9月12日(火)

  尾瀬
★山小屋の湯にいて秋の笹の音  正子
山小屋でお湯につかっておられると、戸外で笹が擦れ合う音が聞こえてきました。山小屋の秋の夜の静かさ、清澄な空気が伝わってきます。 (多田有花)

○今日の俳句
傷に刃を当て傷物の梨をむく/多田有花
傷物の梨を剥こうとすれば、まず傷をとってからが普通の行為だが、「傷に刃を当て」と言われると神経がピリッとする。リアルな句だ。(高橋正子)

○瓢箪

[瓢箪/東京・向島百花園]          [瓢箪/横浜市緑区北八朔町]

★ありやうにすはりて青き瓢かな 涼菟
★花や葉に恥しいほど長瓢 千代女
★人の世に尻を居へたるふくべ哉 蕪村
★ひとりはえてひとつなりたる瓢かな 几董
★老たりな瓢と我影法師 一茶
★取付て松にも一つふくべかな 子規
★風ふけば糸瓜をなぐるふくべ哉 漱石
★吐せども酒まだ濁る瓢かな 碧梧桐
★露の蟻瓢の肩をのぼりけり 青畝
★あをあをとかたちきびしき瓢かな 蛇笏
★台風に傾くままや瓢垣 久女

私には弟がいて、男の子が喜ぶようなものとして、父が瓢箪と糸瓜を植えたことがあった。小型の瓢箪が沢山出来た。瓢箪の実から種を出さなければいけない。この種は水に瓢箪を付けて腐らせて出すのだと聞いたことがある。父がどのようにして種を抜いたか知らないが、いつの間にか、軽くなった瓢箪が家に転がっていた。おもちゃにした記憶はないが、なにかしら好ましい形で、我が家の瓢箪という感じだった。瓢箪は中にお酒を入れると艶よくなるそうである。瓢箪の好きなどこそこのご隠居さんは、お酒を含ませた布で毎日熱心に磨いているそうだと祖母が話していたこともある。最近は瓢箪集めという趣味も無くなってなっているのかもしれない、と思うと同時に、子供のころとは世の中が随分変わって来たのだと思う。昨年向島百花園に行ったときは、棚にうすみどり色のいい形の瓢箪が生っていた。

★瓢箪のさみどり色や向島/高橋正子

ヒョウタン(瓢箪、瓢?、学名:Lagenaria siceraria var. gourda)は、ウリ科の植物。葫蘆(ころ)とも呼ぶ。なお、植物のヒョウタンの実を加工して作られる容器も「ひょうたん」と呼ばれる。最古の栽培植物のひとつで、原産地のアフリカから食用や加工材料として全世界に広まったと考えられている。乾燥した種子は耐久性が強く、海水にさらされた場合なども高い発芽率を示す。日本では、『日本書紀』(仁徳天皇11年=323年)の記述の中で瓢(ひさご)としてはじめて公式文書に登場する。茨田堤を築く際、水神へ人身御供として捧げられそうになった男が、ヒョウタンを使った頓智で難を逃れたという。狭義には上下が丸く真ん中がくびれた形の品種を呼ぶが、球状から楕円形、棒状や下端の膨らんだ形など品種によってさまざまな実の形がある。かつては、実を乾かして水筒や酒の貯蔵に利用されていた(微細な穴があるために水蒸気が漏れ出し、気化熱が奪われるため中身が気温より低く保たれる)。利便性の高さからか、縁起物とされ羽柴秀吉の千成瓢箪に代表されるように多くの武将の旗印や馬印などの意匠として用いられた。瓢箪は、三つで三拍(三瓢)子揃って縁起が良い、六つで無病(六瓢)息災などといわれ、掛け軸や器、染め物などにも多く見られる。ちなみに大阪府の府章は、千成瓢箪をイメージしている。
ヒョウタンは水筒、酒器、調味料入れなどの容器に加工されることが多い。乾燥したヒョウタンは、表面に柿渋やベンガラ、ニスを塗って仕上げる。水筒や食器など、飲食関係の容器に用いる場合は、酒や番茶を内部に満たして臭みを抜く。軽くて丈夫なヒョウタンは、世界各国でさまざまな用途に用いられてきた。朝鮮半島ではヒョウタンをふたつ割りにして作った柄杓(ひしゃく)や食器を「パガチ」と呼び、庶民の間で広く用いられてきた。また、アメリカインディアンはタバコのパイプに、南米のアルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルではマテ茶の茶器、またインドネシア・イリアンジャヤやパプアニューギニアなどでは先住民によってペニスケースとして使われている。ヒョウタンには大小さまざまな品種があり、長さが5センチくらいの極小千成から、2メートルを越える大長、また胴回りが1メートルを超えるジャンボひょうたんなどがある。ヒョウタンと同種のユウガオは、苦みがなく実が食用になり、干瓢の原料となる。農産物としても重要であり、近年は中国からの加工品輸入も増加している。主として生または乾物を煮て食べる。また、強壮な草勢からスイカやカボチャの台木としても利用される。

