4月12日(月)

晴れ
●4月月例ネット句会入賞発表。正午発表の予定が、1時ごろになる。今回は内容がいい句が、問題句がまあ、あった。
投句に、定型にしようと思えばできいるのに、定型を崩している句が結構ある。内容はいいのに選に入れるにはちょっと無理。みんな句歴はそこそこで、
いまさら。初心に帰れということ。定型は、基本の「き」なのだが。厳しく言うか、ということであるが。主宰一人がきちっといい句を作ればそれだけのこととも言える。世間は、主宰の句しか見ていないような感じでもある。
●朝10時過ぎ敬二さんの奥さんから電話。昨日の小包がもう届いてる。大したお見舞いではないが、たいそう喜んでくださった。
●句美子のアンソロジー、4月のネット句会が終わり次第、編集の相談に乗る約束。あと、1か月。

■4月月例ネット句会/入賞発表■

■4月月例ネット句会/入賞発表■
■2021年4月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年4月11日
【金賞】
13.桜咲く中へ噴水あがりけり/多田有花
桜と水の潔さを強く感じさせる句。桜、噴水と季語が重なるが、主題は桜。都会的な桜の風景が新鮮に詠まれている。(髙橋正子)
【銀賞/2句】
39.桜鯛うろこ浴びつつ捌きけり/柳原美知子
桜鯛は、3月~6月ころ鯛は産卵をひかえ内湾の浅瀬にくる鯛は鱗が桜色に染まるのでそう呼び、美味である。季節をたのしむ日本の食に、桜鯛があることはうれしいこと。鯛の鱗は固く、鱗をとるときには、鱗が顔に飛び散ることもある。「うろこ浴びつつ」であるが、それは生きの良さであり、桜の季節の心の華やぎでもあるのだ。(髙橋正子)
08.さらさらと音させ春の種を蒔く/古田敬二
春の種を蒔くのだが、蒔く手から離れるときさらさらと音がする。春の光りと混じりあった小さな種の音が快い。「種蒔く」は、春の季語で、籾種を蒔くこと。蔬菜や花の種を蒔くときは、物種蒔く、花種蒔くとするのが普通だが、「春の種」として、新しい感覚を呼び起こした意味がある。(髙橋正子)
【銅賞/3句】
24.大阪の港を跨いで春の虹/高橋秀之
大きく捉えたられた港の景色。大阪の港の空を跨いで春の虹がかかった。それをずばり、そのままを詠んで大らかな春の虹となった。(髙橋正子)
28.初めての教科書匂う花曇/西村友宏
桜が咲いているが、どんよりした空は冷え冷えとして、気分が重くなるような日、つまり花曇の日。こんな日は嗅覚が敏感になるのか、真新しい教
科書はインクの匂いがした。花曇が感覚的にとらえられている。(髙橋正子)
33.瓶立ての花一輪は透き通る/髙橋句美子
瓶に立てた桜の花の一輪。見る向きによって一輪が透き通っている。それだけのことだが、精神がきりっとしている。瓶の色は桜と合う昏めの透明な青い色か。静物画の小品のような一句。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
28.初めての教科書匂う花曇/西村友宏
新しき教科書はどことなくインクの匂い漂う、まさに気分を新鮮にさせてくれるものを持っています。花曇りと相まって、4月初旬の新入生の雰囲気がありありと浮かんできます。 (高橋秀之)
39.桜鯛うろこ浴びつつ捌きけり/柳原美知子
真鯛は春の桜の咲く頃は、産卵のために内海に入って来ます。その時季の雄には腹回りが桜色に染まります。ピンク、青、白の混ざったうろこを浴びながら捌く心弾む作業です。(桑本栄太郎)
18.自転車は花のトンネル押してゆく/祝恵子
満開の桜の並木路を自転車に乗ったまま通り過ぎるのは、もったいないですね。ゆっくりと押して短く美しい桜の季節を味わいたいものです。 (柳原美知子)
32.桜散り若葉明るく一本道/髙橋句美子
桜が咲き始めると落葉樹の芽吹きも始まります。そして桜が散るころには若葉となってまばゆい緑が広がります。桜のころとはまた一味違う明るい一本道の姿です。 (多田有花)
