10月月例ネット句会清記


■10月月例ネット句清記
2018年10月14日
13名39句

01.雨あがり滴きらめき萩は実に
02.吹き直しなど要らぬこと野分凪ぐ
03.寄付函にコトンと軽ろく秋気澄む
04.秋風にふわりと浅葱斑かな
05.きんもくせい祭太鼓の聞こえ来る
06.台風は日本海ゆき快晴に
07.日は西に噴煙流るは刈田かな
08.紅葉鮒日ざしは湖にとけ込んで
09.かまびすし鴉や暁の鎌はじめ
10.山門をついとくぐりし赤とんぼ

11.杖突ける八十路の狭庭小鳥来る
12.子らの手を引きし頃あり月今宵
13.登校生の声近づきて金木犀
14.わがさ庭翅透き通らせて秋黄蝶
15.吾亦紅今年も人口減りし村
16.秋夕焼け港が染まるあかね色
17.昼飲みの友と分け合う初秋刀魚
18.秋茄子でピリッと夕餉が引き締まる
19.また会えて軸のお顔よ獺祭忌
20.秋蝶の舞うよゆったり子規の句碑

21.刈り入れの済みて落ち着く地蔵さま
22.垂張られ風新しき秋祭り
23.声揃え起こす幟の空高し
24.今朝ふいに金木犀の風の窓
25.秋澄みて首都円盤のはるかまで
26.帚木の紅を刷きたり嵐あと
27.コスモスの花が花屋に育ちけり
28.どの屋根も上向く秋の天を向く
29.草の実に正午の晴れ日がそそぐ
30.高層の窓を流れる鰯雲

31.平成の名残の月や皓皓と
32.まつすぐの道を探して秋の暮
33.手術二度乗り越へ祝う今日の菊
34.踏むところ踏むところ皆曼珠沙華
35.刈りたての田の広々と夕焼ける
36.幟立つ祠に木犀濃く匂う
37.秋の雲遠く流され青空に
38.お見舞いに実家へ向かう葡萄買い
39.多摩川に吹く風強し冬近し

※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。

●10月月例ネット句会投句案内●


●10月月例ネット句会投句案内●
①投句:当季雑詠(秋の句)3句
②投句期間:2018年10月7日(日)午前10時~2018年10月14日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:10月14日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:10月15日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、10月15日(月)正午~10月18日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

10月14日(日)

★秋宵宮星に声あぐ子の行列  正子
秋宵宮の祭りは全国の神社で行われる祭りで、神楽の奉納など神社によって違いはあるようです。法被を着た子供たちも行列をになって参加、夜空の星を見上げて、美しい星に声をあげている。都市部の宵宮でなく祭りの提灯の灯と小さな街灯しかない美しい星空の見える山間部の宵宮を想像しました。(古田敬二)

○今日の俳句
ひそと鳴る秋播き種はポケットに/古田敬二
秋播きの種をポケットに入れて、これから畑に出かけるのか。「ひそと鳴る」には、種の小ささもあるが、その音を一人聴きとめた作者の種への愛おしみがある。軽やかながら味わいがある句。(高橋正子)

●曇り。今朝地面が濡れていた。夕べ雨が降ったようだ。去年は14日に置炬燵を用意。
月例10月ネット句会。

○力芝(チカラシバ)

[力芝/横浜・横浜市港北区松の川緑道] [力芝/横浜・四季の森公園]

★力芝ひかりまみれの昼下がり/高橋正子
★畦道の力づよさに力芝/高橋正子
★理科教師力芝をまず教え/高橋正子

 チカラシバ(力芝、学名:Pennisetum alopecuroides)は、単子葉植物イネ科チカラシバ属の多年草。道端によく見かける雑草のひとつで、ブラシのような穂が特徴的である。地下茎はごく短く、大きな株を作る、根元から多数の葉を出す。葉は細長く、根元から立ち上がる。葉はやや丸まる。花茎は夏以降に出て、真っすぐに立つ。花軸は枝分かれせず、先端近くの軸に多数の針状の毛に包まれた小穂がつく。小穂は最初は軸から斜め上に向けて出るが、果実が熟するにつれて軸から大きい角度をもつようになり、つまり開出して、全体としてビン洗いのブラシや、試験管洗いのような姿になる。果実が熟してしまうと、果実は小穂の柄の部分から外れるので、あとには軸だけが残る。小穂は短い軸の先に一つだけつく。小穂の基部の軸から針状の毛が多数伸びる。小穂は披針形で長さ7mmほど、二つの小花を含むが、一つ目は果実をつけず、雄花となることも多い。第一護頴はほとんど退化、第二護頴は小穂の長さの半分。果実は先端の毛と共に外れ、これが引っ掛かりとなって大型動物の毛皮に引っ掛かるようになっている。いわゆるひっつき虫で、毛糸などの目の粗い衣服によく引っ掛かる。果実の先端から潜り込むようにして引っ掛かることが多い。
 日本、朝鮮半島、中国からフィリピン、マレー半島からインドまで分布する。日本国内では北海道南西部以南のほとんど全土で見られる。道端にはえる雑草で、大きな株になる。非常にしっかりした草で、引き抜くにも刈り取るにもやっかいである。和名の「力芝」もひきちぎるのに力がいることに由来する。穂から多数の毛が伸びてブラシ状になるものとしては、他にエノコログサ類があるが、たいていは穂の先がたれる。また、他にも穂に多数の毛や芒を出すものはあるが、このようなブラシ状のものはあまりない。

◇生活する花たち「十月桜・白ほととぎす・野葡萄」(横浜・東慶寺)