◇生活する花たち「葛の花①・葛の花②・木槿(むくげ)」(横浜日吉本町)

自由な投句箱/9月11日~20日


※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02

今日の秀句/9月11日~20日


9月20日(2句)

★ひろびろと近江平野の稲田晴れ/桑本栄太郎
「広大な」は、説明になっています。その広さに心を重ねてください。
広々とした近江平野、晴れ渡る空の下の稲田の眺めは、これぞ日本と思う素晴らしさがある。読み手の心も広々と、明るく開放される。(高橋正子)

★立ち並ぶ稲架の匂ひや津軽富士/廣田洋一
津軽平野の眺め。立ち並ぶ稲架からは、陽に乾いてゆく稲の匂いがしてくる。あたたかい稲の匂いである。(高橋正子)

9月19日(1句)

★台風過濁りの残る汽水域/多田有花
台風が去っても、濁流の流れ込んだ河口辺り、つまり、海水と淡水の混じる汽水域は、濁りが薄くなったもまだ水は濁っている。微妙な濁り具合に目が行った。(高橋正子)

9月18日(1句)

★台風の到来をつ静かな街/多田有花
台風がわが街を通る予報が出れば、人は神妙にならざるを得ない。大した被害もなく台風が通り過ぎることを祈るばかり。(そういった街の静けさ。(高橋正子)

9月17日(2句)

★嵐接近稲架をしっかり固定する/多田有花
台風に備えてすること。農家なら稲架の固定。収穫の最後の最後まで気を許せない。(高橋正子)

★秋草を客間に活けし妻の所作/小口泰與
秋草を活ける妻の所作が優しい。秋草が自然と人の所作をそうさせるのか。(高橋正子)

9月16日(2句)

★ぱっくりと裂けし石榴に傾く陽/多田有花
この句の良さは、「柘榴に傾く陽」。景色が美しい。(高橋正子)

★虫鳴けり浅間溶岩道真の闇/小口泰與
この句の良さは、「溶岩(ラバ)」と「虫鳴けり」の取り合わせ。「真の闇」が加わり、虫の鳴き様、作者の眼の凝らし方がそ想像できること。(高橋正子)

9月15日(3句)

★歌声を流し運動会稽古/多田有花
運動会も稽古であれば、観客はいないが、それでも歌声は楽しく流れ、子供たちは、わくわくする。(高橋信之)

★虫の音や田毎の色の異なりし/小口泰與
以前四国松山の郊外に住んでいた時を思い出した。団地を出てバス停までは、田圃があって秋には虫が鳴くのを聞いた。(高橋信之)

★進めども車窓に続く鰯雲/川名ますみ
「車窓」は自動車の車窓であろう。親しい人達との久しぶりのドライブに車窓の「鰯雲」に強く季節を感じた。(高橋信之)

9月14日(3句)

