもののようだ。

●リルケ理解のために何をするか、課題をAIにあげてもらった。
①リルケの手紙を読む。
②『マルテの手記』を読む。(すでに読了)
③リルケの詩を訳す。(意訳でもよい)これは、実践を始めている。
これまで自己流で進めて来たことが、AIの方向とマッチしている。大筋間違っていないようだ。

 

NEW■10月月例ネット句会ご案内/2025年■

■10月月例ネット句会ご案内/2025年■New!
10月月例ネット句会を下記の通り開きます。ご参加くださいますよう、ご案内いたします。
期 日  :10月12日(日)
①投句:当季雑詠3句
    10月6日(月)午前6時~10月12日(日)午後5時
②投句は、下のリンク、月例句会花冠の<コメント欄>にお書き込みください。
月例句会 | 花

※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:10月12(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:10月13日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、10月13日(月)正午~
                 10月16日(木)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

■10月月例ネット句会ご案内/2025年■

■10月月例ネット句会ご案内/2025年■New!
10月月例ネット句会を下記の通り開きます。ご参加くださいますよう、ご案内いたします。
期 日  :10月12日(日)
①投句:当季雑詠3句
    10月6日(月)午前6時~10月12日(日)午後5時
②投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
              ※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:10月12(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:10月13日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、10月13日(月)正午~
                 10月16日(木)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

■9月月例ネット句会入賞発表■

■9月月例ネット句会入賞発表■
2025年9月15日
【金賞】
05.石狩に雲の一刷毛稲稔る/土橋みよ
石狩平野の広がりと、高い空の、なぞったかのような一刷毛の雲。地には黄金の実りの色。広大な石狩平野の風景を三層に詠みながら、「生きることの静かな肯定」が滲んでいる。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
09.満月光雨の匂いの残る田に/柳原美知子
雨が止んだ直後の田んぼに漂う、湿った土と稲の香り。読み手の嗅覚を刺激する描写に、読者はその場に引き込まれる。乾いた満月の光と、湿った温もりのある雨の匂いは、対照的な感覚でありながら共存し、読者はその場に引き込まれる。言葉ではいいがたい、「気配」がただよっている。(髙橋正子)

39.水澄んで吾子はじめての離乳食/西村友宏
「水澄む」は、自然が落ち着き、余分なものが沈殿したかのような清らかな季節をイメージさせる。それが冒頭におかれ、離乳食を食べ始めたわが子の成長の感慨深い一瞬を祝福しているかのように思えたのだ。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
01.大笹を傾けて置く星祭/川名ますみ
願いを短冊に託し、笹に飾る風習の「星祭」に、祈りと幻想がある。「大笹を傾けて置く」は、準備の途中なのか、大きいので立てきれないのか、完璧に整えられた祭りではなく、生活の中にある素朴な星祭の姿が浮かぶ。大笹の傾きに、星への祈りの方向があり、詩情を生んでいる。「大笹を/傾けて置く/星祭」に構成の妙がある。(髙橋正子)

23.ひと雨にえのころ青き穂の光り/藤田洋子
野の草のえのころぐさ」が、通り雨や夕立の短い雨に洗われ、光を受けて輝く様子を見逃さず、捉えて詠んだ俳句。視覚的な美しさだけでなく、命の瑞々しさや、時間の儚さが込められている。「雨」と「光」という一見対照的な要素が、えのころという素朴な草を通して結びついている点が秀逸。(髙橋正子)

31.奥山の水音秋の蝶を呼び/上島祥子
この句の美しさは、「呼び」という動詞にある。水音が蝶を「呼ぶ」ことで、自然は能動的に命を迎え入れている。「秋の蝶」は、命の終盤に差しかかる儚い存在で、その蝶が呼び戻されたと感じたところに、作者の優しさがある。奥山の静かさ、水の音、秋の蝶を立体的に詠み、その自然と作者との一体感が言語外に感じられる。(髙橋正子)