13.桜咲く中へ噴水あがりけり/多田有花
24.大阪の港を跨いで春の虹/高橋秀之
33.瓶立ての花一輪は透き通る/髙橋句美子
【高橋正子選/7句】
08.さらさらと音させ春の種を蒔く/古田敬二
心地よい春の日差しの中、春撒きの野菜の種を軽快に畝にまかれている姿が眼に浮かぶようです。日々の生長が楽しみですね。(柳原美知子)
37.谷底まで花爛漫の峠ごえ/柳原美知子
桜が咲きそろった峠を越えていかれました。深い谷の下までいっせいに咲きそろった桜に彩られています。なんと贅沢なひと時でしょうか。 (多田有花)
13.桜咲く中へ噴水あがりけり/多田有花
24.大阪の港を跨いで春の虹/高橋秀之
28.初めての教科書匂う花曇/西村友宏
32.桜散り若葉明るく一本道/髙橋句美子
39.桜鯛うろこ浴びつつ捌きけり/柳原美知子
【入選/17句】
01.客待ちの舟遊ばせている春の潮/吉田 晃
遊覧船か、あるいはボートかいずれにしても波静かな入り江です。日差しも風もやわらかく、客の姿は無くてもそれもまたよしの風情です。 (多田有花)
05.散る花の一つだに無き山上湖/小口泰與
桜が満開の頂点にあって山上湖を囲んでいます。すぐにその緊張が破れて花が舞い始めるのですが、その一瞬の貴重な瞬間をとどめておられます。 (多田有花)
12.御衣黄の浅黄咲き初む花の冷え/桑本栄太郎
桜の咲く花時は陽気が変わりやすく、薄ら寒さが訪れる事がある。御衣黄桜は淡い緑色、やがて花びらは赤く染まって行くその変化を的確に詠った素敵な句ですね。(小口泰與)
29.自転車のサドルを高く春の道/西村友宏
春を喜ぶ作者の気持ちが、サドルを高くに表現されている。背が高ければ当然サドルの位置も高くなるが、このサドルの高さは作者の心の位置であり作者の笑顔が想像されます。(吉田晃)
30.夕支度きらりと光る春大根/西村友宏
夕方、食事の支度を始めて、材料を色々取り出して並べる中に、春大根が白く光った。日常のさりげない光景だが春大根の光をうまく捉えた。 (廣田洋一)
31.木の芽摘む葉うら葉おもて濃い緑/髙橋句美子
木の芽が芽吹き、いつの間にか濃い緑になって、手の中にある感動が伝わってきます。口調もよく、みずみずしい生命力が感じられます。 (柳原美知子)
34.さくらさくらさくら人なき公園/川名ますみ
公園の桜が満開になっています。けれど公園に人影はありません。もったいないような光景です。このままとどめておきたい、と思いますが移ろっていくからまたいいのですね。 (多田有花)
35.その先のひかりを透かす花曇/川名ますみ
花曇の空にも透けてみえるひかりには、ほのかな香りや華やぎが感じられ、心がやすらぐようです。 (柳原美知子)
38.行く先を落花つぎつぎ染めゆける/柳原美知子
落花を浴びながらの花見、今年もいい花見ができましたね。 (祝恵子)
03.葉桜になりゆく日々の美しき/吉田晃
04.里山の錆びた改札桃の花/小口泰與
07.御嶽の遠くにかすんで桜咲く/古田敬二
11.見上ぐれば青空透かし花万朶/桑本栄太郎
14.山々の躍動はるか木の芽晴/多田有花
16.土を替え肥料を加え春の苗/祝恵子
20.八重桜川面に向かひ枝垂れけり/廣田洋一
36.春陰に小動物を照らす小屋/川名ますみ
■選者詠/高橋信之
25.卓上にいろいろあれどチューリップ
卓上にある一本のチューリップの存在感。お宅に咲いたものなのでしょう。春の明るさと愛おしさを感じさせてくれます。 (柳原美知子)
26.辞書開くことも明るく春の朝
27.赤きばら一輪立てて朝の卓
■選者詠/高橋正子
40.ふりあおぐ空に囀り雲もなし
雲一つない爽やかな春の空に、囀りが加わることで、美しい光景が際立ちます。気持ちのいい作者の心境も伝わってきます。(西村友宏)
42.野蒜咲く川の光を花に得て
川のきらきらした光を浴びた野蒜の生命力を感じます。 (髙橋句美子)
41.八重桜幼な木ながら花ゆたか
■互選高点句
●最高点(5点)
24.大阪の港を跨いで春の虹/高橋秀之

