1月17日(火)

★寒厨卵も餅も白ほのと  正子
寒中の寒々とした台所ですが、滋養に富む卵と餅のほのかな白さに、ほっと安らぐあたたかさを感じます。その白の優しい温もりは、寒厨ならではといえるのでしょう。(藤田洋子)

○今日の俳句
一路澄み石鎚見ゆる寒の晴/藤田洋子
行く手の一路の道が澄んで、その先に雪を冠った石鎚山が見える。寒晴れがくれたすっきりと、晴れやかな景色。(高橋正子)

○慈姑(くわい)
くわいを掘りにゆくからついてくるように言われたのは、もう半世紀以上も前。母の里には、蓮根やくわいが植えてあって、泥の中から青いくわいを伯母が掘りだして見せてくれた記憶がある。丸くて青いくわいは子供心にも魅惑的だった。これは、備後地方のこと。四国松山では、青くなく、その形も扁平である。正月料理に芽が出ていることから目出度いということで使われる。正月料理用には、一個150円から200円近くで売られているが、値段のことを言ってはおれないので買うのだが、私は、普段でもこのくわいを食べたい。しかし、正月を過ぎるとこのくわいが八百屋の店頭からも姿を消してしまうので、残念なのだ。昔、昔夏休みのころ食べた菱の実の味に似ていると思う。くりっとして、ほっこりしている味である。

◇生活する花たち「冬桜・水仙・万両」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 藤田洋子
    2012年1月19日 14:47

    お礼
    正子先生、今日の俳句に「寒の晴」の句を取り上げていただきありがとうございました。

    ★寒厨卵も餅も白ほのと  正子
    寒中の寒々とした台所ですが、滋養に富む卵と餅のほのかな白さに、ほっと安らぐあたたかさを感じます。その白の優しい温もりは、寒厨ならではといえるのでしょう。