8月26日
稲の花一両列車の速度増す 野仁志 水音(のにし みお)
旅を続け、一両列車の加速を体によく感じるほどになっている。列車から見える稲の花が、目に生き生きと新鮮に映っている。秋口の田園風景がのどか。
『現代俳句一日一句鑑賞』(髙橋正子著/水煙ネット/2005年発行)より
曇ったり、晴れたり
くろぐろと銀杏並木に秋すでに 正子
秋灯に靴屋の靴の片方ずつ 正子
閉店を急ぎ秋灯またたかす 正子
●台風10号の接近で、一日蒸し暑かった。夕食後に丸善へ。日吉駅から慶大の銀杏並木を見ると黒々とすっかり夜になっている。菓子の本を1冊買いたくて、この前から探しているが、決め手がなく迷う。文庫本『ヘッセ詩集』(高橋健二訳/新潮社)と『郷愁』(高橋健二訳/新潮社)を買った。その後、東急の店をいろいろ見ていたら、1時間もいないのに閉店のアナウンスがあってあわてた。
『ヘッセ詩集』は訳者は同じだが、今図書館から借りている『ヘッセ詩集』とは収録している詩に少し違いがある。順番も少し入れ替わっている。「シュワルツワルト」は好きな詩だが、文庫に入っていない。今日は句美子が来ないので、一日が長い感じがした。愛媛の「ぽつんと一軒家」を見ながら、『郷愁』を読むが、目が疲れやすくていけない。コーヒーを飲みながら、チョコパイを食べたのだ。そして、早々に就寝。