■4月月例ネット句会清記■

■4月月例ネット句会清記■
2021年4月11日(日)
14名(42句)
01.客待ちの舟遊ばせている春の潮
02.水仙枯れて白き花弁の名残美し
03.葉桜になりゆく日々の美しき
04.里山の錆びた改札桃の花
05.散る花の一つだに無き山上湖
06.遡上せる小鮎の群や淵の色
07.御嶽の遠くにかすんで桜咲く
08.さらさらと音させ春の種を蒔く
09.こんなにも高く欅芽吹きけり
10.奥山の業平ざくらや十輪寺
11.見上ぐれば青空透かし花万朶
12.御衣黄の浅黄咲き初む花の冷え
13.桜咲く中へ噴水あがりけり
14.山々の躍動はるか木の芽晴
15.薄ぐもり源平咲きの桃の花
16.土を替え肥料を加え春の苗
17.鯉は百群れて春川列をなす
18.自転車は花のトンネル押してゆく
19.蝶二頭行きつ戻りつ遊びをり
20.八重桜川面に向かひ枝垂れけり
21.電線に雀の並び空うらら
22.高架から見下ろす並木に桜咲く
23.花冷えの夜に再び布団出す
24.大阪の港を跨いで春の虹
25.卓上にいろいろあれどチューリップ
26.辞書開くことも明るく春の朝
27.赤きばら一輪立てて朝の卓
28.初めての教科書匂う花曇
29.自転車のサドルを高く春の道
30.夕支度きらりと光る春大根
31.木の芽摘む葉うら葉おもて濃い緑
32.桜散り若葉明るく一本道
33.瓶立ての花一輪は透き通る
34.さくらさくらさくら人なき公園
35.その先のひかりを透かす花曇
36.春陰に小動物を照らす小屋
37.谷底まで花爛漫の峠ごえ
38.行く先を落花つぎつぎ染めゆける
39.桜鯛うろこ浴びつつ捌きけり
40.ふりあおぐ空に囀り雲もなし
41.八重桜幼な木ながら花ゆたか
42.野蒜咲く川の光を花に得て
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。

4月11日(日)

晴れ
●4月月例ネット句会
投句
40.ふりあおぐ空に囀り雲もなし
雲一つない爽やかな春の空に、囀りが加わることで、美しい光景が際立ちます。気持ちのいい作者の心境も伝わってきます。(西村友宏)

42.野蒜咲く川の光を花に得て

川のきらきらした光を浴びた野蒜の生命力を感じます。 (髙橋句美子)
41.八重桜幼な木ながら花ゆたか

●「音楽の泉」、今朝はブラームス。外が明るいだけに、低音を聞かせてくれるわけかと。
●敬二さんのお見舞いに、『366花の歳時記』など小包を送る。敬二さんのことは、晃さんと、同人会長の有花さんに知らせる。

4月10日(土)

晴れ
●『一日一花を愉しむ花の歳時記366』(金田初代監修・金田洋一郎写真/西東社刊)をBOOK1STで買う。366日あるのが、念をいれている。花だけでなく、歳時記だけでもない、その中間のところの本。
●井口文華堂で、便箋、シルクスクリーンの葉書など買う。井口文華堂もお店を移転してから、隠れ家的お店になって品物が少ない。ときたま大学生がペンを選んでいるのにあうくらい。文具を買うの都内へ出るか、横浜へ行くかとなる。

4月9日(金)

晴れ
●ひんやりと新緑が冷えている。URの敷地をとおって、リハビリに。歩けば肩にかけるバッグが重く、脚に負担がかかっている感じ。
●敬二さんの奥さんに電話。コロナで面会できないそうだ。初期治療を終えてリハビリの段階に入っているが次の病院が決まらないでそのまま待っているとのこと。徐々に回復されいる様子で、ひとまず安心。