【髙橋正子特選/7句】
01.大笹を傾けて置く星祭/川名ますみ
七夕近くになると人の集まる場所に七夕の笹と短冊が用意されますね。多くの人の願いを受け止める為、天井につかえる程の大きな笹が飾られたのでしょうか。色とりどりの短冊が吊るされているのでしょう、その全てにある願い事の重みで笹がしなる様子が浮かびます。(上島祥子)

05.石狩に雲の一刷毛稲稔る/土橋みよ
石狩平野の情景でしょうか。北海道であれば秋の深まりも早いでしょう。広い大地に稔る黄金色の稲穂。広く高く澄んだ青空に空に流れる一筋の雲。映像が目に浮かぶようです。(多田 有花)
澄み切った石狩平野の空に浮かぶ一刷毛の秋の雲の白さとひろびろとした稔り田の美しさが目に浮かび、秋の清涼さを感じます。(柳原美知子)
先ず北海道の石狩との地名入りが良い。北海道の広大な稔り田が広がり、雄大な青空が想われ、その上秋晴れの刷毛雲が爽やかで心地良い。(桑本栄太郎)

09.満月光雨の匂いの残る田に/柳原美知子
懐かしい田圃の風景がある。雨が上がったばかりの畦道を歩くと雨の匂いがする。満月の光は、まだ湿っている田を蒼く照らしている。(吉田 晃)
今年は猛暑、雨不足が顕著だったがゆえに雨のにおいがひと際引き立ちます。そんな田水に満月の光が差す。稲の実りがそこにあることを願います。(高橋 秀之)

23.ひと雨にえのころ青き穂の光り/藤田洋子
日常にあるえのころ草の、雨による変化に気づいてその瞬間の様を句にされたのが素晴らしいですね。(上島祥子)

34.昇る陽を受け初め青き棗の実/多田有花
体感的には終わらない夏に秋の訪れを感じさせる青々とした棗の実に朝陽が差しこむ鮮やかな光景が目に浮かびます。(高橋 秀之)

39.水澄んで吾子はじめての離乳食/西村友宏
始まりの「水澄んで」が清らかな環境と新たな始まりを連想させ、お子様の成長の喜びの一場面を温かく包み込むようです。(土橋みよ)
お乳から離乳食へ進むのは、赤ちゃんにとっては大きな出来事ですね。上句の「水澄んで」は美しい秋を初めて迎える赤ちゃんに相応しいと思いました。(上島祥子)
ものすべて澄みわたる秋、川の水も底が見える美しさです。離乳が始まる今、そのきれいな水がお子さまの体を作っていくことへの、希望や喜びを感じます。(川名ますみ)

31.奥山の水音秋の蝶を呼び/上島祥子

【入選/13句】
02.ハンカチの刺繍見せ合うティータイム/川名ますみ
いろいろな刺繍がほどこされたハンカチを見せ合う嬉しいティータイム。皆さんとともに過ごす素敵なひとときが軽やかに伝わり、心楽しく明るくなります。(藤田洋子)

08.稲稔り朝の光に香を放つ/柳原美知子
早朝の熟れた稲田の情景を見事に詠んでおられます。稲歩のすべてが露を持ちそこに朝日があたり稲の香りがします。(多田 有花)

10.風吹けば米の匂いや稲穂波/桑本栄太郎
「米の匂い」という表現に驚きました。こう表現することによって、目による描写とともに、農村の秋の様子がとてもイメージしやすいことがわかり、大変勉強になりました。(土橋みよ)

15.蜻蛉のついつと水面弾きけり/小口泰與
産卵のためかとんぼが水面に降りてくる様子を弾くという感じで捉えられたのかと思います。トンボが水面を弾いて小さな波紋が広がるのも自然の一コマなのでしょう。(高橋 秀之)

18.鍬洗う藁のタワシに秋の水/ 吉田 晃
秋の種まきのために耕し終え、夕暮れの流れに鍬を洗うと、手になじんだ藁のタワシを伝わる水はひんやりと心地よく秋の訪れが実感されます。農作業を通して、ひとつの季節を終え新たな季節を迎えられる充実感が感じられます。(柳原美知子)

