★風鈴に木々のみどりの集まりぬ 正子
軒下に吊るした風鈴が風を受けて鳴ると、あたかも木々のみどりの中にいるような心地よい涼しさを感じられたのでしょう。先生ならではの感性と思わせていただきました。 (黒谷光子)
○今日の俳句
朝日射す御堂へ今日は豆御飯/黒谷光子
毎朝の仏飯に、今日は季節の香りいっぱいの豆御飯をお供えした。御堂には、すがすがしい朝日が差して、まことに気持のよいことである。(高橋正子)
★睡蓮の花沈み今日のこと終へず/臼田亜浪
★睡蓮の余白の水の曇りかな/宮津昭彦
★睡蓮とわが傘を打つ雨の音/宮津昭彦
★睡蓮のひかりを絵の具盛り描く/宮津昭彦
★睡蓮の池とも別れ柩行く/村越化石
★睡蓮の池より流れ来し一花/高田正子
睡蓮といえば、印象派の画家モネーの画だ。高知にはモネーの睡蓮の画を模した睡蓮池があるそうだ。睡蓮は葉が平らに水面に浮かび、花も水に浮かしたように咲く。バレリーナのシュシュのような花である。小さい頃は、田舎では睡蓮を見ることはなかった。蓮はよく見た。画や写真で見る睡蓮の花を実際に見たときは、思ったより小さいと感じた。昨日6月24日に大船植物園では、睡蓮がちょうど見ごろだった。手入れがよいのか、浮葉も花もいきいきとしている。水の管理もよいようだ。黄色、白、薄桃色が主に咲き、中に薄紫のものがあった。別の睡蓮池ではピンクの睡蓮が咲き、よく調べなかったが、これが熱帯睡蓮ではないかと思った。後で調べることに。
睡蓮では昨年9月に訪ねたロンドンのキューガーデンのことを思い出す。キュウーガーデンの温室に入ると、ちょうど睡蓮の見ごろであった。様々な睡蓮を楽しんだ。睡蓮に交じってほんの少し蓮があってこれに「これは睡蓮(ウォーターリリー)ではありません。蓮(ロータス)で、間違えないようにしてください。」と注意書きがあった。
一昨年8月末尾瀬にいったが、ここには、睡蓮ではなく、睡蓮の何分の一かの未草がさいている。ちょうど、未の刻に咲く。これも写真で見る限りでは睡蓮と間違えそうだ。
四季の森公園
★睡蓮を揺らす水音とぎれずに/高橋正子
大船植物園
★睡蓮のひとつの花は茎を引き/高橋正子
スイレン属(スイレンぞく、学名:Nymphaea)は、スイレン科の属の一つで、水生多年草。単にスイレン(睡蓮)と呼ぶことが多い。日本にはヒツジグサ(未草)の1種類のみ自生する。日本全国の池や沼に広く分布している。白い花を午後、未の刻ごろに咲かせる事からその名が付いたと言われる。水位が安定している池などに生息し、地下茎から長い茎を伸ばし、水面に葉や花を浮かべる。葉は円形から広楕円形で円の中心付近に葉柄が着き、その部分に深い切れ込みが入る。葉の表面に強い撥水性はない。多くの植物では気孔は葉の裏側にあるが、スイレンでは葉の表側に分布する。根茎から直接伸びる花柄の先端に直径5-10cmほどの花をつける。産地で大まかに分けると、熱帯産と温帯産に分けられる。園芸ルートで一般的な物は温帯産、アクアリウムルートで一般的なものは熱帯産である。温帯産は水面のすぐ上に花を付けるが、熱帯産は水面から高く突き出た茎の先端に花をつけるので、区別は容易である。また、熱帯産には夜や早朝にしか花を咲かせない種もある。熱帯スイレンと呼ばれるものは、原産地はエジプトとされ、熱帯から亜熱帯にかけて約40種が分布し、交配によって多数の園芸種が存在する。よく似たハス(蓮:以前はスイレン科とされた)と混同されるが、現在は別のハス科とされ、全く系統が異なることが明らかになってきた。ハスは水面から高く花柄が伸び、葉に撥水性がある。
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