★ぽつぽつと刈田現る快晴に/多田有花
稲が熟れ、田んぼには刈田が見えるようになった。良い天気が続くと稲刈りも進だろう。実りの秋の良い季節だ。「快晴」が快い。(高橋正子)

★秋蝶の高みたかみへ二頭かな/小口泰與
空が高ければ、二つの蝶は競うあうように、どこまでも高く羽ばたく。空の高さ、蝶の生命力が澄んだ詩情で詠まれている。(高橋正子)

★風上へせせり競うや赤とんぼ/桑本栄太郎
赤どんぼが、風に逆らい競り合って飛んでゆく。頭から風に突っ込み勢いづいて飛ぶ赤とんぼもまた、一面の赤とんぼの姿。(高橋正子)

9月13日(2句)

★なつかしき歌が流れる運動会/多田有花
誰もが体験したことのある「なつかしき」風景だ。「運動会」は、子ども時代の思い出の中の最大のイベントだ。(高橋信之)

★銀杏葉の色透き来たり天高し/桑本栄太郎
秋が来た喜びの句だ。中七の「色透き来たり」に作者の喜びを読み取る。(高橋信之)

9月12日(1句)

★鯉捌く男の出刃や秋高し/小口泰與
「男の出刃」は、私にとって懐かしい思いがある。小学二年になったばかりの時父を亡くしたが、当時中国大陸(旧満州大連市)に住んでいた私たち家族の近くには親戚は居なかった。姉や兄がいたが、小学生の私がいつも母を手伝って煮炊きのガスを使った。私は理数科が得意だったので、理科の実験だと思い、喜んで手伝った。(高橋信之)

9月11日(1句)

★撞木打ち空澄む里へ響きけり/小口泰與
小高い寺の鐘だろう。鐘をつくと、澄んだ空が広がる里に響いた。目まぐるしい世の中からタイムスリップしたような里の風景に心がほどける。(高橋正子)

9月11日~20日


9月20日(4名)

●多田有花
曇天に始まる秋の彼岸かな★★★★
小枝焚くストーブの火や秋彼岸★★★
水流す音の聞こえし秋彼岸★★★

●小口泰與
暮れなずむ秋の妙義山(みょうぎ)は香車かな★★★
雨粒に映る花野や小宇宙★★★★
秋高し何かと言いて食べる妻★★★

●桑本栄太郎
<新幹線上京の車窓>
広大な近江平野の稲田晴れ(原句)
ひろびろと近江平野の稲田晴れ★★★★(正子添削)
「広大な」は、説明になっています。その広さに心を重ねてください。
広々とした近江平野、晴れ渡る空の下の稲田の眺めは、これぞ日本と思う素晴らしさがある。読み手の心も広々と、明るく開放される。(高橋正子)

秋の江や越すに程良き大井川★★★
天竜の鉄橋長き秋の空★★★

●廣田洋一
立ち並ぶ稲架の匂ひや津軽富士★★★★
津軽平野の眺め。立ち並ぶ稲架からは、陽に乾いてゆく稲の匂いがしてくる。あたたかい稲の匂いである。(高橋正子)

過ぎし日々思ひ起こせる稲架かな★★★
奴凧並びて上がり鳥威す★★★

9月19日(5名)

●河野啓一
台風の早やも過ぎ去り北海道★★★★
台風一過この空一転澄み渡り★★★
敬老日デイのカラオケしゃがれ声★★★

●小口泰與
山風をなだむ大樹や秋の蝉★★★★
空蒼し湖へなだるる秋桜★★★
朝顔や赤城仰ぎて脳活写★★★

●多田有花
秋の森わずかに名残の蝉の声★★★
大橋の彼方に立てる秋暑の雲★★★

台風過濁りの残る汽水域★★★★
台風が去っても、濁流の流れ込んだ河口辺り、つまり、海水と淡水の混じる汽水域は、濁りが薄くなったもまだ水は濁っている。微妙な濁り具合に目が行った。(高橋正子)