22.溝蕎麦の川縁沿えば風の寄る/藤田洋子
「風の寄る」という下5がとても優しく、秋の溝蕎麦の風景が親しみをもって感じられました。(土橋みよ)

24.雷雨過ぐ風新涼の朝の間に/藤田洋子
今年は本当に厳しい暑さです。9月に入ってもまだそれは続いていましたが朝方の雷雨が続き新涼といえる空気をもたらしてくれました。(多田 有花)

27.雨上がり秋空高く澄み渡る/高橋 秀之
秋空が気持ちよく晴れ上がった様を上手く詠んだ。(廣田洋一)

28.爽やかに風吹き抜ける土手の道/廣田洋一
ここ数日ようやく爽やかといえるような風と空の高さを感じられるようになってきました。土手の散歩も足取り軽く出かけられますね。(多田 有花)

30.江の島の姿変わらず秋の潮/廣田洋一
江の島はいつもと変わらず懐かしい姿を見せているが、周りの海は今秋の紺碧の色となり、秋の潮風が吹き、いつの間にかすっかり秋となっている。(柳原美知子)

36.幾筋も遠峰に稲妻の走る/多田 有花
「幾筋も」の稲妻は迫力があり、遠方の山々まで大きく広がるパノラマが目に見えるようです。(土橋みよ)

16,蜻蛉止まり首を傾げている垣根/ 吉田 晃
29.富士山に光り返しつ花野行く/廣田洋一

■選者詠/髙橋正子
19.天じゅうの雷へと電車走り入る
乗車中の電車が天をおおう稲光に包まれ、天を轟かすような雷鳴の方へと向かっている。まるで異界へと走りこんでいくような恐怖が感じられ、臨場感に溢れています。スリリングな体験ですね。ご無事でよかったです。(柳原美知子)

20.亡骸となってわが家に秋の蝉
21.プランターに旱というものありにけり

互選高点句
●最高点句(7点/同点2句)
05.石狩に雲の一刷毛稲稔る/土橋みよ
39.水澄んで吾子はじめての離乳食/西村友宏

集計:髙橋正子
※コメントのない句にコメントをよろしくお願いします。思ったこと、感じたこと、ご自由にお書きください。

■9月月例ネット句会清記■

■9月月例ネット句会清記■
2025年9月14日
39句(13名)

01.大笹を傾けて置く星祭
02.ハンカチの刺繍見せ合うティータイム
03.空色のトーンを落とし九月来る
04.里の幸分かちて祈る施食寺
05.石狩に雲の一刷毛稲稔る
06.秋の日に源氏を繙く加冠の儀
07.蝉声を流す谷水秋光帯び
08.稲稔り朝の光に香を放つ
09.満月光雨の匂いの残る田に
10.風吹けば米の匂いや稲穂波

11.草萩の花の微かに塵出し場
12.虫の音の夜の団地の静寂かな
13.蜻蛉や水面に映る蒼き影
14.雲流る流れる方へ秋の鳥
15.蜻蛉のついつと水面弾きけり
16,蜻蛉止まり首を傾げている垣根
17,田水沸く風は稲穂をなでるのに
18.鍬洗う藁のタワシに秋の水
19.天じゅうの雷へと電車走り入る
20.亡骸となってわが家に秋の蝉

21.プランターに旱というものありにけり
22.溝蕎麦の川縁沿えば風の寄る
23.ひと雨にえのころ青き穂の光り
24.雷雨過ぐ風新涼の朝の間に
25.アメンボが波紋広げる秋の田に
26.糸とんぼ秋の陽を受けきらり舞う
27.雨上がり秋空高く澄み渡る
28.爽やかに風吹き抜ける土手の道
29.富士山に光り返しつ花野行く
30.江の島の姿変わらず秋の潮

31.奥山の水音秋の蝶を呼び
32.水鏡空に波紋を生む蜻蛉
〈浅野長政公邸宅跡 北政所の歌碑〉
33.寧々の歌碑蔦這う林に道が出来
34.昇る陽を受け初め青き棗の実
35.秋空を伸びゆく飛行機雲二本
36.幾筋も遠峰に稲妻の走る
37.秋の蚊と午前零時の寝かしつけ
38.蝉しぐれ予防接種に吾子も泣く
39.水澄んで吾子はじめての離乳食

※互選をはじめてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。

 

9月月例ネット句会のご案内 NEW!