4月8日(木)

晴れ
新緑の欅の高さに教会も 正子
●今日は久しぶりの副都心線。渋谷を越えて原宿下車。伊藤病院へ。6か月分の薬をもらう。思ったより1時間ぐらい早く診察が終わった。待ち時間が長いこの病院、みんなどこかでお茶や食事をするのを楽しみに遠くから通院してるらしい。病院のパンフレットにも表参道のお店が案内してある。
待ち時間に表参道をあるく。欅並木の新緑が美しい。参道沿いのトキョー・ユニオン・チャーチの屋根を初めてよく見た。屋根の反りが面白い。屋根が新緑に溶けている。表参道は明治通りまで下り坂なって、病院までは緩い上り坂。今までは自由に歩けたこのあたり、今日はこの坂を上るのに脚に負荷がかかる。山陽堂に寄るが、今日は面白い本もみつからない。中ではギャラリーの花に水をやって頂戴とか、お客さんがいるからとか、会話している。。根津美術館も予約制なので入れないし、骨董通りもみゆき通りもどこか寂れてるし、美味しいパン屋さんがあるのだが、今日は見つからない。裏通りの丘を歩く。神宮の杜に行きたいが時間がなくて帰る。あたらしくなった原宿駅もまだ通っていない。時間があるようでないようで、せかせかと帰る。

4月6日(火)

晴れ
●気になっている添削1通返信。あんまり、添削の必要がない。そのいいわけがましく、私の撮った写真を同封した。建長寺の牡丹と、箱根湿生花園のおきな草のはがきサイズ。いざ印刷してみると、焦点がぼけているのは、いくら良さそうでもダメということがわかった。
●少し肌寒い。夕方から仕事へ。行くなり、今日は二人休んでいるで、たいへんだという。一人は39度の熱が出て昨日から休みという。PCR検査を受けたが、陰性とのこと。案の定、残業をと言われたが、友人と二人断って定時で退社。ナイトクルーがいるのに、なんてことだ。

4月7日(水)

晴れ
山藤に花房はやも留守の家     正子
新緑にはるかな友を祈りけり    正子
若葉して鳥の模様の浮き立ちぬ   正子  
●敬二さんのご子息から3月末にメールをいただいている。敬二さん、命に別状ないが、ご病気とのこと。急なことで、回復を祈るしかない。倒れられて2週間は過ぎるから、親しい句友に連絡。
●4月2日に都筑阪急に出かけた。すっかり改装され2回にB00k1stが開店していた。良く揃っている。『俳句上達9つのコツ』(井上弘美著/NHK出版/1400円)を買う。
井上弘美氏は、京都生まれで、踊りの先生ではなかったかと思う。そのこともあるだろうが、俳句の型がしなやに整えられて、上手という感じ。書いている内容は、基本は基本なのであるが、文学として俳句を見るなら、粗野なところがある、できそこないの俳句も魅力なんだけれどと思いつつ読む。上手がいいわけではないし。しかし、俳句を添削するうえでは、上達するように添削し、教えなくてはならないし。
添削大流行りだが、外国の詩人に添削制度というのがあるのかどうか。自分でアドバイスを受けて直すべき。添削は一つの例案で、ベストじゃない。ベストじゃない、と言うのが難しい。

4月5日(月)

小雨
●ネット今日もつながらず。WiFi器具のあたりを掃除したり、裏の番号を確かめているうちにコンセントからコードが偶然外れる。コンセントに差し直す。すると、どうでしょう。ネットが繋がった。
WiFiをつける前、ルーターでネットを繋いでいたとき、繋がらないことがよくあった。そのとき、コンセントを差し替え直すと繋がった。今回繋がった理由はコンセントを差し替えたことと思う。偶然とはいえ、よかった。WiFIでもおなじことが起こるんだと。
●血圧が下がり過ぎてふらつくので病院に電話、今朝一番に受診するよう指示される。9時までに来るようにということでおおいに疲れた。薬一種類休むことに。