●廣田洋一
赤とんぼガイドの指に止まりけり★★★★
金色の御幣の香り秋の風★★★
秋供物捧げてお山参詣かな★★★

●満天星
青白き蝶の来てゐる藤袴★★★★
晩節の手習ひ遅々と曼殊沙華★★★
前撮りの乙女艶やか夕化粧★★★

9月18日(3名)

●多田有花
台風の到来を待つ静かな街★★★★
台風がわが街を通る予報が出れば、人は神妙にならざるを得ない。大した被害もなく台風が通り過ぎることを祈るばかり。(そういった街の静けさ。(高橋正子)

秋の宵風雨しだいに強まりぬ★★★
野分去る残してゆきし空の青★★★

●小口泰與
線香を縦に振りけり法師蝉★★★
地球儀の海と陸あり夜長かな★★★★
木犀や公民館の磴なぞへ★★★

●廣田洋一
色づきし稲穂揺るがす風強し★★★
人通り無き道行けり斜陽館★★★
仲秋の紙吹雪舞ふ津軽三味線★★★★

9月17日(3名)
台風18号の被害はございませんでしたか。お見舞い申し上げます。

●多田有花
台風の先触れの雨降りだしぬ★★★
嵐接近稲架をしっかり固定する★★★★
台風に備えてすること。農家なら稲架の固定。収穫の最後の最後まで気を許せない。(高橋正子)

台風が近づく涼しさを連れて★★★

●小口泰與
花木槿暮るるを嘆く湖の波★★★
秋草を客間に活けし妻の所作★★★★
秋草を活ける妻の所作が優しい。秋草が自然と人の所作をそうさせるのか。(高橋正子)

逆光の稲の穂並みの朝かな★★★ 
  
●廣田洋一
北のロケット南の台風空を揺るがせり★★★
台風を逃れて北へ旅立ちぬ★★★★
台風の進路に青き大目玉★★★

9月16日(3名)

●多田有花
廃屋の庭に秋草茂りおり★★★
急カーブして台風の接近中★★★
ぱっくりと裂けし石榴に傾く陽★★★★
この句の良さは、「柘榴に傾く陽」。景色が美しい。(高橋正子)

●小口泰與
虫鳴けり浅間溶岩道真の闇★★★★
この句の良さは、「溶岩(ラバ)」と「虫鳴けり」の取り合わせ。「真の闇」が加わり、虫の鳴き様、作者の眼の凝らし方がそ想像できること。(高橋正子)

噴煙のとどまる佐久や秋桜★★★
なかんずく落鮎掛かる夕まずめ★★★

●廣田洋一
河川工事鮭通る道と整へり★★★★ 
帰り道鮭の切身を買いにけり★★★
川底の石を飛ばして鮭上る★★★

9月15日(4名)

●多田有花
秋の朝液状味噌でみそ汁を★★★
法師蝉鳴き続けたりただ一羽★★★
歌声を流し運動会稽古★★★★
運動会も稽古であれば、観客はいないが、それでも歌声は楽しく流れ、子供たちは、わくわくする。(高橋信之)

●廣田洋一
名を知らぬ花の色付き秋の朝★★★
秋色の日毎増しける百日紅★★★
ポプラの葉翻す風秋の色★★★★

●小口泰與
虫の音や田毎の色の異なりし★★★★
以前四国松山の郊外に住んでいた時を思い出した。団地を出てバス停までは、田圃があって秋には虫が鳴くのを聞いた。(高橋信之)

寄合いはこの頃とんと今年酒★★★
なかなかに信濃横断秋日かな★★★

●川名ますみ
秋蝶の幾度も触るる水たまり★★★
朝顔のやさしいいろを校門に★★★
進めども車窓に続く鰯雲★★★★
「車窓」は自動車の車窓であろう。親しい人達との久しぶりのドライブに車窓の「鰯雲」に強く季節を感じた。(高橋信之)

9月14日(4名)