■9月月例ネット句会ご案内/2025年■New!
9月月例ネット句会を下記の通り開きます。ご参加くださいますよう、ご案内いたします。
期 日  :9月14日(日)
①投句:当季雑詠3句
    9月8日(月)午前6時~9月14日(日)午後5時
②投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
              ※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:9月14(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:9月15日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、9月15日(月)正午~
                 9月18日(木)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

 

●7月月例ネット句会ご案内<7月14日(日)午後5時投句締切>●

●7月月例ネット句会投句ご案内●
①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2019年7月8日(月)午前6時~2019年7月14日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

2月26日(月)

★さきがけて咲く菜の花が風のまま   正子
梅や水仙にさきがけて菜の花が咲いています。早春の風の中で揺れている趣のあるさまが目に浮かびます。(河野啓一)

○今日の俳句
雪消えて餌箱架ける昼下がり/河野啓一
雪の積むあいだ、小鳥たちは餌をどうしていたのか。小鳥たちを思いやって、雪が消えるのを待ってさっそく餌箱を取り付けた。 慈しみのある句。(高橋正子)

●晴れ。9度。
美知子さんから電話。自宅からは石鎚が東に見え、景色はいいのだけれど、石鎚颪が冷たいとのころ。いろいろ暮らしぶりを話す。水の俳句、私の句はオリジナルなのでいいと感想をくれた。
夕方帰宅するとテーブルに山田屋まんじゅう。洋子さんが送ってくれたのだと、ピンと来た。松山のお堀端のスケッチの絵葉書が添えてあって、懐かしい。早速いただく。

電話より雪の石鎚伝えくれ       正子
まんじゅうの餡の淡さや春浅し     正子
クロッカスこぞりて日に向き日の強さ  正子
 
○クロッカス

[クロッカス/横浜日吉本町]

2月24日(土)

★梅の香を息に吸い込みあるきけり   正子
梅の花の咲くころは胸に吸い込む空気もまだやや冷たい。思わず呼吸を意識してしまう。そこに漂い来る梅の花の香り。梅園を歩く清澄さが快く伝わってきます。(小西 宏)

○今日の俳句か
万作の咲く青空の冷たさよ/小西 宏
「青空の冷たさ」が、万作の咲く季節をよく物語っている。空は青く晴れやかであるが、しんとして冷たい。そこに黄色い万作が咲いて春の訪れが確かとなる。(高橋正子)

●久しぶりに気温が13,4度に。自然教育園に行く予定を変更し、12時過ぎに大倉山梅園に信之先生と行く。大倉山梅園は谷。上からの眺めは紅梅白梅と美しい。野梅はかなり咲いていたが、名のある梅は蕾が多い。売店も出ている。梅の花の香がしない。一木だけ香るのがあった。人出もあって、賑わっていた。甘酒と酒蒸しまんじゅうを注文。どちらも甘くて、持参のお茶を飲む。1時間半ほど周遊し、大倉山駅前のドトールでコーヒーとケーキを注文。甘いケーキに後悔。

?黄水仙

[黄水仙/横浜・四季の森公園]

★突風や算を乱して黄水仙/中村汀女
★横濱の方にある日や黄水仙/三橋敏雄

黄水仙(きずいせん、学名:Narcissus jonquilla L.)は、ユリ科 スイセン属で新エングラー体系ではヒガンバナ科の多年草。南ヨーロッパ原産。石灰岩地の丘陵や草地などに生え、高さは10~30センチになる。葉は深緑色で細い。春に花茎を立てて、香りのよい黄色の花を横向きにつける。江戸時代に渡来して観賞植物として栽培される。学名からジョンキル水仙とよぶ場合もある。