●多田有花
秋の大雨電車数本運休す★★★
ぽつぽつと刈田現る快晴に★★★★
稲が熟れ、田んぼには刈田が見えるようになった。良い天気が続くと稲刈りも進だろう。実りの秋の良い季節だ。「快晴」が快い。(高橋正子)

虫の音に囲まれ車走らせる★★★

●小口泰與
鈴虫の響もしあえる湖畔かな★★★
池の面の月を掬いし柄杓かな★★★

秋蝶の高みたかみへ二頭かな★★★★
空が高ければ、二つの蝶は競うあうように、どこまでも高く羽ばたく。空の高さ、蝶の生命力が澄んだ詩情で詠まれている。(高橋正子)

●廣田洋一
爽やかや友の病の癒えし朝★★★★
爽やかや理髪終えたる風吹きて★★★
爽やかに走り抜けたり9秒98★★★

●桑本栄太郎
風上へせせり競うや赤とんぼ★★★★
赤どんぼが、風に逆らい競り合って飛んでゆく。頭から風に突っ込み勢いづいて飛ぶ赤とんぼもまた、一面の赤とんぼの姿。(高橋正子)

乙訓は風の丘なり赤とんぼ★★★
鳴き声の風の間に間や秋の蝉★★★

9月13日(4名)

●小口泰與
外に出づや山風秋を連れて来し★★★★
稲の秀や雑草を刈るモーター音★★★
あけぼのの外山は紫紺虫時雨★★★

●多田有花
トンネルを抜けて谷間の霧望む★★★
なつかしき歌が流れる運動会★★★★
誰もが体験したことのある「なつかしき」風景だ。「運動会」は、子ども時代の思い出の中の最大のイベントだ。(高橋信之)

初めての鍼うち九月の坂くだる★★★

●廣田洋一
雲間より赤き日光る秋夕焼★★★
しなやかに雨はね返す芒の穂★★★
芒の穂銀色揺らし月を待つ★★★★

●桑本栄太郎
銀杏葉の色透き来たり天高し★★★★
秋が来た喜びの句だ。中七の「色透き来たり」に作者の喜びを読み取る。(高橋信之)

青空や窓には今も凌霄花★★★
鴨川の土手にカップル秋の色★★★

9月12日(3名)

●小口泰與
鯉捌く男の出刃や秋高し★★★★
「男の出刃」は、私にとって懐かしい思いがある。小学二年になったばかりの時父を亡くしたが、当時中国大陸(旧満州大連市)に住んでいた私たち家族の近くには親戚は居なかった。姉や兄がいたが、小学生の私がいつも母を手伝って煮炊きのガスを使った。私は理数科が得意だったので、理科の実験だと思い、喜んで手伝った。(高橋信之)

尋(と)めて来し邯鄲止むや草の闇★★★
赤あかと日は中天へ濃竜胆★★★

●廣田洋一
付け出しの小芋を剥きて乾杯す★★★★
ふたつみつ顔を出したる芋を抜く★★★
芋の葉の裏返りけり土黒し★★★

●桑本栄太郎
朴の葉の落ちて白きや秋日さす★★★★
鈴懸の毬の実散りぬ野分晴れ★★★
菜園の夕の明かりや花オクラ★★★

9月11日(3名)

●小口泰與
天井の虫や鼻より麻酔さす★★★
撞木打ち空澄む里へ響きけり★★★★
小高い寺の鐘だろう。鐘をつくと、澄んだ空が広がる里に響いた。目まぐるしい世の中からタイムスリップしたような里の風景に心がほどける。(高橋正子)

産土の蜂の子飯や祖母の顔★★★

●廣田洋一
仲秋の読経の声や小祥忌★★★
仲秋の榊奉奠氏子中★★★
仲秋の旅の予定を聞きにけり★★★★

●桑本栄太郎
バス停へ急ぐ坂道萩の風★★★
堰水の光る怒涛や秋の水★★★
うす紅の紅葉し初める水木かな★★★★