白い水仙は冬の季語、黄水仙は春の季語。おなじ水仙と呼ばれても咲く季節が違う。有名なワーズワースの詩の「ラッファディル」は、ラッパ水仙。春が来ると一面に群れ咲くラッパズイセンを子どものころは、異国への憧れとしてよく想像したものだ。父が若かったころ、私たが子どもであったころ、庭にラッパ水仙が咲いた。戦後のことであるが、このラッパ水仙が咲くのが非常に嬉しかった。今になって思えば、父は花が好きであったようだ。ペチュニアを「つくばね朝顔」と言っていたころ、ほどんど誰もそれを植えていないころペチュニアが咲いていた。糸水仙というのもあった。青葡萄の棚もあったし、種なし葡萄のデラウエアも門先のポールに昇らせていた。そういう思い出と共に蘇る生家のラッパ水仙である。

◇生活する花たち「満作・椿・蝋梅」(神奈川・大船植物園)

2月14日(水)


★さきがけて咲く菜の花が風のまま   正子
未だ寒い冷たい時期では有りますが、さきがけて咲いた瑞々しい菜の花が風の吹くままに揺れています。菜の花自身が春を喜んでいる様にも思え、又、私たちにも春の到来を告げてくれている様にも思え、早春の明るい風景が見えて参ります。 (佃 康水)

○今日の俳句
まんさくの丘へ親子の声弾む/佃 康水
まんさくは、「先ず咲く」の訛りとも言われる。春が兆したばかりの丘に、母と子が声を弾ませ、楽しそうである。春が来たと思う光景だ。(高橋正子)

●珈琲の入れ方。180mlのお湯(90度から95度)に、コーヒー10g(大匙1.5ー大匙2杯という人もいる)を昨日から改めて実践。今朝はデニッシュパンのトーストに自家製のミックスベリーのジャムと、コーヒー。

○榛の木(ハンノキ)の花

[榛の木の雄花)/東大・小石川植物園]   [榛の木の雄花と雌花/国立自然教育園]

★はんの木のそれでも花のつもりかな 一茶
★渓声に山羊啼き榛の花垂りぬ/飯田蛇笏
★空ふかく夜風わたりて榛の花/飯田龍太
★はんの木の花咲く窓や明日は発つ/高野素十
★榛咲けり溝には去(こ)年(ぞ)の水さびて/川島彷徨子
★百姓の忙しくなる榛咲けり/樋口玉蹊子
★榛の花いつかは人の中で死ぬ/岩尾美義
★空深し榛の花とは垂るる花/高橋正子

 ハンノキの花は単性で雄花と雌花は別々につく。雄花穂は、枝先に5cmぐらいの長さで尾状に下垂し、雌花穂は、雄花穂の付け根の近くの葉腋に高さ2cmほどの小さな楕円状になって直立する。両花穂とも小さな花の集合体で、目立つような花弁もなく、よく注意をしないと花とは気がつきにくい。
 ハンノキ(榛の木、学名:Alnus japonica)は、カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。日本、朝鮮半島、ウスリー、満州に分布する。日本では全国の山野の低地や湿地、沼に自生する。樹高は15~20m、直径60cmほど。湿原のような過湿地において森林を形成する数少ない樹木。花期は冬の12-2月頃で、葉に先だって単性花をつける。雄花穂は黒褐色の円柱形で尾状に垂れ、雌花穂は楕円形で紅紫色を帯び雄花穂の下部につける。花はあまり目立たない。果実は松かさ状で10月頃熟す。葉は有柄で長さ5~13cmの長楕円形。縁に細鋸歯がある。良質の木炭の材料となるために、以前にはさかんに伐採された。材に油分が含まれ生木でもよく燃えるため、北陸地方では火葬の薪に使用された。近年では水田耕作放棄地に繁殖する例が多く見られる。

◇生活する花たち「さんしゅゆの花蕾・雪割草・満作」(横浜・四季の森公園)